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揃う声 iwa+
二十年以上前、俺は「声の仕事」に釣られて、妙な短期バイトに乗った。 決められた文を読むだけ。三週間で五十万。交通費と宿泊費は先払い。数字の強さに理屈は負けた。当時の俺は、声にだけは自信があった。 面接 ...
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存在しなかった三人目 rw+2,426
2026/11/04 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
ネットで有名な怖い話あの夜のことは、いまでも話すたびに喉の奥が冷える。 中学の同級生と再会した席で「怖い体験はあるか」と聞かれたとき、最初に浮かんだのがあの合コンだった。二十代半ば、研究所に籠もる毎日で女の気配とは無縁だ ...
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返事をしなかった声 nc+
2026/11/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
『ろいろい』という妖怪がいる。 現在は別の山名だが、古くは不出山と呼ばれていた霧の深い山に棲むものだ。 山中で「おーい」と呼ぶ声がする。 人がいるのかと思って声のする方へ向かうと、誰もいない。気づけば ...
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僕は降ろされた rw+4,767
2026/11/03 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
神奈川県高校時代の記憶は、そこだけが焼け残った紙のように、黒く縁取られている。 あの日のことを話そうとすると、思い出せる場面と、あとで人から聞いたことが混ざる。それでも、朝のバスに乗ったところまでは覚えている ...
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石が積まれる音 nc+
古い大木に囲まれたその墓地は、地図にも載らない尾根の鞍部にあった。 かつてこの山あいには、突然現れた一団が住み着いたという。五十年のあいだに棚田を穿ち、谷を削り、豊かな集落を築いた。争乱が国を焼いた時 ...
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入口に残った車 nc+
山里の住民に聞いた話だ。 数年前の夜中、昼間に火入れをした炭窯の様子を確かめるため、ひとりで山に入った。煙の温度を測り、木酢液を受ける容器を交換していると、少し離れた林道を登ってくる車が見えた。 ヘッ ...
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その部屋だけは使うな rw+1,968
2026/11/02 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
僕は山奥の小さな村で育った。 夜になると、獣の声と風の音しか聞こえない場所だ。街灯はほとんどなく、家々の窓明かりだけが、闇の中に点々と浮かんでいた。 子供の頃、兄と姉にはそれぞれ部屋があったが、僕だけ ...
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拾ったら終わり nc+
夏は茶色く、冬になると真白に変わるその鳥は、本来はもっと高い山にいるはずの生きものだ。 それが、ときおり標高の低いこの山に現れる。 冬、白い羽毛をまとった姿を見かけた者は、その場所まで足を運ぶ。 里で ...
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石を産む崖 nc+
その崖は、石を産む。 斜面のあちこちから、最初からそこに埋まっていたとは思えない角度で石が顔を出す。それらは何年もかけて少しずつ露出し、ある時、重さに耐えきれなくなったように、ごろんと音を立てて転がり ...
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誰も食べていない味噌ラーメン nc+
2026/10/31 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
味噌ラーメンの匂いで目が覚めた 奴の話は、そう始まった。 ベッドに仰向けのまま天井を見つめ、次に窓へ目を向けたという。カーテンの隙間から差し込む朝の光。雀の鳴き声。時計は六時を少し回っていた。そこで、 ...
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逆さのマスコット nc+
2026/10/30 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
『呪われた人形』がある。 大きさは野球ボールほど。茶色く、怪獣ともぬりかべともつかない、どこかの放送局のマスコットに似た布製の人形だ。 前の持ち主は、俺がバイトしているバーの常連だった。 この店は、客 ...
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人数が合わない夜 rw+2,586
2026/10/30 -短編, r+, 意味がわかると怖い話
あれは、二十五歳の誕生日だった。 少し背伸びをして、仲のいい友人を六人呼んだ。狭いワンルームだが、壁に簡単な飾りを貼り、テーブルを寄せて、コンビニで買ったケーキを中央に置いた。缶ビールを並べるだけで、 ...
