ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「短編」 一覧

完成してしまった橋 nc+

私が以前住んでいた海外の町には、観光名所として知られる古い石橋があった。 石造りのアーチ橋で、周囲は渓谷に囲まれ、晴れた日は川面が光を跳ね返し、写真映えすると評判だった。ガイドブックにも必ず載っている ...

ユニバース25(Universe25)#4,709

2026/09/25   -短編, r+, 都市伝説

ユニバース25(Universe25)【ゆっくり朗読】 人類はどこへ向かうのか?という問いに対する答を生態学から探求しようという試みとして、過去にとても面白い実験が行われた。 動物の特定の種の個体数は ...

隣にいるもの rw+5,472

2026/09/25   -短編, r+

中学時代からの友人、ジョンのことを思い出すと、決まって夏の湿気がまとわりつく。 汗が乾かない重たい空気と、どこかから見られているような居心地の悪さ。それは彼自身の記憶というより、彼が長く抱えてきた感覚 ...

鍵を回す音 rw+3,202-162

2026/09/25   -短編, r+

上京してまだ間もない頃だった。 街は、私を受け入れているようで、どこか距離を保っていた。人の吐く息が混じる湿った空気、排気ガスの焦げた匂い、夜になっても眠らない雑居ビルの明かり。知らない音と色ばかりで ...

この子がいるから大丈夫 nc+

昔、深夜に何気なくつけたテレビで見た番組の内容が、いまでも頭から離れない。 再現ドラマだったのか、ドキュメンタリーだったのかははっきりしない。ただ、妙に現実感があり、途中でチャンネルを変えることができ ...

背負う役目 nrw+521

高校三年の頃、古典を担当していた年配の教師がいた。 白髪をきれいに撫でつけ、動きは遅いのに、教室に入ってきただけで空気が変わる人だった。普段、授業などほとんど聞いていなかった俺が、その教師の声だけは自 ...

急須の底に残るもの rw+5,347-304

あの女と出会ったのは、たしか平成十六年の春だった。 鳥取の街はまだ肌寒く、港から吹く潮風が夜の店のネオンを濁らせていた。仕事帰り、理由もなくふらりと入ったスナックで、奥のボックス席から笑い声が響いてき ...

葉を戻したのは誰か rw+4,559

部の奥山に、小さな集落があった。 あたしはそこで生まれたわけじゃない。幼いころ両親を亡くし、庄屋に引き取られた。二つ年上のお嬢さんの世話役として、同じ屋敷で暮らした。礼儀も読み書きも教えられたけれど、 ...

会えるうちに rw+3,509

2026/09/24   -短編, r+

中学生の頃に聞いた父の話が、どうしても頭から離れない。 父は六〇代をとうに過ぎた今でも、その出来事を語るときだけ、声の奥が妙に湿る。感情が高ぶるというより、言葉が空気を含んで重くなる感じだった。 父は ...

死後に回収される伏線 nw+559

人は死んだ瞬間に、散らばっていた出来事を一本の線にまとめられてしまうのかもしれない。 生きているあいだは、どれも偶然にしか見えない。意味のない選択、軽い冗談、通り過ぎただけの機械や言葉。それらは互いに ...

空車扱い nc+

東海道新幹線に乗務していた頃の話です。 今でもこの路線に関わる仕事を続けていますが、あの日のことだけは、業務記録にも私の記憶にも、はっきりした形で残っていません。残っていないのに、消えてもいない、そう ...

戻すな rw+9,523

2026/09/23   -短編, r+
 

中学生の頃、俺は山奥の古い家に住んでいた。 今は祖父母がそこにいるが、あの家のことを思い出すと、胸の奥がぬるく湿る。壁のひびに夜露がにじみ、屋根裏には獣の匂いがこもる。携帯は圏外で、時々、壁の内側に迷 ...

