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さんりんぼう信仰 r+6,800
さんりんぼう信仰【ゆっくり朗読】 うちの親父は水道技術者なので特に夏場は忙しく、どこにも連れてって貰えない なので、親戚の家に十日位泊るのが小学生の頃の夏休みの恒例だった。 ある時、叔父さんに卵、キュ ...
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かえるのうた r+4,789
2025/09/19 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300年末の寒気が、オフィスの窓ガラスを震わせていた。 先輩が、あの調子で肩を叩いてきたのは、仕事納めの一週間ほど前のことだった。 「うちの町の年越し、見てみない? おもしろい行事があるんだ。今年は特に、見 ...
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ローズマリー下宿 r+2,801
2025/09/19 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
大学に入ってすぐ、最初から完全な一人暮らしはきついと考えて、下宿に決めた時のことを思い出すたび、必ず脳裏をよぎるのは亡くなった祖父の顔だ。 まだ生きていた頃、祖父は私の下宿探しを率先して手伝ってくれた ...
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松明の夜、島の半分 r+8,067
二十年前のことだ。人口百人ほどの小さな島に、教授の研究のため長く通った。 何年もかけ、季節ごとの暮らしや祭り、言葉の端々に滲む古い習俗を調べる。だが私は助手でも研究者でもなく、ただ同行者として島に出入 ...
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昼下がりの訪問者 r+5,361
2025/09/18 -短編, r+, ほんとにあった怖い話
あれは、私の人生でいちばん背筋の冷える出来事だった。 何か直接的な被害に遭ったわけじゃない。ただ、思い返すと、どうしてあの場面で笑って応対できたのか、自分でも不思議でならない。 昼下がり、時計の針は三 ...
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【完全版】禁后(きんごう)~パンドラの箱 #5,921
2025/09/18 -中編, r+, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話【ゆっくり怪談】禁后(きんごう)~パンドラの箱【完全版】 私の故郷に伝わっていた「禁后」というものにまつわる話です。 どう読むのかは、最後までわかりませんでしたが、私たちの間では「パンドラ」と呼ばれて ...
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イトウを知っているか r+1,176
2025/09/17 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
高校一年の夏休み明けだった。 その日、教室の空気はまだ蝉の死骸みたいにじっとりしていて、机の木目からは古い汗の匂いがした。席に着いて間もなく、前の席の男が唐突に振り向き、妙に湿った声で言った。 「イト ...
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仮母女(かもめ)《ホラーテラーさん》#11,854
【ゆっくり怪談】仮母女(かもめ) 若干の脚色ありますが、友人の兄の体験を本人目線で書いたものです。 今日は、カノジョの洋子と初めての一泊旅行。と言っても、家から電車で二時間ほどの、県内北部にある温泉旅 ...
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【名作怖い話】喜一じいちゃんシリーズ・全話コンプリート #5,055
【ゆっくり怪談】喜一じいちゃんシリーズ【全話コンプリート】 喜一じいちゃんの昔話をします。 家は昔質屋だった、と言ってもじいちゃんが一七歳の頃までだから私は話でしか知らないのだけど結構面白い話を聞けた ...
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樵面 r+3,800
2025/09/17 -中編, r+, 家系にまつわる怖い話, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話私がこの話を耳にしたのは、父が死ぬ二年前だった。 もっとも、話の大半は私が生まれるよりも前の出来事で、直接見たわけではない。父の口ぶり、残された古い資料、そして私の想像が混ざっている。だから、どこまで ...
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埃の扉 r+3,335
2025/09/17 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
先週の土曜日のことだ。 この話を誰かにうまく伝えられる自信はない。うまく文章にできる気もしない。でも、胸の奥を圧迫するようなこの感覚を、どこかに吐き出しておかないと、自分がどうにかなってしまいそうで。 ...
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いんびの夜 r+7,470
もう十数年以上も前のことになる。正確な年齢は定かじゃないが、五歳くらいだったと思う。 記憶の端は、あの山の冷たい空気と、深く染み込んだ土の匂いから始まる。 暮らしていた村は、地図にも載らないほど奥まっ ...
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背後の女 r+5,061
2025/09/16 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
あれは、真夏の夜のことだった。 仕事中に鳴った携帯の画面には「村上」の文字があった。声を聞くのは一年ぶりだ。 受話口から流れ込んできたのは、乾いた笑い声と、「……ちょっと相談があってさ」という曖昧な言 ...
