ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「r+」 一覧

カラフルな影 r+4,282

俺は昔から一人で出かけるのが好きだった。 休日になると、行き先も決めずにふらりと電車に乗り、見知らぬ町を歩き回る。誰にも予定を合わせる必要がないのが心地よかった。 あの日も、何日か休みが続いたせいで、 ...

ミロと兵隊 r+2,152

子どもの頃から、ずっと誰かに見られていた。 正確に言えば、同じひとりの男だった。顔を上げると、そこに立っている。距離は少し離れている。だけど視線はまっすぐ、確かに私に注がれている。 男はいつも同じ格好 ...

神の子と呼ばれた島の兄 r+8,457

2025/10/01   -短編, r+, 怪談
 

私が生まれ育ったのは、地図にやっと載るくらいの小さな島だ。 海は澄んでいるが、底の暗がりはいつも濁って見える。幼い頃、島の人々が「神の子」と呼ぶ中学生がいた。私の家のすぐ近くに住む、背の高い、日に焼け ...

二時の供物 r+1,769

茨城県の常磐道を南へと走ると、とあるインターチェンジがある。 深夜、そこを降りると空気が変わる。工業団地へ向かう道は、昼間でも人影が薄く、夜になると別世界のように音が消える。私がその場所を初めて訪れた ...

『呪いのビデオ』のスタッフへ108つの質問!その答えがマジで怖い…#48,294

【ゆっくり怪談】『呪いのビデオ』のスタッフへ108つの質問 2ちゃんねるに「呪いのビデオのスタッフだったけど質問ある?」という伝説のスレッドがたちました。 質問してください。知ってるところは全部教えま ...

赤く塗られた窓 r+4,296

小学四年の夏、俺たちは郊外の新興住宅地に引っ越した。 丘陵を切り崩して造られたばかりの街で、家々はみんな真新しく、植え込みもまだ痩せた苗木のように細かった。舗装の匂いが夕立のたびにむっと立ち上がり、夜 ...

昼の夜、木の手 r+3,441

十年ほど前のことだ。この時期になると、夏の夜の熱気とアルコールで、みんな妙に口が軽くなる。 あの日も例外じゃなかった。居酒屋のテーブルで酔いが回りはじめたころ、一人がぽつりと口にした。最近、地元で有名 ...

赤い舟の呼び声 r+7,749

子どもの頃から大学に入るまで、ずっと海辺の町で育った。 浜に沿って国道が走り、その背後はすぐ山。山の斜面に家がぽつぽつと張り付くように建ち、浜辺には漁のための小屋が並んでいた。けれど、うちだけは漁師じ ...

供養を振り切る影 r+4,399

母方の家系は、どういうわけか代々「見える」人間が多い。 祖母、母、妹、それに兄の娘まで、みな程度の差こそあれ、何かしら感じ取ることができる。けれど、それは神主のように祓える力ではなく、「何となく、いい ...

ガマの中で燃えた目 r+3,428

2025/09/29   -短編, r+
 

中学一年の六月、梅雨が明けたばかりの、空気がぬめりつくような日だった。 沖縄戦の課外授業で、近くにあるガマ――自然洞窟で防空壕として使われた場所――へ行くことになった。バスで数十分、エンジンの唸りとと ...

黒経の間 r+4,626

小学生の頃の自分を思い返すと、胸の奥がむず痒くなる。 悪ふざけと衝動だけで動いていて、今思えば自分でも呆れるような行動ばかりしていた。あの日もそうだった。八月の、夕立の後のむっとした熱気が部屋にこもっ ...

夜の交差点でSingを r+3,079

僕が黒田に出会ったのは、高校一年の春だった。 政令指定都市ではあるが、華やかな都心から外れた、どこか時間が余ったまま固まったような街。家から歩いて三分もすればローソンが三軒、どれも似たような光の色で夜 ...

