ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「n+2026」 一覧

最初の利用者 nc+

久しぶりに実家へ帰ったとき、母がぽつりと「近所に火葬場が出来た」と言った。 声の調子が妙に沈んでいたので、最初は反対運動でもあったのかと思った。どこかには必要な施設だし、煙や騒音が出るわけでもない。田 ...

神より高い場所 nc+

小さい頃、盆と正月だけは必ず父方の田舎に帰っていた。 四国の山間部で、最寄りの国道から車で一時間以上かかる。集落といっても十数軒が谷に沿って点在しているだけで、夜になると人の気配は完全に消える場所だっ ...

客席のそば nc+

深夜、ベッドに横になっていると、必ず同じ音で目が覚めた。 ずり……ずり……と、床を引きずるような音。 最初は気のせいだと思った。古いアパートだし、配管の音か、隣の生活音が反響しているだけだと自分に言い ...

間に立つもの nc+

山行六日目。 三千メートルの稜線から一気に高度を下げる行程は、その一年坊にとって、ほとんど拷問に近いものだった。 歩き始めて十分もしないうちに、俺は異変に気付いた。 背中越しに見える彼の顔色が、はっき ...

根が絡む場所 nc+

前にどこかで読んだ話だ。誰が書いたのかも、どこに載っていたのかも思い出せない。ただ、山に入るたびに、必ず頭の片隅に浮かぶ。 山菜目当てで山をうろついていた男がいた。 春先で、まだ人の入りも少ない時期だ ...

雪が降っている場所 nc+

珍しく大人数となったその日の登りは、事前の打ち合わせ通り、パーティーを二つに分けて行動した。 小型無線機を装備し、二つのパーティ間で一時間ごとに定時連絡を取る。通信訓練も兼ねた、いわば余裕のある山行だ ...

黄色い線の内側 nc+

子どもの頃、霊感が強いと言われていた。 正確には、見えてはいけないものが見えていただけだと思う。人の後ろに立つ影、夜の部屋の隅で動かない気配、そういうものが、他の子には見えないのだと後から知った。 成 ...

母が拭いたもの nc+

いつもと変わらずに布団に入った。 その日は少し疲れていた気がするが、特別な出来事は何もなかった。部屋の電気を消し、仰向けになり、天井の暗さをぼんやり眺めながら目を閉じた。耳の奥で血の流れる音がして、意 ...

二週間だけの家族 nc+

隣の部屋に夫婦が引っ越してきたのは、去年の夏だった。 自分は写真の専門学校に通っていて、学校の近くの木造アパートで一人暮らしをしている。風呂なしトイレ共同、四畳半一間。畳はところどころ黒ずみ、壁は板切 ...

音だけが先に来る nc+

夜の山では、音だけが先に来る。 父がその話をしたのは、酒が少し回った冬の夜だった。昔話として語るには、妙に具体的で、妙に余白が多い話だった。 父が十代の頃、熊本の山で炭焼きの手伝いをしていた時のことだ ...

一度目の落下 nc+

沢登りは三人だった。 経験も装備も揃っていたし、無謀な計画ではなかった。問題は、途中で出てきた十五メートルほどの滝だった。 水量が多く、岩は濡れて苔が厚い。直登は無理だと判断し、滝の左岸を大きく巻いて ...

凍った足音 nc+

親父がまだ二十代の頃、冬山に取り憑かれていた時期の話だ。 当時は今ほど装備も整っておらず、上高地へ入るにも命がけだったという。親父たちは数人のパーティーで、厳冬期の縦走計画を立てたが、天候と行程の都合 ...

首までの場所 nc+

郷土史家から聞いた話だ。 長野県の東信地域に伝わる、ある姨捨(おばすて)の話である。楢山節考で知られる姨捨山伝承とは別系統の、より生々しい口減らしの記録だった。 明治期、道路拡張工事の際に、奇妙な遺構 ...

逃げろ nc+

友人から聞いた話だ。 彼の家は、祖父の代から山を持っている。檜と唐松を植え、定期的に枝打ちや間伐をしてきた。山仕事は日常であり、特別なものではない。 その日も、彼は一人で檜の間伐に入っていた。 エンジ ...

夢の話は外に出る nc+

年長さんの頃の話だ。 その日は婆ちゃんの家に泊まっていて、夜中にひどく怖い夢を見た。内容はもう覚えていない。ただ、目を開けた瞬間に胸の奥がぎゅっと縮んで、このまま一人でいたら何かが起きると確信するよう ...

数えられた弾 nc+

明治も半ばを過ぎた頃の話だ。 山に生きる猟師は、鉄砲の扱いだけでなく、弾を作るところから自分の仕事だと教えられていた。鉛は町で買えるようになっても、弾だけは自分の手で丸めたものしか信用しない。夜なべ仕 ...

人数の欄は空白 nc+

夏山開きの直前になると、必ず一通の案内状が届く。 山奥のその小屋は、年に四ヶ月ほどしか営業せず、残りの八ヶ月は完全な無人になる。 夏でもスキーができるほどの場所で、以前は小屋の周囲から雪が消えることは ...

