ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「n+2026」 一覧

中にあったもの nc+

姉は、昔から人に好かれるタイプだった。 目立つほど派手な顔立ちではないが、どこにいても自然に人が寄ってくる。高校に入ってからは彼氏が途切れたことがなく、相手も決まって周囲がざわつくような人間だった。有 ...

息ができる水の中 nc+

ある日、俺はいつも通り、家の裏にある神社で読経をしていた。 不破の祭りで唱える決まりの経だ。分家も本家も途絶えてしまって、せめて自分の代だけは、と思って続けている。 一回目の読み始めで、喉の外側だけが ...

🚨影だけが残る村 nc+

この村には、年に一度だけ時間が止まる日がある。 誰も畑に出ず、誰も鍋をかき回さず、子どもでさえ走らない日だ。その日は「影を返す日」と呼ばれている。太陽がもっとも高く昇る季節、正午のひとときに、村全体が ...

🚨逆さの器 nc+

この村では、家に死者が出ると七日間、すべての食器を逆さにして食事をする。 皿も椀も杯も、口を下に向けたまま使う。魂が器の内側に溜まらないようにするためだと伝えられている。誰が言い出したのかは分からない ...

🚨振り向いた名 nc+

この土地では、子どもが五歳になると二つ目の名を持つ。 ひとつは日常で呼ばれる名。もうひとつは「川名」と呼ばれる名だ。 川名は戸籍に記されない。学校でも使われない。家族以外は知らない。五歳の誕生日を迎え ...

🚨【考察】メイデイミステリー:謎のほうから来た~Mayday Mystery~ nc+301-1002

1995年――最初に広告を見た年 1997年5月1日、アリゾナ大学の学生新聞『デイリー・ワイルドキャット(Daily Wildcat)』に、一ページを丸ごと使った広告が載った。 商品名も会社名もない。 ...

🚨境界守の家 nc+

夜の塩撒き競争は、冬至の夜に行われる。 村に移り住んだ最初の年、私はその名を聞いて拍子抜けした。競争といっても、騒ぐわけでも走るわけでもない。ただ各家が黙って塩を撒く夜だと説明された。誰も詳しい理由は ...

🚨誰が聞いているのか nc+

村の外れ、山へ続く細い道の途中に、その木は立っている。 杉でも楠でもない。名を与えようとした者がいなかったのか、あるいは与えられなかったのか。幹は異様に太く、根は地表を押し割るように広がり、雨の後には ...

🚨まだ関わっていない者 nc+

村に入ったのは、誕生日の習わしを記録するためだった。 民俗学の調査という名目だったが、正直に言えば、私はこの村の風習を「倫理的でよく整った儀礼」だと思っていた。未来の子孫のために席を空け、誓いを残し、 ...

🚨燃え残った言葉 nc+

嘘を燃やす夜は、年に一度だけ訪れる。 収穫が終わり、山から乾いた風が下りてくる頃、村の広場に大きな焚き火が組まれる。その夜だけは、誰もが嘘をついてよいとされている。大げさであるほどよい。自分が王だと言 ...

🚨第四例 本書 nc+

村に入ったのは、梅雨が終わった直後だった。 四方を山に囲まれた小さな集落で、地図には辛うじて地名だけが残っている。私は民俗学を専攻する大学院生で、いわゆる「呪物」の実地調査を目的にここを訪れた。信仰や ...

正しく置かれたまま裏返る nc+

同棲を始めるために、その友人はアパートを探していた。 まだ二十代前半で、貯金も余裕があるわけではなかったが、二人で暮らすには十分な広さと立地の部屋が見つかった。築年数は古めだが、内装はきれいで、何より ...

完成してしまった橋 nc+

私が以前住んでいた海外の町には、観光名所として知られる古い石橋があった。 石造りのアーチ橋で、周囲は渓谷に囲まれ、晴れた日は川面が光を跳ね返し、写真映えすると評判だった。ガイドブックにも必ず載っている ...

この子がいるから大丈夫 nc+

昔、深夜に何気なくつけたテレビで見た番組の内容が、いまでも頭から離れない。 再現ドラマだったのか、ドキュメンタリーだったのかははっきりしない。ただ、妙に現実感があり、途中でチャンネルを変えることができ ...

空車扱い nc+

東海道新幹線に乗務していた頃の話です。 今でもこの路線に関わる仕事を続けていますが、あの日のことだけは、業務記録にも私の記憶にも、はっきりした形で残っていません。残っていないのに、消えてもいない、そう ...

🚨それっぽいから信じた nc+

夜の研究室で、私は実験データを整理していた。 テーマは、人間の判断がどれほど簡単に歪むか。代表性ヒューリスティックと連言錯誤。人は確率ではなく、それっぽい物語で世界を理解してしまうという話だ。 作業は ...

🚨夜だけ応答する窓口 nc+

深夜に原稿をいじっていると、決まって同じ窓を開く。 クラウドの文字起こしサービスだ。音声を投げると数分で戻ってくる。機械のはずなのに、毎回どこか人の気配が混じるので妙に助かっていた。 気配というのは、 ...

