「 kaizakiの記事 」 一覧
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映らない者たち rw+8,353-0324
2026/03/31 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300俺がその話を聞いたのは、テレビ局の警備室に勤めていた男からだ。 「昔はよかった」などという懐古ではない。むしろ、今のほうが気味が悪い、と彼は言った。 局内はカードキーと顔認証で固められている。搬入口も ...
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外された目 rw+10.533
2026/03/21 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300会社の帰り道、高校時代の友人Kと二年ぶりに再会した。 懐かしさでそのまま飲みに行ったが、Kは笑いながらもどこか落ち着かない様子だった。視線が泳ぎ、何度も背後を振り返る。 三日後、Kから電話が来た。 「 ...
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同じ罪の下で rw+11,339
2026/03/20 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300小学校の頃、マサルという友達がいた。 明るくて、よく笑って、勉強もできた。俺よりずっと賢く、忘れ物もせず、先生の覚えも良かった。ただひとつ、家の話だけはしなかった。 ある年の誕生日会に呼ばれた。リビン ...
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個室の下 rw+7,865-0124
2026/03/19 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300深夜のネットカフェという場所は、昼間とは別の顔を持つ。 明るさは保たれているのに、空気の密度だけが変わる。人の気配が薄まり、仕切りと仕切りのあいだに、用途不明の余白が生まれる。 大学生だった頃、俺には ...
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一緒に食べる rw+10,315
2026/03/18 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300あの話を聞いたのは、駅前のファミレスだった。 サークルの小旅行の日、渋滞で足止めを食らい、僕とYだけが取り残された。新人のYとはそれまでほとんど話したことがなかったが、三十分もすれば妙に気が合った。笑 ...
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追われなかった理由 rw+8,422-0119
これは、知人が小学生の頃に体験した話だ。 彼が通っていた塾では、毎年夏になると八ヶ岳の別荘地で合宿が行われていた。名目は自然体験だったが、実態は子どもを山に放り出すだけに近かった。集団行動はほとんどな ...
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義父 rw+8,139
2026/03/08 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300義父は外面だけは穏やかな男だった。 近所では「無口で真面目な人」と評されていたらしい。しかし家の中では違った。義母と一人娘である俺の妻に対し、機嫌ひとつで怒鳴り、殴り、物を投げる。湯飲みの置き方、味噌 ...
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待っている音 rw+8,041-0109
2026/03/04 -短編, r+, 洒落にならない怖い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300公園には、決まった音があった。 ポーポー、コンコン。 ラッパのような笛と、小太鼓の軽い音。その二つが重なると、子どもたちは条件反射のように走り出した。音の主は、ポコさんと呼ばれる大道芸人だった。 顔は ...
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オレの、と言った声 rw+8,152
2026/03/03 -短編, r+, 山にまつわる怖い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300俺が小学四年の頃だから、もう二十年は前になる。 ひとつ上に、ノエ君って呼ばれてた奴がいた。 本名は忘れたが、町で知らない人間はいなかったと思う。 山の生き物に異様に執着していて、レア種のためなら本当に ...
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オフ会 #8,824
2026/02/26 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300オフ会【ゆっくり朗読】 時間をかけて襲ってきた怖い話なんですが、やっと落ち着いてきたんでお話します。 211 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2000/10/07(土) 22:23 ...
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掘った場所に戻る rw+2,542
2025/12/14 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、自衛隊に長く務める知人の先輩から聞いた話だ。 自衛官になってから、妙に怪談や奇妙な出来事に縁ができたという。その先輩自身も、はっきり説明できない体験をいくつかしており、ある演習での出来事が今で ...
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霧に触れた手 rw+4,438
これは、大学時代の友人から聞いた話だ。 彼が大学二年の六月、奥多摩の鷹ノ巣山で体験した出来事について語ってくれた。彼は野生生物研究会というサークルに所属しており、山頂近くの避難小屋を拠点に、鳥類や小動 ...
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快晴だったはずの日 rw+4,090
今でも、あの山の湿り気だけは、身体の奥から抜けない。 土と苔が混じった匂いが、ふいに鼻の奥で立ち上がることがある。晴れた夜でも、乾いたアスファルトの上でも、首筋に貼りつくような湿気を感じる。あの日から ...
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触れてしまった rcw+6,387-0107
2025/12/03 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
高校を卒業してすぐ、俺は地元の工場に正社員として入社した。 三年目に入った頃には仕事にも慣れ、良くも悪くも同じ毎日を繰り返していた。危なげのない日々だった。少なくとも、そう思っていた。 変化の兆しは、 ...
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役割 rw+6,059-0109
2025/11/30 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
今でも、あの夜の匂いを思い出すと胸の奥がざわつく。 古びた木造校舎に染みついた、鶏小屋とウサギ小屋の湿った藁の臭いだ。夏が近づいていたせいか、空気は生ぬるく、埃と獣の体温が混じり合って、皮膚の裏側にま ...
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見つけてはいけなかった場所 rw+3,998-0121
お盆休みを利用して、私は岐阜と長野の県境付近へ車を走らせていた。 山肌を縫うような細い道が延々と続き、ナビの縮尺を変えても現在地がはっきりしない。地図上では一本の線に過ぎないはずなのに、実際の道は何度 ...
