二十二時頃、僕はいつものように、JR九州k線のh駅からf駅に向かって帰ってました。
2014/12/27(土) 12:54:14
今自分が触ってるスマホで、LINEで友人と話をした後、読書をしていました。
ふと気づいたら、明らかにおかしいんです。周りにいた人がみんな寝てるっていうか……決してスマホに没頭してる様子じゃなかったんです。
自分は「?」となったが、人見知りですから横の人に声をかけることも出来ず、困惑してました。
隣の車両から一人、恐らく大学生の男性が歩いてきました。
僕は「あ。人がいる」と思いましたが、それだけで声をかけるのも悪いと思い、ボーっと窓を眺めていました。
すると彼から声をかけてきて
「今どうなってんの?(笑)みんな抜け殻みたいになってんじゃん」
ちなみに自分は、高校生の男です。
「……何なんですかね。なんか気味悪いですね」
と小声で言ったその時でした。
車内アナウンスが
「えっ、まもなく、○○駅、○○駅。降り口は左側です。お忘れもののないように~」
という決まり文句が流れました。
自分の帰り道でそんな聞き取れないような名前の駅は存在しないし、こじつけようとしましたがそんな駅はありません。
あ、これは乗り過ごしたな。と思い、そこで降りることにしたんです。
その男性も「乗り過ごしたかな(笑)」と言って一緒に下車しました。
降りた駅はなんと言いますか、廃れた田舎の無人駅みたいな感じで、霊感は僕はありませんが、「なんか出そう」と思えるような不気味なところでした。
僕は都会の方に住んでいたので、どこまで乗り過ごしたんだ……
そもそも今の時間はまだ電車にいるはずの時間だぞ?一体どこなんだ……
と思いつつ、男性に「ここってどこですかね」と聞いてみました。
「わからないよ(笑)乗り過ごし過ぎたかなぁ……」
「とりあえず駅名を探してググってみますか?」
「そうだね」
ホームの真ん中の方に歩いて行きました。JRのくせに電光ではなく、
なんとも読みにくかったですが、『すざく駅』と。
男性は「何ここ(笑)JRにこんな駅ないでしょ?」とあせりつつ笑ってました。
僕は「……すざく?すざくってあの朱雀かな」
とか思いながら、ググってみました。
なんか中国の西安の方に朱雀駅があるらしいですが、
僕たちが来たのはひらがなだったので、日本であることは間違いないと思いました。
男性は「なんかで見たことあるぞ……えっと確か飲み食い厳禁駅から出るな。って……ちょっと待ってろ。何か燃やすものあるか見てみるから」
「何か燃やせばいいんですか?」
聞くと彼は
「何かどっかのサイトで見たんだけど、こーゆーので燃やしたら、ふつーに帰れたって人がいるんだよね」
「なんかのサイト……ですか……」
「あっ、あったぞ!ライターと……まぁティッシュでいいか」
燃やした瞬間何かめまいがして、あれっと思ったら電車が来ました。
普通のJRを走る電車です。
僕たちが乗ると、はしっこの方で、二人の人が降りていくのが見えました。
僕は急いで「ここで降りちゃダメです!」と言いましたが、言う前に扉は閉まり、電車は発車してしまいました。
……こんなところです。
この二人がどうなったかはわかりません。あれは僕自身だと思ってます。
時間が戻ったのですから、あの電車から降りたのは過去の僕ではないかな……と。
(了)