ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「 kowainetの記事 」 一覧

不可解の名を借りた呪詛 n+

もう何年も前のことなのに、未だにあの夜の記憶をうまく言語化できずにいる。 まるで記憶の一部が水で滲んだように、断片的で、そして何より気味が悪い。 仲間内では未だに笑い話になっているが、あれを笑って済ま ...

イケモ様の呼び声 r+5,103

2025/10/28   -短編, r+, 土着信仰

子供の頃、夏休みになると必ず祖母の家に預けられていた。 山奥の寒村に建つ古い木造家屋で、裏手には人を拒むように巨大な山が聳えていた。鬱蒼とした木々に覆われ、どこか湿り気を帯びた匂いが漂い、薄曇りの日に ...

バス停に立つもの r+4,173

俺が十八か十九の頃の話だ。 生まれ育った家は山の中の田舎にあり、夜になると人通りが消え、虫と風の音しか聞こえなくなるような場所だった。 そこに、不釣り合いなほど新しいバス停がぽつんと建っていた。壁のな ...

お狐様が守る夜 r+2,459

アパートに引っ越した【ゆっくり朗読】 以前、活力あふれる虚弱体質の母の身に降りかかった怖い話を書いた者です → vibrant-frail-mother 今年の七月、諸事情あって私は実家へ戻った。けれ ...

夢日記の余白 r+1,989

当時、私は高校生で、なぜか「夢日記」というものにのめり込んでいた。 目が覚めるたび、あるいは通学のバスの中で、まだ寝ぼけた頭のまま、メモ帳に夢の内容を書きつける。それが妙に楽しかったのだ。 不思議とよ ...

白い犬の車 r+2,287

あの時の話を、ようやく文字にできる。 どうしても書こうとすると身体の調子が崩れてしまって、何度も途中でやめた。奇妙なことに、そういう体調不良はこの話に限って起きるのだ。書くべきではない、という誰かの意 ...

やまけらし様の靴音 n+

あの夜の湿気を帯びた空気を思い出すたび、未だに背中がじっとりと汗ばんでくる。 あれは確か、夏の終わり、蝉の声とひぐらしの声が交じり合う、どこか季節の境目のような日だった。 家は山に囲まれた集落にあって ...

隣室の影 r+8,008

前に住んでいたアパートでのことを話そうと思う。 派遣社員として働いていて、そこそこ給料のいい現場にありつけたのはいいが、実家からは距離がありすぎた。朝は毎日六時に起きて電車に揺られる生活だったが、もと ...

首に残る跡 r+1,941

父の実家のある街は、不思議な場所だった。 山と海に挟まれているのに、どちらの匂いも色も、半端にしか感じられない。田舎と言うには人も車も多く、都会と言うには何もなさすぎる。道路はきちんと舗装されているの ...

足のないオルガン弾き r+2,158

家に、古いオルガンがあった。 母が私を産む前に、中古で手に入れたものだと聞かされた。 リビングの片隅にずっと置かれていたが、家族の誰もほとんど触らなかった。埃をかぶった木製の鍵盤カバー、黄ばんだ象牙風 ...

烏名を呼ぶ声 r+5,032

2025/10/27   -短編, r+, 土着信仰

俺が生まれ育った土地には、他所の人には信じがたいような風習が残っていた。 今はもう市の一部に組み込まれて、ただの山あいの集落に見えるだろうけれど、子供の頃の俺にとっては、そこは常に何かに見張られている ...

海鳴りの糸 r+1,927

これは、私の母に起きた出来事を、私の視点から語る話です。 半年前の七月から九月の終わりごろまで続いた長い顛末。思い返すたび、まだ胸の奥がざわつくのです。 七月某日。結婚を控え、私はそれまで住んでいたア ...

