長編 定番・名作怖い話

裏S区:嗤う人々~アナザーストーリー・後日談【ゆっくり朗読】14525

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※註:もとのお話『裏S区』を読んでいない方は、最初にこちらからお読み下さい。
⇒ 『裏S区』もとの話

これから書くことは俺の体験とは全くの"別物"です。

836 763 ◆MOBqqkAfh6 sage New! 2007/03/15(木) 05:34:27 ID:nyVgvoIt0

俺の体験だと本当と言い切れるが、他人の体験なので、あくまでも聞いた話の為、本当かどうかは不明。

自分の体験をS区出身の友人、耕一(仮名)に話したところ、俺に酷似するような体験があると言い出したので聞いた話。

まずは耕一について。

中学からの付き合いで、高校は俺が引っ越すまでは一緒。

ただし、引っ越す前までに、そこまで仲良かったわけでもない。

大学時代になって再度仲良くなった。

霊的な体験談多数。

しかし本人曰く、「全然怖くないことばっかり、あんな事件があったし」それ以外にも変な体験が多い。

  • 例1:大学時代に女のストーカーに付きまとわれる。ただし、このストーカーは異常者であり、耕一をストーカーしてるというより、耕一が住んでいた部屋への異常なまでの執着心。これは怖かった。
  • 例2:かなり有名な殺人事件が、借りていた部屋の近くであり、耕一の家に、殺されているはずの人間が出てきて(夢まくらの様な感じ)、その次の日に事件が発覚。犯人の自供から、死んだ時間と現れた時間が一緒だったとの事。(本当かどうかは不明)
  • 例3:風俗に行って、風俗嬢にいきなり耳を噛まれる。その際に耳元で、「あーああーあーあー」と言われたとの事。意味不明、耳に噛まれた痕あり。
  • 例4:以上の事から、耕一自体に何かがとり憑いてる可能性があるため、神社に御祓いに行くも拒否される。これはうそ臭い。神職にある者が助けを断るとは思えない。

が、耕一の彼女の話からすると本当の事らしい。(意味不明、理由も不明)

……そんな感じの奴。

ただし、実際に話を聞くと全てに置いて真実味がある為、嘘ではないと思います。

話をもどします。

S区って言うのはかなり大きくて、目の前に海、後ろに山がある。

S区の目の前の海を正面と捉えており、山を越えて広がる場所が裏S区。

もちろんこちらもそれなりに大きい。

ただ、裏と名前がついたり、差別観的な名称からも分かるとおり、S区と裏S区ではかなり文明が異なる。

裏S区にはまず電車が通っていない。

電車に乗って隣町(S区から見ての話だが)に行く際にも、わざわざ車かバスでS区に出てきて、電車に乗らなければならない。

たかが隣町に行くだけに三、四十分以上かかってしまうのである。

だから裏S区出身者は、あまり自分の地域から外に出たがらない。

その為か、かなり身内に対しての思いやり、連結力というのは強く、子供の起した事件に関しても、一々親がしゃしゃり出てくる。

ただし、こういう地域に限り絶対にある、『排他的』なものに関してもかなり強い。

例えば、俺が高校の時に清助に苛められたときに、殆どの奴らが俺に対して手を差し伸べる事は無かった。

俺は生まれも育ちもS区なのだが、クラスの半数以上が裏S区出身者の為、裏S区の奴等に関しては、傍観とか無視とかとも違って、『そこに俺は居ない』って本気で思ってる感じ。

また、S区の奴等にも友人が居たが、彼らは裏S区の人間を怖がっている為か、俺に手助けをしたり庇ったりして、何か自分に火の粉がかかるかも、という事を嫌がってる感じで無視。

まぁ、俺の中でも一番仲が良かった清助の突然の奇行にビビッてたし、他に助けを求める気も無かった。

また、裏S区は本当に田舎な為、未だにヤンキーと言われる奴等が多く、たばこやお酒は当たり前で、シンナーまで吸ってる奴も居た。

さすがに俺の高校には居なかったけど、S区出身者で裏S区の学校に通ってる奴からの情報。

また、その高校はお世辞にも頭が良いとは言えないため、そういう奴等が集まるのは必然かも。

ただし、ここで俺が疑問に思ったのが、俺が清助に苛められてる時に何も無かったようにしていた他の裏S区出身者には、俺についてるモノが見えなかったのか?

