短編 怪談 ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間

500円貸して【ゆっくり朗読】7000

更新日:

Sponsord Link

怖い話・不思議な話投稿掲示板にも書いたけど

47 本当にあった怖い名無し New! 2012/08/21(火) 23:21:01.70 ID:a7SVX21v0

こっちにもコピペと同じ場所で起こった別の話を一つ書かせてください

霊的なものではないと思いたいですが 不気味な話を一つ

私は毎日 バスで通勤していて

朝早くに家を出て ちょっとバスターミナルの待合室で

ゆったりできる時間を設けられるようにしてました

で その日もいつものようにバスターミナル待合室のベンチで

缶コーヒーを飲んでいたら 隣に五十~六十代くらいのおじさんが

座ってきて こちらを見て何かボソボソと話している様子

あまりにもじっと見つめ続けてくるのでちょっとムッときて

「何ですか?」と尋ねてみました

するとおじさんは

「(聞き取れない部分)・・・にぃちゃん お金貸してくれやぁぁ

五百えんぉぉぉ」

と手を出してきます

当然 見ず知らずの人にお金を貸すことなんてできないので

「えぇと ちょっと・・・それは うっふふふふ」

とお茶を濁してみたのですが 通じているのかいないのか

「五百円 五百円 明日には返すからぁぁ 五百ええん」

と 引き下がろうとしません

強気な態度を取ることも考えましたが

相手が突然

「あんだとこの野郎おおおお!」

と逆上してポケットの中のヒカリモノを・・・

(サスペンスの見すぎですが)

なんて展開を考えてしまい どうしたものかと悩む始末

そうして悩んでいる間にもおじさんは

五百円と貸せをいい続けるばかり

こうなったら嘘でもついてここを去ろうと思い

とっさに思いついた嘘が

「いや あれですわ

なかなかこの財布にもお金が入らないものでねぇ

財布を開ければ木枯らしが吹くんですわ はっはっは」

と適当に思いついた嘘を話してみると

おじさんの五百円コールが止まり きょとんとした表情に

今だと思い 勢いよく立ち上がり 待合室を出ました

時計を見ると バスが来るまで十五分ほど

残りをどこで過ごそうかと考えていると

後ろから

「にいいいいちゅあああん お金ぇ 五百ええええん」

おじさんが追ってきていました

背中に冷たいものが走り 考える前に体がおじさんと逆方向に歩く

早足になる

走る

とにかく逃げなくてはと思い

おじさんをまびくために隣接する地下街へ

階段をかけおり ちょっと上を見ると

おじさんが私を探しているようでした

このまま五百円を渡そうか・・・とも考えましたが

これをきっかけに毎日現れると困るわけで・・・

しかし バスに乗るには元の場所に戻らなければならない

と考えてるうちに

おじさんの姿が近づいてくるではありませんか!

ここは一か八か 地下街を大回りしてサッと戻り

バス待ちの列に並んでしまおうという作戦を考え

考える間もなく実行に

ひたすら角を曲がり 角を曲がり 後ろからくる気配に耐えながら

ひたすら早足で歩き続けました

地下街はそう大きな場所ではないので

一周するのはそう時間のかかることではないのですが

人間 不思議なもので こういう想定外の事態に巻き込まれたときは

妙に体感時間が長くなるもの

この場合も 例に漏れず 一分が長い

まるで時間が遅く流れているかのような感覚

それともう一つ

普段 この場所は街中だけあって

サラリーマンや学生の往来がそれなりに多い場所なのですが

どういうわけか 人を見ない 辺りは無人

おじさんの気配とかすかに聞こえる声以外は何も聞こえない

とても「現実」とは思えない風景・・・

怖いです 怖いけど 仕事には行かなきゃならない

やがて バスステーションに戻る階段を見つけ

おじさんがいないことを祈りつつ

階段を上がる

上がった瞬間

それまでの静寂が嘘だったかのように辺りが騒がしく

いかにも「朝の通勤・通学時間帯」独特の喧騒が

いつもの風景を見た瞬間 体の力が抜け

そのまま倒れそうになりましたが踏ん張り

バスの列に並び 間もなくバスが来て 乗ろうとしたその瞬間

後ろからあのおじさんの声で

「にいいちゃあん おったあ 金~ 五百えええん」

声が聞こえたものの バスに乗ればこちらのもの

無事に職場につくことができました

その後はおじさんの姿を見かけることはありません

一体 あれは何だったのか・・・

それと同じバスステーションでの話です

帰り道 職場からここまでのバスから降り

自宅近くのバス停に乗り換えようと

移動していた時のこと

人混みを避けながら歩いていると

ちょうどステーションのはじの方からこちらに向かってくる

人影が 手には傘を持っていたのですが

石突(傘の先端の尖った部分)がこちらを向き

かつ 目の高さまで上がっている

(ちょうどランス構えている感じ?)

状態でこちらに真っ直ぐ走ってくる

とっさに危ないと思ってすぐ避けたら

目の横辺りにその石突が触れていきました

・・・避けてなかったら石突が目に当たってました・・・

そしてその傘を持ってた人は詫びることもなく

そのまま人混みに消えました

なんなんでしょうね・・・

乱文失礼しました

(了)

Sponsored Link

Sponsored Link

-短編, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
-

Copyright© 怖いお話.net【厳選まとめ】 , 2024 All Rights Reserved.