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土偶にされる家 nc+
2026/10/29 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
中途採用で入った会社の宣伝部で、俺は一人の先輩と組むことになった。 入社して十年ほどの人で、頭の回転が早く、誰に対しても明るく、仕事にも私生活にも隙がない。女の子にはモテ、上司からも後輩からも信頼され ...
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一日先の印字 rw+3,416
2026/10/29 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あの夜の匂いを、いまも思い出せる。 湿った床と油の混ざった、古い揚げ物のような匂いだ。あの工場で働いていたころの、秋の終わりの話になる。 地方の小さな惣菜工場だった。レシピはすべて本部指定、作るのは日 ...
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最初から無かった面 nc+
2026/10/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
うちの地方では、神社に奉納する神楽が、ほとんど民間の娯楽のように根づいている。 祭りの時期でなくても、練習の囃子が夜風に混じって聞こえてくるし、一般の家の床の間や応接間に神楽面が飾られているのも珍しく ...
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十二階の外にあったもの n+423
2026/10/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あれは幻覚だったのか、それとも私の足が一歩だけ別の世界に踏み入ってしまったのか…… いまだに答えは出ていない。 三年前のことだ。当時の私は学生で、生活費を稼ぐために運送のアルバイトをしていた。社員の男 ...
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手摺の向こうの光 nc+
2026/10/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
県境に近い二つの町に跨って、人魂が出るという噂のダムがある。 建設の際に沈んだ村の霊だとか、夜中に身を投げた者の魂だとか、由来はいくつも語られているが、共通しているのは「夏の夜、ダムの上を白い光が飛ぶ ...
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禁じられた部屋の十分間 r+2,894
2026/10/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
小学生の頃、地元の大学がやっていた少年サッカー倶楽部に入っていたことがある。 自慢できるほどの腕前ではなく、昔も今も下手の横好きといったところだ。父親と一緒に参加した、あの夏合宿のことだけは忘れられな ...
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返した耳 nc+
2026/10/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
『耳無し地蔵』と呼ばれる地蔵がある。 その名の通り、その地蔵には耳がない。顔も体も一体彫りで、後から削がれたような痕が左右に残っている。裸の石肌には、びっしりと経文が刻まれていた。 由来はこうだ。 か ...
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余った糸 nw+408
2026/10/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
「ちょっと、君の手を貸してくれないかな?」 停車中の車で、運転席のTさんが差し出した手は、ひどく温かかった。窓から入る夜気に比べ、掌だけが妙に熱かった。初対面の相手に触れられること自体が気持ちのいいも ...
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おばけ煙突は煙を出さない nc+
2026/10/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
『おばけ煙突』と呼ばれる煙突がある。 おばけ煙突といえば、かつて大都会のど真ん中に立っていた四本煙突のあれが有名だが、ここでいうおばけ煙突は、辺鄙な田舎町のはずれ、小高い丘の上に一本だけ残された白い煙 ...
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山で顔を盗まれる話 rw+2,079
2026/10/25 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
彼は昔、中国の山奥まで漢方薬の買い付けに入っていたことがある。 年齢も、顔つきも、話し方も、どこにでもいる穏やかな男だった。だが、酒が進むと、ときおり山の話をする。そのときだけ声の奥に、乾いた音が混じ ...
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道路側から来たもの nc+
2026/10/24 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
一年前、深夜のバイトに向かう途中の話だ。 その日は、いつも使っている自転車が潰れていて、仕方なく歩いて行くことにした。距離は大したことがないし、面倒だなと思いつつも、それ以上の感情はなかった。深夜だっ ...
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湖畔訓練 rw+5,642
2026/10/24 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
地元のキャンプ場のことを話す。 俺の小学校では五年と六年の夏、必ずそこで宿泊訓練があった。山の中腹にある湖の岸辺に、小屋が点々と並んでいた。大きな五十人用の小屋が二つ、それ以外に六人用、四人用、二人用 ...