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袋の底から笑う声 r+4,833
あれは、まだ信仰に入りたての頃だった。 私はエホバの証人という名を知って間もなく、週に数度、王国会館へ通っていた。何もかもが新鮮で、同時に底の見えない深淵を覗くような不安もあった。 初めて聞いた怪談は ...
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五歳上の従姉妹の話 【シリーズ全7話コンプリート】#3,895
【ゆっくり怪談】五歳上の従姉妹の話 【シリーズ全7話コンプリート】 第1話:せいちゃん 何だかおかしな人で、彼女と関わったことで奇妙な体験をいくつかした。 今から話すのはその中の一つ。 まだ俺が小学生 ...
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四階奥の声 r+4,988
2025/09/16 -短編, r+, 不動産・物件の怖い話
東京都上京して間もない頃、部屋探しをしていた。 いくつも内見を繰り返し、候補を潰していく日々。あの時は、駅から近く、外観がきれいで、家賃が手頃なら即決でいいと思っていた。それで見つけたのが、世田谷区にある四 ...
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掌の影 r+6,833
2025/09/15 -短編, r+, カルト宗教, 家系にまつわる怖い話
★人気ベスト300小学生の頃から、うちは妙な宗教をやっていた。 名前は言えないけれど、首にかける護符のようなものを与えられ、それをぶら下げて手をかざすと病気や怪我が治る、という教義だった。子どもながらに半信半疑だったが ...
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見返りの神さま r+3,817
2025/09/15 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
初めてここに書き込みます。これは作り話ではありません。事実をそのまま書きます。 ただ、どう説明していいのか分からない。怖い、というより、ずっと頭の中で澱のように沈んでいる、不思議な出来事です。 母方の ...
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ご本尊は燃えない r+1,262
生まれついて、もうすでに「信じていることになっていた」。 俺が何を信じているのか、なんて、考えたこともなかった。気づいたときには、あの金属的に黒光りする仏壇が、リビングの隅に鎮座していた。 親は学会員 ...
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【コンプリート完全版】邪霊の巣窟《ホラーテラーさん》 #5,711
2025/09/14 -長編, r+, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話【ゆっくり怪談】邪霊の巣窟【コンプリート完全版】 この話は十数年にも渡り自分と現妻や実兄、町をも巻き込み、恐怖のどん底に引きずり込んだ実話です。 原著作者:ホラーテラー 2009/10/17 01:5 ...
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二十三分間の祈り r+2,461
2025/09/14 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
……あの日の教室の匂いを、いまでも思い出せる。 窓から吹き込む、八月の朝の空気は生温く、どこか鉄の匂いがしていた。鉛筆と汗と……あと、血のような。いや、本当に血があったわけじゃない。けれど、あれはもう ...
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【連続殺人鬼】大久保清にまつわる怖い話 #11,801
【連続殺人鬼】大久保清にまつわる怖い話【ゆっくり朗読】 僕の実家は群馬にあります。 そして父が警察なのですが、父から聞いた話を一つ。 大久保清という連続殺人犯は知っているでしょうか。 昭和の話になって ...
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神も仏も沈む地 r+5,381
親父が死ぬ直前、病室のベッドで俺と兄貴を呼びつけ、ほとんど息も絶え絶えになりながら言った言葉がある。 「……ムナカタ土建の資材置場の端に、林道があんだろ。……あそこの奥の集落の依頼は、……最優先にしろ ...
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やっかい箪笥 r+4,667
小学校の低学年の頃だったと思う。 自分でも子供の頃の記憶は割と鮮明な方なのに、その夏の記憶だけは、どうも靄がかかっていて曖昧だ。夢だったのか、現実だったのか、確かめようがない。けれど、ひとつひとつ手繰 ...
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耳鳴りの正体 r+1,697
2025/09/13 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
数か月前、俺が体験した話をさせてくれ。 場所は、うちの会社が持ってる某県の山奥にある研修施設。ガテン系の職種で、社員数もけっこう多い会社なんだが、研修のたびに使われるこの施設、どうにも妙な噂が絶えない ...
