「 kowainetの記事 」 一覧
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イノシシとして処理されたもの rw+7,572-0110
山に入ったのは、久しぶりに群馬の実家へ帰省した翌日のことだった。 東京での生活に疲れていた彼は、空気の軽さに誘われるように、近所の低い山へ登ることにした。標高は高くない。子どもの頃、遠足や犬の散歩で何 ...
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川に流す日 nc+
2026/01/27 -中編, 人形にまつわる怖い話, n+2026
その日本人形が我が家に持ち込まれたのは、湿度計の針が九十パーセントから動こうとしない、梅雨の最中だった。 本家から譲り受けたというその代物は、長年の湿気と線香の煙を吸い込んだような、独特の酸っぱい臭気 ...
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引っ張られた先【ちょっとイイ話】rw+1,606
六歳のとき、私は高熱を出して寝込んだ。 その日、母方の祖父が危篤だという連絡が入り、両親と兄たちは田舎の病院へ向かった。子どもの風邪だから大丈夫だろうと判断され、私は家で留守番をすることになった。隣家 ...
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ありがとうの宛先 rw+8,780
2026/01/27 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300高校二年生の頃から、姉は急に食べる量が増えた。 それまでも食欲はあったが、間食が増え、一度の食事で二人前以上を平然と平らげるようになった。運動もしてはいたが、摂取量のほうが明らかに上回っていて、三年生 ...
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九人しかいなかった rw+1,746-0127
その日は、湿った霧が朝から山を包んでいた。 上海郊外にある低い山で、観光客も多く、危険な場所ではないとされている。留学中の韓国人学生たちが、気晴らしに選ぶにはちょうどいい場所だった。男女合わせて十人。 ...
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笑わない村 rw+1,500
祖父の言葉を、今でもはっきり覚えている。 「にやりにやりに会わんようにな」 意味は分からなかった。ただ、語尾だけが妙に軽く、冗談とも忠告ともつかない調子だった。 あの年の夏、私は従姉妹たちと近くの神社 ...
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まだ濡れている rw+1,498
これは、大学生だった頃に知り合いから聞いた話だ。 彼は特に霊感があるわけでもなく、オカルト好きという程度で、心霊体験とは無縁の人生を送っていたという。 十月のある夕方、大学の授業を終え、いつものように ...
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右肩の祠 nc+
これは、昭和の終わり、湿度の高い記憶の底にある話だ。 一人の少年と、その両親。どこにでもある家族のドライブが、取り返しのつかない「儀式」になってしまった記録である。 今から三十五年ほど昔のことになる。 ...
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文化大革命のおぞましい真実 #10,297
2026/01/26 -短編, r+, ほんとにあった怖い話
★人気ベスト300【ゆっくり怪談】文化大革命のおぞましい真実 今からもう十数年前、私が仕事でアメリカへ行ったときに聞いた話をします。 具体的な内容は個人が特定されそうなので書けません、ご了承ください 当時、アメリカの企 ...
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雲が集まった場所 rw+4,247
【ゆっくり怪談】山に入ったら無口になったほうがいい【山にまつわる怖い話】 これは、ふと思い出した父の話だ。 父がまだ子どもの頃、弟と二人で近くの山へ薪拾いに入ったという。 その山では、入る前に「余計な ...
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ドボンッと音がして、人が消えた池 rw+1,468
2026/01/26 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、ある男性が少年時代に体験した奇妙な出来事を語った話だ。 舞台は、彼の家の近くにある大きな池だった。 池の周囲は遊歩道として整備され、池側にはフェンスが設けられている。基本的に立ち入りは禁止され ...
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スクエア:嵐の中の山小屋で起こった怪異(図解入り)#4,308
【ゆっくり怪談】嵐の中の山小屋で起こった怪異【山にまつわる怖い話】 トオルは山岳部所属。 101 :2006/12/08(金) 02:56:33.64 ID:EAeQzUcW0 友人三人と山登りに来た ...
