ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「短編」 一覧

令和十八年の訪問者 r+1,639

福岡の田舎に住んでる。山あいの盆地で、夏は湿気がまとわりつくように重い。 今日も朝から茹だるような暑さで、庭の草むしりなんてやるもんじゃなかったと、汗だくになりながら後悔してたところに、見知らぬ若い男 ...

砂利の家 r+2,782

田舎での記憶というのは、どこか夢とうつつの境を彷徨っていて、ふと思い出すたびに足元が軋むような感覚をおぼえる。 これから語るのは、俺がまだ小学生だった頃の話だ。今にして思えば、あれは人間の仕業だったの ...

コール音の向こう側 r+1,513

もう十年ほど前の話になる。 けれど、あのカラオケ屋で働いていた三年間のことは、いまだ夢のようで、時々ふいに夜中、目が覚める。何かが戻ってきたような、あの場所から視線だけが追いかけてくるような、そんな感 ...

アイという名の男 r+1,613

小学生の頃、近所に〈アイ〉と呼ばれていた中年の男がいた。 いや、正確には、誰も彼の本名を知らなかった。みんな、彼がいつも発していた奇妙な声、「あいっ!」から、そう呼ぶようになったのだ。 毎日決まった時 ...

忘れられた八人目 n+

中部の山奥で育った。 家々は杉林のあいだから顔をのぞかせ、夕暮れには獣の声が近いのか遠いのか分からないほど反響した。子どもの数は少なく、同じ年に生まれたのは八人だけ。全員が男子だった。 学校では否応な ...

《赤城神社主婦失踪事件》推理考察 n+

2025/08/31   -短編, 未解決事件, n+2025

以下、群馬県赤城神社で起きた未解決失踪事件「志塚法子さん失踪事件」を、事実と推理に分けて論理的に整理し、推理考察します。 第一部:事件の詳細 1998年5月3日、ゴールデンウィーク中の群馬県宮城村(三 ...

キャッシャ夜番 r+9,849

俺の生まれ育った村には、女の死にだけ反応する奇妙な風習がある。 遺体が家に戻った晩、十人の男を選び、夜通しろうそくと線香を絶やさぬようにして酒を酌み交わす。酔いが回るほどに火は神聖なものに近づく、と誰 ...

遠野と尾道、奇形の神と音なき風鈴 r+1,814

2025/08/31   -短編, r+

これは、信じてもらえないと思うんです。 でも聞いてくれるだけで嬉しい。俺みたいなのが、こういう話をしたところで笑われるか、病人扱いされるか、まあそのへんだってのは分かってるんですけど、それでも、どこか ...

【追悼】ダイアナ妃 8.31死亡事件~陰謀か事故か!?その疑惑の真相に迫る!! r+2,205

【追悼】ダイアナ妃 8.31死亡事件~陰謀か事故か!?その疑惑の真相に迫る!!【ゆっくり朗読】 ダイアナ死亡事故に新事実! 独占!元執事が語った真相とは? 事故か?陰謀か?世紀のミステリー/ダイアナの ...

顔咲 r+1,335

タクシー運転手をやっていた頃、暇な時間によく乗客に話しかけていた。 世間話や天気のことが多かったが、ときどき「怖い話、聞いたことありません?」なんて訊くこともあった。そういうのが好きだったんだ。だが、 ...

作業灯の灯るはずのない場所 r+1,404

うちから歩いて十分ほどのところに、もう使われなくなった鉄道用の古いトンネルがある。 名は伏せるが、地元では少しばかり名の知れた心霊スポットで、地元の人間であれば誰もが「そういう場所」として認識している ...

義姉の謝罪 n+

義姉が死んで、二年が経つ。 未だにその事実を受け入れられずにいる。あの人は、誰よりも私のことを理解してくれていたからだ。 兄と私は複雑な家庭に育った。両親は気まぐれに家を出て行き、帰ってくる時期も定か ...

