「 kowainetの記事 」 一覧
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会社から抹消された女 rw+3,691
2026/06/30 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
三年前の冬のことだ。いまでも誰にも話していない。 話したところで理解されない。いや、理解されないどころか、病院を勧められるのが落ちだろう。 だから黙ってきた。 だが、沈黙しているあいだも、あの人は消え ...
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その日は、鍵がかかっていなかった nc+
屋上に行ったのは、逃げた結果だった。 小学生の頃、私はいじめに遭っていた。理由は覚えていない。覚えていないということだけは、今でもはっきりしている。理由がないまま、教室にいることが苦痛になり、ある日、 ...
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すざく駅 rw+4,631
2026/06/29 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
終電間際の車内が、あれほど静まり返ることがあるのか。 九州地方の高校に通う島崎くんから聞いた話だ。十二月も終わりに差しかかった夜、彼はいつものようにJR九州のK線で帰宅していた。部活帰りで疲れてはいた ...
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三年間の犯人 rw+6,281
2026/06/29 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
階段の上で、母の手がふっと軽くなった感触を、いまでも覚えている。 私はひどい喘息持ちで、三歳になるまでに何度も高熱を出していた。咳き込みながら夜を越え、母の胸元に顔を埋めて眠るのが当たり前の子供だった ...
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保存対象 rw+4,954
2026/06/29 -短編, r+, 怪談
ネットで有名な怖い話これは、俺の古い友人アキラの話だ。 彼はパソコンのリサイクル会社で働いていた。壊れた機械から使える部品を抜き取り、データを消去し、再び市場へ戻す。人の手を離れた記憶の残骸を、日々黙々と処理する仕事だっ ...
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見返しただけ nc+
2026/06/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
五年勤めた木材加工工場が移転することになったのは、特別な事情があったわけではない。 老朽化とコストの問題で、より広い敷地を安く借りられる場所が見つかった。それだけの理由だった。 移転先は、かつて大きな ...
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祖母は玄関を使わなかった rcw+130
2026/06/28 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
私の魂に刻まれた最も古い記憶の断片は、三歳という幼い刻だ。 木枯らしが荒涼と吹きすさぶ、鉛色の空に覆われた夕暮れ時。誰もいない公園のブランコに、私はただ一人、小さな体を揺らしていた。凍てつく風が容赦な ...
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丼の増える部屋 rw+4,760
2026/06/28 -短編, r+, 洒落にならない怖い話, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300あの街は、夜になると呼吸を始める。 地方都市の外れ、川沿いに広がる風俗街。昼間は色褪せた看板が風に鳴るだけの通りが、夕暮れとともにネオンを灯し、甘ったるい香水と排気ガスの匂いを混ぜて吐き出す。俺はその ...
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宣告された年齢 rw+6,170
2026/06/28 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
囁かれた死期 ~Life is what you make it~ 週末のショッピングモールは、いつも通りの光に満ちていた。 天井から降りる柔らかな照明、フードコートから漂う油と甘い菓子の匂い、子ども ...
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床下の繕い rw+5,283
戦後の混乱がようやく薄れ始めた頃、山と田に囲まれた小さな農村に、代々続く旧家があった。 秋の収穫を目前に控え、黄金色の稲穂が風に揺れる静かな季節だったが、その屋敷だけは重苦しい空気に沈んでいた。跡取り ...
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あて逃げ #4,746
2026/06/28 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
あて逃げ【ゆっくり朗読】 仕事で山合いの国道を走行中、道路工事で片側交互通行に出くわした時の出来事。 671 :本当にあった怖い名無し :2010/07/20(火) 15:45:39 ID:o8rCx ...
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出迎えたもの nc+
2026/06/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
実家で飼っている猫の話だ。 その猫は、私が当時アルバイトしていた職場で捕獲された。野良として処分される寸前だったところを、引き取った。名前はマコト。雄で、生後半年ほどだった。 マコトは極端に人見知りを ...
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いただく側 rw+2,743
かつて私が勤めていた訪問販売の会社では、契約のことを「取る」とは言わなかった。 「いただく」と言え、と教えられていた。 誰から、何をいただくのか。 そこまでは、誰も口にしなかった。 私たちは数人一組で ...