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シミュラクラ現象 nc+
2026/01/25 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
今でも、あの時期の部屋を思い出すと、喉の奥がぎゅっと縮む感覚が蘇る。 安アパートの四階、北向きのワンルーム。梅雨が長引いていて、薄いカーテン越しの空はいつも灰色で、湿った光だけが床のフローリングに広が ...
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今回は使わないと思う rw+5,348
2026/01/25 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
友人から聞いた話だ。 彼は山登りが趣味で、時間があれば山に入っていた。準備の最中、妻はいつも黙って荷造りを手伝う。興味もないくせに、必要以上に丁寧だった。 ある登山で、二日目に突然ひどい腹痛に襲われた ...
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走っていなかった峠 rw+981
これは、ある若い走り屋が体験したという話だ。 冬が迫る十一月のある夜、大学三年だった彼は、気分転換にいつもの峠へ向かった。 その夜は妙に暖かく、路面は乾き、霧も出ていない。走り屋にとっては申し分のない ...
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受話器の底で nw+
2026/01/24 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
三十年前、私はまだ十二歳だった。地主の家々が斜面に張り付くように点在する、あの盆地のような村の空気を、私は肌で憎んでいた。 晩秋の湿った土の匂い。祭りのたびに焚かれる薪の煙。そこに混じる、削れた古木の ...
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蛙の宿 rw+1,096
これは、インターネットの掲示板で偶然見かけた書き込みを元にした話だ。 滋賀県に旅行に行ったとき、無計画で安宿を予約した投稿者と友人たちが体験した、奇妙な一夜の出来事である。 その民宿は琵琶湖から少し離 ...
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一人多く写った rw+4,390
【ゆっくり怪談】正丸峠(しょうまるとうげ) 高校生の頃の話だ。 当時、和食屋でバイトをしていて、仲間にはバイク乗りが多かった。夜中に集まっては車とバイクで走り回り、肝試しや花火をして騒ぐのが日常だった ...
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植木鉢の眼 nc+
2026/01/23 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
この話を打ち明けると、必ず周囲が黙り込む。 夜の空気には湿気が多く、肌に薄い膜を張るようにまとわりついていた。 ここは九州某県、海岸線からさほど離れていないため、潮の匂いと古びた店の黴の匂いが混ざり合 ...
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🚨看板の位置 nc+
2026/01/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, 後味の悪い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間, ほんとにあった怖い話, n+2026, オリジナル作品
その話は、音楽関係の知人から又聞きしたものだ。 本人は、もう誰にも詳しく話していないらしい。ただ、当時の空気だけは妙に正確に覚えている、と言っていたそうだ。 始まりは、ごく普通の長文メールだったという ...
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試食だけでいい rw+7,082
2026/01/23 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300, ヤクザ今から五年ほど前、俺は学生アルバイトでテレビゲーム屋の店員をしていた。 その日は休日だったが、客の入りは悪く、店内には店長と俺と、もう一人のバイトしかいなかった。雑用を片付けていると、ツナギ姿の中年男 ...
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あの夜、4人だったはずだ rw+853
これは、10年前に地元の花火大会が終わった後、友人から聞いた話だ。話の内容は、今でも心に引っかかる不可解な体験だという。 その夜、深夜2時を過ぎても、彼らは小高い丘の広場でだべっていた。人気のないはず ...
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窓のない階 rw+1,644
これは、数年前にアルバイトしていた工場で実際に経験したという男性から聞いた話だ。 その工場は四階建ての古い建物で、稼働しているのは一階と二階のみ。三階と四階は倉庫として使われていたが、十数年前に施錠さ ...
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数は、合っていた rw+1,677
2026/01/23 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
以前、コンサートホールでアルバイトをしていたことがある。そのときの話を少ししてみようと思う。 最初に任されたのは、来場者数を把握するためのチケットチェックだった。入場口でもぎったチケットを集め、終演後 ...
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結び目の山 nc+
泥濘む記憶 今でも、雨の降る前の湿った土の匂いを嗅ぐと、不意に視界が歪むような錯覚に襲われる。 半世紀という歳月が過ぎても、私の身体の深層には、あの「庄原」の夜が黒い澱のように沈殿しているのだ。 五〇 ...