三十二の次 rw+4,946

印刷会社で校正の仕事をしている。 原稿と刷り上がりを突き合わせ、誤字脱字や行数、ページ数を確認する。神経質な仕事だが、数字が合うと気分がいい。世界が正しく閉じる感じがする。 ある日、学校教材の冊子を担 ...

どちらが外か rw+4,444

俺が大学に入って間もない頃に知り合った友人の話だ。 ここでは仮に俺を田口、あいつを佐藤としておく。 佐藤は三年半ほど前、海の見える古いマンションに越した。波打ち際まで歩いて五分もかからない高台の建物だ ...

正しい判断 rw+3,161

小さな木造の家だった。 外から見れば、ただ古びただけの一軒家で、近所に並ぶ家と何一つ違わなかった。玄関の引き戸は軽く、軋む音もなかった。中に入るまでは、そこが特別な場所だとは誰も思わない。 家の中は静 ...

🚨それっぽいから信じた nc+

夜の研究室で、私は実験データを整理していた。 テーマは、人間の判断がどれほど簡単に歪むか。代表性ヒューリスティックと連言錯誤。人は確率ではなく、それっぽい物語で世界を理解してしまうという話だ。 作業は ...

四十歳の私へ nw+534

校庭の隅に立つ桜の木は、春でもあまり花をつけない木だった。 幹は途中でねじれ、樹皮がめくれあがり、触れると粉のようなものが指に残った。卒業を控えた冬の日、わたしたちはその木の根元に穴を掘り、「未来の自 ...

胸の上の重み rw+18,437

あの地震のあと、町じゅうにサイレンが鳴り響いたらしい。 俺は遠く離れた下宿で授業を受けていて、その音を直接は聞いていない。だが、電話越しに母が取り乱して叫んでいた声だけは、今でも耳の奥に残っている。 ...

戻ってきた場所 rw+6,616

中学生の頃の話だ。 あれが本当に起きた出来事なのか、眠っている間に見た夢なのか、今でも判断がつかない。ただ、触覚だけは残っている。皮膚の裏側を、微弱な電流がゆっくりなぞっていくような、あの嫌な感覚だけ ...

数字で測れぬ悪魔 rc+6,316

中学時代の同級生から久々に連絡が来たのは、梅雨が長引いて空気がぐずぐず腐っていた頃だ。 電話口の声は湿っていて、息が重たかった。妹が変な宗教に入ってしまった、と切り出された。 最初は笑ってしまった。今 ...

まず口元を見る rw+1,928

小学校三年生の秋、音楽室で見たものを、四十年以上経った今でも忘れられない。 そのせいで私は、いまだにシューベルトの肖像を正面から見ることができない。 当時、私は愛媛県のある市に住んでいた。第二次ベビー ...

まだ玄関にいる rw+1,697

玄関を開けた瞬間、胸の奥にあの夕暮れが貼りついた。 実家は古い日本家屋だった。間口は広く、奥へ奥へと細長い。廊下の板は痩せ、踏めば乾いた音を立てる。障子は茶色く濁り、昼でも光は薄い。梁が落とす影が部屋 ...

🚨夜だけ応答する窓口 nc+

深夜に原稿をいじっていると、決まって同じ窓を開く。 クラウドの文字起こしサービスだ。音声を投げると数分で戻ってくる。機械のはずなのに、毎回どこか人の気配が混じるので妙に助かっていた。 気配というのは、 ...

表示の消える階 nw+395

小学生の頃の体験を、今でも鮮やかに覚えている。 四年か五年の頃だった。鍵っ子で、学校が終わると一人で団地の部屋に帰っていた。七階建ての古い公団住宅で、灰色のコンクリートはいつも湿り気を帯び、雨の日には ...

立っている規則 rw+7,951

アルバイトの面接なんて、気楽な気持ちで行くものだと思っていた。 だが、その日案内されたのは、古い木造の事務所だった。雨を含んだ木の匂いが鼻にまとわりつき、床は歩くたびにわずかに沈み、低く軋んだ。机の向 ...

