ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「 kowainetの記事 」 一覧

階上の足音 n+

三月の終わりだというのに、その夜の空気は妙に粘り気を帯びていた。 高校の卒業式を終えてから三日後。私たち二十人ばかりの卒業生は、級友であるKの実家、山間にある古刹の座敷に集っていた。 窓の外は漆黒の闇 ...

造形師と眷属の夜 r1,046

2025/12/13   -短編, r+

造形、特にミニチュアフィギュアを作るのが趣味な自分は、気分が乗ると徹夜で作業に没頭することがよくある。 あの日もそんな感じだった――忘れもしない3月5日。 その日はとにかく調子が良く、気づけば朝日が昇 ...

座敷牢のある家 r+6,449

ある地方の旧家に伝わる逸話は、その壮大さとともに、不可解で陰鬱な歴史を伴っている。 投稿者(以降M)の祖母の実家は広大な敷地と美しい日本庭園を備えた、地域の象徴ともいえる大邸宅だった。 その庭園は四季 ...

一二様(いちにさま)r+6,494

自分の地元はかなりの田舎で、耳の遠いじいちゃんやばあちゃんがたくさん住んでいるような場所だ。 そんな地元では、8月と12月に「一二様」という行事が行われる。普段は地域の行事に参加しない足の悪いばあちゃ ...

旧日本軍の遺物 r+6,076

軍霊の涙 これは、元自衛隊員の男性が語ってくれた話だ。 彼が自衛隊に入隊したのは高校を卒業してすぐのことだった。入隊直後は忙しい日々の連続だったが、七月のある日、駐屯地内の資料館の掃除を命じられた。資 ...

ごうち r+6,198

あらすじ バブル期に計画された新興住宅地では、駅を中心に住宅が建設されたが、バブル崩壊で計画が縮小し、不自然な街並みとなった。その中の一角、新Q地区で短期間に住民が次々と亡くなる異常事態が発生。不動産 ...

悪魔憑きと呼ばれた神父 r+3,348

2025/12/13   -中編, r+

親父が死んでからちょうど一年。 キリスト教のしきたりでは一周年を区切る意識は薄いと聞いていたが、暦の上での重みは、残された人間には避けがたい。 その夜の教会は、闇を吸い込むように静まり返っていた。親父 ...

幼虫の幻影 n+

今でもあの夜の影を思い出すと、胸の奥が微かにざわめくような気配が立ち上がる。 家の壁を這っていたのは、ただの幼虫ではない。幼い私が無邪気に「どこ?」と探していたものは、今ふり返ると、輪郭の曖昧な“何か ...

通知 n+

六月の半ばを過ぎた頃だった。 梅雨前線が関東平野の上空に居座り続け、私の住む木造アパートの壁紙は、指で押せばじっとりと指紋が残るほどに湿気を吸い込んでいた。 時刻は深夜二時を回っている。 窓の外では、 ...

【*書籍パクリ疑惑の真相】はじめての家庭科【ネットに伝わる都市伝説】r+4,502

はじめての家庭科【ゆっくり朗読】 追記:2024-12-12 (*2018-04-27) A aa@pon.com 61.44.252.76 書籍からの転載 コメント欄より、『書籍からの転載』とのご指 ...

噂の同級生 r+4,077

【ゆっくり怪談】噂の同級生 あれは私が小学生の頃、教室の空気がねっとりと淀んでいた時期の出来事だ。 八月に入ったばかりで、蝉の鳴き声が耳の膜を押し広げるように響いていた。 小山内という同級生がいた。教 ...

桃骨の窯 n+

十一月の雨は、山間部では氷のような匂いを孕む。 車のワイパーが払いきれないほどの細かな霧雨が、フロントガラスを叩き続けていた。 私が叔父の工房を訪ねたのは、彼からの執拗な電話があったからだ。 陶芸家で ...

