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油まき事件のニュースを見て、高2の時にあった嫌な出来事を思い出した。

936 :本当にあった怖い名無し:2015/06/02(火) 19:12:29.00 ID:hXWKhb5m0.net

寺社連続油被害事件(じしゃれんぞくあぶらひがいじけん)
2015年春から2017年にかけて近畿地方を中心とした全国地域で、相次いで寺社の国宝や重要文化財などに油などの液体が撒かれ汚損された事件。各地の警察は文化財保護法違反、器物損壊、建造物損壊 などの疑いで捜査を行っており、2015年6月1日に米国在住の韓国のキリスト教系宗教団体の韓国系日本人教祖の容疑者に対し逮捕状が発付され、同年9月10日には日本の外務省から旅券返納命令が下され、10月14日付でパスポートが失効となったことが判明している。また2016年にも奈良の三ヶ所の寺社で同様の事件が発生し、2017年には京都・奈良・沖縄・大阪・東京で発生しており、4月13日の東京・明治神宮の事件では油のような液体を散布した容疑で既に日本から出国していた朝鮮族の中国籍の女2人に逮捕状が発布された。
Wikipedia

寺社国宝油撒き事件 (じしゃこくほうあぶらまきじけん)

その頃私は、バイト先で仲良くなった女友達が恋愛のことで悩んでいた。

彼女は深刻そうな顔で、「友達の知り合いで、相談に乗ってくれる人がいるらしい。一緒に会ってほしい」と言ってきた。断る理由もなかったので、指定された喫茶店まで二人でその人物に会いに行った。

待ち合わせの場所には、男一人と女二人が座っていた。今になって考えると、その女二人は信者だったのかもしれない。男は友達に向かって真剣な声で語り始めた。

「あなたの彼は、あなたを利用しているだけだよ。彼の本心を確かめる手伝いをしよう。」

そう言いながら、友達が彼からプレゼントされたという赤珊瑚のペンダントを握らせた。友達は戸惑いながらも、男の指示通りにペンダントを両手でしっかりと包み込む。そして、しばらくして手を開くと、あんなに鮮やかだった赤珊瑚が色褪せ、マダラ模様の薄いピンクに変わり果てていた。

その瞬間、友達の表情が変わった。まるで真実を悟ったように、彼らに対して深い信頼を寄せた顔をしていた。そこから先、友達はその人たちを完全に信用し、彼らが運営している新興宗教にのめり込んでいった。

私は必死に止めようとした。彼女が目を覚ましてくれるよう、言葉を尽くした。

しかし、私の言葉は届かなかった。友達はやがてバイトにも来なくなり、高校にも行かなくなったと聞いた。そして最後には、連絡すら取れなくなった。

数年が過ぎ、偶然のきっかけで私は珊瑚が酸に非常に弱いことを知った。その瞬間、あの日の出来事のからくりが見えた。あの男の手のひらには、きっと酢か何かが仕込まれていたのだろう。ペンダントを握らせたのは、友達に「奇跡」を見せるための単なる手品だったのだ。

彼女が今どうしているのかはわからない。もしかすると、まだその宗教の信者で、同じ手口で他の誰かを引き込んでいるのかもしれない。

余談になるが、後になって友達がその男に電話で相談のアポを取った際のことを聞いた。

彼女はそこで、「彼の気持ちが込められたものを持ってきてほしい。アクセサリーやプレゼントされたものは何かないか?」と尋ねられ、「赤珊瑚のペンダントをもらった」と答えたそうだ。

もしその時、彼女がカップやぬいぐるみを持参していたとしたら、彼らはどんなトリックを使ったのだろう。きっといろいろな手法が用意されていたのだろうが、真相を知る術はない。

(了)

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