それとも、それが見えたからこそ、収蔵さんが言った「通常は無視をする」っていう感じだったのかは不明。

ただ、後者のほうの様な気がする。

そうでなければ、教室の後ろでいきなり殴られたりしてるのに、笑顔で飯食べたり、会話を楽しんだりなんか出来るわけない。

S区出身者の奴等でさえちらちら見てたのに、全く無いモノのように振舞えるわけが無いから……

まぁ、どっちにしろ気持ちのいいものではない。

それと追記として、俺の高校のときのクラスの、五分の一の苗字が清助と同じ。

別に親戚とか従兄弟とかではないみたいだけど、昔に遡ればそういう関係なのかもしれない。

けどこれは不明。

俺が転入した先の高校にも、この苗字のやつが学年に三人ぐらい居たので、ただ単にこの地域に多いだけかも。

この家系の奴等だけしか見えないとしても、裏S区の奴等に言えばモノを理解し、俺を無視ぐらいはするだろう。

ここで耕一の話にもどる。

ある日耕一が、裏S区の友人、喜一君(仮名)宅に、初めて泊まりに行った時の話。

※ただし彼とは一度も話した事はない。

耕一はS区出身と書いたが、本当は小学生の時に引っ越してきた。

それまでは福岡県の都会に居たらしく、ここに来たときにかなりの田舎だと思ったそうだ。

俺からしたらS区は、田舎でも都会でもない所謂普通の町だったけど、耕一からしたら田舎らしい。

別に畑や田圃が広がってるわけでもないし、コンビニまで歩いて三十分なんて場所も皆無な場所。むしろコンビニは多いと思う。

まぁ、そんな耕一だから、高校に入って裏S区の知り合いが出来て遊ぶ範囲が広がっていき、裏S区の奴の家に泊まりに行くことになって、初めて裏S区を見ることになる。

初めて向かう際に足に使ったのがバスだったが、そのバスを待つ時間が四十分に一本ぐらいの割合。

高校の放課後の時間帯でそれ。朝や夕方五時以降から七時までは二十分に一本。それ以降は一時間に一本とかそんな感じ……

しかも、隣町の都会に電車で出るよりも時間がかかる。

それだけでもかなりショックだったらしく、グダグダ文句を言ってたんだそうだ。

ただ、値段がかなり安い。

もし隣町の都会にバスでいくと300円以上かかるが、それ以上時間がかかるのにも関わらず160円ぐらい。

裏S区の出身者はそのバスを結構用いてる為、耕一がグダグダ文句を言ってる時に、前に座ってたおばさんがまず咳払いをし始めて、それを合図かのように、その周りの二、三人が、ちらちら耕一を見てたそうだ(被害妄想っぽいけど……)

その後、裏S区の田畑が広がるだだっ広い場所に出ていき、ポツンポツンと家が見えてきたところで、耕一はバスを降りた。

バスの通り道はそのまま住民の主要道路となっており、そこしか大きな道はない。

その為、辺鄙を通り越したような感覚になる。

その時にすごく嫌な臭いがして顔をしかめてると、喜一が「どうした?」と聞いてきた。

めんどくさいので、ここからは「……らしい」とか、「……だそうだ」を多少省き、耕一の話とします。

以下耕一と喜一の会話。

「この臭いなん?めちゃめちゃくせーよ」

「なんの臭いよ?ちゅうかお前、人の家の近くに来てめちゃめちゃ失礼やのぉ」

「いや、なんやろ。なんか匂うやろ?わからんの?」

「あ~、お前これ家畜の臭いやろ。牛とか豚とか飼っとるけん、そのにおいよ。気にすんな。あ、それとお前、さっきいらん事文句いうなや、後で俺が言われるやろうが」

「いらんことって?ちゅうか遠いもんは遠いやろ。しかも怒られるって。あんなおばさんとか無視しとけや。全然知らんおばさんやし」

「いや、お前が知らんだけやけね。俺とかは結構見かけたりするし、うちのオカンとかと知り合いかも知れんやろうが」

「まぁまぁ、俺は関係ないけいいけん。しかも俺が言ったんやけ、お前が気にすんな。俺が怒られるだけよ」

「あー、それと、お前うちに来たときに変なこと言うなよ。ニオうとか臭いとか。おとんにぶん殴られるぞ」

「言わんよ。さすがに」

「いや、まじめに聞けって。うちのおとんメチャメチャ怖いけん、絶対怒らせんなよ」

ここまで来て、さっきまでの喜一の不真面目さが消えてて、喜一の父親の怖さを凄く強調するので、耕一はかなり緊張してきた。

その後喜一の家に向かうことになったけど、バス停からさらに十分近く歩いてやっとつく。

さすがに文句言おうかと思ったけど、家の前に来たことで、喜一の両親に聞かれたら困るしと思い、何もいわなかったそうだ。

ただ、この時点で耕一はもう帰りかったらしい。

理由は三つ。

一)臭いがひどすぎる。
家畜の臭いは今まで嗅いだ事の無いぐらいの臭いだそうで、トイレのクサい臭いみたいな感じ。

二):家が凄い怖い。
木造の平屋の様な家で、日本家屋的なものらしいけど、家の色が『黒』。
別に真っ黒って意味ではないけど、黒っぽい感じ。
これは清助の家もそうだったけど、ただ薄暗い。都会育ちの奴には明るいのが当たり前だったから、とかそんな感じではく、木目調の色合いが、なんか『黒い感じのもののみで』って感じ。

