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キャッシャ夜番 r+9,849
俺の生まれ育った村には、女の死にだけ反応する奇妙な風習がある。 遺体が家に戻った晩、十人の男を選び、夜通しろうそくと線香を絶やさぬようにして酒を酌み交わす。酔いが回るほどに火は神聖なものに近づく、と誰 ...
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遠野と尾道、奇形の神と音なき風鈴 r+1,814
これは、信じてもらえないと思うんです。 でも聞いてくれるだけで嬉しい。俺みたいなのが、こういう話をしたところで笑われるか、病人扱いされるか、まあそのへんだってのは分かってるんですけど、それでも、どこか ...
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【追悼】ダイアナ妃 8.31死亡事件~陰謀か事故か!?その疑惑の真相に迫る!! r+2,205
【追悼】ダイアナ妃 8.31死亡事件~陰謀か事故か!?その疑惑の真相に迫る!!【ゆっくり朗読】 ダイアナ死亡事故に新事実! 独占!元執事が語った真相とは? 事故か?陰謀か?世紀のミステリー/ダイアナの ...
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顔咲 r+1,335
2025/08/31 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
タクシー運転手をやっていた頃、暇な時間によく乗客に話しかけていた。 世間話や天気のことが多かったが、ときどき「怖い話、聞いたことありません?」なんて訊くこともあった。そういうのが好きだったんだ。だが、 ...
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作業灯の灯るはずのない場所 r+1,404
2025/08/31 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
うちから歩いて十分ほどのところに、もう使われなくなった鉄道用の古いトンネルがある。 名は伏せるが、地元では少しばかり名の知れた心霊スポットで、地元の人間であれば誰もが「そういう場所」として認識している ...
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ロボトミー殺人事件 r+29,457
2025/08/30 -短編, r+, ほんとにあった怖い話, 凶悪殺人事件
★人気ベスト300ロボトミー殺人事件再考 ――これは「人間」が壊れていった記録である。 警視庁刑事部の退職者から、奇妙な話を聞いた。話の舞台は昭和五十四年、秋の東京。現場に足を踏み入れた刑事が最初に目にしたのは、血のり ...
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視界の端にいるもの r+2,793
2025/08/30 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あの子が死んだ。心臓発作、十三歳だった。 前触れも、伏線も、なんにもない。朝ごはんを食べて、陽のあたる窓辺で丸くなっていたそのまま、ぴくりとも動かなくなっていた。 生きているとしか思えなかった。毛並み ...
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包丁の向こう側 r+6,144
2025/08/29 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
専門学校に入ったばかりの頃、ぼくはひどく孤独だった。 大阪の安アパート、薄い壁、うるさい隣室、コンビニ飯の油臭さ。新しい生活はただ無味で、誰とも目を合わせられないまま、ひと月、ふた月と流れていった。 ...
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ズラが這う r+2,582
2025/08/29 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あんまり怖くも面白くもない。 それは自分でもわかってるんだけど、今夜は寝つけなくて、ふと思い出してしまった。……だから、書く。 仕事は、いわゆるIT土方ってやつで、古びたマンションで一人暮らし。現場の ...
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乗りますか~倉敷堀、空舟の影 r+3,394
2025/08/29 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
岡山・倉敷──あの街で、俺は見てはいけないものを見たのかもしれない。 コロナ禍真っ只中の、空気まで死んだようなある平日の午後だった。仕事で倉敷の美観地区の辺りを歩いていた。アイビースクエアの横を抜けて ...
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《加茂前ゆきちゃん失踪事件》空白の30年を推理する r+6,018
失踪事件概要 事件が起きたのは、1991(平成3)年3月15日、三重県四日市市豊田。 家族構成は両親と3人の子供。 父、芳行さんは車の板金工場勤務。母市子さんはパート勤務。 3人の子供はいずれも女の子 ...
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テクノロジー犯罪被害者の悲痛な叫び(集団ストーカーの恐怖)#9,042
2025/08/28 -中編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間, 事故・事件
★人気ベスト300【ゆっくり怪談】テクノロジー犯罪被害者の悲痛な叫び(集団ストーカーの恐怖) 今月の頭に、高校時代の友人から突然メールをもらったのですが、それがとても妙な内容で……正直とても怖かったので、書き込みます。 ...