兄の名を呼ぶ者 r+4,162

二十年前に死んだ兄のことを、いまも鮮明に覚えている。 血がつながった者同士だからというより、まるで双子のように息が合い、私は兄のあとを影のようについて歩いていた。学校から帰るとすぐ、ランドセルを放り投 ...

八年目の再会 n+

今でも、あの街角の湿気を帯びた空気を思い出すと、喉の奥がざらつく。 一九九七年の六月二十六日、薄曇りで、アスファルトがぬめるような午後だった。 あのとき何が起こったのか――いや、何を「見てしまった」の ...

足跡の残り香 r+7,019

二十六年のあいだにいろいろあったはずなのに、今でも頭に焼きついて離れない光景は、たった一度の、あの出来事だけだ。 人間は本当に恐怖で凍りつくと、声を出すこともできず、身体の自由もきかなくなる。あの日の ...

ドラえもんの未来 r+1,583

小学校三年生の頃のことだ。 まだランドセルの匂いが新しく、遊ぶことと空想することだけで毎日が満ちていた時代。 きよみちゃんという女の子がいた。いつも一緒にいて、家を行き来し、互いの匂いまで知っているほ ...

お守りばばあ r+5,562

小学生の頃、俺の地元には「お守りばばあ」と呼ばれる女がいた。 誰が最初にそう呼んだのかは知らない。ただ、その呼び名があまりにもぴったりで、町の子どもは皆そう呼んでいた。 夕方になると必ず小学校の正門前 ...

赤に還る r+4,092

坂本の話を、私の口から語らせてもらう。いや、正確には、あの日から私は坂本ではなくなった。 坂本という名を持つ人間は、もうとうにどこかへ消え失せた。残っているのは、赤に浸食された私の肉体と、まだ人間であ ...

二番目の人柱 r+4,833

母の話をしようと思う。 いまも鮮明に残るのは、祖父の低い声と、親戚の神主が告げた冷たい言葉だ。だが順を追って話さなければならない。 母は地方の女子高で教師をしていた。そこは噂に聞くだけでも背筋が冷たく ...

生きた心霊写真 r+2,142

あれは、忘れもしない自分の誕生日の夜だった。 少し気取って、仲のいい友人を呼んでホームパーティを開いたのだ。狭い部屋だったが、飾り付けをして、ケーキも用意し、缶ビールを積み上げて、ちょっとした祝祭の空 ...

きよめたまひ、はらいたまへ n+

窓の外に差し込む夕焼けの光を思い出すと、今でも胸の奥がざわめく。 あの出来事は夢ではなかった、と確信しているのに、どうしても現実味が薄れてしまうのだ。私の家系には、少しばかり不思議な勘が働く血が流れて ...

深夜三時の座卓 r+6,248

七年前に付き合っていた女の話をしようと思う。 最初に彼女と会った時、俺はその家の事情なんてほとんど知らなかった。ただ、どこか屈託のない笑顔を浮かべる癖と、何かを心の奥に沈めているような影を感じていた。 ...

電線に燃えるもの r+1,416

小学校二年から四年までのあいだ、週に二度、放課後になると姉と一緒に、学校のすぐそばにあるそろばん塾へ通っていた。 教室の隣には場違いなようにぽつんと墓地があった。家一軒ぶんほどの狭い敷地に、黒ずんだ墓 ...

病室に来た者たち r+5,134

あれは、もう随分前のことになる。 けれど、骨の奥にまだ痛みが残っているせいで、決して忘れることはできない。ある日の朝、いつも通りの通勤経路を歩いていた。慣れた道だし、特別なことはなにもなかった。空も曇 ...

期限の工場 r+3,042

あの時のことを思い出すと、いまだに背筋がぞっとする。 当時、私は地方の小さな工場に勤めていた。食品関係といっても華やかさなど一切ない。惣菜を決められたレシピどおりに作り、プラスチックの容器に詰め、大手 ...