休業のお知らせ nc+

通勤に使っている道に、小さな惣菜屋がある。 駅と住宅街のちょうど境目にあって、朝は仕込みの匂いが漂い、夕方になると揚げ物の油の匂いが歩道まで流れてくる。特別に安いわけでも、行列ができるわけでもないが、 ...

🚨穴があった場所 nc+

「底がない」という表現は、普通なら誇張として使われる。 メル・ウォーターズがワシントン州エレンズバーグに所有していた土地には、直径二メートルほどの穴があった。土地を購入したとき、前の所有者からは井戸の ...

🚨常識定数 nc+

「常識」が発見されたのは、二〇四一年だった。 それまで常識は、測れないものとされていた。国が違えば変わり、時代が違えば変わる。同じ家で育った兄弟でさえ、「そんなの常識だろう」と言い合うことがある。常識 ...

🚨返却保管庫 nc+

【記録抜粋:第七岸壁の保管庫・聞き取り音声書き起こし】 ――録音開始。 俺があの場所と再び接続されたのは、運が悪かったからではない。事故でも災害でもない。晴れた平日の午前、会社の搬入口で足を滑らせ、金 ...

特定した。ありがとう nc+

暇つぶしに、スマホで出会い系サイトを眺めていた。 特に目的があったわけじゃない。ただ、なんとなく流し見していたプロフィールの中に、見覚えのある顔があった。 写メを見た瞬間に分かった。 中学時代の同級生 ...

そのまま食べてください nc+

今住んでいるマンションから徒歩十五分ほどの場所に、個人経営のハンバーガー屋がある。 看板は色褪せ、照明も暗く、遠目には営業しているのかどうか分からない。フランチャイズではなく、手作りを売りにしているら ...

ミラーの後ろ nc+

六月の半ば、夜の十二時を少し回った頃のことだ。 その頃、俺はバイクを買ったばかりで、大学が終わると一人であてもなく走り回っていた。翌日が休みだったその日も、特に用事はなく、気まぐれに神奈川方面まで足を ...

三階は空いていたはずだった nc+

二年前の秋のことだ。 月末テストの問題作成がどうしても終わらず、田舎の小学校に一人残っていた。普段なら職員室には誰かしら残っているのだが、その日は運が悪かったのか、気づけば校舎にいるのは自分だけだった ...

通路になった娘 nc+

数年前の夏、ある温泉地で「当たる」と噂の占い師に見てもらったことがある。 観光ついでの軽い気持ちだった。霊感がどうこうという話も、正直なところ半信半疑だった。 鑑定は静かに始まった。生年月日を伝え、し ...

残された実の数 nc+

木守りという風習がある。 実った木の実をすべて収穫せず、いくつかを残す。来年もまた実をつけるようにという願掛けだとも、山や木に対する礼だとも言われる。理由は定かではない。ただ、残すという行為そのものが ...

同乗者 nc+

舅は、地方の小さな観光バス会社で長年ハンドルを握っている。 観光バスと名は付くが、実際の仕事の大半は観光ではない。葬儀屋から火葬場、寺への送迎。いわゆる葬儀送迎が主な仕事だ。観光シーズン以外はそれがな ...

あの犬が知っていた場所 nc+

犬を散歩に連れ出したのは、ほんの気まぐれだった。 高校生の頃、実家では雑種の犬を一匹飼っていた。弟がどこかから連れてきた犬で、血統も年齢もわからない。二年も一緒に暮らせば、もう拾い犬という感じはなく、 ...

🚨正しい位置 nc+

最初のメールは、夜中に届いた。 件名は空欄で、差出人の名前だけが画面の上部に淡く表示されていた。通知音は鳴らなかったはずなのに、なぜかその瞬間、目が覚めた。理由は分からない。ただ、起き上がって受信トレ ...

🚨知っているだけ nc+

彼のことを、変わっているとは思っていなかった。 優しい。気が利く。怒らない。 それだけだ。 付き合い始めた頃から、彼は私の好みをよく知っていた。 どんな飲み物が好きか、どの道を歩くと機嫌が良くなるか、 ...

帰れと言っただけ nc+

大学二年の夏、どうしようもなく暇を持て余した連中が集まって、肝試しに行くことになった。 集まったのは七人。男四人女三人。その中に一人だけ、昔から「見える」と言われている男がいた。Sだ。 Sは、いわゆる ...

一人分、余っていた nc+

私のクラスメイトには、座敷わらしがいた。 誰にも見えなかったが、いなかったとは言い切れない。 小学校四年生の頃の話だ。 私の通っていた学校は、山に囲まれた小さな町にある小学校で、一学年は六十人あまり、 ...

走狗 nc+

新年互礼会という行事が、私の勤め先にはある。 三が日も明けきらぬうちに全職員を集め、理事長の訓示を聞かされるだけの、正直に言えば苦行に近い集まりだ。 会場はさして広くないホールで、そこに百人近い職員が ...

