「 kowainetの記事 」 一覧
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九月の右手 n+
2025/12/02 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
九月一日、始業式の教室は、異常な熱気と、石鹸の匂いが混ざった汗臭さに満ちていた。 ガラス窓から差し込む光は真夏のそれとは違い、どこか力が抜けた、薄い黄色をしていた。久しぶりの再会に浮き足立つ友人の声が ...
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池の鳥居をくぐった夜 n+
2025/12/02 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
田んぼの泥が温まりきらずに冷気をまとう頃、空気の底だけがじわり湿る。 あれは中学二年の夏休みの終わりで、昼間に遊び疲れた身体のまま、息を合わせるように夜へ滑り込んだ夜だった。 月は細く、森の奥の池へ向 ...
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人間のリミッターが外れるとき r+813
2025/12/02 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
深夜の保護室で起きたこと これは、看護師として精神科病院に勤務していた女性から聞いた話だ。彼女が入職してまだ1年目、夜勤に慣れ始めた頃に体験した、今でも脳裏を離れない出来事だという。 その病院では日常 ...
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裏S区:嗤う人々~アナザーストーリー・後日談 r+15,950
2025/12/02 -長編, r+, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話※註:もとのお話『裏S区』を読んでいない方は、最初にこちらからお読み下さい。 ⇒ 『裏S区』もとの話 これは、俺自身の体験ではない。ただし、その話を語った友人が嘘をつくような人間ではないため、事実とし ...
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裏S区【語り継がれる定番怖い話】r+6,441
仮だが、S区という地域の山を越えた、裏S区って呼ばれてる九州のある地域の話。 現在では裏とは言わずに『新S区』って呼ばれてるが、じいちゃんばあちゃんは今でも『裏S区』と呼んでる。 まぁ、裏と言うのは良 ...
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404号室 r+2,621
2025/12/02 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
今でもあの四階の匂いを思い出すと、喉がひりつく。 消毒液ともカビともつかない、湿った金属の匂いだった。 その日、黒いコートの男が事務所に来た。真夏の午後で、窓ガラスが白く曇るほど熱かった。「四〇四号室 ...
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観客と証人のいないベンチ n+
2025/12/01 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 それは埃っぽさと、湿った土、そして僅かな鉄錆が混ざったような、団地の夜に特有の鈍い匂いだ。友人のMが語った、あの出来事の中心にあるのは、その匂いと、 ...
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花壇の向かいに座るひと n+
2025/12/01 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
小学二年の私が、庭の隅にある小さな盛り土に水を垂らしていた頃の話だ。 夕方の光が斜めに差し込み、花壇の土を赤く照らしていた。 風はほとんど動かず、空気は薄い膜のように肌へ張りついていた。 日が傾ききる ...
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塞がれた部屋 n+
2025/12/01 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
茨城県南部の湿った風が、車の窓から吹き込んでくる。 七月半ばの筑波は、緑とアスファルトが混じり合った独特の匂いがした。父親の転勤に伴う引っ越しは、中学三年の夏という最悪のタイミングで決定された。助手席 ...
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白い人々(The White People)/アーサー・マッケン(Arthur Machen)n+
2025/12/01 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
世界は一枚の皮じゃない。 裏側で、まだ脈打っているものがある。 見たら、戻れない。 世界は整った一枚の皮膜ではない。 その下に、もうひとつの世界が縫い付けられている。 その縫い目が裂け、裏側から“白い ...
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不法侵入者 r+6,921-7,513
2025/12/01 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト3002DKのアパートに妹と暮らしていた頃の話だ。 引っ越して数週間。ある雨の夜、私は一人で帰宅した。妹はまだ戻っていなかった。 玄関を開けると左手にトイレ、正面には風呂の扉と電気スイッチがある間取り。濡れ ...
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女系霊能家系に生まれた男 r+4,236-4,772
2025/12/01 -短編, r+, 家系にまつわる怖い話
私の母方の家系には、独特かつ興味深い歴史が存在している。 先祖の一人である女性が、山の神を鎮め、その地に寺院を建立したという伝承が残っている。その影響であろうか、私の家系の女性たちは代々、強い霊感を有 ...
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奥多摩の白丸ダム r+3,923-4,450
これは、数年前に友人の田端と釣りに出かけたときの話だ。 場所は奥多摩にある白丸ダム。地元の釣り好きが「隠れた名所」と囁く場所で、夜釣りにはもってこいの静けさが広がる場所だった。 暗闇の中、ヘッドランプ ...