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置いてきた者 rw+5,159-0114
恐山は、青森県の外れにある。 灰色の山肌から硫黄の匂いが立ちのぼり、風が吹くたび、地面の下で何かが息をしているような音がする場所だ。 古くから「死者と会える山」と言われ、江戸の頃には伊勢参りと並ぶほど ...
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みんなで? rw+3,032-0213
2025/11/21 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
小学校五年生の頃の話だ。 私たちは探検に夢中だった。秘密基地という言葉だけで胸が高鳴った。放課後、第2公園に集まり、学校裏の山へ入る。私とA君とB君。その三人で何度も同じ山に足を踏み入れていた。 あの ...
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柵の向こうで手を振る人 rw+2,131
2025/11/21 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、私が診察室で直接聞いた話だ。 語ったのは三十代半ばの男性。いまは健康そのものだが、小学四年の頃は慢性的な疾患で、季節が変わるたびに入退院を繰り返していたという。学校よりも白い廊下の方が身近で、 ...
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着信に知らない名前が出る rw+5,174
2025/11/20 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
これは、ある若い男から直接聞いた話だ。 その日、彼は夕方から映画を観る約束をしていた。相手は大学時代からの友人で、最近は仕事に追われてほとんど顔を合わせていなかった。久しぶりの外出だったらしく、彼は待 ...
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終えた者への挨拶 rw+2,413
2025/11/19 -短編, r+, ほんとにあった怖い話
夕暮れの色が一段と濃くなる時間帯に、彼はその停留所へ向かっていた。 高校時代、運動部に所属していた彼は、いつも決まったルートで帰宅していた。だがその日は練習が長引き、駅へ直行する最終バスに間に合わなか ...
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撮っていない写真 rw+2,807-0222
2025/11/18 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
五年前の夏のことだ。 学生だった彼は、ひまわり畑を見に行こうと母に誘われた。目的地までは数時間。退屈なはずの道のりも、二人きりで話しながら走れば短く感じたという。 海沿いの国道に差しかかった頃、「縁結 ...
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弁当箱を取りに戻った夜 rw+4,616-5,044
背中の皮膚がざらつく。あの話を思い出すたび、そうなる。 聞いたのは、下請けで時々顔を合わせるコウさんからだ。酒の抜けきらない昼の休憩時間、灰色のプレハブの中で、彼は唐突に言った。「おまえ、怖い話好きや ...
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行けなかったね rw+2,845-0220
2025/11/17 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
小学校のころからの友人がいる。 少し変わったやつだった。人と同じことを嫌い、急に黙り込み、突然まじめな口調で説教じみたことを言い出す。中学に上がってから、同じ趣味をきっかけに一気に距離が縮まった。 あ ...
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選ばれなかったほう rw+4,671
夜の林道で見た光は、いまも彼の記憶の奥で消えずに揺れている。 十五年前、免許を取りたての彼は、地図に載らない道を走ることに取り憑かれていた。舗装の途切れた林道、崩れかけたガードレール、落ち葉に埋もれた ...
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間違い電話の正解 rw+5,106
2025/11/15 -短編, r+, 洒落にならない怖い話, 怪談
先日、私が一人で残業していた夜のことだ。 時刻は七時半を少し回った頃だったと思う。工場の機械は止まり、事務所には蛍光灯の白い光と、私のキーボードを叩く音だけが残っていた。街外れの山裾にある小さな町工場 ...
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続きを預けた夜 rw+4,919
2025/11/15 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
母は、あの夜のことを語るときだけ、決まって声を落とした。 村外れの山道に、朽ちかけた寺があった。昼でも人が寄りつかない場所で、夜になればなおさらだ。そこでは丑の刻参りが行われているという噂が、子供たち ...
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庚申原の白い供物 rw+5,541
今でも、春の宵に山から吹き下ろす風を聞くと、あの声を思い出す。 あれがただの風音だったのか、それとも山中を歩き回る何かの囁きだったのか、いまだに判別がつかない。私は広島の御調郡久井町に生まれ、この盆地 ...
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来るなと言ったのは誰か rw+4,695
あの話を聞かされた夜から、峠という言葉を目にするだけで、喉の奥がわずかに乾く。 木村さんは、もともと怖がりではない。むしろ合理的で、山道を自転車で越えることも、閉まったドライブインの駐車場で一晩明かす ...
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信じることの向こう側 #11,958
これは、ある知り合いから聞いた話だ。 その知り合いの家族は、ある時期○○○会という宗教団体に入信していた。 信仰に没頭し、日々の生活にも変化が現れたという。しかし、しばらくしてその家族は団体から離れる ...
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駅前で拾った女がヤバかった rw+8813
2025/05/11 -短編, r+, 怪談, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300俺の先輩の話だ。 週末の夜、駅前で女に声をかけるのが習慣みたいになっていた人だった。狩る側のつもりで、笑っていた。 その日もすぐに一人つかまえた。小柄で、目が細くなるような笑い方をする女だったらしい。 ...