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川の持ち主が戻る日 nc+
2026/03/07 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
インドネシア人の友達、Sから聞いた話だ。 彼の実家の近くには、大きな川が流れている。 地図で見ればそれなりの規模だが、実際に近づくと拍子抜けするほど穏やかで、 岸のあたりは浅く、流れも緩やかだという。 ...
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🚨認知バイアスの正体、脳じゃなかった説 nc+
2026/03/07 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, 都市伝説, n+2026, オリジナル作品
「バイアス」って言葉は、今ではただの心理学用語みたいに扱われてる。 人間には考えの癖がある。物事を都合よく見る。損を嫌がる。先に信じた説明に引っ張られる。そういう話だ。 でも、昔からネットの一部では、 ...
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最後尾 rw+9,696
2026/03/07 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300職場の同僚から聞いた話だ。 彼が幼い頃、県営住宅の七階に住んでいた。 同じ棟には同年代の子どもが多く、放課後はいつも五、六人で集まって遊んでいた。エントランスや共用廊下は絶好のコースだった。RCカーや ...
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忘れたはずの色 nc+
2026/03/06 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
幼稚園に入る前くらいまで、私には人の顔が見えていなかった。 そう言い切りたいが、本当はもう少し曖昧だ。 見えていなかったのか、見ていなかったのか、自分でも区別がつかない。 少なくとも、今のように「顔」 ...
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尾崎豊とオウム真理教 rc+7,480-0122
高校三年のある日、学校の休憩時間。 「お前らに尾崎豊の気持ちがわかるのかよ!」 教室で突然、叫び声が響いた。 「何にも知らないクセに、お前らなんかに尾崎のなにが分かるってんだよ!!」 声の主は篠崎。 ...
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隣の音が消えた日 rw+8,365
2026/03/06 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300俺が小学五年生の頃、家族で住んでいたアパートは、隣の咳払いまで聞こえるような造りだった。 テレビの音、箸の当たる音、足音。怒鳴り声。 壁一枚向こうの生活が、そのままこちらの部屋に流れ込んでいた。 隣に ...
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瘤 nc+
盆栽サークルで知り合ったあの爺さんが、湯呑みを両手で包み込みながら語った声の湿り気が、妙に耳から離れない。 爺さんが山に入りたてだった頃の話だという。 銃の重みも、獣の気配も、まだ身体に馴染みきらない ...
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信号は誰が押したのか rw+9,339-0117
2026/03/05 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300五年前のことだと聞いた。 近所の国道に、押しボタン式の横断歩道がある。片側二車線で、昼夜を問わず交通量が多い。そこを、数人が青信号で渡っていた。 通りかかった男性は横断するつもりがなく、歩道の端をゆっ ...
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おはようございます nc+
2026/03/04 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
会社の先輩と、同じ地元だと知ったのは入社してしばらく経ってからだった。 意気投合して飲みに行き、地元の怖い話をしようという流れになった。 話題になったのは「青い○○の家」だった。一家心中した家で、坊さ ...
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押し出された男 nc+
2026/03/04 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
先日、車で人を轢きそうになった。 正確に言うと、「人が飛び出してきた」のではない。 押し出された。 その違いに気づいたのは、すべてが終わってからだ。 その日は、特別なことは何もなかった。 仕事帰り、夜 ...
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姉さん団地 #10,166
【ゆっくり怪談】姉さんビル つくば市に昔《姉さんビル》とか、《姉ビル》と言われている建物がありました。 十何階か建ての公務員官舎で、同じ形をした建物が何件も建っています。 そのうちの一棟の壁いっぱいに ...
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待っている音 rw+8,041-0109
2026/03/04 -短編, r+, 洒落にならない怖い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300公園には、決まった音があった。 ポーポー、コンコン。 ラッパのような笛と、小太鼓の軽い音。その二つが重なると、子どもたちは条件反射のように走り出した。音の主は、ポコさんと呼ばれる大道芸人だった。 顔は ...
