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短編 山にまつわる怖い話

山の女【18禁!!!閲覧注意】

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高校の頃の話。

俺の実家はスッゲー山奥で、麓の高校まで通うには片道四里(約16Km)以上の山道をチャリで下って行かなきゃならない。

当然、帰りは四里以上の道のりをチャリで上っていかないといけない訳で。

高一の時の学園祭で、用意がすっかり長引き、下校したのが七時前だった。

普段は家が遠い事もあり、最低でも四時には下校していた俺だが、この時は高校生活初めての学園祭ということもあり、時間を忘れていた。

「こりゃあ、家に帰ったら十時過ぎだな」と思った俺はとりあえず家に

「遅くなるから多分ツレの家に泊まる。先に寝ててくれ」と電話を入れて友達の家に行って飲む事にした。

次の日が日曜だったので、泊まっていっても問題ないだろうと思って友達連中と一緒に飲んでいたのだが、あまりに騒ぎすぎたのか、相手の親に飲んでいたのがバレ、全員追い出されてしまった。

向こうの親は俺の家が四里以上も離れた山の上の家の子だと知らない。

俺の実家が山の上の寺だと知っているヤツが

「お前んち遠いんだから、俺んとこに泊まってけよ」と言ってくれたのだが、その時の俺は酒のいきおいもあったのだろうが、

「いいよ。月も出てるからチャリ押して帰るよ」と言って帰ってしまった。

当然、酔っ払った俺に四里以上もの山道を登っていけるはずなど無く、途中で気持ち悪くなって吐いてしまった。

吐いた所で、山道の三分の一は登ってしまっていたので助けなど期待できない。

そもそも、参拝者の少ないこの時期はオヤジが檀家さん家に行くときと母がスーパーに買出しに行くとき以外は車なんて一台も通らない。

こんな夜中じゃあ、それすらないだろう。

そう思った俺は、夜明けまでに家に帰ることを諦め、酔いが醒めるまで山で休む事にした。

さすがに道の上に直接寝てたら風邪を引いてしまうので、山の傾斜に杉葉を集めてその上に寝転がって月を見ながら何時間か休んでいた。

ツレの家を追い出されたのが十時過ぎだったので、酔いが醒め出した頃は三時か四時にはなっていただろう。

その時の俺は何故か、ムラムラして抜きたくなった。

いくら山奥でも道の上で抜くのは恥ずかしい。

そこで俺は道をそれて山のほうに入っていった。

少し歩くと昔、棚田だったらしい平地があるのを知っていたので、そこにいってぶっコクことにした。

棚田跡に行くと、ガサガサと音がきこえた。

俺の家の山はさすがに禁猟区なんで、猪や鹿がよく逃げ込んでくる。

俺もそれかと思ってビビって隠れていたら(鹿はともかく、猪は結構恐い)どうやら人間らしい。

しかも、髪の長い若い女だった。

普通なら気味が悪くなってそそくさと立ち去っただろうが、酒も残っていたのだろう。

俺はこっそりと女に近づき、「おい、なにしてるんだ?」と声をかけてしまった。

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女はニコッと笑うと俺に、もたれかかってきた。

いい匂いがした。

その時の俺はおかしくなっていたのか、女を無理やりに抱いてしまった。

チェリーボーイだった俺は強引な行為だったと思うが、女は嫌がりもせず、俺を受け止めてくれた。

夜明けまで何回もヤったと思う。

事が終わった後で、女に腕枕をしてやり、話し掛けたが女は微笑むだけで特に答えたりしなかった。

俺自身もまだ酔いが残っていたのだろう、その事は時に気にせずに又眠ってしまった。

朝になって、もう一度眼が醒めた時には女はいなかった。

俺自身は溜まり過ぎておかしな夢でも見たんだろうと思って、腹も減っていたのでさっさと家に帰った。

家に帰ったらもう六時前で家族は朝飯を喰い終わっていた。

母親が、もういちどご飯作り直すから、とりあえず風呂に入れと言って来たので素直にしたがってシャワーを浴びることにした。

風呂から出て、何気なく、脱いだ学生服を見ると俺のものとは思えない長さの髪の毛がついていた。

ウチの家で女といえば、母親と婆ちゃんだけだが、婆ちゃんは白髪で髪も短いし、母さんは肩までの長さの髪に軽いパーマを当てている。

明らかにウチの人間の髪じゃない。

昨日の女は夢じゃなかったのか?不思議に思った俺は朝飯を食った後、もう一度さっきの棚田跡に行ってみた。

そこには女は当然いなかったが、よく探してみると、学生服についていたのと同じ長さの髪の毛が何本か杉葉の上に散らばっていた。

もう、十年近くも前の話になるが、あの女は一体なんだったんだろう?

オヤジや爺ちゃんに聞けばわかるかもしれないが、内容が内容だけに恥ずかしく、聞けないままだ。

俺には弟がいるし、俺は院に進んでしまったので、実家は弟が継ぐと思う。

やっぱり山の神さまか何かだったのだろうか?俺の家は真言宗なんだが。

俺が爺ちゃんに聞いた話だ。

オゲやサンカと呼ばれる人たちは爺ちゃんが若いころはたくさんいたらしい。

うちの寺の山だけでも数十世帯はいたらしい。

一気に減ったのは朝鮮戦争のころだそうだ。

そのころに国の政策で全員が戸籍登録してその結果山を降りていったそうだ。

もともと町の人との交流があったのですんなり降りていったらしいあそこの家はそうだったとかあのオゲは一家で大阪に出て行ったとか詳しく教えてくれた。

そのあともかたくなに山の生活を続けていた人たちもいたそうだ。

俺が山で出会った女の子もその一人だったんだろう。

686 :じゃみる・にーと ◆3lKB4Bly.k :2003/11/19 06:07

(了)

 

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