三):御札びっしり。
家の玄関の扉をあけたら、靴を脱ぐ前の壁に御札びっしり。
清助の家でも同じ感じだったが、葬式だったからと思ってたが、喜一の家は不明。

この三つのうち一番嫌だったのは、もちろん臭い。

二)に関しては、外面が黒かろうが、中に入れば普通だったので気にしないから。

三)に関しても、家の玄関の側面の靴置き場のみなので、家に入れば特に問題なし。

ただ、臭いだけはどうしようもない。

家の中だから安全という感じでもなく、少しはおさまってるだけでクサいものはクサい。

靴を脱いで居間に居た喜一の母親にあいさつをして、喜一の部屋にむかったところ、喜一の兄貴が居たらしく、一緒に色々と遊んでたそうだ。

喜一の母親もかなりいい人で、わざわざおやつやジュース等を持ってきてくれた。

その際に、「耕一君ちゅうんか?ほうか、喜一と仲良くしいや。ね?」と言われたそうだ。

その後喜一の兄が、「今日の夜は一緒に遊ぶか?」と聞かれた為、喜一も耕一もOKを出して遊ぶことになった。

ただし遊ぶと言っても、徒歩十分以内にあるものはバス停のみ。

何をするのか?とも思ったそうだが、喜一が

「うちの兄貴おもしろいけん、いっしょあそぼうな」

と言われたので、楽しみにしていたそうだ。

その後ぺちゃくちゃ話をしてると、喜一の父親が牛舎から戻ってきて、

「おい、喜一、友人つれてこい。挨拶させんか」と聞こえてきたので、少々緊張気味にあいさつ。

あいさつも普通におわり、

「おう、よろしくの。喜一と仲良くしとけの」と言われ、

「飯準備するけ手伝え」の一言で、耕一、喜一、喜一の兄で用意をしてたそうだ。

その時に「キーーー」って言う小動物の鳴き声に、耕一は焦ってビクっってなりながら、窓の外、庭を見たそうだ。

そこで喜一の父親が、鶏の頭を切り皮を剥いで、調理用にしてたそうだ。

耕一はめちゃめちゃビビッたらしい。

生まれて初めて、自分が食べるものを『家』で『殺める』事に焦ったのと同時に、喜一の父親がニヤニヤ笑いながら振り向いて、

「うまいもん、食わせてやるけんのぉ。自家用やからうまいぞ」の言葉に動きが止まった。

まぁ、確かに理解は出来てても、さすがに目の前で見るとちょっとヒク気持ちはわかる……

でも耕一曰く、飯はめちゃめちゃ上手かったそうだ。

そのときには、臭いにも多少は慣れてるのと、料理の際の良い匂いに部屋中が包まれる為、気に留めなくなる。

ここで食卓中の会話。

喜一父「どうや?うまいやろうが?ほとんど家で作っとうけんのぉ」

喜一兄「いや、うちの飯はうまいんは、おかんの手がかなりかかっとるけんのー」

喜一父「お前にゃ聞いとらん。どや?耕一。うまいやろ?」

耕一「あ、めちゃめちゃうまいっす」

喜一父「おう、S区に住んどったら全部スーパーとかやろうけど、自家製ちゅうのは味が全然ちがうけんの」

耕一「そうですよねー。うまいです」

何故か『S区よりもうまい』を強調してたとのこと。

喜一母「それはそうと今日、源ちゃん(喜一兄の友人)のおばちゃんが怒っとったよ。あんたらバスで何か言うたろうもん」

耕一「あ、すみません。俺が道が長いって文句言うてもうて」

喜一「まぁ、悪気はないけん謝っとって」

喜一父「おい、喜一。お前一緒におっていらん事いうな。耕一もこの辺に遊びに来るときに文句言うたらいけんぞ。夜中に××××がくるぞ」

よく分からないけど、俺の体験に出てくるような名前らしい。本当かどうかは不明。

耕一曰く、俺のと同じとのことだが、俺は名前を良く覚えておらず、耕一も適当に俺にあわせてるのかも。

喜一兄「アハハ、ちゅうか俺ら子供やないし、そんなじゃもうこわがらんて」

喜一「んなこというて喜一兄、結構信じとるやん。源さんの兄貴がおかしくなったときも、ビビッて言いよんたやん」

耕一「……」(何の話か全く意味不明な状態)