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黒い手形のある肩 r+3,988
2025/12/01 -中編, r+, ほんとにあった怖い話
時空の歪み職場の同僚と居酒屋で飲んでいたときに語った話を、そのまま書き写す。 あれから二十五年以上が過ぎたが、今も脳の底で黒い水が鳴っている気がする。 高校二年から三年に移る春休み、三月。北浜と天満橋のあいだ、 ...
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となりの子の手 n+
2025/11/30 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でもあの匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 消毒液と古い布団の湿気が混じった、あの大学病院の空気。 覚えているはずがない、と何度も言われたのに、天井の黒ずんだ輪郭や、廊下の奥の湿った闇だけは、どう ...
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説明のつかない乗客 n+
2025/11/30 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025, オリジナル作品
朝、目が覚めたら、ベッドの横に見知らぬ自分が座っていた。 見知らぬ「自分」という表現はおかしいけど、そいつはどう見ても俺だった。寝癖の向きまで、全く同じ。 「時間ないよ。いつまでも驚いてないで、着替 ...
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【鬼熊事件】村人は何故犯人を匿ったのか?r+7,075-7,691
鬼熊事件(おにくまじけん)とは 1926年に千葉県香取郡久賀村(現:多古町/たこまち)で発生した殺人事件。 岩淵熊次郎の物語:狂気と血塗られた愛 これは、かつて「鬼熊」と呼ばれた岩淵熊次郎の顛末を記し ...
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定刻の花飾りバス r+3,719
2025/11/30 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
母の親友とその息子―清助と俺は、血より濃いとしか言えない奇妙な縁で結ばれていた。 同じ屋根の下で暮らし、同じ飯を食い、同じ部屋で夜を明かした。兄弟以上の距離感で育ったせいか、互いの呼吸や考えが手に取る ...
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地底の駅で待っていたもの n+
2025/11/29 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あれは、彼が小学校の低学年~一年か二年の頃の出来事だという。 山に囲まれた集落の、夕方になると土の匂いが濃く沈む地域だったらしい。 話を聞くかぎり、光が斜めに射しこむ帰り道の空気は、ひとの背丈より高い ...
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ひぐらしの元ネタ~広島一家行方不明事件 r+6,724-7,485
2025/11/29 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
★人気ベスト300ひぐらしの元ネタとなった広島一家行方不明事件 あの日、新聞の小さな記事に目が吸い寄せられた。湖に転落していた一台の車。中には一家四人の遺体。事件性はないと結論づけられたが、私にはそれ以上のものがちらつ ...
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金色の粉が落ちるまえ n+
2025/11/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
山に囲まれた町へ法事で戻った帰り、ひとりで小学校の通学路を歩いてみた。 舗装の継ぎ目に雑草が指のように生え、側溝の水はぬるい。斜面から染み出す湿気が、鼻の内側に苔のような膜を貼る。遠くで電柱が鳴ってい ...
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凶刃の食堂 r+7,911-8,700
2025/11/28 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300これは、東京近郊に住む友人の吉田さんから聞いた話だ。 彼がその日訪れたのは、場末の小さな食堂。時間は午後2時を回った頃で、ランチタイムの喧騒も過ぎ、店内には疲れた雰囲気が漂っていたという。テーブル席に ...
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最後のチョコレート r+5,809-6,558
2025/11/28 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300これは、数年前に友人の姉から聞いた話だ。 友人の姉は現在妊娠中だが、結婚前に勤めていた職場に千代子さんという親友がいた。明るく、誰にでも好かれるタイプで、美しいその人は、姉の人生において特別な存在だっ ...
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蛇田の駐車場 r+5,032-5,651
2025/11/28 -中編, r+, 集落・田舎の怖い話, ほんとにあった怖い話
自分の住んでいる町は、田舎の中核都市。 あの土地は、もとは「蛇田」と呼ばれていた田んぼだった。小学生の頃から母に「蛇田には近づくな」と何度も言われてきたが、その理由を誰も詳しく話そうとしなかった。湿っ ...
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杉沢村に置いてきたもの r+4,634-5,222
2025/11/28 -短編, r+, 都市伝説
ネットで有名な怖い話, 青森県青森の山を車で走っていたのは、大学時代の夏休みのことだ。 友人二人と、ただ気晴らしのつもりで出かけた。道の駅で買った安いアイスの甘さが舌に残っていたが、山道に入ると空気が一変した。蝉の声が急に遠のき、 ...