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確認しなかったもの nc+
2026/10/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
友人の村田から聞いた話だ。 だから、これは伝聞にすぎない。真偽はわからない。 高校一年の夏休み、久しぶりに村田と会った。進学先は別で、駅前で待ち合わせた村田は、見違えるほど派手になっていた。いわゆる高 ...
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着信;迫田 rw+5,699
大学時代のことだ。今でも思い出すたび、背中の芯が冷える。 当時、友人の迫田に彼女ができた。遠距離恋愛で、電話やメールで常に繋がっているらしく、本人は幸せを隠しもしなかった。最初は面白半分で聞いていたが ...
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一度も化けて出なかった人 nc+
2026/10/22 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
祖父はよく言っていた。この世でいちばん恐ろしいのは、祖母だと。 私が生まれる前の話だ。祖母は山へ入るのが日課だった。春先はタケノコ、秋は茸、冬前には薪の様子を見に行く。猟師の嫁というより、山に属する人 ...
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中に入っているもの rw+2,240
2026/10/22 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
大学三年の夏、あの夜のことは今もはっきり思い出せる。 当時、駅前の飲食店でアルバイトをしていて、閉店作業が終わると決まって終電はなかった。寮までは自転車で十分ほど。深夜の道を走るのは疲れているはずなの ...
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何も連れていない nc+
2026/10/21 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
私の住む集落の近くに、犬の死ぬ道がある。 そこを通った犬は、死ぬ。そう言われている。 道自体は、どこにでもある農道だ。リンゴ畑の真ん中をまっすぐ貫き、徒歩二十分ほどで小さな商店に出られる。晴れた日は風 ...
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西葛西と南砂町のあいだ rw+3,953
2026/10/21 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
釣りだと思われても構わない。 ただ、あの時に見たものを、このまま胸の奥に溜め込んでおくのが耐えられなくなった。それだけだ。 その日も、いつもと同じ時間に東西線に乗っていた。 夕方五時前。仕事が終わり、 ...
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配置の一致 nc+
2026/10/20 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
品子叔母は、いつも唐突にやってきて、唐突に去っていく人だった。 連絡も予告もない。呼ばれた記憶もない。気づくと玄関に立っていて、気づくともういない。家族の誰も、そのことを不審に思っていなかったのが、今 ...
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三度目を待たない rw+2,686
2026/10/20 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あれは、夏の終わりの夜だった。 湿気が肌に貼りついて、息を吸うたびに肺の奥までぬるい空気が入り込んでくる。昼間の熱を抱えたアスファルトが、足の裏からじわじわと体温を奪っていくような、逃げ場のない夜だっ ...
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目盛りの外 iwa+
2026/10/20 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, 怪談, n+2026, オリジナル作品
十センチで折れた物差しに、見えない残りが続いている。父の道具箱に残された短い木片から始まる、志那羽岩子名義の創作怪談。
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中立の立場 rw+5,016
2026/10/20 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
これは、誰かに聞かせるための話ではない。 口に出すだけなら独り言で済む。そう思って、長いこと胸の中に残っているものを、今こうして言葉にしている。誰かに伝えたいわけではない。ただ、黙ったままでいると、と ...
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たきにかえった nc+
2026/10/19 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
私の住む集落の近くに、「拾いの滝」と呼ばれる滝がある。 子供のころから、そこに行けば子供が拾えるのだと聞かされてきた。拾うと言っても、迷子を見つけるとか、捨て子を保護するといった話ではない。滝壺で何か ...
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動く跡 rw+3,039
2026/10/19 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
二階の奥の部屋に、ひとつだけ残っていた。 不動産営業をしていた頃の話だ。売却理由は借金。珍しくもない。築十数年の二階建てで、外壁も床もまだ使える。軽く手を入れれば十分に売れる。同行した業者も同じ見立て ...
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返却口の内側 iwa+
2026/10/19 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, 怪談, n+2026, オリジナル作品
返却箱から出した一冊だけ、重さが戻らない。紙一枚を挟んで触れたものは、やがて箱の外へ。志那羽岩子名義の創作怪談。
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向かいに建っていた家 rcw+5,522-376
物心ついたころには、すでにその家はあった。 いつ建ったのかは誰も知らない。少なくとも、僕が小学校に上がる前から、あぜ道の先にそれは立っていた。田んぼを埋め立て、川を直線に引き直し、新しい分譲住宅が少し ...