包丁をしまった客 r+4,856

三年前のことになる。あの夜のことを、今も思い出すと息が詰まる。 当時、俺はキャバクラでボーイをやっていた。きらびやかで、表向きは華やかな世界の裏側に身を置いていたわけだ。けれど、誰もボーイになんて興味 ...

幻肢の記憶 n+

あの夜の病室を思い出すと、今でも胸の奥にひやりとした重みが残る。 私は小さな診療所を営んでいる開業医だが、入院設備も僅かながら備えており、救急指定も受けている。病棟の夜はいつも不気味な静けさに満ちてい ...

笑う檻 r+8,385

夫のことを、ただの「人がいいだけの男」だと思っていた。 疑うことを知らず、家事を押し付けても育児を放り出しても、にこにこと「疲れてるんだろ、俺がやるから休んでて」と言う、あまりに素直すぎる男。だからこ ...

【閲覧注意】川原の石 r+5,013

地方の大学に進学したばかりの頃、あの頃の自分は浮かれきっていたと思う。 初めての一人暮らしに、都会では考えられないほどの山や川や海の自然。すべてが新鮮で、触れるものすべてが自分を祝福しているように思え ...

六月十二日の香 r+4,385

お祓いに行く前に、どうしても記しておきたいことがある。 いや、これを書き残さずにいると、何もかもが夢のように曖昧に溶けてしまいそうで、自分の存在ごと消えてしまうのではないかという、そんな不安に駆られて ...

仏の中のもの r+4,187

初めて海外へ出たのは、二十代の終わりだった。 行き先は中国、浙江省の杭州。湖と山に抱かれた古都で、観光地としても有名な場所だった。いま振り返れば、どうしてあの旅行が人生の転機になったのか、自分でもまだ ...

水の音の家 r+4,800

2025/10/24   -短編, r+, 怪談

ホームヘルパーという仕事を知っていますか。 年寄りの家に行って、ご飯を作ったり、掃除をしたり、時にはオムツを替える。人の暮らしに寄り添いながら、淡々と日常を維持する仕事です。 結婚を機に一度は退職して ...

八〇三号室の女 r+3,895

私が新しい部屋に越して三日目の夜のことだった。 その日は珍しく仕事がうまくいって、取引先と深夜まで繁華街で飲んでいた。駅から徒歩二分という便利な立地のマンションを借りたばかりで、終電ぎりぎりまで遊んで ...

十二階の外にあったもの n+

あれは幻覚だったのか、それとも私の足が一歩だけ別の世界に踏み入ってしまったのか…… いまだに答えは出ていない。 三年前のことだ。当時の私は学生で、生活費を稼ぐために運送のアルバイトをしていた。社員の男 ...

一日だけ過去に戻れるなら r+6,675

友人のひろゆきと居酒屋で飲んでいた夜のことだ。 ありきたりな話題から、ふと「一日だけ過去に戻れるとしたら、いつに戻りたい?」という問いに移った。酔いに任せた軽口のつもりだったのに、返ってきた答えは妙に ...

神の視点 r+3,516

伊勢の内宮へと向かう参道を歩いていた。 まだ若く、何に祈るという明確な理由もなく、ただ連れに勧められるままについて行っただけの参拝だった。空気は澄み、木々の梢から漏れる光が砂利道をちらちらと照らしてい ...

禁じられた部屋の十分間 r+2,503

小学生の頃、地元の大学がやっていた少年サッカー倶楽部に入っていたことがある。 自慢できるほどの腕前ではなく、昔も今も下手の横好きといったところだ。けれど、あの時の夏合宿で経験した出来事だけは、いまだに ...

崖に立つ浴衣の男 r+4,970

穢れある悪戯~自殺の名所でやっちまった洒落にならない行為【ゆっくり朗読】 二、三年程前の夏に、海水浴場で有名な和歌山県の白良浜(しらはま)でバイトしてた知人から聞いた話の一つを紹介します。 話題を提供 ...