二重の顔 r+4,544

十年ほど前のことだ。 あの頃、俺はまだ学生で、日々の暮らしをアルバイトで繋いでいた。居酒屋の薄暗いカウンター、その向こうで笑う二つ上の女――由紀子。当時はまだ、今のような擦れた下衆女ではなかったと、そ ...

人の目をしたカラス r+4.920

2025/09/28   -短編, r+

寺に霊感や祓いの力があるかどうか…… そんな話題は、飲み会や夜更けの雑談でたまに出る。 俺の場合、その疑問に一番答えてくれたのは、幼馴染であり、今は寺の住職を務めている友人だった。酒の席でぽつぽつと語 ...

昭和五十二年の部屋 r+4,971

2025/09/28   -中編, r+, カルト宗教

中学の頃だった。家の裏にあるS山を、五人で登った。 普通に道を通るのが嫌で、あえて道なき斜面や木々の間を、獣みたいにすり抜けながら進んだ。汗の匂いと草いきれで息が詰まりそうになった頃、急に視界が開けた ...

グレートの最後の怪談 r+4,996

小学校五年から六年の夏休み明けまで、田所というやつと同じクラスだった。 あだ名は「グレート」。怪談先生グレート。俺たちがそう呼んでいた。 学校の図書館を根城と呼び、推理小説を片っ端から読んで、目を悪く ...

二つの声 r+7,089

俺がまだ子どもの頃、母がふとした拍子に話してくれたことがある。 それは、俺が生まれるずっと前……母がまだ二十代のOLだった頃の出来事だ。 春の空気はぬるく、どこか埃っぽい匂いを孕んでいたらしい。大阪の ...

光の抜け殻 r+4,029

両親は、俺が母の腹に宿った夜と、この世に生まれ落ちた夜に、同じ夢を見たらしい。 腹に、淡い金色の光がすうっと吸い込まれていく夢だ。光は小さくもなく、大きくもなく、けれど温かさと冷たさを同時に放ち、脈打 ...

林道へ向かう声 r+3,212

2025/09/26   -短編, r+

これは、いまだに説明のつかない、自分が直接体験した出来事だ。 四六歳、菓子工場で副工場長をしている。仕事柄、毎朝五時には出社しなければならず、四時には目を覚ます習慣がついている。眠気を誤魔化すため、起 ...

夕暮れの鳥居 r+3,204

俺には霊感なんてものはないと思っている。 少なくとも、自分が何かを見た記憶は一度もない。だが両親は、俺が二歳のときにそのおかげで命拾いしたと、今でも親戚中に吹聴して回っている。 その日、俺たちは内陸の ...

首を絞められても r+3,856

親父が死んで、今日でちょうど一年になる。 教会には一周忌なんて習慣はない。けれど、心の奥で何かの節目だと感じてしまう。親父は神父だった。十字架を掲げ、聖書を読み上げる男だったくせに、幽霊の存在も認めて ...

センジュさんの返事 r+3,927

来年、結婚する。 その前に、ずっと胸の底に沈めていたものを吐き出しておこうと思う。厄落としだと思えば、少しは気が楽になるだろうか。 あれは、小学生の夏休みのことだった。母が少し厄介な病気になり、遠くの ...

黒く塗られた招待状 r+8,337

越してきた当初から、この村にはどこか息苦しい匂いがあった。 畑の向こう、見渡す限りの屋根は皆、同じ苗字を背負った家々。笑い声も、足音も、まるで土に吸い込まれてしまうような静けさが支配している。 私は地 ...

ユニバース25(Universe25)#4,097

2025/09/25   -短編, r+, 都市伝説

ユニバース25(Universe25)【ゆっくり朗読】 人類はどこへ向かうのか?という問いに対する答を生態学から探求しようという試みとして、過去にとても面白い実験が行われた。 動物の特定の種の個体数は ...

風を連れてきた獣 r+4,863

2025/09/25   -短編, r+

中学時代からの友人、ジョンのことを思い出すと、なぜか夏の湿気を思い出す。 アメリカ南部生まれの彼は、幼い頃から信仰の中に育った。日曜ごとに家族全員で礼拝に行くのは当たり前。熱気と讃美歌と祈りの声が混ざ ...

