ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「奇妙な話・不思議な話・怪異譚」 一覧

ディアトロフ峠事件~死の山の九人 nc+

ディアトロフ峠事件を調べると、最後に必ず同じところへ戻ってくる。 なぜ死んだのか、ではない。 なぜ、外へ出たのか。 一九五九年の冬、ソ連のウラル山脈へ向かった九人の登山者は、全員が帰らなかった。彼らは ...

光の糸 nc+

散歩の途中だった。 季節は覚えていない。湿り気のある空気と、舗道脇の雑草の匂いだけが、今もやけに鮮明に残っている。私は当時まだ若く、高校で漢文を教え始めて数年目だった。歩くことが好きで、授業の合間や放 ...

透けているのはどちら nw+636

あの夜のことを、わたしはまだ思い出せない。 思い出せないというより、思い出そうとすると、どこかが先に思い出してしまう。 二週間、ほとんど眠っていなかった。眠ったのかもしれないが、起きている時間との境目 ...

食べなきゃだめ ncw+711

小学校五年の春、私にはとても太っている友達がいた。 太っている、という言葉では足りなかった。子どもの目で見ても現実味がなく、どこか作り物のような大きさだった。机に腹が当たって前に寄れない。体育の時間は ...

反応 nc+

夜の工場というのは、昼間とはまるで別の顔を持つ。 機械の稼働音が止まり、照明も最低限に落とされた空間では、広さそのものが不自然に膨張する。音が消えることで、距離感と時間感覚が曖昧になり、普段なら気にも ...

無臭のあとに残るもの nw+745

父が死んでから、うちのトイレには二種類の匂いが棲みついた。 ひとつは煙草の匂い。 もうひとつは、うまく言葉にできない、鼻が本能的に拒むような悪臭だった。 煙草なんて私は吸わない。灰皿もない。来客もほと ...

瞬きをしない rw+4,609

俺が小学校高学年だった夏の終わりの話だ。 二学期が始まっても登校してこない女子がいた。映子という。担任から、新しい教科書を届けてほしいと頼まれた。集団登校が同じだったからという理由だったが、本当は様子 ...

腹が減る話 nc+

私の祖母はいわゆる見える人だったらしい。 少なくとも、そういうふうに周囲から言われていた。 私は祖母に育てられたようなものだった。両親が共働きで、放課後や長期休みはいつも祖母の家にいた。だから怪談も不 ...

死者の愛 nw+706

祖母が亡くなったのは、十年以上前のことだ。 私は大学の課題に追われ、コンビニでカップ麺を選んでいた。帰り道、母からの電話に出た瞬間、言葉より先に異様な静けさが耳に残った。声が震えていたのではない。向こ ...

《代わり》nw+642

祖母の家の物置には、古いセルロイドのフィギュアが並んでいる棚がある。 昭和の初めに輸入されたという外国製の人形たちだ。白黒テレビの時代のキャラクターらしく、丸い目と大きな口をしている。ネズミと猫。いつ ...

歌っていた nc+

俺が小学校一年から六年までを過ごしたのは、オランダのユトレヒトという街だった。 親の仕事の都合で移り住んだだけで、特別な理由があったわけじゃない。 在蘭日本人の子どもは、たいてい日本人学校に通う。けれ ...

記録に残らない当番 nw+612-0108

工場での仕事は好きだった。 正確には、慣れていた。 同じ時間に起き、同じ服を着て、同じバスに乗り、同じ匂いの中で同じ動きを繰り返す。小麦粉と蒸気と油脂の混ざった空気は、最初こそ鼻についたが、数年もすれ ...

最初の利用者 nc+

久しぶりに実家へ帰ったとき、母がぽつりと「近所に火葬場が出来た」と言った。 声の調子が妙に沈んでいたので、最初は反対運動でもあったのかと思った。どこかには必要な施設だし、煙や騒音が出るわけでもない。田 ...

消えたのは、どちら nw+812

真夜中に帰宅して、襖を開けた瞬間、自分が自分と目を合わせた。 群馬県に住む吉野さんが大学生だった頃の話だ。猛暑の夜、終電を逃し、郊外の実家まで一時間以上歩いて帰ったという。古い瓦屋根の平屋で、庭の向こ ...

弁当箱が増える子 nw+601

秋山さんは、今でも昼休みの匂いだけは忘れられないと言う。 埼玉の山あいにあった県立高校。冬になると霧が廊下を流れ、杉林の影が教室の窓に貼りついたまま動かないような場所だった。 二年のとき、クラスに前後 ...

青葉台ガーデンヒルズの影:元刑事作家が暴く閉ざされた住宅地の秘密【中編ミステリー】#745-0220

■登場人物 神崎陽一(かんざき よういち) - 45歳、元刑事、現在はミステリー作家 身長180cm、やや痩せ型だが筋肉質。短く刈り込んだ黒髪に少し白髪が混じる。鋭い眼差しと穏やかな表情のギャップが特 ...

