おれ的に洒落にならなかった話を。
58 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/02/26(日) 22:31:30.68 ID:o/eaGjCH0
大学一年の夏の話。
その頃ちょうどバイトクビになってて、毎日暇で寝てるだけの生活だった。
その日はいつも以上に蒸し暑く、寝苦しい日だったのを覚えてる。
おれはよく夢を見るんだが、その日の夢はなんか変だった。
表現しづらいが、その日は妙にリアルで、自分の部屋に突っ立てる夢で不意に玄関のチャイムが鳴るんだ。
それで、玄関を開けると目の前に、血だけの白い服?的なのをこっちを見ながら笑ってた。
びっくりして飛び起きた。
心臓の高鳴りと寝汗がやばい。
確かに夏だったし、外は土砂降りですごく蒸し暑かったのもあるけど、来ていた服とシーツがビショビショになるくらいの汗だった。
バクバクとなる心臓をなだめ、嫌な夢だったなぁ・・・とか思いつつ時計を見ると、深夜三時回ったくらいだった。
嫌な時間に起きたものだ。
あんな夢みたし、こんなんじゃ寝れないな・・・とか思いながらも、布団に入りながらボッーしていた。
外から聞こえる雨の音を聞きながら、さっきの夢を反芻してみる。
すると
ピンポーン。
おれその瞬間、心臓が止まったと思った。
心臓を鷲掴みにされるって、こんな状態を言うんだな~って感じ。
一瞬、時が止まった。
えっ?えっ?って心の中で思いつつ、
「いや、実際チャイム鳴ってないだろ。こんなタイミングでなるなんて許されない。幻聴のはず」
それでも気になった俺は、確認してみることにした。
ロフトから身を乗り出し、当時住んでいたレオパレスに付いてる、外からチャイム押すと外の様子が見える機械をのぞきみた。
その機械が光ってるんだよ。
外からボタンを押さないと映らないはずなのに、外の様子をしっかりと映し、光っていた。
「なんで?」とか思っていると、またピンポーンってなった。
おれは勇気を振り絞り、その機械を覗き見ることにした。
そしたら、誰も映ってない。
え?何これ?いたずら?
タチが悪いってレベルじゃねえぞ?
とか思いつつ、玄関開けて確認することにした。
今思ったら、これが間違いだった。
チェーンロックを外し、ゆっくりドア開けたんだ。
そんで、左右確認。
誰もいない。
なんじゃそれ!って感じ。
だって完全にあの流れからして、何かいるはずじゃん。
でもいない。
仕方がないからドアを閉め、寝ようと思いふと前を見ると、
いたんだよ。
あいつが。
夢に血だらけで出てきた女が、まったく同じ白い服装で、少し離れた小道からこっちを見て笑ってんの。
フリーズしたね。
フリーズ。
そっから、猛スピードでドア閉めて、いつもチェーンしかしないドアを、鍵もロックした。
そのあとは、恵体のおれですらガクブルで、イヤホンを付け爆音で音楽をかけながら朝を待った。
その間は何があったかも覚えてないし、なんかあったとしても知りたくない。
その後だが、特に変わったことはなかった。
たまに家の前で猫が死んでたことがあったが、それは管理会社にどうにかしてもらった。
この話を友人にしたら、気づいてないのはおまえだけじゃね?とか言われたが、知ったことではない。