廃村に響く鬼の記憶:変生(へんじょう)r+6,641

これは、東北の山奥にある今は廃村となった集落での話だ。 村には古くから「野火送り」と呼ばれる火葬の風習があった。 山の火葬場で薪を積み上げ、遺体を野に送りながら炎で清める。 人々は火が舞う山肌を仰ぎ、 ...

深夜2時、影の背中に虎と龍 r+6,481

先週の金曜日に起きた話。 うちの会社は、IT系の企業が集まる郊外のエリアにある。街中から外れていて、夜中になると辺りは真っ暗だ。バスも22時が最終便なので、残業して遅くなると車が頼りになる。 その日も ...

あそこの山はよそ者が迷い込んで戻って来れなくなるから入っちゃいけないよ r+5,975

これは、数年前に撮影旅行を趣味としていた男から聞いた話だ。 彼が訪れたのは、山陰地方の小さな農村だったという。 その村は、どこか時代から取り残されたような趣があった。田畑は美しく手入れされ、山々は紅葉 ...

二時三十五分の通話 n+

今でもあの夜の話を耳にすると、周囲がそっと息を潜めるらしい。 語ったのは、四年前に親友を亡くしたAの友人で、彼は「聞いたまま」を落ち着いた声で繰り返すだけだった。 当時、Aには大学で知り合った○恵とい ...

【定番・名作】両面宿儺(リョウメンスクナ)r+5,740

俺は建築関係の仕事をしている。 先日、岩手県のとある古い寺を解体することになった。今では利用者もおらず、ひっそりと廃れている寺だ。解体作業を始めてしばらくしたところ、同僚が俺を呼んだ。 「ちょっと来て ...

犬畜生 r+4,353

これは、昨年、ある女性が体験した話だ。 その地域では、同じ苗字の住人が多いせいか、郵便物の誤配送が頻繁に起こるという。女性も時々、似た住所の同姓の人宛の封書が自分のポストに届くことがあった。通常は中身 ...

最後の卵 r+4.321

2025/12/10   -短編, r+, 都市伝説

これは、ある警察関係者から聞いた話だ。 若い女性の部屋で見つかったのは、一人の男の信じがたい形の遺体だった。遺体はバラバラにされ、その破片が無数の卵殻の中に詰め込まれていたのだ。 事件の中心にいたのは ...

満員電車の空席 r+4,464

高校一年生のとき、電車で「ヤバそうなもの」に出くわした話 高校に入学したばかりの俺は、片道二時間の遠距離通学をしていた。通学時間のほとんどを電車の中で過ごす毎日。朝早い電車はいつも混んでいて、座れたら ...

お遍路と人形 r+5,473

去年の夏、田舎に向かう途中の体験だ。 車で二時間半ほどの道のり。さすがにずっと運転するのはしんどいから、途中のコンビニで休憩を取ることにした。駐車場で軽く体を伸ばし、目薬をさしてお茶を飲む。そうしてい ...

心理的瑕疵物件 r+4,296

これは、ある不動産会社で働いていた元同僚から聞いた話だ。 彼は二十代のほとんどを「心理的瑕疵物件」に住みながら過ごしていたという。理由は資格取得のため、会社が用意した社員寮に住むことになったからだ。た ...

花嫁の父が遺した未来 r+3,369

これは、ある結婚式の司会を務めた女性から聞いた話だ。 式場は、木々に囲まれた閑静なチャペルだった。柔らかな陽光がステンドグラスを彩り、厳かな雰囲気の中、挙式は進んでいった。感動的な誓いの言葉が交わされ ...

チョコを食べなかった日のこと n+

その話の舞台は、姉がまだ独身で働いていた職場だ。 語ってくれたのは、私の姉……ではなく、姉の友人だった人物のことを姉から聞いた私であり、ここに書くことはすべて、私が姉から受け取った形の「伝聞」に過ぎな ...

海神の使い r+672

これは、昔の漁村に住んでいた老人が語ってくれた話だ。 今では観光地として賑わう海岸も、かつては信仰や修行の場だったという。特に漁村の一部では、夏の早朝、冷たい海水を浴びて身を清める「水垢離」が行われて ...