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嵌めなかった指輪 rw+8,559
2026/01/22 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
★人気ベスト300姉の話。姉本人がどこかのスレに相談したらしいので読んだことある人いるかも。 ★お姉さんの話⇒ 開かずの神社 本人が昔、どこかの掲示板に相談として書き込んだらしい。 姉は数か月前からダイエットを始めて、 ...
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開かずの神社 rc+4,575
2026/01/22 -中編, r+, 洒落にならない怖い話
【ゆっくり怪談】開かずの神社 現在進行形の話のためオチはないです。職場の近くに開かずの神社があります。 924 :本当にあった怖い名無し:2013/01/18(金) 21:51:26.00 ID:Qp ...
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山界の境界線 nc+
都会の喧騒を離れ、鬱蒼とした木々に囲まれた山道に足を踏み入れるとき、人は無意識のうちに境界線を跨いでいるのだという。そこは人の理(ことわり)が通用しない場所。神域か、あるいは魔境か。 私の手元には、山 ...
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防空壕の中で笑ったもの rw+690
もう十年近く前の話です。 私と光太郎、貫一は中学時代からの同級生で、十九歳の春、三人そろって大学に進学できた記念に、地元の無人島へキャンプに行きました。 その島は干潮時には砂浜で陸とつながり、夏には家 ...
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配置 rw+1,225
夜中に目が覚めたのは、尿意のせいだった。 臨海学校の宿泊先は伊豆の山中にある廃校で、一階の教室に畳を敷き、四十人ほどが雑魚寝していた。窓の外にはわずかな庭を挟んで急な斜面が迫り、夏の湿気を含んだ木の匂 ...
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首の重さ rw+1,622
川本という男がいる。 アウトドアが趣味だと豪語するが、その実態は、キャンプと称して女を口説き、酒と肉で場を温め、あわよくば一晩を共にするためだけに山へ入る男だった。 川本はダム湖を好んだ。人が少なく、 ...
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泥の指跡 nc+
2026/01/20 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026, オリジナル作品
その人物――仮にAと呼ぶが――が打ち明けたのは、晩秋の夜に祖父の空き家へ泊まった時のことだった。 Aによれば、家に入った瞬間から「匂いが層になってまとわりつく」のだという。 人の体温が抜けた後の家は冷 ...
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歌のあとに残った物 rw+1,414
これは、去年の五月頃に私が体験した奇妙な話だ。 その夜、私は自室でパソコンに向かっていた。時刻は深夜二時を少し回った頃だったと思う。外は風もなく、遠くを走る車の音すら聞こえない、妙に静まり返った夜だっ ...
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同じ映像を見ていた rw+2,265
2026/01/20 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
友人から聞いた話だ。 中学時代からの付き合いで、東京で警察官をしている男がいる。霊だの怪異だのは信じないタイプで、「警察やってると幽霊より人間の方がよっぽど怖い」とよく言っていた。 そんな彼が、同僚の ...
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祈りの届かない場所 rw+7,487
2026/01/20 -短編, r+, ほんとにあった怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話今から五年前、高校生だったころの話だ。 俺の家は教会で、親父は牧師をしている。ただし俺自身は、当時は信仰にそれほど重きを置いていなかった。家が教会というだけで、神や悪魔を現実のものとして考えたことはな ...
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不可視の加害者 nc+
2026/01/19 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
あれは小学五年生の夏だったか。 肌にまとわりつくような湿度と、油照りの太陽がアスファルトを焼く、典型的な盆地の午後だった。 私の住む町には、子供たちの間で「裏公園」と呼ばれる少し広い緑地があった。表通 ...
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水の話をする女 rw+7,525
2026/01/19 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話俺のおかんが、酔っ払ったときにだけ話す不思議な話がある。 実家に帰った夜、ウィスキーを飲みながら、ふと思い出したように語り出した。昔からおかんは、妙な話を淡々とする人間だった。怖がらせようとも、信じ ...
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振り向いた最後尾 rw+1,783
これは、母から聞いた話だ。 曽祖父が亡くなったのは、母が高校生の頃だった。九十八歳まで生き、背筋が曲がらず、声にも張りがあった老人だったという。だが、ある冬を境に急に衰え、近所に住む曽祖父のもとへ、母 ...
