ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「短編」 一覧

風車の向こうに在るもの n+

今でも、あの風車の音を夢に見ることがある。 くるくると、風に揺れるたび、キィ……キィ……と擦れる、紙と竹のかすかな摩擦音。何でもない、どこにでもある玩具のはずなのに、それがあれほど無気味に思えたのは、 ...

夢で見た家に、私は住んでいた r+2,000

子供の頃から、行ったこともない町の光景を知っていた。 知っている、というより、確信していると言った方が正しい。 夢の中に必ず出てくる町だ。川を渡る古い橋を越えると、まずガソリンスタンドが見える。夢の最 ...

ご自由にお使いください r+6,238

最初は、ほんの出来心だったんです。 今でもあの日の自分を殴りつけてやりたい気持ちでいっぱいですが、時間は巻き戻せないし、あの森の奥で見た光景を消すこともできません。 きっかけは二年ほど前に放送されてい ...

銀の球と沈黙の乗客 r+4,417

高校時代のことを思い出すと、必ず胸の奥がざわつく。 あの出来事を語るとき、どうしても一人称で語らずにはいられない。なぜなら、他人事のように突き放してしまえば、自分の中にいまだ残る恐怖が嘘になってしまう ...

ふくらむ息 r+4,641

2025/11/02   -短編, r+
 

徳島の山奥に住んでいた頃の話だ。 十歳の私にとって、祖母と二人で山菜を採りに出かけるのは日常の延長のようなものだった。春の陽射しはやわらかく、川面を撫でる風は土と若葉の匂いを含んでいた。祖母は腰に手ぬ ...

婆ちゃんの的中 r+2,237

うちの地域には、昔から奇妙な言い伝えや風習が残っている。 浄土真宗の家が多いせいか、葬式の後に清めの塩を使う習慣はほとんどなかった。けれど、私の家では今でも必ず塩をまく。理由は、あの「婆ちゃん」の存在 ...

窓を覗く女の夢路 n+

今でもあの夜の夢を思い出すと、体の芯がざらつくように冷えていく。 普段、夢の記憶なんて目覚めれば霧散するはずなのに、あの光景だけは未だに色濃く焼き付いている。むしろ年月とともに少しずつ形を変え、どこか ...

吉祥寺の消えた街 r+1,749

小学六年の頃の話だ。今でもその記憶を思い返すと、皮膚の奥を小さな針で刺されるような寒気が走る。 あの日の光景は、ただの幻覚や子供の妄想で片づけてしまうにはあまりにも生々しく、そして不気味すぎた。 当時 ...

祖父の影 r+2,153

2025/11/01   -短編, r+, 後味の悪い話

これは、十数年前に大学生だった頃の話として聞いたことだ。 もう記憶からも消し去りたい出来事だが、忘れることもできない出来事だという。 その夏、亡き祖父の初盆を迎えるために帰郷することになった。場所は鹿 ...

ボラに喰われる r+2,339

子供の頃のことを、思い出す。 ある朝、寝ぼけ眼で布団から身を起こしたら、掛け布の上に、銀色の魚が横たわっていた。体長は四〇センチか、いや、七〇センチ近くあったかもしれない。太くてずっしりと重たげな、あ ...

おばあちゃんを探しています r+4,018

これは、ある地方の消防団に所属していた元団員から聞いた話だ。 大学を卒業して地元に戻った彼は、地元の習慣で消防団に加入することになった。田舎の消防団では火災だけでなく、行方不明者の捜索なども重要な任務 ...

墜落の縁 r+5,125

一年経った今になってようやく、あの日のことを冷静に思い返すことができるようになった。 去年のちょうど今頃の話だ。 その日は金曜日で、会社の同僚たちと飲み歩いていた。二軒、三軒と店を変えて、気付けばみん ...

【未解決事件】長岡京殺人事件 #2,529

長岡京殺人事件【ゆっくり朗読】 長岡京ワラビ採り殺人事件 1979年5月23日、長岡京市内にあるスーパーマーケットでパートをしていた主婦2人が、仕事終了後、近くの山の竹林にワラビ採りに行ったまま消息不 ...

見知らぬ駅から続く世界 n+

今でも、あの時の車内の静けさを思い出すと、背中の奥が冷たくなる。 二年前の七月二十八日、月曜の朝。夏休みももらえず、実家にも帰れず、会社へ向かう足取りは最悪だった。狭山の金剛駅から天下茶屋へ向かう途中 ...

山に残されたもの r+1,981

これは今もって俺自身、まったく信じきれていない。 他人に話したところで、どうせ鼻で笑われるのが落ちだろう。親父の戯言にすぎないのかもしれないし、脳の誤作動から来る幻覚や幻聴だった可能性もある。だが、俺 ...

赤い小箱 r+3,919

あれは去年の夏のことだった。 ひさしぶりに田舎へ帰った時、どうにも説明のつかないことに出くわした。正直に言えば、不思議というより、ぞっとする思い出としていまだに胸に引っかかっている。 父方の実家は、県 ...