死海文書(死海写本)の謎 #5,854

2025/12/09   -短編, r+, 都市伝説

【ゆっくり都市伝説】死海文書(死海写本)の謎 死海文書の謎 やりすぎ都市伝説外伝 関プレゼンツ 「死海文書(死海写本) Dead Sea Scrolls」 「予言」、それは”未来に起こる出来事をあらか ...

骨董屋の晴れ着 r+5,044

これは、大学時代の知人、森川から聞いた話だ。 森川はよく「霊感が強い」と言っていたが、当時の自分は彼の言葉をまともに信じていなかった。ただ、ある日一緒に訪れたリサイクルショップでの出来事が、その認識を ...

食品工場の怪 r+4,172

2025/12/09   -短編, r+, 怪談

実体験ではなく、私の母の体験談。 796 :本当にあった怖い名無し:2012/05/12(土) 09:24:10.39 ID:94wVlapX0 私の母(六十歳オーバー)は、地元のとある大手食品メーカ ...

終着の定期券 n+

あの晩、私は病室の白い天井を見上げていた。 夜九時。身体の自由はほとんど効かず、鼻と気管に入れられた管が、乾いた呼吸のたびに微かに擦れる音が、周囲の静けさを強調していた。人工的な薬品と、床磨きに使われ ...

【意味がわかると怖い話】ミコたん r+6,633

これは、刑事課に勤めている知人から聞いた話だ。 男は30代半ばで、やせ細った体をしていた。職場では目立たない存在だったが、ひとたびアイドル『ミコたん』の話になると表情が変わり、止めどなく語り始める。彼 ...

アケミちゃん r+5,080

あらすじ 大学生の清助は、友人の伊佐夫の家に向かう途中、電車内で「アケミちゃん」と名乗る可愛らしい女性と出会う。しかし、彼女の言動や所持品に不審な点が多く、違和感を覚える。さらにアケミちゃんは中華包丁 ...

ヒダル神 #5,000

昔、ゲゲゲの鬼太郎の実写版みたいので見た…… 山を歩いてるとき急に腹が減って、動けなくなることがあって、妖怪の仕業なんだけど、何か少し食べるとすぐ治るのね。 目に見えない餓鬼の仕業だって。 159 : ...

エスカレーターに乗っている母娘 r+5,139

とあるヨーロッパの国で留学していた頃の話だ。 まだ言葉がほとんど通じない頃、よく日本人の友達を家に呼んで飲んでいた。俺の住んでいた家は屋根裏部屋で、大きな丸窓から地下鉄の出口が見える。エスカレーターし ...

ヤマニシさん r+4,241

2025/12/08   -短編, r+, 都市伝説

四年前、先輩が彼女と一緒に、彼女の知り合いである男女二人と合流して四人で出かけた時の話だ。 その男女というのは、先輩たちにとって初対面。男の方は彼女と同じ中学校の同級生だったらしいが、大人しい性格だっ ...

赤道の影、日付変更線の向こう側 r+4,362

「俺が死んだら骨の半分は海にまけよ」という、少々迷惑な遺言を残す父。 自称「海の男」だ。そんな父が、初めての長期航海に出る弟に話していたことを思い出して書いてみる。 弟は父と同じ学歴をたどった。西日本 ...

バス停の先 r+3,436

彼と最初に出会ったのは高校時代だった。 大人しく目立たない性格同士、自然と仲良くなり、大学も同じ進路を選んだ。友人としての関係は深まり、彼は自分にとって唯一と言える親友になった。 だが、大学に入って半 ...

山の奥の停留所 n+

古い友人と二人、目的もなく山の方へ車を走らせたのは、もう七年ほど前の話になる。 都会の熱気から逃れるような、緩慢な熱波がアスファルトを覆っていた、夏の終わりの出来事だ。助手席の窓を半開にしていると、時 ...

