ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「中編」 一覧

釜臥山の残響 n+

この話を打ち明けると、必ず周囲が黙り込む。 配属されたばかりの青森・釜臥山(かまふせやま)。標高千メートルを超す場所に、第四十二警戒群のレーダーサイトはあった。空が近く、月光が異様に強い場所だった。 ...

森守り r+6,036

俺の田舎は四国の高知県の山奥にある小さな集落だ。 もっとも、そこは祖母の故郷であり、親父の代から家族は関西で暮らしている。親類もほとんど村を離れていて、長らく疎遠な状態だった。俺自身も幼いころに一度行 ...

時が止まる場所~時空が歪む不思議な話 r+5,686

不可解な体験:儀一と「止まった時間」の謎 これは、幼い頃から現在に至るまで続いている不可解な体験についての話だ。思い出を整理するために書き留めるが、奇妙な現象やその後の出来事を振り返ると、今でも鳥肌が ...

実家の怪異譚 r+2,893

2025/12/04   -中編, r+, 怪談

最近、異常に恐ろしい体験をしたので、記録に残しておきたいと思う。 私は普段、自営業の手伝いをしているのだが、今年の12月初旬に長めの休みをもらった。年末年始は非常に忙しくなるため、このタイミングで半年 ...

地中の団子 n+

この話を打ち明けると、必ず周囲が黙り込む。 それは、目の前にいる人間の輪郭が曖昧になり、私が語るその先に、凍てついた異様な場所が透けて見えるからだろう。 今でも、あの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわ ...

兆しの残る場所 n+

今でもあの午後の匂いを思い出すと、胸の奥にざらりと砂がこぼれ落ちる。 乾いた校庭の砂塵と、陽にあぶられた鉄棒の匂いが入り混じった、あの季節だけの空気。昼下がりの光は白くて、地面のきらめきが目の奥に刺さ ...

九月の右手 n+

九月一日、始業式の教室は、異常な熱気と、石鹸の匂いが混ざった汗臭さに満ちていた。 ガラス窓から差し込む光は真夏のそれとは違い、どこか力が抜けた、薄い黄色をしていた。久しぶりの再会に浮き足立つ友人の声が ...

池の鳥居をくぐった夜 n+

田んぼの泥が温まりきらずに冷気をまとう頃、空気の底だけがじわり湿る。 あれは中学二年の夏休みの終わりで、昼間に遊び疲れた身体のまま、息を合わせるように夜へ滑り込んだ夜だった。 月は細く、森の奥の池へ向 ...

観客と証人のいないベンチ n+

今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 それは埃っぽさと、湿った土、そして僅かな鉄錆が混ざったような、団地の夜に特有の鈍い匂いだ。友人のMが語った、あの出来事の中心にあるのは、その匂いと、 ...

花壇の向かいに座るひと n+

小学二年の私が、庭の隅にある小さな盛り土に水を垂らしていた頃の話だ。 夕方の光が斜めに差し込み、花壇の土を赤く照らしていた。 風はほとんど動かず、空気は薄い膜のように肌へ張りついていた。 日が傾ききる ...

塞がれた部屋 n+

茨城県南部の湿った風が、車の窓から吹き込んでくる。 七月半ばの筑波は、緑とアスファルトが混じり合った独特の匂いがした。父親の転勤に伴う引っ越しは、中学三年の夏という最悪のタイミングで決定された。助手席 ...

白い人々(The White People)/アーサー・マッケン(Arthur Machen)n+

世界は一枚の皮じゃない。 裏側で、まだ脈打っているものがある。 見たら、戻れない。 世界は整った一枚の皮膜ではない。 その下に、もうひとつの世界が縫い付けられている。 その縫い目が裂け、裏側から“白い ...

黒い手形のある肩 r+3,988

職場の同僚と居酒屋で飲んでいたときに語った話を、そのまま書き写す。 あれから二十五年以上が過ぎたが、今も脳の底で黒い水が鳴っている気がする。 高校二年から三年に移る春休み、三月。北浜と天満橋のあいだ、 ...