喜一兄「あ?あほか。あいつの兄貴はシンナー吸いすぎなだけって」

喜一父「シンナーすっただけであそこまでなるか、ぼけ。っていうかお前等、シンナーなんか吸ったらぶっ殺すぞ」

喜一兄「いや、俺は吸ったことないし、すうきもないって」

耕一「××××ってなんすか?」

喜一父「!?。お前はよそもんやから知らんでええわ。それとお前、その名前二度と口にすなよ。よそもんが言うていい事と悪いこともわからんのかのぉ」

喜一母「お父さん。耕一君も知らんでいいよんやけ、そんなん言わん。そんな言い方したりせんよ」

喜一兄「耕一。気にせんでええけん。だけどそれは、この地域の年配者には言うなよ」

耕一「あ、なんかすいません」

こんな感じの流れで、いきなり喜一の父親が怒り始めたらしい。

それで、飯食ったらすぐに喜一の部屋に行って、再度喜一と喜一の兄に、

「その名前はかみさんみたいなもんやから、言うたらいけん」と念押しされたらしい。

まぁ耕一からしたら、かなり居づらい場所になってしまったらしくて、喜一の父が、

「さっきはすまんのー。あんま気にすんな。おい、耕一、風呂入って来い。きもちいいけん」

と言いに来てくれて、やっと変な居心地の悪さから解放されたそうだ。

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まぁ風呂も普通に入って、喜一も風呂上がって、寝る時間になるまで、適当にゲームしたり話したりして時間つぶしてた。

その時に喜一の兄が友人を呼んで、「一緒に遊ぶか?」って聞いてきたので、それから外に遊ぶことになった。

田舎ならではというのと、その地域の特色というのも合間ってか、その辺りは本当に不良が多く、暴走族の真似事をするやつらが結構多い。

喜一も喜一の兄貴もバイクを持っており、耕一を連れて皆と遊びに行くことになったそうだ。

それから数分後に用意ができたので、喜一の後ろに耕一が乗って、喜一の兄貴についていくことになったらしいけど、そこで外に出たときに、耕一が『異常』に気付く。

喜一も喜一の兄貴にも『異常』では無いけども、耕一にとっては異常以外の何モノでもない。

まぁ、都会と田舎の違いかもしれないけど、街灯が全くない。

今のご時勢に、舗装されてない道もそうだけど、街灯が無いと言う事が、耕一からしたら『異常』

恐怖でしかなかったらしい。

夜の九時ぐらいのため辺りは真っ暗。

別に田舎なら当たり前だろ、って言う人も居るだろうけど、俺もこの状況は知っているから言える。

宮崎県のど田舎(失礼)の村に行ったときの、商店まで車で三十分、自動販売機まで歩いて二十分の場所に行ったときでさえ、凄く遠くにだけど、街灯が見える。

田畑だけが広がってる場所なだけに、少なくとも対面にある光ぐらいは見える。

けどこの地域は、(裏S区全体がそうではありません)田畑が広がっていて、向こうまで見渡せるだけの視界があるのに、街灯は見えない。

闇が光を吸い取ってる。それほどの地域。

その『異常』にかなり怖がりながら、バイクでずっと進んで、五分ぐらい行ったところの広場の様な場所で、喜一の兄の友人が五、六人集まっていた。

耕一が挨拶したら、結構気さくに話してくれる人たちだった。

ただし、ヤンキーと言われる部類のファッションとしゃべり方。全員裏S区出身者で喜一兄の幼馴染。

そこでやる事は特に無く、タバコ吸ったり、酒のんだり、耕一にバイクの乗り方を教えたり、って感じで遊んでた。

その時にもう一台バイクが来たらしく、降りてきて早々に、

「まじ、兄貴うぜぇ。あいつまじおかしすぎ。意味分からん」

と言いながら降りてきた。(彼が、源ちゃん)

再度会話。

喜一兄の友人は六人いるが、重要人物を儀助、佐市とする。他は話には加わってるが特に必要ないので。

喜一兄「おぉ、源。おっせぇぞ」

源「おぅ、だれかそいつ?なんしよんか?あー?」

喜一兄「喜一のツレよ」

耕一、喜一「あ、どうも」

源「ほうか、アッー!あいつマジうぜぇー!」(地面を蹴ったり、つばを吐いたりしながら)

儀助「うっせぇのー、来てすぐに、なんなんか?どうしたんか?」

源「あいつ狂っとるわ。まじ、どっか病院入れーよ」

儀助「またか?ほんと、どうしようもないのぉ」

佐市「××××さんがきたんちゃう?」

喜一「こんなこわい場所で、いらん事言わんでくださいよー」

源「いや、来たんやって~。おれのオカンがいいよるわ」

喜一兄「ほなお前もみえるんちゃうん?」

源「いや、何がみえるんかも全然わからんし、ちゅうか小便ぐらいトイレでせぇや、いきなり居間でもらしよるん。あほやけ、まじで」

儀助「なんじゃ、そりゃ。むちゃくちゃやね」

源「しかも笑わないけんけね。もう、うぜー。目の前であんなんされて笑えるかって」

喜一兄「笑っとったんやろ?」(ニヤニヤしながら)

源「あたりまえじゃ。こわかろうもん」(こちらもニヤニヤ状態)