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聞こえないふり rw+6,459
2026/06/27 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
ヤクザ, 韓国店の名は『哀』だった。 最初にその話を聞いたとき、私はただの業界裏話だと思った。職場の同僚が、転職前に勤めていた広告代理店での出来事だと言う。四ヶ月だけ在籍した、風俗専門の小さな代理店。扱うのはマイナ ...
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保存済み rw+2,758
2026/06/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
夜の校舎に残るのは、罰を受けた生徒か、何かを隠したい教師だけだと思っていた。 Kが中学二年の夏にやらかしたのは、ただの未提出課題だった。居残りを命じられ、同じく常習犯のCと二人で教室に取り残された。二 ...
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触っていない nc+
2026/06/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
朝の申し送りが終わる前から、病棟がざわついていた。 「飛び降りがあったらしい」 誰かがそう言って、誰かが「またか」と舌打ちした。 その病院は、糖尿の患者が散歩に使うという名目で屋上が常時施錠されていな ...
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【御殿場冤罪事件】奇妙な裁判 #4,005
2026/06/26 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
奇妙な裁判【ゆっくり朗読】 昨年TVで見たドキュメンタリーの話。 105 :奇妙な裁判 その1:2006/02/05(日) 16:04:41 ID:4ThCuGi90 冒頭は、裁判所に向かう4人の青年 ...
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外にいたのは rw+5,309
2026/06/26 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
あれは、僕がまだ中学三年生だった頃だ。 元旦の夜だったことだけは、はっきり覚えている。 紅白が終わり、父は無言でテレビを消し、母は「いい初夢を見なさいね」と言った。弟は眠そうな目で僕の袖を引っ張り、「 ...
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文鮮明の統一教会と安倍晋三が投じた暗い影――解散命令確定までの全記録【ケンブリッジ大学論文・全訳+続報】 #482-0626
↑↑↑長文を読むのがツラい人は音声で概要をお聴きください。 更新履歴2022年10月01日(土):原論文公開(The Asia-Pacific Journal)2026年06月26日(金):解散命令の ...
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奇跡のひと #11,414
2026/06/26 -短編, r+, 後味の悪い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300奇跡のひと【ゆっくり朗読】 話自体よりもそうなった時は……っていうタイプの後味の悪さだけど 718 :本当にあった怖い名無し:2016/09/01(木) 14:10:54.65 ID:NeqqzBmg ...
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足元の助手席 nc+
2026/06/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
エンジン音とアイドリングの微振動が、腹の奥に溜まっていた疲労をかき混ぜるように響いていた。 その日は、理由のはっきりしないだるさが朝から抜けなかった。寝不足でもなく、仕事が立て込んでいたわけでもない。 ...
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掘った覚えのない場所 rw+7,431
今から十年ほど前。 世間が妙に浮ついていて、夜の街でも昼のテレビでも同じ曲が流れていた頃、俺は西新宿の雑居ビル地下にある、いかにもグレーな店で日銭を稼いでいた。 表向きは運送や清掃の派遣だが、実態は「 ...
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たんぽぽの帽子 nc+
2026/06/24 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
私の祖母は、編み物が得意な人だった。 いわゆる霊感だとか不思議な力だとか、そういう言葉で説明されがちな人でもあったが、私にとっての祖母は、冬が来るたび黙々と毛糸を編む、少し無口で、少し心配性な人だった ...
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黄泉戸喫(ヨモツヘグリ)#11,610
【ゆっくり怪談】黄泉戸喫(ヨモツヘグリ) 昨日、裏高尾まで紅葉を見につうか、軽いハイキング気分で出かけてきたんだが、そこの山道で、キノコ取りに来ているおっさんと出会ったんですよ。 2008/10/14 ...
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七階のモニター rw+4,577
2026/06/24 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
げに恐ろしきは女の怨念【ゆっくり朗読】 午前一時、私は七階建ての貸しビルで夜間警備の見回りを終え、警備室に戻った。 エレベーターは一台だけ。各階のエレベーター前には監視カメラがあり、集中モニターで常時 ...