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蘇生されたもの r+5,424
以前勤めていた病院の話だ。 救急の夜勤シフトだった。夜中の一時を回ったころ、救急車のサイレンが近づいてきた。運ばれてきたのは六十代後半の男性。名札のないジャージに裸足。心停止状態だった。 いつも通りの ...
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ポチの家 r+4,163
2025/08/28 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
私は数年前まで、ある一家に「飼われていた」…… 今こう書いてみて、なんとも奇妙な言い回しだとは思うけれど、他に説明のしようがない。思い違いや夢にしてはあまりに生々しく、かといって現実だと信じ切るには、 ...
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境界線の綱引き r+3,049
2025/08/28 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
知り合いから聞いた話が発端なんだけど―― いや、そもそもそいつもどこで仕入れたのかは言わなかったから、話半分に聞いてほしい。けれど、あのとき感じたあの感覚が、ただの思い込みで片づけられるかというと…… ...
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【最新学説Ver.】『明智光秀と天海僧正は同一人物説』を裏付ける圧倒的な根拠!知られざる謎の生涯とその秘密 r+4,327
【最新学説Ver.】『明智光秀と天海僧正は同一人物説』を裏付ける圧倒的な根拠!知られざる謎の生涯とその秘密【ゆっくり朗読】 明智光秀:知られざる謎の生涯とその秘密 出典【あの人の人生を知ろう~明智光秀 ...
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旧校舎の顔 r+7,784
あれは事実だったと、今でも信じている。 もう何十年も前のことだ。なのに、つい昨日のことのように、肌に貼りつくような湿気や、騒然とした教室の空気を思い出せる。 昭和五十九年、大阪の千里丘にある〇〇第二小 ...
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た・り・な・い r+3,454
2025/08/27 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
あれは、たしか小学四年の夏休みだった。十五年経った今でも、忘れられない。 本当にあったんだ。全部。 当時、俺は山中ってやつとよくつるんでた。クラス替えで同じになったのがきっかけだったけど、そいつ、ちょ ...
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金の像は笑っている r+4,580
2025/08/27 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
あれは五年前の夏休みだった。 俺がまだ中学生で、日が落ちるまでエアガンをぶっ放して遊んでいた、そんな馬鹿な時期のことだ。 事件が起きたのは、実家のすぐ近くにある古い寺――代々うちの家も檀家として関わっ ...
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過去から見つめられていた r+2,017
2025/08/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あれは小学校六年の春先、桜がまだ枝に残っていた頃だった。 放課後、近所の公園で友達とドッジボールをしていたんだ。遊具のそばには他の子どもたちもいたし、母親らしき人たちがベンチに座っておしゃべりしていた ...
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歌の残る墓地 r+1,710
2025/08/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
山に入って三日目、ようやく最初の目的地にたどり着いた。 古地図にだけ記され、国土地理院の地形図ではただの雑木林とされているその場所は、実際、道など存在しなかった。高巻きしながら枝を払い、沢を跨ぎ、獣道 ...
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観察者の呪い r+1,650
2025/08/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
泊まったホテルの名前は、もう思い出せない。 いや、思い出したくないのかもしれない。場所は東北だったはずだ。学会での発表があり、大学から派遣された私は、前乗りして一泊する必要があった。地方都市の駅前にぽ ...
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封印された廃屋と呪縛 r+7,008
2025/08/26 -長編, r+
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話禁断の記憶 これは、私が少年時代に足を踏み入れた、呪われた土地の物語だ。 私が小学五年生だった夏。東京で生まれ育った鍵っ子の私は、毎年恒例となっていた母方の祖父母の家で、一ヶ月ほどの日々を過ごしていた ...
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月の景色が見えたら r+2,601
2025/08/26 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
ああ、これはもう五十年も前のことになる。 俺がまだ小学生だったころ、川崎の工場地帯のど真ん中に住んでいた。空気は金属と油の臭いが混ざってて、運河は濁った緑のドブ色。空気に触れてるだけで目が痛くなるよう ...
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祝福と呪詛の桃色袋 r+6,698
母の故郷の話を初めて知ったのは、大学進学の準備をしていた数年前のことだった。 進学先は東京。地方の静かな街で暮らしていた私には、それだけで大きな転機だった。駅前にはスタバもなければ、大型チェーン店も見 ...