ロボトミー殺人事件 r+29,457

ロボトミー殺人事件再考 ――これは「人間」が壊れていった記録である。 警視庁刑事部の退職者から、奇妙な話を聞いた。話の舞台は昭和五十四年、秋の東京。現場に足を踏み入れた刑事が最初に目にしたのは、血のり ...

視界の端にいるもの r+2,793

あの子が死んだ。心臓発作、十三歳だった。 前触れも、伏線も、なんにもない。朝ごはんを食べて、陽のあたる窓辺で丸くなっていたそのまま、ぴくりとも動かなくなっていた。 生きているとしか思えなかった。毛並み ...

削除完了 n+

私は自分のことを、自分で説明できない。 記憶というものが、まるで粗末な布切れのように、少し引っ張ると縫い目が裂けて、中身がぽろぽろ零れていく。 小学校のことなど、ほとんど何も覚えていない。友達がいたは ...

包丁の向こう側 r+6,144

専門学校に入ったばかりの頃、ぼくはひどく孤独だった。 大阪の安アパート、薄い壁、うるさい隣室、コンビニ飯の油臭さ。新しい生活はただ無味で、誰とも目を合わせられないまま、ひと月、ふた月と流れていった。 ...

ズラが這う r+2,582

あんまり怖くも面白くもない。 それは自分でもわかってるんだけど、今夜は寝つけなくて、ふと思い出してしまった。……だから、書く。 仕事は、いわゆるIT土方ってやつで、古びたマンションで一人暮らし。現場の ...

乗りますか~倉敷堀、空舟の影 r+3,394

岡山・倉敷──あの街で、俺は見てはいけないものを見たのかもしれない。 コロナ禍真っ只中の、空気まで死んだようなある平日の午後だった。仕事で倉敷の美観地区の辺りを歩いていた。アイビースクエアの横を抜けて ...

《加茂前ゆきちゃん失踪事件》空白の30年を推理する r+6,018

失踪事件概要 事件が起きたのは、1991(平成3)年3月15日、三重県四日市市豊田。 家族構成は両親と3人の子供。 父、芳行さんは車の板金工場勤務。母市子さんはパート勤務。 3人の子供はいずれも女の子 ...

平成生まれのコージくん~追憶の声 n+

平成が始まった翌日のことを、今でも鮮明に覚えている。 その頃の自分は中学生で、受験を控えた不安を抱えながらも、塾へ向かう道をいつものように歩いていた。新宿の住宅街の夕暮れ。ビルの影に差し込む橙色の光が ...

《江東区亀戸女性マンガ家殺人事件考察》犯人像の再構成 n+

2025/08/28   -短編, 未解決事件, n+2025

亀戸六丁目マンション内女性殺人事件 2000年9月、シドニー五輪の熱気が日本を包む中、東京の下町・亀戸の一室で、未来ある若き女性漫画家の命が静かに奪われた。被害者は吉田陽子さん(当時28歳)。ペンを握 ...

言論を撃った見えざる手~赤報隊事件、30年後の犯人プロファイリング n+

2025/08/28   -短編, 未解決事件, n+2025

導入:昭和末期に響いた、自由への弔鐘 昭和という時代が終焉を迎えようとしていた1987年5月3日、憲法記念日の夜。兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に、黒い目出し帽の男が押し入り、散弾銃を発砲した。小尻知 ...

蘇生されたもの r+5,424

以前勤めていた病院の話だ。 救急の夜勤シフトだった。夜中の一時を回ったころ、救急車のサイレンが近づいてきた。運ばれてきたのは六十代後半の男性。名札のないジャージに裸足。心停止状態だった。 いつも通りの ...

境界線の綱引き r+3,049

知り合いから聞いた話が発端なんだけど―― いや、そもそもそいつもどこで仕入れたのかは言わなかったから、話半分に聞いてほしい。けれど、あのとき感じたあの感覚が、ただの思い込みで片づけられるかというと…… ...

