短編 洒落にならない怖い話

喜界島廃病院【ゆっくり朗読】6410

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鹿児島県の奄美大島の横にある喜界島出身の先輩から聞いた話です。

先輩の実家の近くにある廃病院があるらしいんです。

建物はそこまで大きいわけでもない普通の個人病院。

何故廃業になったかは先輩もあやふやだったんだけど、地元では、ちょっとした心霊スポットとになってたらしい。

でも、心霊スポットって言うだけで、大した現象が起こるわけじゃないみたい。

街の中に有るし、ボロボロに壊されてるわけでもなく、侵入も出来ないし。

ただ『不可解な写真が撮れる……』っていう噂があったそうです。

先輩も友達何人かで行ってみたけども、結局なにも起こらず。

つまんないけど、せっかくだから写真でも撮るか!!って事で、記念に何枚か撮りあいっこで写真を撮って、その日は終わったらしい。

後日、そのフィルムを現像に出してはみたものの、写真は全て白い写真で失敗ばかり。

でも、おかしいのは廃病院に行った写真だけが『白い写真』になっていて前後の写真はうまく撮れていました。

おかしいな……なんて思ってその写真をよ~く見たそうなんです。

白い写真なんだけど真っ白じゃない……ボヤけて何かが写ってる。

『字……じゃないかこれ……??』

よく見ると、確かに字っぽいけど……ピントが合ってないのかボヤけて見えてる。

ただ写真の全体を占めるくらい大きな文字……

すると一人が

『あの病院って、首黒病院(仮名)だよね??』

『うん……』

『この字……首黒って書いてない??』

『あ……そうかも!!ってことは…………え!!??』

『……』

写真に写り込んだもの……

死んだ院長先生のネームプレート……

白いのは白衣だったから……

つまり写真を撮ってる時、実は院長先生がピントが合わないくらい、超至近距離に立っていたって事になるんです。

霊って事ですよね!!

考えたらゾッっとする話でした。

たしか先輩、その写真いつか見せてあげるっち言ってたけどまだ見せてもらって無いです。

ちなみに、宜保愛子さんが亡くなる半年くらい前に、ロケで喜界島を訪れたたときのこと。

「この島には怨念が渦巻いてきて危険」といって船から降りずに引き返したというエピソードがあるそうです。

(了)

参考資料

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