となりの子の手 n+

今でもあの匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 消毒液と古い布団の湿気が混じった、あの大学病院の空気。 覚えているはずがない、と何度も言われたのに、天井の黒ずんだ輪郭や、廊下の奥の湿った闇だけは、どう ...

説明のつかない乗客 n+

 朝、目が覚めたら、ベッドの横に見知らぬ自分が座っていた。 見知らぬ「自分」という表現はおかしいけど、そいつはどう見ても俺だった。寝癖の向きまで、全く同じ。 「時間ないよ。いつまでも驚いてないで、着替 ...

【鬼熊事件】村人は何故犯人を匿ったのか?r+7,075-7,691

鬼熊事件(おにくまじけん)とは 1926年に千葉県香取郡久賀村(現:多古町/たこまち)で発生した殺人事件。 岩淵熊次郎の物語:狂気と血塗られた愛 これは、かつて「鬼熊」と呼ばれた岩淵熊次郎の顛末を記し ...

定刻の花飾りバス r+3,719

母の親友とその息子―清助と俺は、血より濃いとしか言えない奇妙な縁で結ばれていた。 同じ屋根の下で暮らし、同じ飯を食い、同じ部屋で夜を明かした。兄弟以上の距離感で育ったせいか、互いの呼吸や考えが手に取る ...

地底の駅で待っていたもの n+

あれは、彼が小学校の低学年~一年か二年の頃の出来事だという。 山に囲まれた集落の、夕方になると土の匂いが濃く沈む地域だったらしい。 話を聞くかぎり、光が斜めに射しこむ帰り道の空気は、ひとの背丈より高い ...

蛇田の駐車場 r+5,032-5,651

自分の住んでいる町は、田舎の中核都市。 あの土地は、もとは「蛇田」と呼ばれていた田んぼだった。小学生の頃から母に「蛇田には近づくな」と何度も言われてきたが、その理由を誰も詳しく話そうとしなかった。湿っ ...

娘が連れて行かれそうになった話 r+5,329-5,857

あらすじ 主人公の男性が、家族で田舎の実家を訪れた際、小学生の娘が犬と共に散歩に出て行方不明になる。捜索後、娘は森の入り口で無事発見されたが、犬は見つからず、娘は「猿に連れて行かれた」と語る。これに実 ...

カルトな村~山道に消えた軽トラの謎 r+7,067-7,679

大学の先輩と行ったドライブ旅行の帰り道。 「ちょっと待って、これ本当に合ってるのか?」 運転席の先輩が、少し苛立った声で言った。俺はスマホの地図アプリを必死に睨んでいたが、どうにも見覚えのない道だった ...

変わった隣人 r+2,600-3,585

私が住むマンションのお隣の家族は、一般的な枠に収まりきらない存在だった。 お隣には、お婆ちゃん、母親、娘の三人が暮らしていた。父親の姿は見たことがなかったが、その不在が家族の奇妙な雰囲気を強調している ...

封鎖された隣室 r+3,198

十一時半頃、玄関のチャイムが甲高く鳴った。 予期しない来客は、休日の午前にしては場違いな響きだった。足音を殺して覗き窓を覗くと、紺色のジャンパーを揃いで着た三人組が、玄関灯の下に並んで立っていた。胸板 ...

余計な事しやがって n+

今でもあの夜の匂いを思い出すと、うっすら喉の奥がざらつく。 乾いた紙と、焦げる寸前の埃が混じったような匂い。あれが合図みたいにまとわりついて、胸の奥に沈んでいた何かがじりじりと立ち上がってくる。 あの ...

死守りの夜 r+1,500-2,244

2025/11/22   -中編, r+

これは、高校の時の同級生から聞いた話だ。 彼の故郷では、独特な葬式の風習が今も残っているらしい。 その話は、彼の祖父、通称「爺」が亡くなった時のことだったという。爺は柔道五段、日焼けした顔にがっしりと ...

戻れぬ浅瀬 r+7,781-8,252

海が近いためか、地元ではよく漁師たちの迷信を聞かされていた。 「入り盆や送り盆には漁に出るな」とか、「お盆の時期には海や川に入ってはいけない」といった話だ。しかし、こういった迷信はこの地域だけでなく、 ...

