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短編 洒落にならない怖い話

呪いの塊【ゆっくり朗読】5604-0101

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先月祖父が亡くなり、祖父が自室として利用していた部屋を兼ねた蔵を、父と一緒に整理していたんですよ。

お恥ずかしながら悪い意味で古い家なもんで、蔵も老朽化が激しく、この機会に蔵を取り壊して、新しく小屋を建てて、中にある物をそちらに移そうという話になりました。

中の物を座敷に運ぶ作業もすんなりと進み、先週木曜日には蔵の取り壊してが始まったのですが、作業が始まってすぐに現場監督さんが母にまだ運び終わってない物があると言ってきたみたいなんです。

自分が仕事から帰ってきてから母からそう言われ、そんなはずはないと確認しに行くと、ショベルカーで壊された部分に幅40cm、縦2m、奥行き1m位の部屋とも言えないような隙間があったんです。

押し入れのようなスペースと壁との隙間にあったその小部屋?は出入り口もなく、当然自分もそんな場所があるとは知らなかったので驚きました。

中には何かまだ物が残っているという事でしたが、すでに日も沈み暗くなっていて足元も見えないような状況です。

そんな状況で自分の勝手な判断で蔵に入り、壁が崩れでもしてケガをしたら色々迷惑がかかると思い、父の帰宅を待つ事にしました。

九時過ぎに父が帰宅し、その小部屋?の事を話すと、どうやら父も知らないようでした。

とりあえず中の物だけでも確認しようかという話になり、かなり古い蔵だし、もしかしたら蔵を建てた先祖が隠した隠し財産か!?なんて冗談を言いながら懐中電灯を持って父と蔵に向かいました。

二人で蔵の外からショベルカーが壊した壁をのぞき込むと、中に30cm×30cm×30cm位の漆塗りのような色合いの箱が置いてありました。

遺骨……それが自分の第一印象でした。

父もあまりいい感じを受けなかったらしく、どうしようかと相談した結果、このままにしておいても蔵の取り壊しの邪魔になるだろうから、とりあえず箱を出そうという話になりました。

崩れかけの壁に気を向けながら小部屋?に入り、箱を座敷に運び出しました。

……実は座敷まで運ぶ間、この箱何なんだろうな?と笑っている父には言いえせんでしたが、自分が持っているこの箱は明らかに普通じゃない物だ、と直感で感じました。

霊感なんて全く無いと自信を持って言える自分が、これだけ何かを感じるくらいだから、よほどのことだと思います。

座敷のふすまを開き、ようやく箱を置き、妙に疲れたのでその日は夜更かしもせずにすぐに寝ました。

次の日、いつも通り会社に行き、いつも通り喫煙室で一服していると、携帯が鳴りました。

着信を見てみると父からでした。

なんだ?と思い、出てみると、まくし立てるように家に戻れと言われました。

いや、仕事忙しいし無理だ、と言ったのですが、俺もすぐに戻る、頼むから戻ってくれ!と半ば半泣きのような声で懇願され、ふとあの箱の事が頭をよぎり、事務所に体調が優れないと早退届を出し急いで家に戻りました。

あと家まで1km位の場所で、再び父から着信がありました。

車を止め父に何があったのか聞くと、やはり予想通りあの箱の事でした。

父が出社して同僚に家の蔵で妙な箱を見つけた、と言ったところ、同僚から

「家族を死なせたくないなら今すぐ神社に持っていけ、仕事なんてしてる場合じゃない!」

と激怒されたらしいのです。

冗談だと思って笑い飛ばすと、同僚は箱の中に入っている物の正体を教えてくれたそうです。

父は自分には言いませんでしたが、あの見たこともない父の様子、そして自分が箱を持った時に感じた悪寒から大体の予想はつきました。

電話を切るとすぐに家に向かい、どうしたの!?と尋ねる母の問いに応えもしないで、箱を地元で一番大きな神社に持っていきました。

神社には父か父の同僚が連絡を入れていたらしく、すでに神主さんが待っていました。

何も言わずに箱を受け取ると、めちゃくちゃボロボロの、人のような形をした小さなお守りを家族の人数分渡されました。

神主さんいわく、この箱は呪いのカタマリだ、蔵には隠していたのではなく、恐らく封印していたのではないだろうか、という話でした。

家に戻ると父が疲れきった顔で待っていました。

神社に箱を預けた事を伝え、もらったお守りを渡し、二人でもう一度例の小部屋?を見にいきました。

すると前の日は暗くて気づきませんでしたが、その小部屋の床には何やら梵字の様なものが書いてありました。

本当に封印されてたのか……と思い、とりあえず業者さんに蔵の解体作業の再開をお願いしました。

でも正直信じられません。

自分の予想通り箱の中身が人、もしくはそのたぐいのものであり、そんな物があるのですか?そしてそれを使って人を呪うなんて事も。

自分の家以外にも似たような物があるんでしょうか……

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633:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/10/04(日)22:57:32ID:RIWO3D4R0

ググれば済む話なのに……

 

643:◆3AhEBF26VM 投稿日:2009/10/04(日)23:17:12ID:mgqhmySCO

>>633の方が言われた通り「箱」と「呪い」で検索してみたらコトリバコっていうのが出てきて、なんかそのまんまでした……

なんだか少し疲れました……

質問は一応解決と言えば解決なんで、もう大丈夫です。色々ありがとうございました。

 

647:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/10/04(日)23:40:05ID:f5DmBu2D0

さらーっと読んでみたけどコトリバコ以外思いつかん。

 

726:◆3AhEBF26VM 投稿日:2009/10/05(月)20:51:31ID:4uTSZfn2O

ちょっと気になる事を思い出しました。

子供の頃に、自分の地区の子供なら大人から聞いたり、友達が歌ってるのを聞いたりして、みんな知ってた歌があるのですが、今考えると妙な内容なんです。

まんじゅけまんじゅけ
もちねこ、へちゃねこ、みなけばいい
ひーとつふーたつみーっつよっつ
まんじゅけまんじゅけ
ほじゃねこ、やちゃねこ、みなけばいい
いーつつむーっつなーなつ
あーどいっぺだあーどけねど、あどけねどー
やーっつけばばばちゃんおごる
こーこのつけばじぞさまおごる
とーおもけばばぢあだるー

『まんじゅう食べろ、でも食べ過ぎはいけない、食べ物を粗末にすると婆ちゃんから怒られるし罰が当たる』

そんな内容で、満足に食べ物が無かった時代に食べ物を粗末にしないように、いましめるための童歌だと、自分は子供の頃に誰かから聞かされました。

でもコトリバコのまとめを見て思ったんです。似てるんです。

八つまでは食べれる→ギリギリ七人まである。

八つ以上は駄目→八人以上は危険だから絶対駄目。

昔からある童歌に歌詞以上の意味があったりするのでしょうか?

偶然ならそれでいいのですが……

 

731:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/10/05(月)21:01:58ID:V6Zgv0xXO

>>726
コトリバコのことをひいばあさんに聞いたことあるけど、そんな物珍しくもなんともないと。

形は箱だけにとどまらず、箱の中に爪だの髪だの入ってるのは、まだ力が弱いそうですよ。

ひいばあさんが見たことある強烈なのは、何人もの人間の皮膚をなめして作った重箱と、血と脂肪で作ったロウソクだと言ってた。

コトリバコみたいなことをする地方は関西で、地方によってやり方が違うみたいだよ。

本当かわからんが……

(了)

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