「 青空文庫 」 一覧

【甲賀三郎 傑作選】黄鳥の嘆き~二川家殺人事件【ゆっくり朗読】

2024/04/30   -長編, 甲賀三郎
 

【甲賀三郎 傑作選】 黄鳥の嘆き~二川家殺人事件【全話コンプリート】 一 秘密の上にも秘密にやった事だったが、新聞記者にかゝっちゃ敵かなわない、すぐ嗅ぎつけられて終しまった。 子爵ししゃく二川重明ふた ...

【甲賀三郎 傑作選】琥珀のパイプ【ゆっくり朗読】

2024/04/29   -長編, 甲賀三郎
 

【甲賀三郎 傑作選】琥珀のパイプ 私は今でもあの夜の光景ありさまを思い出すとゾットする。それは東京に大地震があって間もない頃であった。 その日の午後十時過ぎになると、果して空模様が怪しくなって来て、颱 ...

【甲賀三郎 傑作選】蜘蛛【ゆっくり朗読】

2024/04/28   -中編, 甲賀三郎
 

【甲賀三郎 傑作選】蜘蛛 辻川博士の奇怪な研究室は葉の落ちた欅けやきの大木にかこまれて、それらの木と高さを争うように、亭々ていていとして地上三十尺あまりにそびえている支柱の上に乗っていた。研究室は直径 ...

【夢野久作 傑作選】瓶詰地獄【ゆっくり朗読】

2024/04/24   -中編, 夢野久作
 

【夢野久作 傑作選】瓶詰地獄 拝呈 時下益々御清栄、奉慶賀候けいがたてまつりそうろう。陳者のぶれば、予かねてより御通達の、潮流研究用と覚おぼしき、赤封蝋ふうろう附きの麦酒ビール瓶、拾得次第届告とどけつ ...

【夢野久作 傑作選】押絵の奇蹟【ゆっくり朗読】

2024/04/23   -中編, 夢野久作
 

【夢野久作 傑作選】押絵の奇蹟 看護婦さんの眠っております隙すきを見ましては、拙つたない女文字を走らせるので御座ございますから、さぞかしお読みづらい、おわかりにくい事ばかりと存じますが、取り急ぎますま ...

【夢野久作 傑作選】キチガイ地獄【ゆっくり朗読】

2024/04/22   -短編, 夢野久作
 

【夢野久作 傑作選】キチガイ地獄 ……やッ……院長さんですか。どうもお邪魔します。 ええ。早速ですが私の精神状態も、御蔭様おかげさまでヤット回復致しましたから、今日限り退院さして頂こうと思いまして、実 ...

【夢野久作 傑作選】鉄槌(かなづち)【ゆっくり朗読】

2024/04/21   -中編, 夢野久作
 

【夢野久作 傑作選】鉄槌(かなづち) ――ホントウの悪魔というものはこの世界に居るものか居ないものか―― ――居るとすればその悪魔は、どのような姿をしてドンナ処に潜み隠れているものなのか―― ――その ...

【夢野久作 傑作選】縊死体(いしたい)【ゆっくり朗読】

2024/04/20   -短編, 夢野久作
 

【夢野久作 傑作選】縊死体【ゆっくり怪談】 縊死体【夢野久作】 恋人が途方もなく美し過ぎたので絞め殺してしまった男。 死体を廃屋の鴨居に引っかけてきて、いつ見つかるか、いつ見つかるかと楽しみにして夕刊 ...

【夢野久作 傑作選】キューピー【ゆっくり朗読】

2024/04/19   -短編, 夢野久作
 

【夢野久作 傑作選】キューピー【ゆっくり怪談】 キューピー:夢野久作 アメリカ生まれのキューピーがいなくなったので、おもちゃ箱の中は大変なさわぎがはじまりました。 日本のダルマさんが向う鉢巻でタワシ細 ...

【夢野久作 傑作選】人の顔

2024/04/18   -中編, 夢野久作
 

人の顔【夢野久作】 一 チエ子は奇妙な児(こ)であった。 孤児院に居るうちは、ただむやみと可愛いらしい、あどけない一方の児であったが、五ツの年の春に、麹町(こうじまち)の番町に住んでいる、或る船の機関 ...