佐市「じゃぁ、おばちゃん今度やるん?それともつれていくん?」

源「家じゃせんやろ。どこに行くかわからんし」

佐市「ほな、奥さんはどうするん?やるん?」

源「いや、せんやろ。あんだけおかしかったら別れたいやろおし。それに普通のときにも殴られたりしとんに」

喜一兄「あそこん奥さんの母親もせんの?」

源「いや、もうしんどるし」

儀助「ほしたら、川前のばばぁにでもお願いでもするんやろうね」

喜一兄「うゎー、めんでぇー。あそこしょっちゅう通りよるけんめんどいわ」

源「今から行くっちいいよったけん、俺もいかないけん」

佐市「ほしたら、言って来いや。俺らもいこうか?」

儀助「そやね、ひまやし」

ここで、儀助、佐市、喜一、喜一兄、耕一、源はそこに行くことに。

他のメンバーは帰宅。

源「あいつらは怖がりやし、名前が○○家やけのぉ(清助の苗字)みえるんやろ」

喜一兄「お前もやん」(源の苗字も清助と同じ)

源「しらんし。こわくもねぇし、あのクソアニキがシンナー吸いすぎておかしくなっとんのに」

喜一兄「俺はみえるけん、信じるわ」(ニヤニヤ)

源「うそつけや、お前は違うやん。俺にはみえるけどね」(ニヤニヤ)

儀助「みえんやろ。お前は。俺もやけど。あいつらはしらんけど」

喜一兄「まぁ、いいや。いくぞ」

そんな話をしながら、川前という人の家に向かったらしい。

耕一が意味が全くわからなくて喜一に聞いたところ、川前という人は霊媒師みたいな人で、源の兄は霊にのりうつられてると両親や他の大人に考えられてる為、そこに連れて行くとのこと。

ちょっと話はそれるけど、これまでの話で霊関係なのか、その風土によるものなのか、それとも家系的なものなのか、わからないけど、俺の体験談でもあるように、この地域では精神異常者が結構出ていたために隔離されて、部落、集落となった……

と言う事。

それと、この地域には有名な精神病院が一つあるけども、まぁ、場所的に閉鎖的な為に建てられてる感じ。

だから、この地域の人はかなり反対したらしい。

それでなくても差別的なのに、そんな場所に精神病の患者を集めるような収容施設なんて、嫌でしょうがないだろう。

この二つの事がらもあり、この地域で精神を病んだ場合は、病院とかよりも、まずは霊的な現象、事象と思われて、霊媒師等にいく場合が多い。

それと裏S区はかなり広い場所なので、全てがそうとはいえないけども、俺の高校に来る裏Sの奴等の家の近くには、本当に寺も神社も全くない。

もしかしたらあるのかも知れないけど、俺が知る限りでは無いです。

ただし、神社の代わりの様な場所があり、そこは墓地も含んでいる。

肝試しをする場所として俺らの地域では凄く有名で、地蔵とかそういうのの代わりに、風車と小さな石塚がたくさんある。(水子地蔵の様なもの)