油の床の誓約 r+2285

大阪で万国博覧会が盛大に催された年のことを、いまでも鮮やかに思い出せる。 あの頃の私は典型的なヒッピーで、東京からヒッチハイクで関西へ入り込み、外国人でごった返す夜の繁華街をひやかし半分で歩き回ってい ...

縄跳びの少年 r+3,805

2025/10/23   -短編, r+, 都市伝説

数年前、郊外の一戸建てに住んでいた時のことだ。 あの家に暮らしていた頃の私は、毎日の生活をただ機械的に繰り返していたはずなのに、今でも脳裏に焼き付いて離れない出来事がある。夢だったのか、それとも現実だ ...

光の角度 n+

今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 鉄と湿った土が混ざった匂い。油の膜が薄く浮いた水たまりは、月を欠けた皿みたいに映していて、指先で触れると冷たさだけ残した。晩夏の夜気はぬるく、ブルー ...

【名作】黒しっぽ/BUMP OF CHICKEN「K」r+20,395

2025/10/22   -短編, r+
 

少し不思議な話。 俺が高校生の頃、ずっと欲しかった原チャリをバイトで貯めた金でやっと買った。 あの時の興奮は今でも忘れられない。手に入れた瞬間、俺は自由を手にした気分だった。仲間たちが乗り回している中 ...

綻びの手のひら n+

「ちょっと、君の手を貸してくれないかな?」 運転席から差し出されたその手は、不思議と温かかった。初対面なのに、触れた瞬間、指先から腕にかけて、何かが走ったような感覚があった。ビリビリとでもなく、ゾクゾ ...

顔を持つ蛇 r+1,671

知り合いの話を思い出すと、いつも胸の奥がざわめく。 彼は漢方薬の買い付けのために、中国の奥地まで入り込んでいたことがあるという。年齢も顔も人柄も、ごく普通の男に見えるのに、ぽつりと語られるその記憶は、 ...

舵子の悲劇 #8,268

映画:怒りの孤島 上映時間・108分 配給作品(日映作品)1958年(昭和33年) 水木洋子が書いた原作(NHK放送劇)を水木洋子自ら脚色、久松静児が監督した社会ドラマ。撮影は木塚誠一。主演は鈴木和夫 ...

焼き場から這い出した男 r+4,669

会社の昼休みに、妙にテンションの高い先輩が笑いながら話してくれたことがある。 「オレのじいちゃんがさ、死んだんだけど……焼かれてる最中に目ぇ覚ましたんだってよ」 飲んでた麦茶が喉に詰まりそうになった。 ...

湖畔訓練 r+5,277

地元のキャンプ場のことを話す。 俺の小学校では五年と六年の夏、必ずそこで宿泊訓練があった。山の中腹にある湖の岸辺に、小屋が点々と並んでいた。大きな五十人用の小屋が二つ、それ以外に六人用、四人用、二人用 ...

秘宝のデータ r+4,486

俺にとって『Sa・Ga2 秘宝伝説』は、ただのゲームソフトじゃない。 思い出すたび、胸の奥に棘が刺さったみたいに切なくなるんだ。 子どもの頃、俺は酷い小児喘息を抱えていた。夜中に何度も発作で苦しみ、か ...

コンビニの沙耶ちゃん・シリーズ【全話コンプリート】r+5,100

【ゆっくり朗読】コンビニの沙耶ちゃん・シリーズ【全話コンプリート】 コンビニの沙耶ちゃん・シリーズ全話 223 :まこと ◆T4X5erZs1g:2008/08/01(金) 00:48:31 ID:l ...

子取り・老婆の告白 r+5,182

子取り・老婆の告白【ゆっくり朗読】 約二十年前(1985年/昭和60年)。俺がまだお母さんのお腹の中にいたころ。 母が大きなお腹で、二歳の小さな兄と一緒に、東京の家から近くの街へ、電車に乗って買い物に ...

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