石段のこれくしょん nc+

私の暮らす集落の神社には、昔から妙な噂がある。 石段で歌を歌うと、神様にあしを取られるという。 誰が言い出したのかは知らない。子ども同士で囁かれるだけの話で、大人に聞いても笑って誤魔化されるか、話題を ...

鳴っていない時間 nc+

半年ほど前、職場で体験した話だ。 私は特別養護老人ホームで介護職として働いている。曜日感覚は早い段階で失われた。日曜だろうと祝日だろうと、利用者にとってはただの一日で、こちらもそれに合わせて動くだけだ ...

山に蛇がいない理由 nc+

Kさんの話を聞いたのは、山に関わる怪談ばかりを集めていた頃だった。 人づてに「あいつに聞けば何か知っている」と言われ、半ば噂話の延長で引き合わされた。 Kさんの祖父は、生前この集落で知らぬ者のいない人 ...

両方で願え nc+

二つの神社があった。 登山道というより、谷底をなぞるように続く古い作業道の途中だった。両脇を切り立った斜面に挟まれ、空は細長く裂けた帯のようにしか見えない。人の気配はなく、鳥の声も谷に吸われて反響する ...

腹を数える声 nc+

勝手口には、何かがいる。 祖母はそう言い切っていた。幽霊とか妖怪とか、そういう言葉は使わなかった。ただ、いる、と。 祖母が若い頃、まだこの家に土間と勝手口しかなかった時代の話だという。朝からあずきを煮 ...

存在しない停車駅 nc+

ロープウェイなど普段は使わないが、ときどき高い場所から谷や峰を見下ろしたくなる。 理由は特にない。そういう気分になる日があるだけだ。 時季外れだったせいか、客は俺のほかに夫婦らしい男女が二人いるだけだ ...

車は最初からそこにあった nc+

枝打ちを生業にしている男から聞いた話だ。 山奥での作業中、急に霧が出た。最初は薄かったが、数分で林道の先が見えなくなったため、その日の仕事は切り上げることにした。 道具をまとめ、来たはずの林道を戻る。 ...

抑揚のない声 nc+

同僚の話。 私は特別養護老人ホームで働いている。認知症や身体機能の低下で日常生活に介助が必要な高齢者が暮らす施設だ。入所型なので職員は二十四時間常駐し、勤務は完全なシフト制になる。早番、遅番、夜勤。生 ...

天井にいたもの nc+

私には十も歳下の弟がいる。 弟は、ときどきおかしなものを見ていた。 中学二年の頃の話だ。その頃、弟は双子の妹と一緒に保育園に通っていた。妹はよくいる少しませた女の子で、口も達者で要領もよかった。一方、 ...

八つ坂トンネル nc+

『自殺者を引き寄せる』と噂されるトンネルがある。 八つ坂トンネル。県境の山奥、いくつもの坂を越えた先に掘られた旧道のトンネルで、今は新道が通り、ほとんど使われていない。 崖があるわけでも、首を吊るのに ...

分からない部屋 nc+

⇒関連話:二人分の影 二十歳の夏、八つ坂トンネルで「見える人」と名乗る女性に出会った。 それから数週間後、あの出来事とは直接関係ないはずの飲み会が、なぜか自分の部屋で開かれることになった。 大学近くの ...

二人分の影 nc+

⇒八つ坂トンネルの続き 八つ坂トンネルという心霊スポットがある。 地元では有名で、夜に近づくと戻れなくなるとか、人数が合わなくなるとか、そういう類の噂がいくつもある。 そこへ行った数日後、昼前に携帯が ...

高さの違う空気 nc+

ひんやりと湿った岩が、掌に吸いつく。 右手、右足。 指先が数ミリの突起を拾い、靴底が小さな窪みを確かめる。体重を預けると、岩は黙って受け止めてくれた。土と枯葉と苔の匂いが混ざり、肺の奥まで流れ込んでく ...

咲いている場所 nc+

日中の陽だまりが、まだ斜面に残っていた。 藤の木が大きく枝を広げ、薄紫の花房がいくつも垂れ下がっている。風もないのに、花はわずかに揺れ、宙に浮いているように見えた。斜面はそのまま静かな淵へ落ち込み、水 ...

底のない湯 nc+

子供の頃から風呂が苦手だった。 だから数日の山行で風呂に入れなくても、特に困ることはない。むしろそのほうが気楽だった。 だが山奥のその小屋には、風呂があった。 宿泊者のみ使用可、湯は貴重だから無駄にす ...

校庭の裏はそんなに広くなかった nc+

小五の頃、校庭の裏の草むらで変なものを見た。 校舎の死角になっていて、普段は誰も近づかない場所だ。草が伸び放題で、ボールが飛び込んだときくらいしか入らない。そこに、小枝を編んだ輪があった。円というより ...

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