つまり、信仰が異なってるため、精神異常者も霊等のせいであり、病とはかけ離れてると考えられてる。

今のご時勢に、と思うかもしれないけど、それがそこでの事実。

その後、耕一達は川前さんの家に行ったそうだが、源さん以外は大人にメチャメチャ怒られて家に帰された。

でもその時に、耕一はめちゃめちゃ怖かったらしい。

怒ってるって表現は、皆同様のものだと思う。

目を吊り上げて、顔を少ししかめたような感じで。

でもこのときの怒ってるは、かなり奇怪、奇妙な感じ。

笑いながら注意する感じ。怒られてるほうも、笑いながら怒られてる。

耕一だけあっけにとられて、キョロキョロ辺りを見渡してるって感じ。

それは怖いとか、恐れるとかのものとかけ離れてる存在。

あり得ないもの、見てはだめなもの、って感じのモノ。

その後、何があったわけでもなく喜一の家に帰り、

「今日見たことは絶対誰にも言うな」

と喜一の兄に念押しされ、寝る事になったらしい。

ただ耕一は、変なのに関わってしまった、っていうのと、喜一の部屋の電気を消した後の真っ暗さ、カエルなのか虫なのか、それとも家畜なのかわからないようなものの鳴き声。

そして極めつけは、その日の夜に起こった金縛り。

それら全てに、ココに来た事への後悔を押し当てられた。

金縛りにあったからと言って、別に霊が出た訳でもない、目を薄めにしたら、自分のおなかの上におばあさんがとか、お経が聞こえた、とかも無かったらしく、ただの金縛り。

体が動かないだけ。ただし、ナニカの鳴き声。

それだけでもう十分に恐怖だった。

そして、金縛りが途切れる瞬間に聞いたのが喜一の寝言。というか、喜一が寝ながら笑ってたとの事。

金縛りが途切れたのは、意識が睡眠状態になった瞬間らしい。

というか、寝ただけだと思う。

次の日の朝、朝飯の用意がしてあり、喜一の両親は不在だった。

喜一のアニキは、その時間に起きる気なしだったらしく、喜一と耕一で朝食をとり、これからどうするかを話してたらしい。

それから一本の電話があり、喜一が喜一の兄を起しに行って、喜一のアニキが誰かと変わり真剣に話しをしてる。

喜一はソワソワしだして、その電話が終るのを待ってる状態。

そして電話が終了した後に、喜一の兄が耕一に対して「今日はもう帰れ」っていきなり言い出した。

耕一はかなりびっくりしたらしく、喜一のほうを向いたら、喜一の兄が喜一に、

「源のアニキが死んだけん、通夜と葬式の用意するっち」と言って部屋に戻っていった。

喜一も、ちょっと悪いって感じの言い方で、

「すまんが今日は帰って。そういう事情やから」とのことで、耕一は帰ることになった。

そして家に帰る準備をして、喜一の兄に挨拶をしバス停に向かった。

バス停でバスを待っていたときに、喜一の知り合いのおばあさんも一人待ってた。

バスが来るまでの間、喜一が耕一に色々事情を話してたらしい。

以下会話。

喜一「わりぃね、急に」

耕一「いや、いいよ。っていうか、マジでびっくりするわ。昨日の今日で」

喜一「うん、っていうか、お前家に帰るバスの中で、川前さんの家が見えると思うよ。そこの前通る時笑えよ」

耕一「はぁ?なんて??」

喜一「いや、その前通る時に笑顔でもいいけん、笑って通れよって」

耕一「いや、人が死んどるんやない?あほかお前。笑えるわけないし」

喜一「いいけん、この地域の人らは、個人が死んだときに笑顔で送り出そう、っていう感じなんよ。だけ死んで悲しそうな顔しとったら、霊が憑いてくるけん」

おばあさん「ほっか、そん子はこっちの子やないんか?いらん事こっちにきたりしたら大変なことになんぞ?」

喜一「あ、うん。昨日とまりきとったんやけど、今朝源君の兄ちゃんが亡くなったんや」

おばあさん「そりゃ、そりゃ。川前んとこ行ったんか?あ?それやったらあかんな」

耕一「いや、でも笑うのはおかしいやろ。ちゅうか普通に考えて、呪われるとしたら普通は笑ったほうが怖いし」

おばあさん「きさんはあほか??この地域の神さんと、きさんとこが一緒と思っとったらくわれるんぞ」

喜一「おばあちゃん、そんな怒らんでもええやろ、知らんのやし」

おばあさん「知らんかったで死ぬんで?死んだら終わりやろうが」

耕一「あ、はい。わかりました。笑えばいいんですよね?」(少しビビッたらしい)