階段の裏側 nc+

小学校を卒業するくらいまで、俺は市の外れにある古い団地の四階に住んでいた。 築年数は分からないが、外壁はところどころ剥がれ、階段の鉄柵は赤茶け、夜になると蛍光灯が半分ほどしか点かないような場所だった。 ...

祓われなかった順番 nc+

二年ほど前の話になる。 その年の夏、俺は立て続けに不運に見舞われていた。仕事では考えられないような初歩的なミスを何度も繰り返し、追突事故を起こし、隣県に遊びに行った際には駐車中の車に悪戯までされた。原 ...

祝詞を上げた者 nc+

先日、以前勤めていた職場の同僚と再会した。 私の前職場は地方の神社で、同僚は今も神主を続けている。酒席での他愛ない昔話が一段落した頃、彼がふと思い出したように、ある神主の名前を出した。 その人物は、県 ...

両手に残った感触 nc+

小学生の頃、家から自転車で三十分ほど走った先に、小さな山があった。 舗装路から外れ、最後は土と石ばかりの道になる。人が来るような場所じゃない。だから俺と、いつも一緒に遊んでいた友達二人にとっては、完全 ...

来ないで下さい nc+

高校に入ってしばらくした頃から、なんの前触れもなく女の幽霊を見るようになった。 心霊スポットに行った覚えもなければ、罰当たりなことをした記憶もない。事故や病気に遭ったわけでもない。きっかけらしいきっか ...

見られているだけの部屋 nc+

今から八年前の今頃の出来事だ。 当時の私は、学校のコネで入った会社でパートの古株から露骨な新人いびりを受け、気付いた時には拒食症になっていた。親から「鶏ガラ」とあだ名を付けられるほど痩せ細り、心身とも ...

入れなかった女 nc+

4年前くらいの話になる。 当時住んでいた部屋は、なぜかやたらと人が集まる部屋だった。 誰かが「落ち着く」と言い出してからは、ほぼ毎日のように友達が遊びに来て、そのまま泊まっていくことも珍しくなかった。 ...

ペダルの感触が消えた夜 nc+

高校生の頃の話だ。 部活が終わって、だいたいいつも二十一時前後に家へ帰っていた。場所は秋田のかなり田舎で、街灯はあるにはあるが、等間隔というには心許なく、田んぼと用水路と空き家が交互に続くような道だ。 ...

栓は触っていない nc+

高校生の頃、私はファストフード店でアルバイトをしていた。 そこで一つ年上の彼氏ができた。 同じ店に、彼の元カノも働いていた。 付き合う前に一度だけ顔を合わせたことはあるが、会話を交わした覚えはない。私 ...

手を離さない nc+

今はもう辞めてしまったが、少し前まで、とある公共施設の管理人兼受付の仕事をしていた。 入場無料で、冷暖房完備、特に利用制限も厳しくない施設だったから、昼夜を問わずいろいろな人間が出入りしていた。近所の ...

口だけが笑っていた nc+

小学生の頃、同じクラスに好きな子がいた。 美人ってタイプじゃなかったが、笑うと口元がぱっと明るくなる子で、狭い顎に大きな前歯が窮屈そうに収まっていた。行き場をなくした八重歯が一本、笑うたびに顔を出す。 ...

地下に着かない夜 nc+

もう三十年ほど前の話だ。 当時の自分は中学生で、父が入院していたため、夜に母と連れ立って病院へ見舞いに行った。外来はすでに終わり、面会時間もぎりぎりだった。病室を出て一階へ戻る頃には、院内の照明は落と ...

父が嫌った線 nc+

ネタ乙と言われるだろうが、もし本当にネタだったならどれほどよかったかと思う話だ。 身バレ防止のためフェイクは入れている。 私が生後二ヶ月のとき、実父は病気で亡くなった。姉は私より五つ年上で、当時はまだ ...

追視しないはずだった nc+

人形修理が得意な友人Aに、私は一体の人形を預けていた。 修理というより、正確には眼の調整だ。アクリルアイの嵌まりが少し甘く、左右の視線がわずかにずれて見える。それを直してもらうだけの用事だった。 その ...

正面は違う nc+

時間外の救急外来で夜勤をしていた頃の話だ。 俺の仕事は救急で来た患者のカルテを作ったり、来院歴のある患者のカルテを探して医師に渡したりすることだった。紙のカルテがまだ現役で、保管期限を過ぎたものは廃棄 ...

出窓のランドセル nc+

不動産屋に勤めていた頃の話だ。 「家を売りたい」という一本の電話を受け、簡単な聞き取りを済ませたあと、査定を兼ねて現地を訪問することになった。住所は郊外の住宅地で、築年数はそれなりに経っているが、地価 ...

通り道に立っていた人 nc+

俺が小学生の頃の話だ。 いつから見ていたのかは、もうはっきりしない。気がついたときには、そこにいた。薄い水色のワンピースを着た女だった。前に小さなボタンが並んでいる、どこか古風な形の服だ。最初に「これ ...