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針山の奥 iwa+
2026/10/18 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, 怪談, n+2026, オリジナル作品
母の裁縫箱に残った針山。抜いた針の穴が塞がらず、布の下のものが針を手放そうとしない。独立した創作怪談。
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水深1m以上 nc+
2026/10/18 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
時々、雨も降っていないのに、水たまりができていることがある。 たいていはただの水たまりだ。アスファルトのくぼみに溜まった水で、しばらくすれば蒸発して消える。だから誰も気に留めない。だが、ごく稀に、見て ...
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縫い目はほどけない rw+5,472
2026/10/18 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
韓国あの夜、伯父は俺の部屋の後ろに立っていた。 三月の終わり、まだ肌寒い夜だった。両親は旅行で不在、家には俺と伯父だけ。俺はいつものように洒落怖まとめサイトを開き、ランキングを下へ下へとスクロールしていた ...
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鎧の音が来る rw+4,551
2026/10/18 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは私自身、いまだに現実だったと断言できない出来事だ。 夢だったと言われれば否定する材料もない。だが、あの音だけは、今も身体の奥に残っている。だから書き残す。 物心ついた頃から、私の家は落ち着く場所 ...
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発見 rcw+2,970
2026/10/18 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
突然だが、俺の話をさせてほしい。 小学校二年生のある日、母に激しく叱られた。理由は思い出せない。ただ耳に残っているのは「お前なんかうちの子じゃない」という言葉だ。叫び声のように投げつけられ、胸の奥が冷 ...
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雨樋の順番 iwa+
2026/10/17 -短編, 怪談, 不動産・物件の怖い話, n+2026, オリジナル作品
雨がやむと、四本の雨樋が決まった順番で鳴る。最後の音を止めたあと、音の場所だけが変わり始めた。独立した創作怪談。
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一度、受け入れられた nw+296
2026/10/17 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あのとき見た深海の青を思い出すと、胸の奥が静かにざわつく。 それは恐怖ではない。だが、安らぎでもない。 もっと厄介な何かだ。 数年前の夏、私は趣味のスキンダイビングで沖に出ていた。酸素ボンベは ...
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高さが合う日 nc+
2026/10/17 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2026
私の姉は、首吊り紐に付きまとわれている。 今も続いている話だ。 最初にそれを見つけたのは、姉が小学校五年生の時だった。校庭の隅にある、懸垂用の背の高い鉄棒。使われていない時間帯だったはずなのに、その一 ...
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混ざる声 ncw+485
2026/10/17 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
学生時代に一度だけ、口外すまいと固く決めた出来事がある。 だが年月を経ても胸の底に沈殿したまま、夜になると耳鳴りに紛れて浮かび上がってくる。黙っていれば腐るだけだと、最近になって思うようになった。だか ...
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何もしないから rw+20,652
夜勤明けで、旧犬鳴トンネルの前に立ったのは、偶然だったと最初は思っていた。 道路管理課に配属されて三年目。老朽化した林道とトンネルの封鎖状況を確認する、ありふれた業務の一環だ。地図にもほとんど載らない ...
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一人じゃねぇ rw+7,632
2026/10/17 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300田舎で家業を継ぎ、農機具の販売と修理をしている。 町内といっても範囲は広く、山奥の集落まで行けば車で四時間近くかかる。修理はたいてい一泊仕事で、終わると決まって言われる。 「今日はもう暗い。泊まってい ...
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定刻通りに来ない駅 rw+2,830
2026/10/17 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
京急大師線に乗っていた日のことだ。 あれが現実だったのか、それとも眠気に引きずられて見た夢だったのか、今でも自分では判断がつかない。判断できないまま、あの時間だけが記憶の底に沈まず残っている。 午前中 ...