「 志那羽岩子 」 一覧
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🚨少し遅れている iwa+
2026/03/11 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
志那羽岩子午前二時ちょうどに、毎晩、非通知の電話が鳴った。 出ても、相手は何も言わない。 最初の二晩は、それだけだった。 三日目の夜、受話器の向こうで水の音がした。 細く、切れずに落ちつづける音だった。 そのあ ...
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記入者は誰ですか? iwa+
放課後の教室に、わたしはひとりで残っていました。 たぶん、ひとりだったと思います。 みんなはもう帰ったはずです。 でも、さっきから変な感じがしています。教室がいつもより少し広いというか、音があまり響か ...
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返事をしないこと iwa+
2026/02/22 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
志那羽岩子知人が体験した話として聞いた。四年ほど前だという。 その知人は、建物の裏側を見るのが好きだった。豪華なエントランスよりも、客が通らない通路の方に興味を持つ。どこがどう繋がっているのか、それを把握してい ...
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ここに にいます iwa+
2026/02/21 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
志那羽岩子同期入社の建築士——几帳面で読書家の女が、珍しく私の席まで来て言った。 「変な部屋を見つけたの」 事故物件ではない。事件の記録もない。ただ、いられない。誰も長くいられない。そう言う。 彼女と夫は三か月 ...
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押し入れの奥はまっすぐ《月うさぎ9》iwa+
たぶん、もう分かってきました。 怖いって思ってたのは、最初だけでした。 押し入れの音も、丸も、影も、全部。 いまは、少し違います。 押し入れの中で動いてるのは、何か悪いものじゃないです。 たぶん、ずっ ...
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思っただけ《月うさぎ8》 iwa+
眠れません。 最近、夜が長いです。長いっていうか、終わらない感じです。 目を閉じると声がします。耳じゃなくて、頭の奥のほうです。 最初は夢だと思いました。 でも、起きてても聞こえます。ちゃんと。 声は ...
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✨️本当のあなたに還れ iwa+
駅前の雑居ビルの五階に、その団体の事務所はある。 表札には「再起支援コミュニティ《灯》」とある。宗教法人ではない。セミナー団体でもない。表向きは「人生の再設計を支援する市民グループ」だ。 最初は無料相 ...
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障子の呼吸《月うさぎ7》 iwa+
なんか、最近、自分が変なんです。 変、って言い方も変で、本当はずっと前からだったのかもしれないけど、気づいたのが最近というだけで。頭の中が、薄い膜みたいなもので包まれている感じがします。外の音も、家族 ...
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四毒より怖いもの iwa+
体を壊したのは、パンじゃなかった。 「これ体に悪いから絶対食べない」 そう言っていた人間が、逆に体調を崩していった話だ。 四毒。 小麦、砂糖、植物油、乳製品。 ここ数年で一気に広まった言葉だ。 抜いた ...
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最後のオナカマ iwa+
山形の内陸、雪に閉ざされる町に、最後のオナカマがいると言われていた。 「もうやめたはずだ」と皆が言う。だが、人が死ぬと、夜中にだけ灯りがともる家がある。呼ばれた家族しか、その戸を叩けない。 祖母が亡く ...
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土の匂いのする末子 iwa+
その家は、いつからか「陽の射さぬ家」と呼ばれていた。 三代続けて男子が生まれず、家の中には絹の擦れる音と、低く湿った女たちの声だけが満ちている。大工の名跡は残っているが、先代の残した借財が梁のように重 ...
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夜に名前を呼んだだけ《月うさぎ6》 iwa+
今日は、初恋の人のことを書きます。 たぶん、これがいちばん変かもしれません。 小学五年のとき、好きな人ができました。 同じクラスで、背が高くて、笑うと目が細くなる人でした。 放課後、よく家に来ていまし ...
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壺の中の借金《月うさぎ5》 iwa+
おばあちゃんのことを書きます。 あまり書きたくないです。 でも、たぶん、ここまでの話と関係があると思います。 先週、おばあちゃんが急に亡くなりました。 家で倒れて、そのままでした。 通夜も葬式も終わり ...
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壺の音がする家《月うさぎ4》 iwa+
今日は、家のことを書きます。 学校のことより、たぶんこっちのほうが本当は怖いです。 うちのおばあちゃんは、昔からある団体の信者です。 宗教って言うとすごく怒ります。 「これは愛の集まりなの」「救われる ...
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三度目の拍手 iwa+
2026/02/16 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
志那羽岩子これは、映像制作を生業にしている知人から聞いた話だ。 彼の同僚に、三十代半ばの編集担当者がいた。几帳面で、締切を破ったことがないことで知られていた男だ。普段は二人一組で現場に入るのだが、その案件だけは ...
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図書室の丸い目《月うさぎ3》 iwa+
学校であったこと、ちゃんと書きます。 変だったらごめんなさい。 最近、少しだけ、頭の中の順番が入れ替わっている感じがします。 今日も放課後、図書室に残りました。 友達は部活で、私は帰る理由がなかったか ...
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三十一人目の出席番号《月うさぎ2》 iwa+
担任のことを書きます。書かないほうがいいのかもしれません。でも、たぶん、書かないほうがよくない気がします。 うちの担任は国語の先生です。三十代くらいの女の先生で、静かな人です。怒鳴ったりはしません。声 ...
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消えた中学生の投稿公開《月うさぎ1》 iwa+
志那羽岩子です。以下の投稿をした者です。 保存された行 iwa+ この話を公開するかどうか、正直に申し上げて長いあいだ迷っていました。というのも、これは私自身の体験ではなく、十数年前に個人が運営してい ...
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保存された行 iwa+
2026/02/12 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
志那羽岩子まだスマートフォンが当たり前ではなかった頃の話です。 インターネットには、今よりもずっと個人の気配が濃く残っていました。検索すれば何でも出てくる時代ではなく、辿り着いた場所が「そこだけの空間」である感 ...
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「たぶん、みつけられました」 iwa+
2026/02/12 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
志那羽岩子, 月うさぎ夜に変なことがあって、どうしたらいいかわからないので書きます。 うそじゃないです。ほんとです。 こわいです。 私の部屋の押し入れで、夜になると音がします。 最初はネズミかなって思いました。前に台所で見 ...