ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「奇妙な話・不思議な話・怪異譚」 一覧

名を奪うもの r+1,931-2249

同僚の田村さんから、ある飲み会の帰り道、ぽつりと打ち明けられた話がある。 笑い話に紛れたように語られたそれは、奇妙な“名前”の話だった。 彼の家には、代々受け継がれる一風変わった掟があるのだという。男 ...

迎え火の宿 r+3,537-3,983

今でも、あの男の目に焼き付いた“黒”を思い出すと、胃の裏がじくじくと熱を持ち始める。 これは、山奥のとある旅館に泊まった男性から聞いた話だ。あまりに具体的な描写と、話の途中で時折見せる奇妙な沈黙が、ど ...

開かれた瞳の奥 r+3,474-3,756

雪が降る日は、決まって呼吸が浅くなる。あれ以来、特にそうだ。 寒気のせいじゃない。肺の奥に、何かが残っている感じがして、無意識に息を浅くしてしまうのだ。まるであのときの空気が、まだどこかに漂っているよ ...

対面の水 n+

今でも、あの水のぬるさが忘れられない。 夏の終わり、駅近くの古びたビルの二階にあるレストランでのことだった。 平日の遅い時間だったせいか、店内には他に客の姿はなかった。冷房は効いているはずなのに、空気 ...

祠の夢、晴れの呪い n+

この話は、ある業界に入ったばかりの青年が体験したという、不思議で少し恐ろしい出来事である。 曰く、「ほんとうに怖かった。今も夢か現か、わからなくなる時がある」という。 業界では、神仏や見えざるものとの ...

うーちゃん r+1,890-2,143

子供の頃、父方の田舎で過ごした夏の思い出。 普段はすっかり忘れていたが、昨晩ふと記憶が蘇り、胸が締めつけられるように切なくなってしまった。誰かに話しても信じてもらえないだろうから、ここに書き留めておく ...

十字に裂かれたサドル r+1,899-2,029

交番の前で信号を待つ時の心細さを思い出すと、どうにも胸の内がざらついて落ち着かない。 私はその夜の話を友人から聞いたのだが、彼が語った情景はあまりに生々しく、まるで自分自身が体験したような錯覚に陥る。 ...

鎖の謡い r+2,147

あれは高校二年の夏、台風の夜のことだった。 ……いや、正確にはもっと前から始まっていたのだ。毎晩のように起こっていた出来事を、私はただ「そういうもの」として受け入れてしまっていた。疑問を持たず、当たり ...

赤丸の向こう側 n+

夢の話をすると笑われるのが嫌で、ずっと一人で抱えてきた。 子どもの頃から、何度も同じ夢を見ては、目覚めた瞬間に内容を失ってしまう。確かに「またこの夢だ」と夢の中では気づいているのに、朝には真っ白だ。残 ...

白いワンピースの子 r+2,159

私が生まれ育った家は、古びた日本家屋でした。 土間に、畳敷きの大広間。かまどのある台所と、仏間。十六畳の和室。障子を開け放てば、縁側の向こうに小さな庭が広がり、その背後はすぐに山の斜面へとつながってい ...

水の舌、蛇の声、名のない呼び声 n+

今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 湿った石の匂い、ぬるい苔、雨を吸った杉皮。山の線が暗く膨らみ、谷から上がる風が舌の裏に金気を残した。私は調査の帰りに、村はずれの境の杭をまたいだとこ ...

手配 r+2,037-2,361

これは、とある予備校時代の友人の体験談だ。 彼の後輩、仮に「タケ」としようか。そのタケは、身長185cmと長身で、かつては80kgほどあった体格も立派な男だったが、二年前、彼の生活は一変した。 親が亡 ...

声の届かぬ夏の群像 n+

大学二年の夏、祖母に頼まれてお盆の支度をしに車を出した。 午後の陽射しは濁って、アスファルトの上で揺らいでいた。窓を開けると草いきれと排気のにおいが絡みつき、肌に薄い膜を貼るようにまとわりついてきた。 ...

閉じ込められた三日間 r+5,170

一九九〇年代のはじめ、私は誘拐された。 にわかには信じがたい話だが、私自身が体験した出来事だ。 同じマンションに住む女の人に連れ込まれ、鍵をかけられた風呂場に閉じこめられた。縛られたわけではない。ただ ...

この女になろうと思った r+4,752

中学からの友人で、高校生活を共に駆け抜けた政一の告白を受けたのは、卒業式の夜だった。 壇上で名前を呼ばれ、卒業証書を受け取る自分を見つめるあの眼差しに、妙な熱がこもっているのは気づいていた。だがそれが ...

黒い三角は空を覆う n+

今になっても、あのときの空の暗さを思い出すと、胸の奥がざわめく。 私はまだ中学生で、父の車に乗って釣りに出かける途中だった。朝の空気は澄んでいて、林の向こうから鳥の鳴き声が聞こえていたのに、あの瞬間だ ...

東北道に残されたもの r+5,194

これは、高速道路交通警察隊に所属する友人から、私が直接聞いた話だ。 その夜のことを語るとき、彼は決まって煙草に火をつけ、灰皿に目を落としたまましばらく黙り込む。煙がやわらかく揺れながら天井へ溶けてゆく ...