貨物列車と接触した、はず。#3,197

【岩手】JR北上駅で貨物列車と接触したはずの人、見つからず… 警察に通報、防犯カメラの映像で確認もホームにおらず詳しい状況は不明 http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/news ...

封じられた坑道 r+2,621

つい先日、中学時代の同級生と居酒屋で飲んでいたときのことだ。 くだらない思い出話で盛り上がっているうちに、ふと十年前の出来事を思い出した。大学時代、東北の小さな地方都市で一人暮らしをしていた頃の話だ。 ...

欄間の明滅 n+

今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 古い街道沿いの宿に泊まった時のことだ。木造三階建ての大きな建物で、瓦屋根の重みが軋みを孕んでいる。表には「創業三百年」と墨書きの看板が掲げられ、長い ...

地下へ降りた日 r+4,751

2025/10/29   -短編, r+

子供の頃の話をしようと思う。 正直に言えば、今でも語るのをためらうような記憶だ。夢だったのかとも思うし、作り話のように聞こえるだろうが、これは確かに自分の体に残ってしまった感覚だ。 父の実家は山あいの ...

不可解の名を借りた呪詛 n+

もう何年も前のことなのに、未だにあの夜の記憶をうまく言語化できずにいる。 まるで記憶の一部が水で滲んだように、断片的で、そして何より気味が悪い。 仲間内では未だに笑い話になっているが、あれを笑って済ま ...

イケモ様の呼び声 r+5,103

2025/10/28   -短編, r+, 土着信仰

子供の頃、夏休みになると必ず祖母の家に預けられていた。 山奥の寒村に建つ古い木造家屋で、裏手には人を拒むように巨大な山が聳えていた。鬱蒼とした木々に覆われ、どこか湿り気を帯びた匂いが漂い、薄曇りの日に ...

バス停に立つもの r+4,173

俺が十八か十九の頃の話だ。 生まれ育った家は山の中の田舎にあり、夜になると人通りが消え、虫と風の音しか聞こえなくなるような場所だった。 そこに、不釣り合いなほど新しいバス停がぽつんと建っていた。壁のな ...

お狐様が守る夜 r+2,459

アパートに引っ越した【ゆっくり朗読】 以前、活力あふれる虚弱体質の母の身に降りかかった怖い話を書いた者です → vibrant-frail-mother 今年の七月、諸事情あって私は実家へ戻った。けれ ...

夢日記の余白 r+1,989

当時、私は高校生で、なぜか「夢日記」というものにのめり込んでいた。 目が覚めるたび、あるいは通学のバスの中で、まだ寝ぼけた頭のまま、メモ帳に夢の内容を書きつける。それが妙に楽しかったのだ。 不思議とよ ...

白い犬の車 r+2,287

あの時の話を、ようやく文字にできる。 どうしても書こうとすると身体の調子が崩れてしまって、何度も途中でやめた。奇妙なことに、そういう体調不良はこの話に限って起きるのだ。書くべきではない、という誰かの意 ...

やまけらし様の靴音 n+

あの夜の湿気を帯びた空気を思い出すたび、未だに背中がじっとりと汗ばんでくる。 あれは確か、夏の終わり、蝉の声とひぐらしの声が交じり合う、どこか季節の境目のような日だった。 家は山に囲まれた集落にあって ...

隣室の影 r+8,008

前に住んでいたアパートでのことを話そうと思う。 派遣社員として働いていて、そこそこ給料のいい現場にありつけたのはいいが、実家からは距離がありすぎた。朝は毎日六時に起きて電車に揺られる生活だったが、もと ...

首に残る跡 r+1,941

父の実家のある街は、不思議な場所だった。 山と海に挟まれているのに、どちらの匂いも色も、半端にしか感じられない。田舎と言うには人も車も多く、都会と言うには何もなさすぎる。道路はきちんと舗装されているの ...

烏名を呼ぶ声 r+5,032

2025/10/27   -短編, r+, 土着信仰

俺が生まれ育った土地には、他所の人には信じがたいような風習が残っていた。 今はもう市の一部に組み込まれて、ただの山あいの集落に見えるだろうけれど、子供の頃の俺にとっては、そこは常に何かに見張られている ...

兄の名を呼ぶ者 r+4,162

二十年前に死んだ兄のことを、いまも鮮明に覚えている。 血がつながった者同士だからというより、まるで双子のように息が合い、私は兄のあとを影のようについて歩いていた。学校から帰るとすぐ、ランドセルを放り投 ...

八年目の再会 n+

今でも、あの街角の湿気を帯びた空気を思い出すと、喉の奥がざらつく。 一九九七年の六月二十六日、薄曇りで、アスファルトがぬめるような午後だった。 あのとき何が起こったのか――いや、何を「見てしまった」の ...

足跡の残り香 r+7,019

二十六年のあいだにいろいろあったはずなのに、今でも頭に焼きついて離れない光景は、たった一度の、あの出来事だけだ。 人間は本当に恐怖で凍りつくと、声を出すこともできず、身体の自由もきかなくなる。あの日の ...