髪を掴むもの r+4,226

中学生の頃、一人の友達を失った。 表向きの死因は精神の病だとされていたが、私だけは知っている。本当は“何か”に憑かれたのだと。 もう何年も封じ込めてきた記憶だ。触れれば夜に眠れなくなる。だが先日、偶然 ...

夢枕の卵酒 r+2,896

2025/09/25   -短編, r+

上京してまだ間もない頃だった。 街は私を受け入れているようで、どこか突き放してもいた。見知らぬ人々の吐く息、排気ガスの匂い、夜遅くまで明かりの消えない雑居ビル。すべてが知らない音と色で、少し楽しく、少 ...

リアル《完全版》r+4,655

【ゆっくり怪談】リアル(完全版)【語り継がれる最恐の話】 何かに取り憑かれたり狙われたり付きまとわれたりしたら、マジで洒落にならんことを最初に言っておく。 166:本当にあった怖い名無し:2011/0 ...

砂を呑む声 r+4,854

あの女と出会ったのは、たしか平成十六年の春だった。 鳥取の街はまだ肌寒く、港から吹く潮風が夜の店のネオンを濁らせていた。仕事帰り、ふらりと入ったスナックで、奥の席から笑い声が響いていた。妙に太い、喉に ...

葉の証 r+4,126

部の奥山に、小さな集落があった。 あたしは、そこで生まれたわけじゃない。幼いころ、両親を相次いで亡くし、兄は奉公に出された。行き場を失ったあたしは、村の庄屋に引き取られたんだ。そこで二つ年上のお嬢さん ...

朝方の訪問者 r+3,034

2025/09/24   -短編, r+

中学生の頃に聞いた父の話が、どうしても頭から離れない。 父は六〇代をとうに過ぎた今も、あの出来事のことを語るときだけ、声の奥が妙に湿っていた。 北海道の田舎で生まれ育った父が、親元を離れたのは大学進学 ...

赤い鎖の夜 r+8.981

2025/09/23   -短編, r+
 

中学生の頃、俺は山奥の古い家に住んでいた。 今はもうじいさんとばあさんがそこに住んでいるけど、あの家を思い出すと胸の奥がじっとりする。壁はひび割れ、雨の日には屋根裏が獣の匂いで満ちる。携帯は完全圏外。 ...

三十三枚目 r+4,435

二十年来の幼馴染、隆一郎の話だ。 ……いや、正確には、あいつの口から聞いたはずの話だが、本当にあいつの声だったのか、今となっては自信がない。 あの日、久しぶりに再会した。互いに年齢を重ね、髪には白いも ...

赤い潮の部屋 r+4,009

これは、俺が大学生になってから知り合った友人の話だ。 俺は仮に田口としよう。そいつの名前は佐藤。あくまで仮名だ。 佐藤は三年半ほど前、海の近くのマンションに引っ越した。波打ち際まで歩けば五分もかからな ...

釘打たれた窓 r+2,723

小さな木造の家だった。外から見れば、ただの古びた一軒家。 けれど中に足を踏み入れたら、そこは空気が濃く、息苦しいほどの閉じられた世界だった。父と母は、いつも同じようなことを繰り返し口にする。「学校は悪 ...

焼け跡の温もり r+17,956

あの地震のあと、サイレンが町じゅうを貫いて鳴り響いたらしい。 俺は遠くの下宿で授業を受けていて、その音を直接は聞いていない。けれど、電話越しに母が慌ただしく叫んでいた声が、耳の奥にずっと焼き付いている ...

五億年の闇を知らぬ者 r+6,022

中学生の頃の話だ。 あれが本当にあったことなのか、それとも夢の中の出来事だったのか、いまだに判別がつかない。だが、感触だけは今も皮膚に残っている。あの微かな電流の、骨の奥をなぞるような嫌な感覚が。 俺 ...

