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短編 洒落にならない怖い話

鑑識マル秘事件簿

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以前俺が鑑識にいた時の怖い話。

冬の小雨が降る晩だった。

確か10時くらいだったと思う。

書類整理も一段落して先輩とコーヒー飲みながら雑談してた。

そんな時無線機がけたたましく鳴った。

『〇〇町7丁目〇-〇 ひき逃げ事件発生』

先輩が「行くか」って言ったのを皮切りに、さっきまでののんびりムードが一転、緊張が走った。

当時は自分が運転で、雨の中現場まで向かった。

サイレンがけたたましく鳴る中助手席の班長が一言

「こういう小雨の日って決まって変な事が起きるんだよな……」

「変な事ってなんですか?まさか幽霊とか?(笑)」

すると後ろの席の先輩が「そのまさかだぜ」

俺自身怪談ものとか大好きだったので興味深々の中、現場に到着。

死亡ひき逃げ事件との話だったので遺体を確認しようと器材一式を持って班長と制服警官の方に向かった。

班長が「マルガイは?」(被害者)

すると警官が「あそこで」と目を伏せながら向こうを指差した。

そこには1台の車が停車していた。

ひき逃げとのことであったがどうやらマルヒ(被疑者)は戻ってきたらしい。

その車の屋根を見た俺は言葉を失った。

頭が完全に潰れた遺体がしがみついていたのだ……

さすがに班長も驚いてたがすぐに「現場検証はじめるぞ」と私たちに言って作業しだした。

マルヒの話では、轢いて一旦止まったが怖くなって逃げたとの事。

車を出そうとした時その死体が車にしがみついてきたとの事。

結局科学的に証明できないので、偶然轢いた死体がのったという事で報告書は出されたが、検証に立ち会った俺が言う。

遺体の手はしっかりと、屋根の上に付いているスキーなんかをのせる台にしがみ付いていた。

班長や先輩もこんな事いちいち気にするなと軽く言われた。

警察や消防みたいに現場に行く人間はしょっちゅう不思議な体験するからと。

この後も色々あったがそれはまたいつか。

因みに今は地域課だがいろいろある……

皆様読んで下さってありがとうございます。

恐らく文章で書くと怖くないかもしれません。

ただ実際に現場にいて目にすると背筋が凍りました。

まだ鑑識に配属され、間もなかったので遺体も見慣れてなかったから余計かもしれません。

ただこれだけは言えます。

世の中には説明不可能な事は確かにあります。

(了)

 

47都道府県・怖くて不思議な物語 [ 平川陽一 ]

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