喜一「うん、すまんけど、おねがいやわ」

こんな感じのやり取りがあったらしい。

その時に耕一は、もう絶対に裏S区に行かないって決めたとの事。

それからバスが来て喜一と分かれて戻る際に、喜一の笑い方がめちゃめちゃ怖かったらしい。

目は笑ってないけど笑ってるって感じ。

直ぐに喜一が見えない位置に座った。

それからが『恐怖、混沌、異常』そんな感じの世界観をバスが包みこむ。

まずバスに、耕一以外におばあさんを入れて七人座ってる。

ただ、耕一が座ろうとしたときに、後ろに座ってたおばさんが「チッ!」っていう舌打ちをした。

その後、斜め後ろに座ってる人や、前のほうに座ってる人に睨まれてる。

そんな感じの雰囲気。

凄く嫌な気がしてたので、下を俯いたままで座ってたら突然、

「あはははははははは」

「はぁーはははははははははは」

「あはははは」って、バスに乗ってる人が笑い始めた。

もう、耕一はパニック。

何があったのかもわからないし、自分を睨んでたりとかしてたことがそんなに面白いんか?って感じで、顔真っ赤にして涙目になって俯いてた。

その瞬間に、後ろのおばさんに肩をポンポンって叩かれて、後ろをキッ!って睨み返したら、そのおばさんの異様な怖さに萎縮しまくったらしい。

ケタケタケタ笑ってるのに目は怒ってる。

理解不能でしょ?目が怒ってるのに笑うこと事態が、あり得るのかどうかもわからんけど、一回試しに鏡に向かってやってみて。

目が笑ってないのに、顔と声だけ笑ってる状態っていうのは、めちゃめちゃ怖いから。

「あははははははあはは」

ってずっと声がでてて、目が怒ってて、なのに顔は笑ってる状態。

その直ぐ後に、バス停で待ってたおばあさんがクィって顎で場所を指して、直ぐに気付いたらしい。

窓から見える家に、喪服姿の人がいっぱい集まってて、皆笑ってる。

本当にケタケタって表現がぴったりな感じで、そこに居る十数人がケタケタケタケタ笑ってるっていう状況。

喜一の両親や喜一の兄貴、友人、源もいたらしい。

もちろん目から涙をながしながらの人もいるし、怒ったような人もいるけど、顔は笑顔。

耕一は唖然として笑えなかったらしいけど、再度後ろのおばさんに肩をバシって叩かれて、どうにか笑顔を作ったらしい。

異様で異常。バスの外も中も笑顔だらけ。

普通の人の形をした全く違うニンゲン。

霊にとり憑かれない為、霊を追い払う為、そう言われても納得できないぐらいの恐怖。
寧ろ、この人達自体がとり憑かれている感じ。

バスの外から聞こえて来るのには変な笑い声も混じってるらしく、

「ギギギギギギギギギギギ」というバスのゆっくり進む音に紛れ込んでる、

「あははははは」や「ギャガヤギャガ」って感じの変な声。

「ギィッギッギギギギギギアハハハハギギギギハハギャギャアアハハ」

っていう奇怪なコエ。

これは耕一の頭が混乱してて、こう聞こえたんじゃないかと思う。

それが一分ぐらい続く。

その一分がかなり長くて、耕一が言うには、

「世にも奇妙な物語ってあるやん?あれでよく異次元とか、そんな感じで言いよるけど、あーいう状態。
こそソレそのものやね。っていうか、現実世界であそこまでするか?そりゃこっちでは、避けられるんけんね。
それを避けれるように、あの人等を避けるのは当たり前やろ」

との事。(意味不明)

その後、その家をずっと後ろになってから皆が笑いを止めたので、耕一も笑うのをやめた。

そしたら、バスの運転手に向かって前のおじさんが、

「しんちゃん、ちゃんとゆっくり言ってくれてありがとね」

と言い出し、運転手も

「いや、しょうがないけんねー。××××さんにつかれたらたまらん」

とか言い出したらしい。

つまり、一分間もそこを通るのにかけたのは、運転手もその部落のモンで、それを理解しててゆっくり、というか黙祷代わりに、一分間もかけてそこを通り過ぎた。と。

それに気付いた瞬間に、耕一は怖さでブルブル震えてしまって、バスの中で泣き始めた。

「人前で泣くのはアホよ」とか、かっこつけてる耕一が泣いたらしい。

耕一曰く、「そこにヒトはおらんかったけね」との事。

そこに居る全員、耕一と同じニンゲンとは異なるモノだったらしい。

いやいや、ありえんやろ?って思ったけど、収蔵さんを知ってる、又見た限りでは、分かる気もする。

その後、バスがS区のバス停についた瞬間に、家から一番離れてる場所ではあるけども、それ以上そのバスに乗ってるだけで恐怖心が増したため、降りて歩いて帰ったらしい。

数日後、耕一は喜一とは全く遊ばなくなり、あえて避けてたら、喜一が怒り出し学校で喧嘩になった。

その後、殴りあいに発展して、先生に呼ばれて話合いをすることになったとの事。

ただし、耕一は避けてはいたが、手を出したわけでもなく、文句を言ったわけでもないので、喜一が悪いということになり、先生は喜一に謝れと詰め寄ったらしいが、喜一は文句を言いながら謝らずにそのまま家に帰っていった。

その時に耕一は、裏S区の怖さを再度身にしみる出来事が起こる。

それは上記にも書いてるけど、子供の喧嘩に一々親が出てくる。

耕一と喜一の喧嘩で話合いだったのにも関わらず、次の日に一々喜一の親と母が来て先生に詰め寄り、耕一を呼んで再度喜一との話をさせろ。

それから、そこにその二人も立ち会う、との無茶苦茶な要求。

でも、先生が情けないやつなのか、それともそちら側のニンゲンなのか、それを了承。

以下会話。

先生「いや、昨日はいい加減な話になってしまったから、ちゃんと話合え、な?」

耕一「え?昨日話たじゃないですか。俺は別に何もしてないのに喜一が殴ってき……」

喜一母「うるさいねぇ!お前の話聞きたいで来とんやない!」

喜一「いや、耕一が無視して俺を追い詰めたけよ」

耕一「はい?俺そんなことしてませんし、っていうか、もう良いですよ。ごめんなさい」

先生「ん、喧嘩両成敗って感じでね。喜一も。ほら」

喜一父「耕一に最初に会ったときに、言ったと思うけどのぉ。覚えとらんか?お?」(にやにや笑ってたとの事)