闇に浮かぶ顔は、誰のものか r+1,400-2,114

2025/11/22   -中編, r+, ほんのり怖い話

大学四年の夏、就職が決まって、友人たちは海だの合宿だのと騒いでいた。 だが私は急に空いた時間を持て余し、ふと思い立って母方の田舎に住む祖父を訪ねることにしたのだ。 山の奥、地図で見れば灰色の国道から脇 ...

根絶やしの記憶 r+8,497-9,027

事の発端は、夫が風邪をひいて寝込んだことでした。 今年七月の終わりの土曜日、夫と二人で久しぶりに出かけた帰りのこと。家に着いた途端、夫が「頭が痛い、寒い」と訴え、見るからに具合が悪そうでした。すぐに熱 ...

モンスターペアレント r+4,994-5,555

以前、販売業に従事していた友人が社員研修用の資料を見せてくれた。 【クレーム内容とその対応について】 クレーム対応は、 【A】『正当な事由がある場合』と 【B】『正当な事由がない場合』に大別できる。 ...

朱の印の向こうで鈴は鳴らない n+

今でもあの夜の匂いを思い出すと、舌の奥に鉄の味が立つ。 雨上がりの舗装に染み出す土の匂い。濡れた電線から、かすかにじりじりと音が漏れていた。友人Aの親から連絡が来て、駅前の喫茶店で話を聞いた帰り道だっ ...

赤い瞳の娘 r+2,1752,535

2025/11/20   -中編, r+, ほんのり怖い話

私の中学校の同級生に、左眼が赤い生徒がいた。 彼女の名前は君島典子。入学直後からその美貌が男子生徒の間で評判となったが、同時に奇妙な噂も広がっていた。「赤い目は呪いの目で、彼女が嫌った者は不幸に見舞わ ...

守り神の箱 r+2,639-3,064

今でもあの夏の倉庫の匂いを思い出すと、鼻の奥に鉄錆と湿った木の粉っぽさが蘇る。 北海道の片隅で暮らしていた祖父は、よく「うちは北前船の末裔だ」と言って胸を張っていた。幼い私には、その言葉の意味は半ば分 ...

道を尋ねた影 r+2,537-3,093

今でも東北の山間の診療所に勤めていた古参職員の話を思い返すと、あの湿った夏の夜気が蘇るようだ。 山道に面した小さな待合所は、昼でも薄暗い木立に囲まれていた。夜ともなれば、虫の鳴き声と川の水音だけが周囲 ...

忘れられた写真と未来人の謎 r+2,977-3,410

ある日、うちの本家の祖父が亡くなる少し前に、「俺は未来人を見たことがあるんだ」と話し始めたことがあった。 祖父も高齢だったので、周囲は「もうボケたのではないか」と思ったが、実際には精神的な衰えはなく、 ...

祖父と山神の記憶 r+5,900-6,928

小学生時代に遡る、三十数年前の記憶である。 それは、冬の日に祖父の家を訪れたときの出来事だ。 寒さが訪れる季節になると、その出来事がまるで昨日のことのように鮮明に蘇る。 夏休みや冬休みになると、私は毎 ...

戦火の残響と夏の怪 r+2,728-3,125

2025/11/17   -中編, r+, ほんのり怖い話

僕の友人に、オカルト愛好家で霊感がそこそこ強いKという男がいる。 ある日、彼に「今までで一番怖かった体験って何だ?」と聞いてみた。 Kは少し考えた後、微笑みながらもどこか遠くを見るような表情で答えた。 ...

某テレビ局封鎖フロア r+2,716-3,025

これは私がテレビ局でアルバイトしていた頃の話です。 一部フェイクを入れていますが、特定されないようにしていただけると助かります。 大学生の頃、私は水曜日が全休だったため、大抵水曜日にシフトを入れていま ...

声なき森が告げるもの r+1,260-3,568

これは、旧友の坂本さん(仮名)から聞いた話だ。 坂本さんは中学時代、酷いいじめに遭っていた。周りの無関心さも手伝って、彼の毎日は暗闇に覆われていたらしい。教師も見て見ぬふり、家庭では両親が互いに別の相 ...