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通り道 nc+
2026/06/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
休日の午後だった。 外出の予定はなく、母も私も家にいた。母は居間で新しく買ったテレビゲームに没頭していて、私は床に座り、猫たちとだらだら過ごしていた。窓は閉まっている。外は静かで、風の音も聞こえない。 ...
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【18禁!!!閲覧注意】山の女 #8,599
【ゆっくり怪談:18禁】山の女【山にまつわる怖い話】 高校の頃の話。 俺の実家はスッゲー山奥で、麓の高校まで通うには片道四里(約16Km)以上の山道をチャリで下って行かなきゃならない。 当然、帰りは四 ...
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まだ八人いる rw+4,504
2026/06/23 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
インターネットという広大な海で偶然出会った、八人の若い男女。 画面越しの文字だけでは足りなくなり、彼らは実際に会う約束をした。 最初の顔合わせの場所は、誰の提案だったのか思い出せないが、遊園地に決まっ ...
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確認だけは怠るな rw+4,822
2026/06/23 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
起業資金を貯めるために、夜勤のバイトを探していた。 見つけたのは、郊外にあるパン工場の深夜シフト。時給は破格だった。理由はすぐに分かった。焼窯の前は、空気が歪んで見えるほど熱い。 成形は単純だ。流れて ...
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戻った者 nc+
山の奥に、集落の者が決して近づかない場所がある。 地図には載っていない。載せる必要がないからだ。そこへ至る道は、途中で必ず消える。舗装は途切れ、獣道になり、最後は踏み跡そのものが消失する。方向だけは皆 ...
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六部殺し(ろくぶごろし)#7,268
【ゆっくり怪談】六部殺し 六部殺し(ろくぶごろし)は、日本各地に伝わる民話・怪談カテゴリーの一つ。 ある農家が旅の六部を殺して金品を奪い、それを元手にして財を成したが、生まれた子供が六部の生まれ変わり ...
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最初からあった刃 rw+5,989
2026/06/22 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
二十年前の夏、まだ美容師見習いだった頃の話だ。 当時、私は日本の五大都市の一つで修行していた。朝から深夜まで働き、休みはほとんどない。年に二回だけ、お盆と正月に数日間の休暇が与えられる。故郷は近く、い ...
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降霊陣 nc+
2026/06/21 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
これから書くことは、かつて出版社に勤めていた父が、ある人物から預かっていた体験談である。 事情があって長く表に出なかったが、書いた本人は「自分のような軽率な人間が一人でも減るなら、それでいい」と言って ...
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マタギの掟 #10,800
【ゆっくり怪談】マタギの掟をやぶった男の末路【山にまつわる怖い話】 職場の同僚と居酒屋で飲んでいたときに聞いた話。 その晩、珍しく酒の席に加わっていた年配の社員が、ぽつぽつと語り出した。彼がまだ若かっ ...
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離すなよ rw+3,120
2026/06/21 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
黒瀬からその話を聞いたのは、酒の席だった。 酔っていたはずなのに、彼はやけに細部を覚えていた。波の高さ、車内に流れていた曲の順番、トンネルの入口のひび割れまで。 忘れたい話ほど、細かく残るんだと言って ...
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正午の影 nc+
2026/06/20 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, ほんのり怖い話, n+2026
昔、小学四年の終わりまで、雇用促進住宅と呼ばれる団地に住んでいた。 いわゆる典型的な団地で、一号棟と二号棟が向かい合い、その間に広めの公園が挟まっている。ベランダ同士も真正面に向き合う配置で、洗濯物や ...
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順番が違う rc+8,175
2026/06/20 -短編, r+, 山にまつわる怖い話, 洒落にならない怖い話, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話父の三周忌も過ぎたところだ。この機会に、父と山の話を書き残しておきたいと思う。すべて実際にあった出来事だ。 父が精密機械の会社を退職して2年が経ったころだった。退職金がかなり出て、年金もある。これから ...