ここで耕一は、喜一父、喜一母の、最初の言葉を思い出したらしい。

「喜一と仲良くしとけ」

「喜一と仲良くしいや」

この言葉を聞いた時は、普通の親の挨拶と思ってたけど、色々考えなおしたら明らかにおかしい。

普通は「喜一と仲良くしてね」

若しくは「二人とも仲良くしいや」

でもこの家庭では、「喜一と仲良くしとけ」

そんなに違和感が無いことかも知れないけど、よくよく考えれば明らかに自分優位。

それを再度強制なのか強要してる喜一の父は、話が通じるとは思わない。と思ったらしい。

そして耕一が、

「もう喜一は謝らなくてもいい。俺が無視したのかも知れない。でも喜一とは仲良くなれない。ごめんけど関わらないでほしい」

との事を言って、最後に再度謝って全てを終えたらしい。

ただ帰る時に、喜一の家族がケタケタ笑ってたところを見たときに、再度恐怖心が自分を襲い、それ以降、裏S区のニンゲンとは話もしなくなったとの事。

以上が耕一の話。

本当かどうかは一切不明だけど、耕一という友人は信用できるので、俺は本当だと思う。

それと、この年になるまで『裏S区の人間は怖い』と大人に言われているのは、

暴走族や不良がかなり多く、又、精神病が近くにあるため、良くある噂で、

『患者が外を歩き回ってて殺人事件が多い』

とか、精神病院の施設の中に、多数の患者が無残な死に方を強いられているとかの噂により、怖がられてると思ってたけど、

この年になり色々事情が分かってきて、何故裏S区と言われているか、

そして怖がられているかが、かなり分かってきた。

それ(色々な事情の事)が、差別をされるだけの事情になるのかどうかはわからないけども、それが原因で恐れが生まれて避けられている、と言うのはどうしようもないような気もする。

又、この年齢になってからだけど、裏S区についての怖い話、奇妙な話、奇怪な言い伝えをかなり聞くようになっていた。(高校時代は全く知らなかったような事です)

今現在は新S区と名前を変えて、新興住宅や大型マーケット等も段々建ってきてるけども、その地域だけは未だに街灯も無く、

葬式や冠婚も独自のやり方でされており、就職もそこの住民は、そこの地域にある職業についてる。

※酪農、農業、漁業って感じ。もちろん、普通に就職する人もいますので悪しからず。

ただ耕一の話と俺の話では、『××××』と呼ばれる存在が異なっている。

清助や収蔵さんの話では悪霊。喜一やその家族からしたら神さま?

この違いが、どういうことを表してるのかは不明。

名前が思い出せればいいのかも知れんけど、経験上では思い出さないに越したことはないんだと思うので、一切思い出す気はない。

この地域の奴等に聞く度胸もないし、言わないと思う。

一応九州地方にある地域なので、わかる人もいるかも知れませんが、当たってても何も言いません。

ただし、清助と収蔵さんの話と、喜一さんとの認識の中に重なる点があり、又、源のアニキの死が本当の話なら、××××が何から生まれるか……何なのかは、風土的なもので、大体の予想もつくかと思います。

※まぁ俺の中での予想なので、本人達はどういう教えを受けてるのかは微妙。

それと追記として、耕一の話に出てくる人の一人が、とり憑かれたのかは不明だが、耕一が高校二年になった時に死んだらしい。(これも俺には真実は不明)

誰かはわかると思うが、喜一の兄貴。何故死んだかは本当に不明。

ただ耕一が高校二年以降に、同学年の結構な人数が休んで、葬式に参加する事件があったらしい。

俺は既にこのときには転入していたので、そんな事も知らないし、喜一とも別に仲良くなかった為知らない。

ただ、何故『誰かはわかると思うが』って書いたかというと、耕一の話の中に矛盾な点があるので。(あくまで耕一の話どおりなら)

一つ目は、喜一の兄は見えるべき人ではないのに、見えてたということ。

○○家(清助の苗字)の家系は見える可能性が高い。

それは俺の経験でもわかるけど、家出届けとかにあいつ等と書いたりと普通に出来る家系であり、収蔵さんや末子さんにもわかったみたいだし。

それと、喜一の兄と源と友人等と喜一と耕一で、川前の家に行く時の会話上からも、何となくそんな感じがする。

つまり、喜一の兄は見えてた。見えるべきではないのに、見えてた。

二つ目は、源の兄の葬儀の際に喜一の兄が居たとのこと。

これはあり得ない。

耕一がバスに乗るまでの間喜一の兄は家に居たし、それ以降は喜一の兄を見かけてない。

もし耕一が俯いてた時にバイクが通ったなら、聞こえたはずだ。

なぜなら、外でケタケタ笑ってる音や、

「ギギギギギギギギイギギギギ」

って言う音に、

「あはははははは」

の混じったコエも聞こえるのであれば、バイクの音は聞こえてるはずだから。

なのに、喜一の兄は笑ってた。ケラケラケタケタと、源の兄の葬儀の場で笑ってた。

ただ何度も言いますが、これは俺の体験談とは全くの別物です。

含まれては居るものの"別物"です。

耕一からの話を聞いてのことが軸になってるため、本当かどうかもわからないので、聞いたままこんな感じで記述してます。

それと、差別意識を増すために書いてるのでは無いので、その辺は憂慮してください……

(了)

⇒ 『裏S区』もとの話

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