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土の匂い n+
2025/11/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの土の匂いを思い出すたびに鼻の奥が痛む。 乾いた赤土と湿った木の皮の混じる匂い。小学校三年の夏、両親が旅行先で買ってきたハニワを居間に飾った日から、家の空気は少しだけ変わった。笑い声の裏に、 ...
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【実話】南米チリで最悪な犯罪者に絡まれた話。r+5,904-6,625
2025/11/27 -短編, r+, 後味の悪い話, ほんとにあった怖い話
★人気ベスト300これは、南米旅行をしていた頃の話だ。 目的地はチリのとある島、世界遺産の遺跡があることで有名な場所だった。だが、この旅は想像を絶する出来事で台無しになった。 ある晩、観光地の商店で妙に派手な格好をした ...
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島のバイト r+4,517-5,107
2025/11/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
初めて店長に紹介された「島のバイト」。 当時、車の修理代に困っていた自分には願ってもない話だった。だって、「ただの花摘み」なのに日給1万円から10万円だという。だが、その言葉の裏には奇妙なルールと不気 ...
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導通様の囁き~神々とトウビョウの系譜 r+4,215-4,724
トウビョウ――それは中国・四国地方に語り継がれる謎の憑きものだ。 特に香川県では「トンボ神」とも呼ばれ、その姿は一〇~二〇センチメートルほどの小さなヘビ。全身は淡い黒で、首元には金色の輪が輝いていると ...
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娘が連れて行かれそうになった話 r+5,329-5,857
あらすじ 主人公の男性が、家族で田舎の実家を訪れた際、小学生の娘が犬と共に散歩に出て行方不明になる。捜索後、娘は森の入り口で無事発見されたが、犬は見つからず、娘は「猿に連れて行かれた」と語る。これに実 ...
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光の役目 n+
2025/11/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でもあの夕方の空の色を思い出せる。 雲の切れ間から漏れた光が、濡れた地面に反射して、町全体がぼんやりと金色に染まっていた。夏でもないのに、空気がぬるい。鼻をくすぐる草の匂いに混じって、線香のような焦 ...
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カルトな村~山道に消えた軽トラの謎 r+7,067-7,679
大学の先輩と行ったドライブ旅行の帰り道。 「ちょっと待って、これ本当に合ってるのか?」 運転席の先輩が、少し苛立った声で言った。俺はスマホの地図アプリを必死に睨んでいたが、どうにも見覚えのない道だった ...
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茶色いカーディガンの記憶 n+
2025/11/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
小学校の裏手に、使われなくなった汲み取り式トイレがあった。 鉄の臭いと湿気がまとわりつく、昼でも薄暗い場所だった。 少年は、壁に立てかけられた鉄の棒で蓋をこじ開け、中を覗き込むのが日課になっていた。底 ...
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【祟られ屋シリーズ】呪いの器 #6,192-6,905
2025/11/25 -長編, r+, 洒落にならない怖い話
★人気ベスト300, 韓国※関連話 → 傷【祟られ屋シリーズ】(こちらを先にお読みください) 日本国内には、いたる所に神社や祠がある。 48 :呪いの器 ◆cmuuOjbHnQ:2008/07/23(水) 04:00:57 そ ...
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変わった隣人 r+2,600-3,585
2025/11/25 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
背乗り私が住むマンションのお隣の家族は、一般的な枠に収まりきらない存在だった。 お隣には、お婆ちゃん、母親、娘の三人が暮らしていた。父親の姿は見たことがなかったが、その不在が家族の奇妙な雰囲気を強調している ...
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雨の岩場に立つもの r+2,971
高校二年の頃、よく友達と埼玉県飯能の岩場に通った。 首都圏から近く、岩質もしっかりしていて、昔から人工登攀の練習場として知られていた場所だ。きっと六〇年代にはすでに開かれていたのだろう。僕たちは当然の ...
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精霊灯を返された日 n+
2025/11/24 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
まだ小学校に上がる前、祖父母の家に預けられていた頃のことだ。 どうして自分がそこにいたのか、両親は今でも理由を言えないらしい。あの沈黙を思い返すと、聞き返す気にもなれなかった。 祖父母の家は山の裾にへ ...
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タイムリープ~時間の裂け目とにゅうめん r+5,820-6,325
2025/11/24 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
★人気ベスト300今でもあの昼の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 油の熱で立ちのぼる揚げ物の甘い香りと、にゅうめんの湯気が入り混じる、あの一瞬の空気だ。 子どもの頃、一日に何度か、時間が巻き戻るような感覚に襲われて ...