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天安河原に名を呼ばれて r+2,767
2025/08/25 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
宮崎に行ったのは、ちょうど十年前。 あの頃はまだ学生で、夏休みの終わりに仲間内で旅行したんだ。五人くらいで。車を借りて、ルートを決めたのは、妙に霊感と自己啓発を履き違えたような先輩だった。名前は伏せと ...
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ボディバッグの夢 r+2,769
2025/08/25 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
ヒッピーに憧れてた。 きっかけは、ビート・ジェネレーションの詩集と、場末の中古レコード店で見つけたジャニス・ジョプリン。あの時代の連中が見てた幻覚や、行き場のない魂の震えに、なぜか強く惹かれた。 そん ...
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猫の声がする r+1,580
2025/08/25 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
猫が人間を操るなんて、冗談でも言いたくなるようなことだと思っていた。 いや、今でもそう思いたいのかもしれない。ただ、それを頭から否定できない自分が、ここにいる。 うちには猫が五匹いる。どいつも野良出身 ...
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幼少期に宮崎勤と遭遇した話 #10,250
幼少期に宮崎勤と遭遇した話【ゆっくり朗読】 宮崎勤死刑に思い出すこと。(2008-06-18) 幼少時、私は宮崎勤死刑囚に遭遇している。 これまでこのことについて他人に話したことはほとんどなかったけれ ...
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勝手口の家 r+4,646
2025/08/24 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
三歳の頃の記憶が、私のいちばん古い記憶だ。 木枯らしの吹く夕暮れ、公園のブランコにひとり座っていた。鉄の鎖が軋み、耳がちぎれそうに冷たい。手も足もかじかんで、呼吸すら痛かった。それでも帰れなかった。家 ...
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白髪の門番 r+1,823
2025/08/24 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
実家は、端的に言って、広い。 田舎にしては異様なほどに敷地がだだっ広くて、畑に温室、竹林に動物小屋跡まである。 門が五つもあって、まるで旧家というより廃寺のような趣がある。 父方の先祖は、昔このあたり ...
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コトリバコ【コンプリート・完全版/語り継がれる定番名作怖い話】#6,405
ナオキマンによる解説 【ゆっくり怪談】コトリバコ【コンプリート・完全版/語り継がれる定番名作怖い話】 この話は、霊感の強い友達の話。 912 小箱 2005/06/06(月) 12:57:48 ID: ...
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過去改ざんテスト r+1,946
2025/08/23 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
正直、最初は「母親に無理やり連れて行かれた」と言ったほうが近い。 自己啓発系のセミナーだって聞いた時点で帰りたかったが、親戚が最近ハマってるって話で、逆らいにくかった。場所は地元の公民館、和室。六畳く ...
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鏡のなかのおまえ r+14,362
大きめの姿見がある家に住んでいる人は、一度試してみてほしい。 ただし、くれぐれも“継続”はしないように。 ――鏡のなかの自分を、じっと見つめながら、言ってみるんだ。 「お前は誰だ」 霊的な話じゃない。 ...
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三月の隣人 r+3,362
2025/08/22 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
引っ越ししてきたのは、もう何年前になるだろうか。 駅から徒歩五分、築二〇年ほどの古びたマンション。間取りは二LDK。部屋の広さのわりに家賃が妙に安かったのを、今でもはっきり覚えている。付き合っていた彼 ...
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出前の青年 r+2,405
2025/08/22 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
俺が二十歳を少し過ぎたころだった。 あの頃、近所の小さな和食屋で、毎晩のように出前をしていた青年がいた。年齢は俺より三つほど下。高校へは行かず、十五か十六の頃から、あの店で住み込みで働いていた。人当た ...
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三つの『ツ』 r+1,739
2025/08/22 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
三年前の夏だったと思う。腕が日に焼けてヒリついていた記憶がある。 あの頃、就職したばかりの俺は、ただ生きてるだけで手一杯だった。なにかを考える余裕もなく、朝起きて、電車に揺られて、ただ席に座ってるだけ ...