《室蘭女子高生失踪事件》と推理考察 n+

2025/08/27   -短編, 未解決事件, n+2025

2001年3月6日、北海道室蘭市。人通りの多い昼下がりの繁華街で、室蘭栄高校1年生・千田麻未さん(当時16歳)が忽然と姿を消した。アルバイト先へ向かう途中の出来事で、そのまま行方は途絶えた。事件から2 ...

隣人はひとり、なのにふたり n+

大学二年の春、ひとり暮らしを始めた。 街の中心から少し外れた、古びた鉄筋コンクリートのマンション。共用廊下に雨水が染みた跡が残り、夜になると灯りの半分は点かない。それでも、家賃の安さに釣られて即決した ...

旧校舎の顔 r+7,784

あれは事実だったと、今でも信じている。 もう何十年も前のことだ。なのに、つい昨日のことのように、肌に貼りつくような湿気や、騒然とした教室の空気を思い出せる。 昭和五十九年、大阪の千里丘にある〇〇第二小 ...

た・り・な・い r+3,454

あれは、たしか小学四年の夏休みだった。十五年経った今でも、忘れられない。 本当にあったんだ。全部。 当時、俺は山中ってやつとよくつるんでた。クラス替えで同じになったのがきっかけだったけど、そいつ、ちょ ...

金の像は笑っている r+4,580

あれは五年前の夏休みだった。 俺がまだ中学生で、日が落ちるまでエアガンをぶっ放して遊んでいた、そんな馬鹿な時期のことだ。 事件が起きたのは、実家のすぐ近くにある古い寺――代々うちの家も檀家として関わっ ...

過去から見つめられていた r+2,017

あれは小学校六年の春先、桜がまだ枝に残っていた頃だった。 放課後、近所の公園で友達とドッジボールをしていたんだ。遊具のそばには他の子どもたちもいたし、母親らしき人たちがベンチに座っておしゃべりしていた ...

歌の残る墓地 r+1,710

山に入って三日目、ようやく最初の目的地にたどり着いた。 古地図にだけ記され、国土地理院の地形図ではただの雑木林とされているその場所は、実際、道など存在しなかった。高巻きしながら枝を払い、沢を跨ぎ、獣道 ...

観察者の呪い r+1,650

泊まったホテルの名前は、もう思い出せない。 いや、思い出したくないのかもしれない。場所は東北だったはずだ。学会での発表があり、大学から派遣された私は、前乗りして一泊する必要があった。地方都市の駅前にぽ ...

裂け目の夜道 n+

あの日のことは、どうしても頭の隅から離れてくれない。 五年前の十二月、残業が珍しく長引いて、終電でようやく帰ることになった夜のことだ。 当時の住まいは、最寄り駅から徒歩二十五分もかかる古びたアパート。 ...

籐椅子の女 n+

九州の奥、山と藪に囲まれた集落にある古い家で、正月に一族が集まった。 年始の陽射しが縁側から差し込み、外は冷たい空気、座敷には酒と湯気が満ちていた。その上座、籐の揺り椅子には、笑みだけを残したまま記憶 ...

天安河原に名を呼ばれて r+2,767

宮崎に行ったのは、ちょうど十年前。 あの頃はまだ学生で、夏休みの終わりに仲間内で旅行したんだ。五人くらいで。車を借りて、ルートを決めたのは、妙に霊感と自己啓発を履き違えたような先輩だった。名前は伏せと ...

ボディバッグの夢 r+2,769

ヒッピーに憧れてた。 きっかけは、ビート・ジェネレーションの詩集と、場末の中古レコード店で見つけたジャニス・ジョプリン。あの時代の連中が見てた幻覚や、行き場のない魂の震えに、なぜか強く惹かれた。 そん ...

猫の声がする r+1,580

猫が人間を操るなんて、冗談でも言いたくなるようなことだと思っていた。 いや、今でもそう思いたいのかもしれない。ただ、それを頭から否定できない自分が、ここにいる。 うちには猫が五匹いる。どいつも野良出身 ...