数字で測れぬ悪魔 r+5,597

中学時代の同級生から久々に連絡が来たのは、梅雨が長引いて空気がぐずぐず腐っていた頃だ。 電話口の声は湿っていて、息が重たかった。妹が変な宗教に入ってしまった、と切り出された。 最初は笑ってしまった。今 ...

展望台の視線 r+4,507

中学一年の春、祖父が死んだ。 あまりに唐突な、何の前触れもない死だった。 亡くなったのは、祖母と二人で行った温泉旅行から帰ってきたその日の夜だったらしい。心筋梗塞、というのが医者の診断だった。朝まで元 ...

いつまでも四階 r+2,410

怖いってほどじゃないけど、今でもふとした瞬間に思い出して、ぞわっと背中が冷える。 某県のS市で働いていた頃の話だ。 当時俺が勤めていた会社は、S市の中心から少し外れた雑居ビルの四階に入っていた。古くか ...

三十分前の声 r+2,020

今年になって、ずっと胸の奥に沈めていた記憶が、形を持って蘇った。 複雑で、気味の悪い出来事だ。誰かに話しておかないと、夜がやけに長くなる。 小学三年の春、無口で整った顔立ちの転校生がやってきた。この町 ...

シューベルトの口 r+1,616

小学校三年生の秋、あの教室で見たものを、いまだに忘れられない。 四十年以上経った今も、シューベルトの顔を正面から見られないのは、そのせいだ。 当時、愛媛県の某市に住んでいた。通っていた小学校は、第二次 ...

奥座敷までの道 r+1,341

子どもの頃のことを思い返すと、必ずあの夕暮れが胸の奥にねっとりと張り付いてくる。 実家は、地方の古い日本家屋だった。間口は広く、奥行きはやたらと長い。廊下は板が痩せ、踏むとぎい、と鳴る。障子は茶色くく ...

立ったままの死 r+6,906

アルバイトの面接なんて、気楽な気持ちで行くものだと思っていた。 だが、その日案内されたのは、古い木造の事務所。雨で湿った木の匂いが鼻にまとわりつき、床は少し沈むように軋んだ。机の向こうで、面接官の男が ...

赤玉 r+3,133

2025/09/21   -短編, r+

父は、三年前に肺がんで死んだ。 死の床でもなお、あの人は骨董の話をした。金持ちでもなんでもないのに、暇さえあれば骨董市に出かけ、安物ばかりを持ち帰る。皿も掛け軸もなく、時代がかった小物ばかりが増えてい ...

2㎜大きい実印 r+3,793

二十五になったばかりの春、数年ぶりに実家へ帰った。 薄曇りの空の下、田んぼの水面が風で細かく震えていて、ああ、やっぱり帰ってきたな、と息をついた。茶の間では母がちゃぶ台に新聞を広げ、膝の上で湯呑を転が ...

山の神と師の声 r+1,894

射撃場で出会ったあの日から、あの人はずっと私の「師匠」だった。 実の父とほぼ同じ年齢で、子どもはいるけれど、どうやらアウトドアには全く興味がなかったらしい。だからなのか、私のことをやけに気に入り、懐に ...

地下から来たもの r+4,252

あれは、まだ俺が二十代後半で、現場作業員としてあちこちの工事を渡り歩いていた頃の話だ。 勤めていた会社が地下鉄工事を請け負って、俺はその現場に配属された。 工事開始から数日。ショベルの爪が地面を削るた ...

一代限りの恩恵 r+2,782

父の若い頃の話を、私は何度も聞かされてきた。 港の匂いを思い出すたびに、あの奇妙な話が頭をよぎる。 父は二十代の半ば、遠洋航路の船に乗っていた。港に着けば、船員たちはみな上陸して酒や女や飯にありつく。 ...

柔術の達人 r+3,035

子供の頃、通っていた柔道場は、近隣ではかなり名の通った場所だった。 市内の大会で上位入賞は当たり前、日本代表経験者まで指導に来ることがあり、当時の自分にとっては、それが普通の世界だと思っていた。けれど ...

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