客席のそば nc+

深夜、ベッドに横になっていると、必ず同じ音で目が覚めた。 ずり……ずり……と、床を引きずるような音。 最初は気のせいだと思った。古いアパートだし、配管の音か、隣の生活音が反響しているだけだと自分に言い ...

アルバムから消えた女 nw+827

大学二年の春、駅のホームで電車を待っていると、見知らぬ女性に声をかけられた。 「久しぶり。覚えてる?」 名前を聞くと、高校の同級生だという。確かに聞き覚えはあった。同じクラスだったらしい。だが顔が思い ...

根を下ろす女 nw+664

離島に嫁いだ知人の話だ。 島は山の稜線を境にふたつの集落に分かれている。北は畑を耕す者たち、南は海に出る者たち。南の者たちは、凪が続いても、嵐が来ても、必ず同じ言葉を口にするという。 「神が決めたこと ...

十一階のまま nw+674

中学一年の春、自分は朝刊の配達をしていた。 小遣いが欲しかっただけだ。任されたのは、地域でも一番高い団地だった。十数階建ての棟が一本、周囲の建物を見下ろしている。朝の霧のなかでは、建物の上半分だけが浮 ...

お天道様は見ている rw+4,014

《神格》という名の階段~とある異邦人が語った話 「君の神格は、きっと高いね」 そう言ってきたのは、少し風変わりな外国人だった。英語混じりの日本語を話す男で、肩書きは自称「文化宗教学者」。だが話を聞いて ...

空き地の記憶 rw+2,438

居酒屋が消えたのは、まだ偶然で片づけられた。 駅前の角を曲がった先にあるはずの店がなくなり、仮囲いに覆われた空き地になっていた。近くにいた会社員は「あそこはずっと更地だった」と言い、飯田がいくら店内の ...

朝練に出るチョンマゲ rw+1,937

まだバスケットボールという球技が、黒板消し投げの次に人気だった時代。 小学生の朝は異様に早く、そして妙に熱心だった。自分は誰よりも早く体育館の鍵を開け、誰もいない板張りの床にボールを弾ませていた。澄ん ...

人狼の電話 nw+604

中学時代の同級生が、ある夜、酒の席で妙な話をした。 祖父は昔、朝鮮半島で交易をしていたという。ロシア人やタタール人とつながりがあり、その中に、ひとりだけ特別に親しかったロシア人商人がいた。 その商人が ...

母が拭いたもの nc+

いつもと変わらずに布団に入った。 その日は少し疲れていた気がするが、特別な出来事は何もなかった。部屋の電気を消し、仰向けになり、天井の暗さをぼんやり眺めながら目を閉じた。耳の奥で血の流れる音がして、意 ...

落ちる直前 nw+870

横断歩道の白線の手前で、足が止まった。 右から車が来ていた。信号は青。渡ってもおかしくはないが、待てばやり過ごせる距離だった。だから立ち止まった。それだけのはずだった。 それでも、背中に圧がかかった。 ...

二週間だけの家族 nc+

隣の部屋に夫婦が引っ越してきたのは、去年の夏だった。 自分は写真の専門学校に通っていて、学校の近くの木造アパートで一人暮らしをしている。風呂なしトイレ共同、四畳半一間。畳はところどころ黒ずみ、壁は板切 ...

パイプラインの内部点検 ncrw+774

閉所恐怖症というものは、診断名を与えられるより前に、体のほうが先に理解してしまう。 たとえば、内径六十センチの鉄の管に這いつくばり、前にも後ろにも引き返せない距離を進まされれば、その理解は理屈を介さず ...

ふすまの前 nw+613(110)

学生時代、週末になると決まって友人Aの家に集まり、夜通しゲームや無駄話をしていた。 Aの家は二階建ての一軒家で、二階にもトイレがある。集まるのは決まって、わたしとAと、もう一人の友人Bの三人だった。深 ...

いなくなったと言い切れない ncrw+678

一人暮らしというのは、自由と引き換えに孤独と責任を手に入れることだと、どこかで聞いた。 だが、自分がかつて経験した一人暮らしは、そのどちらとも違っていた。そこには、最初から最後まで、説明のつかない「同 ...

戻りますか rw+5,135

これは、三年前、私が心身ともに限界に近い状態だった頃の出来事だ。 当時、自営業を畳み、外出も最低限に抑え、自宅で時間を潰す日々を送っていた。昼夜の区別が曖昧になり、意味もなく画面を眺め続けることが増え ...

通夜までの四日間 nrw+793

夏という季節には、どうしても説明のつかない空気が混じる。 湿度や気温のせいだと言われればそれまでだが、それだけでは済まない何かが、確かに漂っている。 祖母が亡くなったのも、そんな夏だった。お盆を数日後 ...

空室の生活音 nrw+745

俺が今のアパートに引っ越してきたのは、ちょうど半年前だった。築三十年。 外壁の色はところどころ剥げていて、共用階段を上ると湿った埃の匂いが鼻につく。でも家賃が安かった。それだけで決めた。 最初の数ヶ月 ...