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帰りたくなる nc+
2026/03/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
もう2~3年以上前になるかしら。 以前行き付けだったゲーセンは、なぜだか知らないが必ず10時に閉店してた。 元々寂れた店じゃあなかったし、大学の近くだったせいか夜でも客は常にいた。 それでも親爺はわざ ...
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夜にだけ長くなるトンネル nc+
2026/03/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
Aの家は、I山の中腹にある。 俺の家はそのふもとだ。地図で見れば直線で五キロほどしか離れていない。だが実際に行くには、山をぐるりと回る道を使うしかなく、十キロ以上かかる。 泊まりに行く前日、Aに地図を ...
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座席の境界 nc+
2026/03/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
その日は、ただ疲れていただけだった。 珍しく電車に乗った。 いつもは車移動か、せいぜい徒歩圏内で済ませる生活だが、その日はどうしても電車を使う必要があった。 時間帯は夕方。帰宅ラッシュの少し手前で、車 ...
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おんぶの位置 nc+
2026/03/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
火葬場で拾骨をしているときだった。 骨壺の前に立った瞬間、急に肩が重くなった。痛みはない。ただ、何かがのしかかっている。ちょうど、人を一人おぶったときの重さに近い。 最初は気のせいだと思った。立ちっぱ ...
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オレの、と言った声 rw+8,152
2026/03/03 -短編, r+, 山にまつわる怖い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300俺が小学四年の頃だから、もう二十年は前になる。 ひとつ上に、ノエ君って呼ばれてた奴がいた。 本名は忘れたが、町で知らない人間はいなかったと思う。 山の生き物に異様に執着していて、レア種のためなら本当に ...
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You opened it. nc+
2026/03/02 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
1990年10月。ミシガンの大学に留学していた頃の話だ。 あの頃、学生はとにかくレポートを書かされた。ラボには五十台ほどのコンピューターが並び、夜になるとほぼ満席になる。ブラウザは《Mosaic》。検 ...
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砂嵐の予告 nc+
2026/03/02 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
中学生の頃、眠りに落ちる直前に、必ず見る映像があった。 夢と呼ぶには浅すぎて、現実と呼ぶには輪郭が曖昧な時間帯。目は閉じているのに意識はまだ起きていて、体だけが先に沈んでいく。思考がほどけ、言葉が形を ...
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昨日は二つだった《意味がわかると怖い話》rw+4,514
2026/03/02 -短編, r+, 意味がわかると怖い話
その日は朝から暑かったという。 彼は自室でテレビゲームに夢中になっていたが、不意に母親の声が飛び込んできた。 「ほら、ゲームばっかりやってないで、草むしりしちゃいなさい。お母さんとの約束でしょ」 誕生 ...
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禍垂(かすい):封鎖されたトンネル #11,296
2026/03/02 -短編, r+, 山にまつわる怖い話, 洒落にならない怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話禍垂【ゆっくり朗読】 昔、十代の時で、未だやっていい事と悪い事の分別もつかない時の話。 中学を出て、高校も行かず、仕事もせずにツレとブラブラ遊び回ってた。 いつものようにツレから連絡があり、今から肝試 ...
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ベランダの外 nc+
2026/03/01 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
住んでいる場所の「音」に、人はすぐ慣れる。 車の走行音、遠くの踏切、夜中のサイレン。 最初は気になるのに、いつの間にか生活の一部になる。 それが、どれだけ異常な音でも。 俺が住んでいた学生アパートは、 ...
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数の合わない夜 rw+8,428-0115
清助が戻ってきた夜のことを、家族はあまり詳しく語らない。 夜半、山の方から足音が聞こえた。誰かが走っているようでもあり、引きずるようでもあったという。戸を開けると、清助が立っていた。帽子をかぶったまま ...
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九官鳥は名前を知っている rw+7,042
2026/02/28 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300これは、私の友人が大学時代に体験した出来事である。 彼女が交際していた男性は母子家庭で育ったが、経済的には不自由していなかった。大学から徒歩圏内の高級マンションに住み、広いリビングは自然と友人たちの溜 ...