抜いたのは誰か rw+3,525

2026/09/21   -短編, r+

父は三年前、肺がんで死んだ。 最期まで、あの人は骨董の話をしていた。金があるわけでもないのに、休みのたびに骨董市へ通い、時代のつかない小物ばかりを持ち帰る。皿も掛け軸もない。根付けや櫛、名もない細工物 ...

帰る場所 rw+4,204

二十五になったばかりの春、数年ぶりに実家へ帰った。 父が入院したからだ。 軽い胃がんで、早期だから心配はいらないと聞いていた。それでも久しぶりに見る実家は妙に小さく感じた。薄曇りの空の下、田んぼに張ら ...

休業のお知らせ nc+

通勤に使っている道に、小さな惣菜屋がある。 駅と住宅街のちょうど境目にあって、朝は仕込みの匂いが漂い、夕方になると揚げ物の油の匂いが歩道まで流れてくる。特別に安いわけでも、行列ができるわけでもないが、 ...

確認した時点で ncw+489-110

父が亡くなった時、私は悲しむより先に、身体を動かしていた。 葬儀の段取り、役所への届け、親戚への連絡。感情が入り込む余地のない作業の連続で、気づけば火葬も終わっていた。 四十九日までの間、私に割り当て ...

🚨穴があった場所 nc+

「底がない」という表現は、普通なら誇張として使われる。 メル・ウォーターズがワシントン州エレンズバーグに所有していた土地には、直径二メートルほどの穴があった。土地を購入したとき、前の所有者からは井戸の ...

誕生日の前日 rw+3,330

父は若い頃、遠洋航路の船に乗っていた。 港に着くたび、ひとりは船に残る決まりだった。 その日残ったのは、少し頭が弱いと陰で言われていた男だったという。 夕暮れ、桟橋の向こうから老人が現れた。 裸足で、 ...

🚨常識定数 nc+

「常識」が発見されたのは、二〇四一年だった。 それまで常識は、測れないものとされていた。国が違えば変わり、時代が違えば変わる。同じ家で育った兄弟でさえ、「そんなの常識だろう」と言い合うことがある。常識 ...

🚨返却保管庫 nc+

【記録抜粋:第七岸壁の保管庫・聞き取り音声書き起こし】 ――録音開始。 俺があの場所と再び接続されたのは、運が悪かったからではない。事故でも災害でもない。晴れた平日の午前、会社の搬入口で足を滑らせ、金 ...

発泡スチロールの高さ nrw+513

中学の夏休みの記憶が、どういうわけか今でも抜け落ちない。 あの年の暑さや、扇風機の首振りの間合い、畳が昼の熱を含んでじっとりしていた感触まで、細部がやけに正確に残っている。忘れていいはずの場面ほど、時 ...

三隣亡の家~さんりんぼう信仰 #7,578

さんりんぼう信仰【ゆっくり朗読】 うちの親父は水道技術者なので特に夏場は忙しく、どこにも連れてって貰えない なので、親戚の家に十日位泊るのが小学生の頃の夏休みの恒例だった。 ある時、叔父さんに卵、キュ ...

もうあんた一人だけ rw+3,303

祖父は、私の下宿探しに誰より熱心だった。 大学に入ってすぐ、完全な一人暮らしは心細いだろうと、私は食事付きの下宿を選んだ。祖父は家賃や駅までの距離だけでなく、管理人の人柄や、ほかにどんな下宿人がいるの ...

特定した。ありがとう nc+

暇つぶしに、スマホで出会い系サイトを眺めていた。 特に目的があったわけじゃない。ただ、なんとなく流し見していたプロフィールの中に、見覚えのある顔があった。 写メを見た瞬間に分かった。 中学時代の同級生 ...