夢の話は外に出る nc+

年長さんの頃の話だ。 その日は婆ちゃんの家に泊まっていて、夜中にひどく怖い夢を見た。内容はもう覚えていない。ただ、目を開けた瞬間に胸の奥がぎゅっと縮んで、このまま一人でいたら何かが起きると確信するよう ...

人数の欄は空白 nc+

夏山開きの直前になると、必ず一通の案内状が届く。 山奥のその小屋は、年に四ヶ月ほどしか営業せず、残りの八ヶ月は完全な無人になる。 夏でもスキーができるほどの場所で、以前は小屋の周囲から雪が消えることは ...

階段の裏側 nc+

小学校を卒業するくらいまで、俺は市の外れにある古い団地の四階に住んでいた。 築年数は分からないが、外壁はところどころ剥がれ、階段の鉄柵は赤茶け、夜になると蛍光灯が半分ほどしか点かないような場所だった。 ...

祓われなかった順番 nc+

二年ほど前の話になる。 その年の夏、俺は立て続けに不運に見舞われていた。仕事では考えられないような初歩的なミスを何度も繰り返し、追突事故を起こし、隣県に遊びに行った際には駐車中の車に悪戯までされた。原 ...

祝詞を上げた者 nc+

先日、以前勤めていた職場の同僚と再会した。 私の前職場は地方の神社で、同僚は今も神主を続けている。酒席での他愛ない昔話が一段落した頃、彼がふと思い出したように、ある神主の名前を出した。 その人物は、県 ...

来ないで下さい nc+

高校に入ってしばらくした頃から、なんの前触れもなく女の幽霊を見るようになった。 心霊スポットに行った覚えもなければ、罰当たりなことをした記憶もない。事故や病気に遭ったわけでもない。きっかけらしいきっか ...

見られているだけの部屋 nc+

今から八年前の今頃の出来事だ。 当時の私は、学校のコネで入った会社でパートの古株から露骨な新人いびりを受け、気付いた時には拒食症になっていた。親から「鶏ガラ」とあだ名を付けられるほど痩せ細り、心身とも ...

入れなかった女 nc+

4年前くらいの話になる。 当時住んでいた部屋は、なぜかやたらと人が集まる部屋だった。 誰かが「落ち着く」と言い出してからは、ほぼ毎日のように友達が遊びに来て、そのまま泊まっていくことも珍しくなかった。 ...

ペダルの感触が消えた夜 nc+

高校生の頃の話だ。 部活が終わって、だいたいいつも二十一時前後に家へ帰っていた。場所は秋田のかなり田舎で、街灯はあるにはあるが、等間隔というには心許なく、田んぼと用水路と空き家が交互に続くような道だ。 ...

栓は触っていない nc+

高校生の頃、私はファストフード店でアルバイトをしていた。 そこで一つ年上の彼氏ができた。 同じ店に、彼の元カノも働いていた。 付き合う前に一度だけ顔を合わせたことはあるが、会話を交わした覚えはない。私 ...

手を離さない nc+

今はもう辞めてしまったが、少し前まで、とある公共施設の管理人兼受付の仕事をしていた。 入場無料で、冷暖房完備、特に利用制限も厳しくない施設だったから、昼夜を問わずいろいろな人間が出入りしていた。近所の ...

口だけが笑っていた nc+

小学生の頃、同じクラスに好きな子がいた。 美人ってタイプじゃなかったが、笑うと口元がぱっと明るくなる子で、狭い顎に大きな前歯が窮屈そうに収まっていた。行き場をなくした八重歯が一本、笑うたびに顔を出す。 ...

地下に着かない夜 nc+

もう三十年ほど前の話だ。 当時の自分は中学生で、父が入院していたため、夜に母と連れ立って病院へ見舞いに行った。外来はすでに終わり、面会時間もぎりぎりだった。病室を出て一階へ戻る頃には、院内の照明は落と ...

水を吸わない石 nw+461

中学一年の夏、家族で実家の墓参りに行った。 祖父母の墓石の隣に、小さな無縁仏がある。背丈は膝ほどで、角が丸く削れ、文字も読めない。ただ、その上にだけ、白い塩が山のように盛られていた。 盛り塩というより ...

開けなければよかった rw+1,875-0507

十年以上も前のことになる。 伯父と叔母が、観光でエルサレムへ行った。ふたりとも信仰心が厚いわけではなく、歴史のある土地を一度見てみたい、という程度の気持ちだったらしい。旧市街から少し離れた丘の近くに、 ...

電話口にはいた rw+2,358-0506

今年になって、ずっと胸の底に沈めていた記憶が、急に形を持って浮かんできた。 きっかけは、一本のビデオだった。 小学三年の春、うちのクラスに転校生が来た。無口で、顔立ちの整った男子だった。この町は転校生 ...

正面は違う nc+

時間外の救急外来で夜勤をしていた頃の話だ。 俺の仕事は救急で来た患者のカルテを作ったり、来院歴のある患者のカルテを探して医師に渡したりすることだった。紙のカルテがまだ現役で、保管期限を過ぎたものは廃棄 ...

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