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🚨無印現場監督・清助くん物語【昭和レトロ/現場にまつわる怖い話】nc+
ポケットの中の川砂 ポケットの中にはいつも川砂が入っていた。 現場を歩くたびに靴の隙間から砂が入り込み、いつのまにかポケットに溜まる。夜、タコ部屋のような寮に戻って作業ズボンを脱ごうとすると、ジャラジ ...
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空車の助手席 nc+
2026/02/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
ポケモンGOが出た頃、俺は東京に住んでいた。 あの夏の東京は、夜の街に「目的」を増殖させた。終電が過ぎても人が歩いている理由ができて、深夜の路地の息づかいが少しだけ明るくなったような気がした。 俺もそ ...
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姉になる人 rw+9,738
2026/02/27 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
一九九八年一月。 仕事を終えて都内のアパートに戻ると、角田は廊下の奥に立つ女に気づいた。 半年前に別れた恋人、雅子だった。 彼女は角田の姿を見ると、懐かしむようでも、責めるようでもない、妙に落ち着いた ...
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オフ会 #8,824
2026/02/26 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300オフ会【ゆっくり朗読】 時間をかけて襲ってきた怖い話なんですが、やっと落ち着いてきたんでお話します。 211 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2000/10/07(土) 22:23 ...
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記入者は誰ですか? iwa+
放課後の教室に、わたしはひとりで残っていました。 たぶん、ひとりだったと思います。 みんなはもう帰ったはずです。 でも、さっきから変な感じがしています。教室がいつもより少し広いというか、音があまり響か ...
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もじもじ社 nc+
2026/02/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
ショートショート新しい就職先に選んだのは、「もじもじ社」という会社だった。 ビルの入口にはその四文字だけが貼られている。業務内容は一切説明されなかった。ただ面接で一つだけ言われた。 「目立たない方が向いています。」 ...
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普通の味 rw+9,370
2026/02/24 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
結婚して五十日目の夜、ようやく私は違和感を言葉にした。 それまでも妙だった。見た目の悪い料理、奇妙な組み合わせ、噛むたびに違う味がする味噌汁。それでも「慣れていないだけだ」と自分に言い聞かせていた。結 ...
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忘れてないだけ rw+11,601-0115
2026/02/23 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300高一のとき、某チェーンの飲食店でアルバイトをしていた。 同じ日に入った子が一人いた。年も近く、見た目も性格も普通で、特別仲良くしようと意識したわけでもないのに、気づけば一緒にシフトに入ることが多くなっ ...
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返事をしないこと iwa+
2026/02/22 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
志那羽岩子知人が体験した話として聞いた。四年ほど前だという。 その知人は、建物の裏側を見るのが好きだった。豪華なエントランスよりも、客が通らない通路の方に興味を持つ。どこがどう繋がっているのか、それを把握してい ...
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凡例のない印 rw+12,618
四国の大学で地質学の卒論を書いた。 特定地域の地層構造を調べ、地質図を作成するのがテーマだった。何度も山に入り、露頭を探してはフィールド帳に記録し、自分の歩数とコンパスでルートを引き直す。国土地理院の ...
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ここに にいます iwa+
2026/02/21 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
志那羽岩子同期入社の建築士——几帳面で読書家の女が、珍しく私の席まで来て言った。 「変な部屋を見つけたの」 事故物件ではない。事件の記録もない。ただ、いられない。誰も長くいられない。そう言う。 彼女と夫は三か月 ...
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押し入れの奥はまっすぐ《月うさぎ9》iwa+
たぶん、もう分かってきました。 怖いって思ってたのは、最初だけでした。 押し入れの音も、丸も、影も、全部。 いまは、少し違います。 押し入れの中で動いてるのは、何か悪いものじゃないです。 たぶん、ずっ ...
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【統一教会ビデオセンター】無料セミナーから霊感商法へ~妊婦だったのわたしが統一教会と出会った。知られざる無料自己啓発セミナーの闇 nw+438-0221
善意の導線~妊娠中期に差し出された自己啓発セミナーの正体 妊娠中期は、身体的な負担がやや落ち着く一方で、将来への不安が現実味を帯びてくる時期でもある。出産後の生活設計、夫婦関係、経済状況、子どもの教育 ...