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唱えていない雨 rw+1,893
2026/01/19 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、ある日突然、現実の輪郭が信用できなくなったという男の話だ。 数年前のこと。通勤電車の中で、ふと荷棚に目をやると一冊の単行本が置かれていた。忘れ物らしい。表紙には「禁断の呪文集」と書かれている。 ...
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第一デパートの個室 nc+
2026/01/18 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
すき焼きの匂いを嗅ぐと、今でも奥歯の奥が浮くような不快感を覚える。 醤油と砂糖が焦げる甘ったるい香りに、牛脂の重たい獣臭さが混じり合うあの匂い。それは私にとって、食欲をそそるものではなく、ある種の儀式 ...
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入らなかった理由 nc+
これは、大学時代の友人から聞いた話だ。 十年ほど前の夏、彼は実家に帰省していた。特に予定もなく、思いつきで釣りに行こうと思い立ち、地図を眺めていて目に留まったダム湖へ向かったという。地元でも釣り場とし ...
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視線のない視線 rw+1,788
これは、とある男性から聞いた話だ。 話しているうちに、彼の声には次第に重い濁りが混じっていった。 最近、彼は街中で「目のない人」をよく見るのだという。盲目ではない。眼球が収まるはずの場所に、やたら深く ...
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見られた山 rw+1,820
これは、千葉に住む元同僚から聞いた話だ。彼が子供の頃、まだ小さな田舎町で起きた出来事だという。 町外れの山は、子どもたちにとって格好の遊び場だった。特に夏前になると、カブトムシがよく獲れることで知られ ...
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未処理 nc+
2026/01/17 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
いつもと同じ時間に、同じバス停に立っていた。 街路樹の影が歩道に滲み、濡れたアスファルトの匂いが夜気に混じる。六時四十五分。仕事終わりの身体は、時刻だけを頼りに動いている。 頭上の標識には二つの行き先 ...
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実家が陰陽師なんだが、何か質問質ある?【まとめ】#10,614-0117
2026/01/17 -長編, r+, 家系にまつわる怖い話
★人気ベスト300, 陰陽道実家が陰陽やってたんですが。占いじゃなくて陰陽師ね。といっても民間だから拝みやに近いけど。 何か質問ある? 誰々は本物?とかはパスね。他人の喰いっぷち荒らすのは後々面倒だから。 1 :名無し 2014 ...
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やめたとは言うとるがな…… rw+9,005
俺はいまでも、親父の実家があるあの村によく行く。 周囲を山に囲まれた、海に張り付くような九州の小さな漁村だ。いまは合併されて村という呼び名は消えたが、地形も空気も何も変わっていない。道路が整備されたお ...
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入山記録のない救助者 rw+4,587
あれは三十年ほど前の話だ。 登山が趣味だった叔父が、夏の日本アルプスに単独で入ったときの出来事だ。当時は二十代後半。目的地は標高三千メートル近い峰で、冬山ほどの緊張はないが、それでも油断できる山ではな ...
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回収されたはずの方角 rw+1,559
ゴールデンウィーク、祖母の家に親戚が集まった。 庭と空き地に挟まれた場所で子どもたちが騒ぎ、誰かが「タイムカプセルを埋めよう」と言い出した。年長だった自分が穴を掘る役を引き受けた。庭は駄目だと祖母に止 ...
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行列の通る仏間 nw+
2026/01/16 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
うちの仏間には、昔から「行列」が通る。 まだ親と同じ部屋で寝ていた子どもの頃、明け方になると、壁のあたりからチョロチョロと小さな足音が聞こえてくるのに気づいた。目をこすって見ると、障子と床の境目から、 ...
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祓えなかったもの rw+4,589
2026/01/16 -短編, r+, ほんとにあった怖い話
一昨日、学生時代の友人たちと集まって飲んだ席で、Aがぽつりと話し始めた。 Aは、昔、霊能者の弟子をしていた。今はもう完全に足を洗っているが、その頃の話は、酒が入るとたまに出てくる。 「十年くらい前かな ...