【夢野久作 傑作選】死後の恋

2024/04/17   -中編, 夢野久作
 

死後の恋【夢野久作】 ロシア革命直後のウラジオストク。 スウェツランスカヤ(ウラジオの銀座通り)の大通りをさまよう奇妙な風体の男。 唐突に、誰ともなく通行人をつかまえては、『私の運命を決定(きめ)てく ...

【夢野久作 傑作選】悪魔祈祷書【ゆっくり朗読】

2024/04/16   -中編, 夢野久作
 

【夢野久作 傑作選】悪魔祈祷書 悪魔祈祷書【夢野久作】 いらっしゃいまし。お珍らしい雨で御座いますナアどうも……こうもダシヌケに降り出されちゃ敵(かな)いません。 いつも御贔屓(ひいき)になりまして… ...

【岡本綺堂 傑作選】異妖編(三)龍を見た話

2024/04/09   -短編, 岡本綺堂
 

異妖編 (三)龍を見た話 ここにはまた、龍をみたために身をほろぼしたという人がある。 それは江戸に大地震のあった翌年で、安政三年八月二十五日、江戸には凄まじい暴風雨が襲来して、震災後ようやく本普請の出 ...

【岡本綺堂 傑作選】異妖編(二)寺町の竹藪

2024/04/09   -短編, 岡本綺堂
 

異妖編 (二) 寺町の竹藪 これはある老女の昔話である。 老女は名をおなおさんといって、浅草の田島町に住んでいた。そのころの田島町は俗に北寺町と呼ばれていたほどで、浅草の観音堂と隣り続きでありながら、 ...

【岡本綺堂 傑作選】異妖編(一)新牡丹燈記

2024/04/09   -短編, 岡本綺堂
 

異妖編 (一) 新牡丹燈記 剪燈新話のうちの牡丹燈記を翻案した、かの山東京伝の浮牡丹全伝や、三遊亭円朝の怪談牡丹燈籠や、それらはいずれも有名なものになっているが、それらとはまたすこし違ってこんな話が伝 ...

【岡本綺堂 傑作選】経帷子の秘密(きょうかたびらのひみつ)【ゆっくり朗読】

2024/04/09   -中編, 岡本綺堂
 

【岡本綺堂 傑作選】経帷子の秘密(きょうかたびらのひみつ)【ゆっくり怪談】 一 吉田君は語る。 万延元年――かの井伊大老の桜田事変の年である。――九月二十四日の夕七つ半頃(午後五時)に二挺の駕籠かごが ...

【岡本綺堂 傑作選】雷見舞~三浦老人昔話より【ゆっくり怪談】

2024/04/09   -中編, 岡本綺堂
 

【岡本綺堂 傑作選】雷見舞~三浦老人昔話より【ゆっくり怪談】 一 六月の末であった。 梅雨の晴間をみて、二月ぶりで大久保をたずねると、途中から空の色がまた怪しくなって、わたしが向ってゆく甲州の方角から ...

【岡本綺堂 傑作選】影を踏まれた女

2024/04/08   -中編, 岡本綺堂
 

影を踏まれた女/岡本綺堂 (一) Y君は語る。 先刻も十三夜のお話が出たが、わたしも十三夜に縁のある不思議な話を知つてゐる。 それは影を踏まれたといふことである。 影を踏むといふ子供遊びは今は流行らな ...

【岡本綺堂 傑作選】鰻に呪われた男 

一 「わたくしはこの温泉へ三十七年つづけて参ります。いろいろの都合で宿は二度ほど換えましたが、ともかくも毎年かならず一度はまいります。この宿へは震災前から十四年ほど続けて来ております。」 痩形(やせが ...

【岡本綺堂 傑作選】月の夜がたり

2024/04/08   -中編, 岡本綺堂
 

月の夜がたり(つきのよがたり) 岡本綺堂 (一) E君は語る。 僕は七月の二十六夜、八月の十五夜、九月の十三夜について、皆一つずつの怪談を知っている。 長いものもあれば、短いものもあるが、月の順にだん ...

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