笑い声の向こう n+

大学一年の春、ふとした瞬間に思い出す出来事がある。 あれを「錯覚だ」と片付けられれば、どれだけ気が楽だっただろう。 最近まで、二LDKの少し手狭なアパートで家族三人で暮らしていた。 私の部屋といっても ...

幼少期に宮崎勤と遭遇した話 #10,250

幼少期に宮崎勤と遭遇した話【ゆっくり朗読】 宮崎勤死刑に思い出すこと。(2008-06-18) 幼少時、私は宮崎勤死刑囚に遭遇している。 これまでこのことについて他人に話したことはほとんどなかったけれ ...

勝手口の家 r+4,646

三歳の頃の記憶が、私のいちばん古い記憶だ。 木枯らしの吹く夕暮れ、公園のブランコにひとり座っていた。鉄の鎖が軋み、耳がちぎれそうに冷たい。手も足もかじかんで、呼吸すら痛かった。それでも帰れなかった。家 ...

白髪の門番 r+1,823

実家は、端的に言って、広い。 田舎にしては異様なほどに敷地がだだっ広くて、畑に温室、竹林に動物小屋跡まである。 門が五つもあって、まるで旧家というより廃寺のような趣がある。 父方の先祖は、昔このあたり ...

夏の訪問者 n+

『そういえば叔母さんは元気?』 あの夜、どうしてあんなことを口にしてしまったのか、今でもわからない。夕食を終えて、台所で母が食器を片付けていた時だった。急に思い出したのだ。三歳か四歳の頃、夏の夜。母方 ...

過去改ざんテスト r+1,946

正直、最初は「母親に無理やり連れて行かれた」と言ったほうが近い。 自己啓発系のセミナーだって聞いた時点で帰りたかったが、親戚が最近ハマってるって話で、逆らいにくかった。場所は地元の公民館、和室。六畳く ...

無念だ n+

あれは、先月のまだ寒さが抜けきらない頃だった。 曇天の下、次男を連れて河原へ蕗の薹を探しに行った。春の匂いを探すつもりだったのに、季節はまだ少し手前で立ち止まっているらしく、足もとには枯れ草と小石ばか ...

鏡のなかのおまえ r+14,362

大きめの姿見がある家に住んでいる人は、一度試してみてほしい。 ただし、くれぐれも“継続”はしないように。 ――鏡のなかの自分を、じっと見つめながら、言ってみるんだ。 「お前は誰だ」 霊的な話じゃない。 ...

三月の隣人 r+3,362

引っ越ししてきたのは、もう何年前になるだろうか。 駅から徒歩五分、築二〇年ほどの古びたマンション。間取りは二LDK。部屋の広さのわりに家賃が妙に安かったのを、今でもはっきり覚えている。付き合っていた彼 ...

出前の青年 r+2,405

俺が二十歳を少し過ぎたころだった。 あの頃、近所の小さな和食屋で、毎晩のように出前をしていた青年がいた。年齢は俺より三つほど下。高校へは行かず、十五か十六の頃から、あの店で住み込みで働いていた。人当た ...

三つの『ツ』 r+1,739

三年前の夏だったと思う。腕が日に焼けてヒリついていた記憶がある。 あの頃、就職したばかりの俺は、ただ生きてるだけで手一杯だった。なにかを考える余裕もなく、朝起きて、電車に揺られて、ただ席に座ってるだけ ...

叩いていたのは n+

今年の黄金週間、家族は二泊三日の旅行に出た。俺ひとりを置いて。 二階建ての家は、古びているくせにやけに広い。もとは他人の家だったのを親父が買い取り、柱や壁には、前の住人の暮らしの痕がそのまま沁みついて ...

霊視の黙 r+6,652

2025/08/21   -短編, r+
 

叔母は、生まれつき、見える人だった。 霊とか、気配とか、過去とか……そういう曖昧なものが、布の皺や汗の染みから浮かび上がるらしい。 若い頃は隠していたが、五十を過ぎてからは人の相談事を引き受けるように ...

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