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七人坊主~七人岬の夜 r+3,587
2025/09/12 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
今でも湿った潮風を思い出すと、胃の奥が重たくなる。 あの夜、角造さんの身に降りかかった出来事を、私は本人の口から聞いた。まるで自分がそこに居合わせたかのように生々しい語り口だったから、今でも忘れられな ...
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ゆうくんのでんわ r+4,709-5,012
2025/09/12 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
学生時代、吉岡くんから打ち明けられた話が、今も耳の奥でこだましている。 ありふれた家庭の光景に紛れ込み、決して拭い去れない影のようにまとわりついて離れない話だ。 彼は高校に入学して間もなく、不器用な立 ...
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【未解決殺人事件】佐賀女性7人連続殺人事件【水曜日の絞殺魔事件】#13,734
【未解決殺人事件】佐賀女性7人連続殺人事件【水曜日の絞殺魔事件】ゆっくり朗読 佐賀県女性七人連続殺人事件とは 1975年から1989年(昭和五十年から平成元年)までに佐賀県で七人の女性が殺された事件。 ...
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ぼおおおー r+5,139
2025/09/12 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
一九九五年の一月、初旬の冷たい空気をいまだ思い出せる。 あの震災の一週間前のことだった。小学生の俺は、冬休みの気の緩みと無駄な元気をたっぷり蓄えていた。 あの日、俺は友達のタケシ(仮名)と、その姉ちゃ ...
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十六センチの境界線 r+3,424
2025/09/12 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
三年前の正月、赤坂の日枝神社へ初詣に行った。 あの日は空が澄んで、陽が柔らかくて、風もないのに頬が少しだけ冷たかった。都心とは思えないほど静かで、まるで神様に会いに行くためだけに用意された朝のようだっ ...
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寒いって、あの人が言った夜 r+2,422
2025/09/12 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
病院の怪談夜勤が好き、なんて言うとだいたい驚かれる。 でも、人と関わるのが苦手な自分にとっては、静かな夜の病棟で淡々と仕事をこなすほうが性に合っていた。とはいえ、何も感じないわけじゃない。霊感があるかって訊かれ ...
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白い教室 r+2,230
2025/09/12 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
病院の怪談あれが何だったのか、いまだに説明がつかない。 夢だったと思いたい気持ちもあるけれど、夢にしては、あの時の湿った空気の匂いや、自分の靴の音、天井の染みの形まで、妙に鮮明すぎる。 小学三年の、確か秋口のこ ...
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影なき女 r+1,444
2025/09/12 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
霊体験ってやつは、連鎖するらしい。 一度なにかに触れてしまうと、それからしばらく、次から次へと妙なことに巻き込まれる。霊感が開花するのか、波長が合うようになるのか、あるいは、自分の中に「見てしまう回路 ...
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八月の水面に立つもの r+1,351
2025/09/12 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
もう何年も前のことだが、未だに思い出すと、喉の奥がキュッと締め付けられる。 あのときの雨の匂いと、湿った土の感触。人の気配がどんどん遠ざかっていった、あの異様な静けさ。全部、頭の奥にこびりついて、取れ ...
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八十八の釘 r+1,672
2025/09/12 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
大学三年の夏休み、俺たちは“あれ”をやることにした。 四国八十八箇所――ただし逆に巡る、いわゆる「逆打ち」だ。 誰が言い出したかはもう忘れたけど、きっかけは明らかにホラー映画だった。『死国』ってやつ。 ...
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北九州・連続監禁殺人事件-日本犯罪史上最も残虐非道なマインドコントロール殺人事件 #37,539
北九州監禁殺人事件(きたきゅうしゅうかんきんさつじんじけん)は、2002年(平成14年)3月に北九州市小倉北区で発覚した監禁、殺人事件である。 松永太被告(50)は、交際していた緒方純子被告(49)と ...
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沖に浮かぶ孤島 r+6,106
わたしは、潮の香りを肺いっぱいに吸い込みながら、ひどく感傷的になっていた。 いまからおよそ三十年前、まだ二十歳を少し過ぎたばかりだった頃の、夏のある日の出来事を思い返していたのだ。 その頃のわたしは ...
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姉として、生きた r+2,416
引っ越したのは、保育所に通い始めたばかりの頃だったと思う。 段ボールの匂いがする新しい家に着くなり、母に言われた。 「今日から、女の子になってね」 言葉の意味は、よくわからなかった。でも、母がそう言う ...