名付け親は処罰されない nc+

2026/05/03   -短編, 後味の悪い話, n+2026

小学校の父親参観の日だった。 低学年の教室に、父親たちがぎこちなく並んで座り、後ろには母親が数人立っていた。窓から入る午後の光は明るすぎて、黒板の文字が少し白んで見えた。 今日の授業は「将来の夢」。児 ...

勝手に変わる店 nc+

2026/05/02   -短編, 後味の悪い話, n+2026

東北の片田舎で、隣に一家が越してきたのは春先だった。 定年退職した夫婦と、二十代の息子が二人。いわゆるIターン移住というやつで、血縁も地縁もない。夏は涼しく、冬も雪が少ない。釣り場も多く、うつ病気味の ...

まだ作業中です nc+

電力会社に入社した年の新人研修で、今でも忘れられない出来事がある。 研修内容の一つに、その会社が最初に手がけた水力発電所を見学するという行程が組まれていた。創業史の象徴のような施設で、社史やパンフレッ ...

九ノ間 nc+

九ノ間という場所がある。 実家のある島はそれなりに古い歴史を持っていて、島の人間なら誰でも、子どもの頃から「入るな」と言われている区域がいくつかある。その中でも九ノ間は、理由を聞かされないまま名前だけ ...

白くなっていく nc+

祖父から聞いた話だ。 祖父が若い頃、兵庫県の美方の山あいでは、「ツカイ」と呼ばれるものがいたという。漢字は誰も知らない。ただツカイとだけ呼ばれていた。 姿は人に近い。顔は異様なほど白く、毛は短く、尻尾 ...

撤去予定地 nc+

一昨日、田舎に帰省したとき、祖母がぽつりと話し始めた。 昔話をするような調子ではなかった。天気や作物の出来の話の延長で、まるで昨日見た出来事でも語るような声だった。 祖母が幼い頃、家の裏山には立入禁止 ...

四階が存在しなかった夜 nc+

先月、仕事の都合で北海道へ出張した。 場所は札幌から少し離れた地方都市で、駅前の賑わいを抜けると、急に夜が濃くなるような土地だった。 その日は移動が長引き、ホテルに着いたのは夜九時を回っていた。 外気 ...

終わらない配達 nc+

夜明け前の街は、昼間とは別の顔をしている。 新聞配達を始めて半年ほど経った頃、俺はようやくその静けさに慣れ始めていた。エンジンを切った原付の横で新聞束を抱え、まだ眠っている住宅街を歩く。家々の窓は暗く ...

残り時間は戻ったが nc+

中学一年の最初の定期テストだった。 教室の空気は独特だった。鉛筆の芯が紙を擦る音と、鼻をすする音と、窓の外から聞こえる体育の笛の音が、奇妙に混ざり合っていた。緊張しているはずなのに、どこか現実感が薄い ...

向きを失わないもの nc+

高校生の頃、夜中に街を歩き回るのが趣味だった。 理由は特にない。昼間の街は人の意図や都合で満ちているが、深夜二時を過ぎると、街は急に本音だけを残す。信号は誰のためでもなく点滅し、住宅街は呼吸のような間 ...

額の影 nc+

小さい頃、父方の叔母の額に角が見えた。 ――そう言うと、決まって笑われるか、気味悪がられるか、どちらかだと思う。だから私はずっと誰にも言わなかった。ただ一度だけ、母に口にしてしまったことがある。 祖母 ...

鍵の行き先 nc+

高校の頃、暇な夜になると、行旅死亡人(こうりょしぼうにん)の告知サイトを眺めていた。 理由は特にない。怖い話を探していたわけでも、社会問題に関心があったわけでもない。ただ、眠れない深夜に、画面の向こう ...

鳴っていない音 nc+

娘が三歳の頃のことだ。 夫と三人で、観光会社の企画した日帰りのバス旅行に参加した。集合は早朝で、まだ眠気の残る時間帯だった。娘は家を出てすぐに夫の腕の中で眠ってしまい、そのままバスの座席でも起きる気配 ...

うしろより覗く nc+

これは、俺が高校時代に一つ上の先輩から聞いた話だ。 事実かどうかは分からない。ただ、聞いたあと一週間ほど、夜に電気を消すのが怖くなった。それだけは本当だ。 先輩の通っていた高校には、妙な都市伝説があっ ...

山が息を止めた nc+

田舎の友人から聞いた話だ。 彼の家では、山で椎茸を栽培している。原木を山中に伏せ込み、季節ごとに様子を見に行くのが日課だった。山は代々の持ち山で、地元以外の人間が入り込むことはほとんどない。ただ、近年 ...

起こしたのは誰だった nc+

山仲間から聞いた話だ。 彼は登山だけでなく、渓流釣りも趣味にしている。山に入るときは、必ず釣り竿と簡単な道具を背負い、良さそうな流れを見つけたら糸を垂らす。登ること自体よりも、山の中で時間を潰すことが ...

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