最初から四人だった nw+492

あの夜のことを、俺は何度も思い出し、何度も思い出さないふりをしてきた。 十年以上前の出来事だ。 いまは家庭もあり、仕事もあり、あの頃のように夜な夜な車を走らせることもない。だが、時折、夢の底から引きず ...

墓地の向こう側 rw+8,549

2026/09/18   -短編, r+
 

二十年前、人口百人ほどの小さな島に、教授の民俗調査に同行する形で長期滞在した。 私は研究者ではなく、名目上は手伝いだが、実際はただの付き添いだった。 島の半分は墓地だと聞いた。子どもたちはそちらへは絶 ...

笑って応対した理由 rw+5,948

あれは、私の人生でいちばん背筋の冷える出来事だった。 何か直接的な被害に遭ったわけではない。暴力を振るわれたわけでも、脅されたわけでもない。ただ思い返すたびに、どうしてあの場面で、私は笑って応対できた ...

数えられる参拝 nw+407

境内に入った瞬間、空気が切り替わった。 京都の上賀茂神社に行った理由は単純だった。雑誌で見た八咫烏のおみくじの意匠が気に入った。それ以上の意味はない。由来も信仰も調べていなかった。 北大路のバスターミ ...

そのまま食べてください nc+

今住んでいるマンションから徒歩十五分ほどの場所に、個人経営のハンバーガー屋がある。 看板は色褪せ、照明も暗く、遠目には営業しているのかどうか分からない。フランチャイズではなく、手作りを売りにしているら ...

イトウ rw+1,600

高校一年の夏休みが明けて、まだ教室に暑さが残っていた頃だった。席に着いて間もなく、前の席の男が振り向いた。 「イトウって知ってる?」 「イトウ? 誰それ」 男はしばらく俺の顔を見ていた。 「何言ってん ...

逆さに掛けられた面 rw+4,585

私がこの話を聞いたのは、父が死ぬ二年前だった。 話の大半は、私が生まれる前の出来事だ。父の口から聞いた断片、古い記録、そして後から継ぎ足された想像が混ざっている。どこまでが事実かは分からない。だが、こ ...

普通の人たち rw+3,465

先週の土曜日のことだ。 うまく話せる自信はない。ただ、あのときから胸の奥に沈んだままの何かが、少しずつ重くなっている。このまま黙っていたら、たぶん私のほうがあちらに近づいてしまう。 朝七時。灰色の空の ...

午前二時の砂利道 nw+445

あれは、五年前のことだ。 練馬の外れにある、ロフト付きのワンルームに住み始めたばかりの頃だった。 前の会社を喧嘩別れ同然で辞め、社宅も失った。貯金は底をつきかけ、保証人も頼れない。無職の身で部屋を探す ...

ミラーの後ろ nc+

六月の半ば、夜の十二時を少し回った頃のことだ。 その頃、俺はバイクを買ったばかりで、大学が終わると一人であてもなく走り回っていた。翌日が休みだったその日も、特に用事はなく、気まぐれに神奈川方面まで足を ...

ワラビが笑った/笑うわらび(エホバの証人伝説)rw+5,336

信仰に入って間もない頃、私は王国会館で、奇妙な話をいくつも聞いた。 最初に聞いたのは、「笑うワラビ」の話だった。 野外奉仕の帰り、何人かの姉妹が神社の境内でワラビを見つけた。長老は足を止めずに言った。 ...

入らなかった人たち rw+5,569

上京して間もない頃、部屋探しをしていた。 条件は単純だった。駅から近いこと、外観がきれいなこと、家賃が手頃なこと。それだけでいいと思っていた。内見をいくつも重ね、候補を潰していくうちに、世田谷区の四階 ...

あなた達 nw+442

あれは中学二年の秋だった。 教室に入るなり、女子の一人が笑いながら言った。 「ねぇ、A学院通ってるんだぁ」 聞き間違いだと思った。A学院は近所では一番有名な進学塾だ。だが俺の家にそんな余裕はない。成績 ...

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