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五百回目の悪魔 r+2,665
2025/09/11 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
部屋に鍵をかけると、無意識に背中で扉を押し返すようにして、その場にしゃがみ込んでしまった。 靴も脱がずに、コンクリートのにおいのする床に座り込んでいた。気づけばまた、泣いていた。 こんなことを、もう何 ...
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R山の柱 r+1,752
2025/09/11 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
Mとは、小一の頃からのつきあいだった。 頭は良かったけれど、身体はひょろくて、動きも鈍かった。おまけに失禁癖があって、何度か授業中に漏らしたこともあった。ある日、みかん畑で野糞をして、葉っぱで尻を拭い ...
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【閲覧注意!】霧社事件/世紀の抗日暴動事件 #12,688
【視聴注意!】霧社事件(むしゃじけん)/世紀の抗日暴動事件【ゆっくり朗読】 霧社事件(むしゃじけん)とは [当時の霧社] 昭和5年(1930年)10月27日。日本の台湾統治時代後期、台湾原住民による最 ...
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春の祠 r+5,212
2025/09/10 -中編, r+, 家系にまつわる怖い話, 民俗
★人気ベスト300十年ほど前、従弟が事故で死んだ。 バイクで街道を走っていて、カーブを曲がり損ねたらしい。その知らせを受けて実家に帰ったとき、本家の叔父――従弟の父親が、ぽつりと話し始めた。 「お前が継ぐことになるだろ ...
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黒い封筒 r+4,754
2025/09/10 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
一昨年の冬、婆ちゃんが死んだ。 静かな死だった。あっけないとも言える。高齢だったし、震災の後、急に弱っていったから、仕方がないとは思った。それでも、あの人のいない仏間の冷たさには、何か底知れぬものがあ ...
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黒羽の前触れ r+1,818
2025/09/10 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
東日本大震災の直前、福島の沿岸部、原発から十キロほどの町で暮らしていた。 あのときの胸騒ぎは、今でもうまく言葉にできない。理由もないのに、ただ恐ろしくて、逃げ出したくてたまらなかった。たぶん、これは誰 ...
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ひとつだけ空いていた席 r+3,479
2025/09/10 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
今でもあの出来事を思い出すと、背中がじっとりと湿ってくる。 もう何年も前の話だ。三十代に入ったばかりの頃、真夏の昼下がりだった。その日も私は、青梅線に乗って都内の実家に向かう途中だった。あの路線は、都 ...
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ヒロマルが通る道 r+2,730
2025/09/10 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
昔、おばあちゃんがまだ小さかった頃に体験した話を、生前に何度か聞かされたことがある。 夕飯の後、決まって玄関先の縁側に腰かけて、梅干しを指でつぶしながらぽつりぽつり語るのが癖でね。決して大きな声では話 ...
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汗と骨~魂を啜る家系 r+9,305
2025/09/09 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間, ほんとにあった怖い話, 家系にまつわる怖い話
★人気ベスト300人の業ってのはあるんだな、と感じた話がある。 まだ俺が二十代の終わりで、親父と酒を酌み交わすようになってきた頃だ。酔いがまわると、親父はときどき田舎の話をぽつぽつと語り出した。古びた木造の居間に、チリ ...
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外国為替証拠金取引(FX)で財産の大半を失った話 r+5,457
外国為替証拠金取引(FX)で財産の大半を失った話【ゆっくり朗読】 FXのなまなましい体験談が怖すぎて震えた件 701 名前:名無しさん@お金いっぱい。2009/07/06(月) 20:16:04 ID ...
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キコッ、キコッ……夜を這う音 r+4,914
2025/09/09 -短編, r+, ほんとにあった怖い話
実家の近くに精神病院がある。 幼稚園の頃、あの病院には絶対近づくなと親に言われていた。高い塀、鬱蒼とした木々、常に閉ざされた門。昼間ですら不気味で、鉄格子の窓の話なんかを聞かされると、そこが現実に存在 ...
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帰れない道 r+3,866
2025/09/09 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
大正生まれの祖母が、生きているあいだ何度も繰り返し語ってくれた話がある。 私自身の体験ではないけれど、祖母の語り口や、そのときの目つき――うつろなのにどこか嬉しそうなあの表情が、今でも忘れられない。 ...