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霊視の黙 r+6,652
叔母は、生まれつき、見える人だった。 霊とか、気配とか、過去とか……そういう曖昧なものが、布の皺や汗の染みから浮かび上がるらしい。 若い頃は隠していたが、五十を過ぎてからは人の相談事を引き受けるように ...
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忌箱 r+7,915
あれは平成八年、高三の秋口だった。 俺は北のほうの寒村に生まれ育って、何もない町で、娯楽も刺激もろくにない。そんな町に腐る寸前の俺たちが、当然のように憑かれたように集まっていたのが、例の廃神社だった。 ...
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雨の日の花屋 r+2,425
2025/08/21 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
自分が小さい頃に通っていた保育園。 今、その保育園で、昔の友達が働き始めた。久しぶりに会ったそいつと、酒を飲む機会があった。話してるうちに「そういや、あの頃の担任の先生、まだ働いてるよ」って聞かされて ...
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スピリチュアル系 r+1,776
2025/08/21 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
スピリチュアル系【ゆっくり朗読】 現在進行形で起こっている『呪い』に関するネタ投下 473 :パワーストーンやヒーリングバカに付ける薬なんかないよ1:2011/08/24(水) 19:48:55.33 ...
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苗字の由来 #10,844
2025/08/20 -短編, r+, 家系にまつわる怖い話
★人気ベスト300苗字の由来【ゆっくり朗読】 自分の苗字由来の話。 田舎の方に行くと、地域に同じ苗字の家が密集してる集落なんてのは割とよくあると思う。 で俺の住んでた地域も二、三種類の苗字が大半を占めていてました。 俺 ...
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階下の奇妙な住人 r+6,511
2025/08/20 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300【ゆっくり怪談】階下の奇妙な住人 西東京のアパートに引っ越した時のことです。 2DK、2階建て軽鉄骨の築2年、ごく普通の物件です。 私の部屋は3戸ある2階の左端でした。 当時、私は独身でフリーの仕事を ...
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世界一残虐非道な女-ビヴァリー・アリット(Beverley Allitt)#5,309
世界一残虐非道な女-ビヴァリー・アリット(Beverley Allitt)【ゆっくり朗読】 「ミュンヒハウゼン症候群(Munchhausen Syndrome)」と呼ばれる病気がある。 語源は『ホラ吹 ...
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カーテンの奥の足 r+3,704
2025/08/20 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
長野県出張で長野に行ったときの話だ。 地方の話をするのに「田舎」って言葉を使うのは少し気が引けるけれど、やっぱり都市部とは空気の濃度からして違う。呼吸するたび、肺の内側まで冷えていくような感覚がある。 長野 ...
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白い靄の男 r+1,851
2025/08/20 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
もう異動してしまったが、あれは去年の冬のことだった。 社会人になって六年目、誰に話しても信じてもらえないと思う。だが、あれを体験して以来、俺は毎朝手を合わせてから職場に入るようになった。 名前も場所も ...
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山宿の怪 r+6,813
山宿の怪【山にまつわる怖い話・ゆっくり朗読】 祖母の法事があり、先日、十数年ぶりに故郷の山奥の町に帰ってみました。 法事の後宴会があり、そこで遠縁の爺さんに面白い話を聞いたので書いてみます。 爺さんは ...
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黒階のある家 r+4,340
2025/08/19 -中編, r+, 洒落にならない怖い話
長崎県あの家のことを、私はまだ夢に見る。 長崎の、地図にも小さくしか記されていない島。祖父の家。もう取り壊されて存在しないはずの、その屋敷のなかを、私は夜ごと彷徨っている。 父が生きていた頃は、一切語られな ...
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二階にいる嫁 r+4,199
2025/08/19 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
転職して半年。部署は違うが、喫煙室でよく顔を合わせる五つ上の先輩と仲良くなった。 最初は軽い挨拶程度だったが、似たような苦手上司の愚痴でもこぼした拍子に打ち解けて、それからというもの、休憩のたびに煙を ...
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ラッパの前に畳むもの r+3,505
2025/08/18 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
予備自衛官補だった頃の話だ。 もう十年以上も前になるだろうか、季節は夏、湿気の張りついた空気が制服の下を這いまわるような日々だった。大学の講義を終えて電車を乗り継ぎ、郊外の駐屯地に入ったのを、今でも鮮 ...