招かれざる菓子舗 r+1,918

私は編集者をしている。 といっても華やかな雑誌や作家を抱えるような仕事ではなく、地域のイベントや飲食店を紹介する小さな情報誌だ。記事は読者から寄せられる情報を元にしたり、店側からの依頼を受けたり、時に ...

佐々間のおばちゃん r+3,500

子供の頃の記憶というのは、妙に鮮明な断片と、すっぽり抜け落ちた闇のような部分とでできている。 その中で、どうしても忘れられない出来事がある。何十年経った今でも、あのときの家の湿った匂いや、障子越しに差 ...

帰れなかった一本道 r+1,924

中学の同級生と再会したときに話したことがあるんだ。 彼に「何か怖い体験をしたことがある?」と聞かれて、ふと昔の合コンの夜のことを思い出した。あれは確か、二十代半ばの頃だった。今思えば、普通の出会いの場 ...

【遠州七不思議幻】突然現れる池 r+1,887

地元の山に「突然現れる池」があるらしい。 そう言うと、誰もが首を傾げる。だが、俺は確かに子供の頃、その池を目にした。 まだ小学生だった頃、父親に手を引かれ、登山道から少し外れた林の奥でそれを見た。鬱蒼 ...

風車の向こうに在るもの n+

今でも、あの風車の音を夢に見ることがある。 くるくると、風に揺れるたび、キィ……キィ……と擦れる、紙と竹のかすかな摩擦音。何でもない、どこにでもある玩具のはずなのに、それがあれほど無気味に思えたのは、 ...

夢で見た家に、私は住んでいた r+2,000

子供の頃から、行ったこともない町の光景を知っていた。 知っている、というより、確信していると言った方が正しい。 夢の中に必ず出てくる町だ。川を渡る古い橋を越えると、まずガソリンスタンドが見える。夢の最 ...

銀の球と沈黙の乗客 r+4,417

高校時代のことを思い出すと、必ず胸の奥がざわつく。 あの出来事を語るとき、どうしても一人称で語らずにはいられない。なぜなら、他人事のように突き放してしまえば、自分の中にいまだ残る恐怖が嘘になってしまう ...

婆ちゃんの的中 r+2,237

うちの地域には、昔から奇妙な言い伝えや風習が残っている。 浄土真宗の家が多いせいか、葬式の後に清めの塩を使う習慣はほとんどなかった。けれど、私の家では今でも必ず塩をまく。理由は、あの「婆ちゃん」の存在 ...

窓を覗く女の夢路 n+

今でもあの夜の夢を思い出すと、体の芯がざらつくように冷えていく。 普段、夢の記憶なんて目覚めれば霧散するはずなのに、あの光景だけは未だに色濃く焼き付いている。むしろ年月とともに少しずつ形を変え、どこか ...

吉祥寺の消えた街 r+1,749

小学六年の頃の話だ。今でもその記憶を思い返すと、皮膚の奥を小さな針で刺されるような寒気が走る。 あの日の光景は、ただの幻覚や子供の妄想で片づけてしまうにはあまりにも生々しく、そして不気味すぎた。 当時 ...

ボラに喰われる r+2,339

子供の頃のことを、思い出す。 ある朝、寝ぼけ眼で布団から身を起こしたら、掛け布の上に、銀色の魚が横たわっていた。体長は四〇センチか、いや、七〇センチ近くあったかもしれない。太くてずっしりと重たげな、あ ...

右側だけが増えていく n+

今でもあの夏の午後の熱気を思い出すと、耳の奥で受話器の無音がぶるぶる震えるように感じる。 汗で指先がぬめるたび、ポケットの中の硬い紙片が擦れ合って、小さな音を立てた。小学四年の終わり頃から三年ほど、私 ...

見知らぬ駅から続く世界 n+

今でも、あの時の車内の静けさを思い出すと、背中の奥が冷たくなる。 二年前の七月二十八日、月曜の朝。夏休みももらえず、実家にも帰れず、会社へ向かう足取りは最悪だった。狭山の金剛駅から天下茶屋へ向かう途中 ...

山に残されたもの r+1,981

これは今もって俺自身、まったく信じきれていない。 他人に話したところで、どうせ鼻で笑われるのが落ちだろう。親父の戯言にすぎないのかもしれないし、脳の誤作動から来る幻覚や幻聴だった可能性もある。だが、俺 ...

【大雑把仮説】 御船千鶴子は自殺していなかった!? #5,706

【大雑把仮説】 御船千鶴子は自殺していなかった!?【ゆっくり朗読】 母から聞いた子供の頃の話です。 104 :本当にあった怖い名無し:2016/02/27(土) 18:11:23.11 ID:baNt ...

赤い小箱 r+3,919

あれは去年の夏のことだった。 ひさしぶりに田舎へ帰った時、どうにも説明のつかないことに出くわした。正直に言えば、不思議というより、ぞっとする思い出としていまだに胸に引っかかっている。 父方の実家は、県 ...