旧寝室に残ったもうひとつの足跡 n+

この話を彼が打ち明けたのは、酒席でも気が緩んだ夜でもなかった。 帰省した折、台所で湯気がくゆるのをぼんやり眺めていたとき、ふいに思い出したように口を開いたのだと、自分に語った人がいた。 彼によれば、い ...

【語り継がれる怖い話】カン、カン……【前編・後編】r+6,456

あらすじ 主人公が幼少期に家族と暮らしていたアパートで経験した不可解な出来事が物語の発端。消灯後、金属音に誘われた主人公と姉が目撃した白い着物姿の女性。以降、家族には異常な現象が繰り返し発生する。姉は ...

かみ屋敷 r+5,438

化学を研究している理系の自分だが、昔から占いやオカルトといったものには不思議と興味があった。 ただし、霊感はないと思っていたし、今年の夏休みまではその手の体験とも無縁だった。 振り返ると、それが幸せだ ...

ハンマーで砕くから r+3,654

夜中の2時、男は薄暗い部屋の中でテレビを眺めていた。 眠れない理由はわからない。疲れているはずなのに、瞼が閉じる気配がない。理由を探すのも面倒で、ただリモコンを握り締めたままチャンネルを次々と変えてい ...

元信者告白「エホバの証人の活動のなかで、最もつらかったこと」(いしい・さや)r+6,641

漫画『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』が話題になっている。 この漫画は、エホバの証人の母のもとで育った著者・いしいさやさんが、自身の壮絶な体験を描いた作品だ。反響を呼んでおり、多くの人が共感 ...

溶接【語り継がれる怖い話】r+7,302

大学1年の冬、僕は自分の部屋で英語の課題に追われていた。 授業にもそれなりに出て、単位取得を目指して頑張っていた頃だ。 ショボショボした目で辞書の細字を指で追いかけ、甘えてくる子猫の小さな手をかわしな ...

遊び半分で恐山に行ってはいけない r+5,589

これは、大学時代の友人・島田が語った話だ。 あの夏、暇を持て余したサークルの仲間六人で、肝試しをしようと盛り上がった末のことだ。廃墟や火葬場の夜遊びも経験済みの彼らが、さらなる刺激を求めて目指したのが ...

二階のノック r+5,777

今でも、母がその夜の話をするときだけ、仏壇の蝋燭が小さく揺れる。 炎が息をするように細くなり、まるで誰かが聞き耳を立てているみたいに。 子どものころは、それが風のせいだと信じていた。 けれど今は違う。 ...

ナレーション r+3,663

小学5年生の頃、アメリカでワールドカップが開催された。 その影響もあったのか、幼馴染の康雄とよく近所の公園でサッカーをしていた。ある日、「たまには別の公園でやろう」という話になり、自分たちの行動範囲外 ...

別れた女 r+3,702

五年間付き合った女性がいた。 彼女との時間は、長いようでいて一瞬のようにも感じる奇妙なものだった。四年目を迎える頃から、彼女は結婚について話し始めた。当初、将来結婚するという約束はしていたが、現実がそ ...

異世界の麻雀パーラー r+3,321

仕事が早く終わった日のこと。友人から麻雀の誘いがあって、いつもの雀荘で牌を握っていた。 夜の9時頃から次の日の夜11時頃まで、27時間ぶっ通し。眠気よりも妙な倦怠感が体に広がり、ふと壁を見つめていた。 ...

視界の縁で揺れたもの n+

暖房の乾いた風と、廊下に漂うアルコールの蒸気がまざり、胸の底に鈍い膜を張ったような感覚が残っている。 その日、登校の支度をしていた時、視界の左端を細いものが掠めた。糸を張ったような黒い線が一瞬で溶け、 ...

沈む空の底で、触れたもの n+

今でもあの夏の匂いを思い出すと、胸の奥にじんわりと沈殿するものがある。 奈良の吉野の谷に降りた時、空気は生ぬるく、川面から上がる湿り気がふくらはぎにまとわりついた。お盆前の昼下がりで、光はぎらついてい ...

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