ドラえもんの未来 r+1,583

小学校三年生の頃のことだ。 まだランドセルの匂いが新しく、遊ぶことと空想することだけで毎日が満ちていた時代。 きよみちゃんという女の子がいた。いつも一緒にいて、家を行き来し、互いの匂いまで知っているほ ...

赤に還る r+4,092

坂本の話を、私の口から語らせてもらう。いや、正確には、あの日から私は坂本ではなくなった。 坂本という名を持つ人間は、もうとうにどこかへ消え失せた。残っているのは、赤に浸食された私の肉体と、まだ人間であ ...

二番目の人柱 r+4,833

母の話をしようと思う。 いまも鮮明に残るのは、祖父の低い声と、親戚の神主が告げた冷たい言葉だ。だが順を追って話さなければならない。 母は地方の女子高で教師をしていた。そこは噂に聞くだけでも背筋が冷たく ...

生きた心霊写真 r+2,142

あれは、忘れもしない自分の誕生日の夜だった。 少し気取って、仲のいい友人を呼んでホームパーティを開いたのだ。狭い部屋だったが、飾り付けをして、ケーキも用意し、缶ビールを積み上げて、ちょっとした祝祭の空 ...

きよめたまひ、はらいたまへ n+

窓の外に差し込む夕焼けの光を思い出すと、今でも胸の奥がざわめく。 あの出来事は夢ではなかった、と確信しているのに、どうしても現実味が薄れてしまうのだ。私の家系には、少しばかり不思議な勘が働く血が流れて ...

深夜三時の座卓 r+6,248

七年前に付き合っていた女の話をしようと思う。 最初に彼女と会った時、俺はその家の事情なんてほとんど知らなかった。ただ、どこか屈託のない笑顔を浮かべる癖と、何かを心の奥に沈めているような影を感じていた。 ...

病室に来た者たち r+5,134

あれは、もう随分前のことになる。 けれど、骨の奥にまだ痛みが残っているせいで、決して忘れることはできない。ある日の朝、いつも通りの通勤経路を歩いていた。慣れた道だし、特別なことはなにもなかった。空も曇 ...

電線に燃えるもの r+1,416

小学校二年から四年までのあいだ、週に二度、放課後になると姉と一緒に、学校のすぐそばにあるそろばん塾へ通っていた。 教室の隣には場違いなようにぽつんと墓地があった。家一軒ぶんほどの狭い敷地に、黒ずんだ墓 ...

期限の工場 r+3,042

あの時のことを思い出すと、いまだに背筋がぞっとする。 当時、私は地方の小さな工場に勤めていた。食品関係といっても華やかさなど一切ない。惣菜を決められたレシピどおりに作り、プラスチックの容器に詰め、大手 ...

包丁をしまった客 r+4,856

三年前のことになる。あの夜のことを、今も思い出すと息が詰まる。 当時、俺はキャバクラでボーイをやっていた。きらびやかで、表向きは華やかな世界の裏側に身を置いていたわけだ。けれど、誰もボーイになんて興味 ...

幻肢の記憶 n+

あの夜の病室を思い出すと、今でも胸の奥にひやりとした重みが残る。 私は小さな診療所を営んでいる開業医だが、入院設備も僅かながら備えており、救急指定も受けている。病棟の夜はいつも不気味な静けさに満ちてい ...

笑う檻 r+8,385

夫のことを、ただの「人がいいだけの男」だと思っていた。 疑うことを知らず、家事を押し付けても育児を放り出しても、にこにこと「疲れてるんだろ、俺がやるから休んでて」と言う、あまりに素直すぎる男。だからこ ...

【閲覧注意】川原の石 r+5,013

地方の大学に進学したばかりの頃、あの頃の自分は浮かれきっていたと思う。 初めての一人暮らしに、都会では考えられないほどの山や川や海の自然。すべてが新鮮で、触れるものすべてが自分を祝福しているように思え ...

六月十二日の香 r+4,385

お祓いに行く前に、どうしても記しておきたいことがある。 いや、これを書き残さずにいると、何もかもが夢のように曖昧に溶けてしまいそうで、自分の存在ごと消えてしまうのではないかという、そんな不安に駆られて ...

仏の中のもの r+4,187

初めて海外へ出たのは、二十代の終わりだった。 行き先は中国、浙江省の杭州。湖と山に抱かれた古都で、観光地としても有名な場所だった。いま振り返れば、どうしてあの旅行が人生の転機になったのか、自分でもまだ ...

水の音の家 r+4,800

2025/10/24   -短編, r+, 怪談

ホームヘルパーという仕事を知っていますか。 年寄りの家に行って、ご飯を作ったり、掃除をしたり、時にはオムツを替える。人の暮らしに寄り添いながら、淡々と日常を維持する仕事です。 結婚を機に一度は退職して ...

八〇三号室の女 r+3,895

私が新しい部屋に越して三日目の夜のことだった。 その日は珍しく仕事がうまくいって、取引先と深夜まで繁華街で飲んでいた。駅から徒歩二分という便利な立地のマンションを借りたばかりで、終電ぎりぎりまで遊んで ...

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