封じられた坑道 r+2,621

つい先日、中学時代の同級生と居酒屋で飲んでいたときのことだ。 くだらない思い出話で盛り上がっているうちに、ふと十年前の出来事を思い出した。大学時代、東北の小さな地方都市で一人暮らしをしていた頃の話だ。 ...

欄間の明滅 n+

今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 古い街道沿いの宿に泊まった時のことだ。木造三階建ての大きな建物で、瓦屋根の重みが軋みを孕んでいる。表には「創業三百年」と墨書きの看板が掲げられ、長い ...

雷鳴の駅舎で r+1,990

大学生の頃の話をしようと思う。 十年以上経った今でも、野宿をするたびに思い出してしまう夜がある。夢にも何度か出てきた。雷鳴と豪雨の中、駅舎に眠る俺、その隅に体育座りでうずくまる男。叫びながら逃げる自分 ...

不可解の名を借りた呪詛 n+

もう何年も前のことなのに、未だにあの夜の記憶をうまく言語化できずにいる。 まるで記憶の一部が水で滲んだように、断片的で、そして何より気味が悪い。 仲間内では未だに笑い話になっているが、あれを笑って済ま ...

お狐様が守る夜 r+2,459

アパートに引っ越した【ゆっくり朗読】 以前、活力あふれる虚弱体質の母の身に降りかかった怖い話を書いた者です → vibrant-frail-mother 今年の七月、諸事情あって私は実家へ戻った。けれ ...

夢日記の余白 r+1,989

当時、私は高校生で、なぜか「夢日記」というものにのめり込んでいた。 目が覚めるたび、あるいは通学のバスの中で、まだ寝ぼけた頭のまま、メモ帳に夢の内容を書きつける。それが妙に楽しかったのだ。 不思議とよ ...

白い犬の車 r+2,287

あの時の話を、ようやく文字にできる。 どうしても書こうとすると身体の調子が崩れてしまって、何度も途中でやめた。奇妙なことに、そういう体調不良はこの話に限って起きるのだ。書くべきではない、という誰かの意 ...

やまけらし様の靴音 n+

あの夜の湿気を帯びた空気を思い出すたび、未だに背中がじっとりと汗ばんでくる。 あれは確か、夏の終わり、蝉の声とひぐらしの声が交じり合う、どこか季節の境目のような日だった。 家は山に囲まれた集落にあって ...

首に残る跡 r+1,941

父の実家のある街は、不思議な場所だった。 山と海に挟まれているのに、どちらの匂いも色も、半端にしか感じられない。田舎と言うには人も車も多く、都会と言うには何もなさすぎる。道路はきちんと舗装されているの ...

足のないオルガン弾き r+2,158

家に、古いオルガンがあった。 母が私を産む前に、中古で手に入れたものだと聞かされた。 リビングの片隅にずっと置かれていたが、家族の誰もほとんど触らなかった。埃をかぶった木製の鍵盤カバー、黄ばんだ象牙風 ...

海鳴りの糸 r+1,927

これは、私の母に起きた出来事を、私の視点から語る話です。 半年前の七月から九月の終わりごろまで続いた長い顛末。思い返すたび、まだ胸の奥がざわつくのです。 七月某日。結婚を控え、私はそれまで住んでいたア ...

八年目の再会 n+

今でも、あの街角の湿気を帯びた空気を思い出すと、喉の奥がざらつく。 一九九七年の六月二十六日、薄曇りで、アスファルトがぬめるような午後だった。 あのとき何が起こったのか――いや、何を「見てしまった」の ...

ドラえもんの未来 r+1,583

小学校三年生の頃のことだ。 まだランドセルの匂いが新しく、遊ぶことと空想することだけで毎日が満ちていた時代。 きよみちゃんという女の子がいた。いつも一緒にいて、家を行き来し、互いの匂いまで知っているほ ...

赤に還る r+4,092

坂本の話を、私の口から語らせてもらう。いや、正確には、あの日から私は坂本ではなくなった。 坂本という名を持つ人間は、もうとうにどこかへ消え失せた。残っているのは、赤に浸食された私の肉体と、まだ人間であ ...

きよめたまひ、はらいたまへ n+

窓の外に差し込む夕焼けの光を思い出すと、今でも胸の奥がざわめく。 あの出来事は夢ではなかった、と確信しているのに、どうしても現実味が薄れてしまうのだ。私の家系には、少しばかり不思議な勘が働く血が流れて ...

電線に燃えるもの r+1,416

小学校二年から四年までのあいだ、週に二度、放課後になると姉と一緒に、学校のすぐそばにあるそろばん塾へ通っていた。 教室の隣には場違いなようにぽつんと墓地があった。家一軒ぶんほどの狭い敷地に、黒ずんだ墓 ...

期限の工場 r+3,042

あの時のことを思い出すと、いまだに背筋がぞっとする。 当時、私は地方の小さな工場に勤めていた。食品関係といっても華やかさなど一切ない。惣菜を決められたレシピどおりに作り、プラスチックの容器に詰め、大手 ...

Copyright© 怖いお話.net【厳選まとめ】 , 2025 All Rights Reserved.