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【厳選名作】山祭り r+5,083
久しぶりに休みが取れた。たった二日だけど、携帯で探される事もたぶんないだろう。 ボーナスも出た事だし、母に何か旨いものでも食わせてやろう。 そう思って、京都・貴船の旅館へ電話を掛けてみた。 川床(かわ ...
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初心者の登山 r+4,803
【ゆっくり怪談】初心者の登山【山にまつわる怖い話】 2007年、5月頃。 俺は静岡にある高ドッキョウ(たかどっきょう)という山を登ろうと考えた。 まだ山に登るようになって一年程度で、1,000m以下の ...
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裏山の呪い r+3,507
2025/11/24 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
ネットで有名な怖い話これは、幼なじみの坂口から聞いた話だ。彼が中学生だった頃の出来事だという。 彼の住む村はどこか時間が止まったかのように感じられる閉鎖的な場所であった。夏になると子どもたちは川で遊び、秋には裏山でキノコ ...
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笑い女の呪縛 r+2,828
2025/11/24 -短編, r+, ほんのり怖い話
ネットで有名な怖い話先週の金曜日、会社の先輩である大村が亡くなった。 マンションの自室で、両耳にボールペンを突き刺した状態で発見されたという。警察は、彼の手がしっかりとペンを握っていたことから事件性を否定し、自殺とすぐに ...
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夜の心霊訪問 r+2,500-3,313
2025/11/24 -長編, r+, 洒落にならない怖い話
背乗り七年前の6月、夜の10時ごろ、家の電話が鳴った。 電話の音がなんだか不気味だった。電話の相手は、馬場くんだった。 「なんか変なんだ。うまく説明できないけど、すぐに来てほしい」 馬場くんは最近、川越の近 ...
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あなた、私が見えるんですか!? n+
2025/11/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
駅前のタクシー乗り場は、終電を逃した人たちで薄くざわめいていた。 舗道にこぼれた雨粒が、街灯の光を跳ね返して、足元を曖昧にする。 私は携帯を耳に当て、友人の声に相槌を打ちながら、いつもの位置に並んだ。 ...
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霧に消えたベンツ r+4,169-4,764
今でもあの夜の霧の濃さを思い出すと、胸の奥がざわつく。 夏とはいえ標高が高いせいか、窓を閉めていてもじわじわと湿気が染み込んでくる。ワイパーが絶え間なく曇りを拭っても、視界は白い膜に覆われ、数メートル ...
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封鎖された隣室 r+3,198
2025/11/23 -中編, r+, ほんとにあった怖い話
背乗り十一時半頃、玄関のチャイムが甲高く鳴った。 予期しない来客は、休日の午前にしては場違いな響きだった。足音を殺して覗き窓を覗くと、紺色のジャンパーを揃いで着た三人組が、玄関灯の下に並んで立っていた。胸板 ...
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十年ぶりの同窓会 r+2,200-3,204
2025/11/23 -短編, r+, ほんとにあった怖い話
これは久しぶりの同窓会での話だ。 数か月前、中学時代の同窓会の案内状が届いた。前回の開催は20歳の時で、今回の同窓会は10年ぶり。仲が良かった友人たちとも長らく疎遠だったが、どこか懐かしい気持ちが芽生 ...
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余計な事しやがって n+
2025/11/22 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でもあの夜の匂いを思い出すと、うっすら喉の奥がざらつく。 乾いた紙と、焦げる寸前の埃が混じったような匂い。あれが合図みたいにまとわりついて、胸の奥に沈んでいた何かがじりじりと立ち上がってくる。 あの ...
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死守りの夜 r+1,500-2,244
これは、高校の時の同級生から聞いた話だ。 彼の故郷では、独特な葬式の風習が今も残っているらしい。 その話は、彼の祖父、通称「爺」が亡くなった時のことだったという。爺は柔道五段、日焼けした顔にがっしりと ...
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戻れぬ浅瀬 r+7,781-8,252
2025/11/22 -中編, r+, 洒落にならない怖い話
★人気ベスト300海が近いためか、地元ではよく漁師たちの迷信を聞かされていた。 「入り盆や送り盆には漁に出るな」とか、「お盆の時期には海や川に入ってはいけない」といった話だ。しかし、こういった迷信はこの地域だけでなく、 ...