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二階で叱られる子供 nc+
2026/06/19 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
子供の頃、埼玉との県境に近い場所にある古い団地に住んでいた。 いわゆるニュータウンの成れの果てで、建てられた当初は相当な世帯数があったらしいが、私が物心ついた頃にはすでに空き部屋が目立ち、夜になるとい ...
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家のない転居 rw+608
2026/06/19 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
中学時代の同級生、佐伯(仮名)から聞いた話だ。 彼は昔から、ある角を避けて歩いている。理由は特にない。ただ、そこを通ると足が遅くなり、呼吸が浅くなり、なぜか道を間違えたような気分になるという。通学路で ...
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副委員長にされた日の話 rw+2,525
2026/06/19 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
おばけ屋敷【ゆっくり朗読】 中二に上がる前の春休み、部活のメンバーと遊園地に行った。 俺は高所恐怖症で、絶叫マシーンは全く乗れない。皆が長い列に並んでいるあいだ、俺は外で待つ側だった。待ち時間は長かっ ...
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一歩先が無かった nc+
谷川岳に行ったのは、私が小学生の頃だった。 群馬に住む母方の祖父母の家へ、両親と三人で出かけるのは年に数回の恒例だった。仏壇に線香をあげ、霊園で墓参りを済ませ、そのまま東京へ戻る。その途中で、どこか観 ...
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沈まなかった軽四 rw+7,835
職場の同僚と居酒屋で飲んでいたときに聞いた話だ。 十年以上前の年末、某県にある小さなフェリー乗り場での出来事だという。空は低く垂れ込め、雲の裏で夜が腐っているような天気だった。海から吹き上げる風は湿り ...
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摩耶の左腕 rc+4,905
2026/06/18 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
彼が育ったのは、山に囲まれた谷間の集落だった。 家と家の間は広く、百歩二百歩と離れているのが当たり前の土地で、夜になると隣家の灯りが見えないことも珍しくなかった。 ただ一軒だけ、例外があった。 彼の家 ...
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反射しない鏡 nc+
七月の終わりだった。 東京で生まれ育った一人っ子の自分は、ほぼ毎年、夏休みを丸ごと使って母方の祖父母の家に預けられた。両親は共働きで、いわゆる鍵っ子だったから、祖父母の家に行くのはたいてい自分ひとりだ ...
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返された腕時計 rw+5,838
中学のとき、学校にほとんど来ない女子がいた。 いじめられていたわけでも、不良だったわけでもない。ただ来なかった。出席より欠席のほうが多い。それだけなのに、なぜか強く印象に残っている。 彼女の家には固定 ...
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三日前のルート rw+7,853
これは、自分の山仲間が体験したという話だ。 舞台は北海道の大雪山、厳冬期。彼は単独で入山した。朝は快晴だったが、正午を過ぎたあたりで空が急変し、視界は一面の白に塗り潰された。風が巻き、足跡は数分で消え ...
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履歴のない着信 rw+2,072
2026/06/17 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
大学時代、俺にはたまに幽霊を見る癖があった。 部屋の隅に立っている人影。 夜道の向こうで、車のライトを抜けても消えない女。 見えても、関わらなければ問題はない。 そうやって距離を取ってきた。 例外が一 ...
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撤去は一度だけ(読者参加型リライトコンテンツ)rw+5,948
2026/06/16 -短編, r+
読者参加型リライトコンテンツこれまでいくつもの奇妙な体験を記録してきたが、今回の話は過去形にできない。 今もなお進行中で、しかも身近で、逃げ場がない。念のため断っておくが、身元に関わる部分には最低限のフェイクを混ぜてある。理由は ...
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帰らなかったもの nc+
2026/06/16 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
晩秋のある日、幼い私は家の玄関先でひとり遊びをしていた。 学校から帰ってくる兄たちを待つ間、牛乳瓶やワンカップの空き瓶に小石や木の実を詰めては並べる、他愛のない遊びだった。 しゃがみ込んで下ばかり見て ...
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自己認識は保たれている rw+7,235
都内のある病院のロッカーに、封もされていないカルテが一冊残っている。 処分の対象にもならず、誰も触れようとしない。 表紙には赤いマジックで、たった一文だけ書かれている。 「毎朝、すべてがはじめてです」 ...