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夜間戦闘機『月光』が東京大空襲で遭遇した怪物 #17,216
2026/02/21 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
★人気ベスト300【ゆっくりミステリー】東京大空襲で夜間戦闘機『月光』が遭遇した怪物 これは祖父が太平洋戦争時に体験した東京湾近郊の空でのお話です。 480 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 13: ...
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石はまだ積める rw+3,394-0220
九月の終わり、校内で妙な噂が流れ始めた。 南中山に「ぐるぐる」が出る、という話だ。目撃した六年生がいるらしい。黒くて、どこかが回っている。見た者は呪われる。 だが証言は揃わない。背丈は子どもほどだと言 ...
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思っただけ《月うさぎ8》 iwa+
眠れません。 最近、夜が長いです。長いっていうか、終わらない感じです。 目を閉じると声がします。耳じゃなくて、頭の奥のほうです。 最初は夢だと思いました。 でも、起きてても聞こえます。ちゃんと。 声は ...
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✨️本当のあなたに還れ iwa+
駅前の雑居ビルの五階に、その団体の事務所はある。 表札には「再起支援コミュニティ《灯》」とある。宗教法人ではない。セミナー団体でもない。表向きは「人生の再設計を支援する市民グループ」だ。 最初は無料相 ...
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点が増える rw+9,012
2026/02/20 -短編, r+, 後味の悪い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300俺はバイオ系の大学院を修了し、博士号を取って大学に残った。 残れたというより、残るしかないと思い込んでいた。研究室の空気は薄い薬品臭と薄い敵意でできていて、パワハラで精神を病んだ。気づいたら何もできな ...
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障子の呼吸《月うさぎ7》 iwa+
なんか、最近、自分が変なんです。 変、って言い方も変で、本当はずっと前からだったのかもしれないけど、気づいたのが最近というだけで。頭の中が、薄い膜みたいなもので包まれている感じがします。外の音も、家族 ...
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四毒より怖いもの iwa+
体を壊したのは、パンじゃなかった。 「これ体に悪いから絶対食べない」 そう言っていた人間が、逆に体調を崩していった話だ。 四毒。 小麦、砂糖、植物油、乳製品。 ここ数年で一気に広まった言葉だ。 抜いた ...
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指を当てた人 rw+9,784-0114
2026/02/19 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300東北地方に住む吉田さん(仮名)から聞いた話だ。 吉田さんは十一歳になるまで、父方の実家で暮らしていた。木造の古い家で、仏間と書庫だけがやけに広く、冬になると家中が線香と湿った畳の匂いに包まれる。そこに ...
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最後のオナカマ iwa+
山形の内陸、雪に閉ざされる町に、最後のオナカマがいると言われていた。 「もうやめたはずだ」と皆が言う。だが、人が死ぬと、夜中にだけ灯りがともる家がある。呼ばれた家族しか、その戸を叩けない。 祖母が亡く ...
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土の匂いのする末子 iwa+
その家は、いつからか「陽の射さぬ家」と呼ばれていた。 三代続けて男子が生まれず、家の中には絹の擦れる音と、低く湿った女たちの声だけが満ちている。大工の名跡は残っているが、先代の残した借財が梁のように重 ...
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夜に名前を呼んだだけ《月うさぎ6》 iwa+
今日は、初恋の人のことを書きます。 たぶん、これがいちばん変かもしれません。 小学五年のとき、好きな人ができました。 同じクラスで、背が高くて、笑うと目が細くなる人でした。 放課後、よく家に来ていまし ...
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放送されたはずのカット映像 rw+2,604
誰に尋ねても「そんなものは知らない」と言われる話だが、あのとき感じた恐怖は、今でもはっきりと残っている。だから、記録として書き残しておく。 『本当にあった呪いのビデオ』の存在は有名だ。だが、その第一作 ...
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壺の中の借金《月うさぎ5》 iwa+
おばあちゃんのことを書きます。 あまり書きたくないです。 でも、たぶん、ここまでの話と関係があると思います。 先週、おばあちゃんが急に亡くなりました。 家で倒れて、そのままでした。 通夜も葬式も終わり ...