神隠しの町~呪われた祠の囁き r+5,163-5,759

三年前の夏の出来事 大学に入学して間もなく、親しくなった斉木と中島と共に、夏休みの暇を持て余し、斉木の親戚が経営する某山陰地方の民宿へ旅行に出かけることにした。二泊の予定だった。 町に到着し、夕暮れ時 ...

祖父の代償 r+5,080-5,646

今でも、祖父の家の裏山に漂っていた湿った匂いを思い出す。 夏休みごとに弟と訪れていたその古い家は、瓦屋根が低く沈み、庭先に錆びた農具が積み上げられていた。夕方になると裏山から蝉の声と湿った土の匂いが重 ...

闇夜に消えたサーチライト r+4,358-4,671

これは、あるバイク好きの男性が体験した、十五年経っても忘れられない奇妙な話だ。 バイクの免許を取ったばかりの若者だった彼は、林道を駆け巡ることに胸を踊らせ、地図を頼りに未踏のルートを探し求めていた。 ...

【18禁】カルト教団の性奴隷 r+7,253-7,895

私が小学校五年生のとき、交通事故で両親を亡くし、祖父に引き取られることになった。 その日を境に、私の時間は凍りつき、思考が停止したようだった。胸の中には深い空虚感が広がり、事故前の記憶はぼんやりとして ...

ケン君の部屋 r+3,570-4,023

この話を思い出すたびに、どうにも体の奥が冷える。 まるで自分の骨の髄にまで、あの夜の寒気がまだ残っているように。伝聞で聞いたことをここに書きつけるが、語った本人は終始うつむき加減で、途中から声が震えて ...

袈裟代さん 《ホラーテラーさん》r+5,109-5,540

兄が精神的に不安定になった。 旅行中に何か異常な出来事があったのだろうか、その詳細は定かではないが、彼の態度が一変してしまった。 昨日、彼が彼女との一泊旅行から戻ってきたのだが、その様子は明らかに異常 ...

奇妙なアパート r+5,294-5,727

これは、夜の仕事をしていた二十歳の女性から聞いた話だ。 彼女はその当時、同じ店で働く一つ年上の女性とアパートで同居を始めたのだが、その住まいが奇妙な出来事の舞台となったらしい。 繁華街に近い二階の一室 ...

あの日のマネキン r+4,159-4,669

彼女には霊感がなかった。そのため、幽霊や霊的な存在を感じ取ることはできなかった。 彼女はこれまで一度も幽霊の姿を見たことがなく、霊の声を聞いたこともなかった。しかし、それがかえって彼女の恐怖体験を際立 ...

赤いランドセルの少女 r+1,500-1,700

2025/11/13   -中編, r+, 怪談

これは、ある大学の友人たちが経験した奇妙な出来事だ。 大学は田舎にあり、遊び場が少ないため、彼らはよく車で夜のドライブに出かけていた。その日も同様に、友人たちは隣町の峠へ向かい、景色を楽しんだ後、帰り ...

没落家系のおぞましい秘密 r+5,877-6,564

これは、知り合いの古い友人から聞いた話だ。 その友人が小学生だった頃、家は農村の中でも特に貧しかった。家も古びていたし、家族はいつも節約の話ばかりだったので、ずっとそういう家柄だと思っていたのだ。 し ...

人肉館(長野県松本市)r+4,851-5,362

2025/11/12   -中編, r+, 都市伝説
 

都会暮らしの主人公が、久々に帰省した夏の長野の実家。澄んだ空気と山々に囲まれた故郷に安らぐ彼だったが、旧友から「なぁ、人肉館に行かないか?」と誘われ、町外れにある噂の心霊スポットへと足を踏み入れてしま ...

謎の歌声 r+3,229-3,639

とある夏のキャンプでの話。 1年前、大学の夏休み直前、高校時代からの友人・江崎から電話があった。「久々に集まって何かしようぜ」ってことで、高校時代の仲間4人、俺、江崎、小林、青山で、江崎のアパートに集 ...

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