「 kowainetの記事 」 一覧
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不法侵入未遂 r+5,746
2025/06/06 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
これは俺が大学進学のため、地方から東京に出てきたばかりの頃の話。 その日は、同じく地方から出てきた友人と夜遅くまで遊んでいて、帰宅したのは深夜二時頃だったと思う。 俺の住んでいたアパートは大学の近くに ...
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侍と龍の弁当戦争 n+
2025/06/05 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
埼玉県に住む五十代の主婦、秋山さん(仮名)から聞いた話。 彼女がまだ高校生だった頃のこと。通っていた学校は、山間にひっそり建つ県立高校で、全校生徒も三百人ほど。教室の窓からは杉林が一望でき、冬になると ...
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青葉台ガーデンヒルズの影:元刑事作家が暴く閉ざされた住宅地の秘密【中編ミステリー】n+
2025/06/05 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, ミステリー, n+2025
あらすじ ■登場人物 神崎陽一(かんざき よういち) - 45歳、元刑事、現在はミステリー作家 身長180cm、やや痩せ型だが筋肉質。短く刈り込んだ黒髪に少し白髪が混じる。鋭い眼差しと穏やかな表情のギ ...
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残業恐怖体験 r+5,985
2025/06/05 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300職場の同僚から聞いた話。 年末の追い込みで、深夜の残業をしていたという。規則で電灯は自席のみ、広い事務室の大半は闇に沈んでいた。商店街の一角とはいえ、二十三時を過ぎると人通りは途絶え、不気味な静寂が支 ...
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鑑識マル秘事件簿 r+4,012
2025/06/05 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
これは、俺がまだ鑑識にいた頃に体験した、忘れられない不気味な出来事だ。 冷たい冬の雨が、アスファルトを叩く音がしんしんと響く、そんな晩だった。時計の針が夜の10時を回った頃だったか。 山積みの書類整理 ...
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同級生だったはずの彼女 n+
2025/06/04 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
大学2年のある日、駅のホームで電車を待っていると、見知らぬ女性に声をかけられた。 逆ナンかと思いきや、聞けば「高校の同級生」だという。確かに名前に聞き覚えはあった。でも、彼女の顔は思い出せない。しかも ...
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沈黙の方程式【短編ミステリー】n+
第一章:名もなき死 雨が窓を叩いていた。 東京の西端にある古びたアパート。その一室で、刑事・榊原哲也はカーテンの隙間から煙る街を見下ろしていた。片手には一枚の写真。柔らかな笑顔を浮かべる男が写っている ...
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何でも屋始末記 r+4583
以前、都内の飲み屋で一緒に酒を飲んだ男がいる。 元・何でも屋、という触れ込みだったが、話しているうちに、それが単なる便利屋なんて生易しいものじゃないと気づいた。 曰く、依頼の九割はどうでもいい雑用だと ...
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夜の訪問者 r+7,211
2025/06/03 -中編, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300恋人の部屋というのは、どこか夢のような空間だ。 生活感に満ちた香り、女物のシャンプー、洗面台の小さな歯ブラシ。男にとってはすべてが新鮮で、自分のものではない場所なのに、なぜか“安心”できる。 彼女と付 ...
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ウタキ n+
2025/06/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
離島に嫁いだ知人の話だ。 島は山の稜線を境にふたつの集落に分かれていて、北側が農の者、南側が海の者とされていた。日照りや台風で暮らしが脅かされるたび、海の者たちは決まって「神の怒りだ」と口にしたという ...
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配達エレベーター n+
2025/06/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
中学一年のある春、自分は朝刊の配達をしていた。 家計を助けるため——などという立派な理由はなく、単に小遣いが欲しかった。任されたのは、地域でも有名な大きな団地だった。一棟だけで十数階建て、周囲の建物よ ...
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不動産屋だけど事故物件の怖い話する(売買専門) r+4780
2025/06/03 -長編, r+, 不動産・物件の怖い話
★人気ベスト300どうも、不動産屋の鈴木です。普段は都内で不動産の売買仲介の仕事をしています。 賃貸は専門外なので、僕の話はもっぱら「家を買う・売る」にまつわるものです。今回は、仕事で遭遇したちょっと気味の悪い、という ...
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川口市、炎天下の母子疾走~毒親下衆の極み!r+9,915
2025/06/02 -中編, 後味の悪い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300, 埼玉県夕方、川口の旧デパート跡の前を自転車で走っていた。 速度はせいぜい、急ぎ足の歩行者を少し追い越す程度。昔の友人と2人、特に急ぐ用事もない。平穏な日常というやつだった。 そんな我々の横を、怒鳴り声を撒き ...
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手帳 r+10,304
2025/06/02 -短編, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300知り合いに中途半端な歳で上京してきたフリーターの坂本という男がいる。 年齢は三十を越えていたはずだが、職歴に一貫性はなく、今は都内の派遣会社を転々としている。何がしたいのかよくわからない、頼りない奴だ ...
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魔界遊びの手順書 n+
2025/06/02 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
小学生の頃、ふざけてやったことが大事になった経験が一度だけある。 十二歳、ちょうどランドセルの卒業を意識し始める年頃。あの年齢の男子というのは、なぜか“怖いもの”に惹かれやすい。理由もないまま、心霊写 ...
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チョウさん r+7674
2025/06/02 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300俺の忘れられない中国人の友人、チョウさんとの話だ。 十九歳、二ヶ月のLA語学留学。現地のESLクラスは、俺ともう一人の日本人以外ほぼ中国人だった。(ESL=留学生向け英語クラス)英語レベルは下から三番 ...
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《神格》という名の階段~とある異邦人が語った話 r+3,496
「君の神格は、きっと高いね」 そう言ってきたのは、ちょっと風変わりな外国人だった。英語混じりの日本語を話す男で、職業は自称「文化宗教学者」。でも、聞いているうちに、彼が話しているのは学問というより“信 ...
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【統一教会】菜子のハガキ~清く貧しく純潔な女の子の行方 r+4,770
高校時代、菜子という友人がいた。 名前を仮にそうしておくが、今でも彼女の存在は、埃をかぶった古いアルバムのように記憶の奥にしまわれている。そして、ふとした拍子にその表紙がめくられ、中の写真が眩しく脈打 ...
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ズレた記憶 r+2,438
2025/06/01 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
この話は、都内でフリーランスの仕事をしている飯田さん(仮名)から、酒の席でぽつりと打ち明けられたものだ。 当人は「ただの記憶違いかもしれないよ」と何度も前置きをしていたが、その話を聞いていた誰もが、酒 ...
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体育館に現れた上様 ~ 或る朝練少年の幻視譚 r+1,937
2025/06/01 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
まだバスケットボールという球技が、黒板消し投げの次に人気だった時代。 小学生の朝は、異様に早く、そして妙に熱心だった。自分も例に漏れず、他の誰よりも早く体育館の扉を開け、ボールをバウンドさせていた。静 ...
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塩と石と、墓地の音 n+
2025/06/01 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
中学一年の夏、久々に家族揃って実家へ帰省した。 目的はお墓参り。祖父母やご先祖の眠る墓へ、花と線香を持って赴いた。お坊さんが柄杓や桶を貸してくれて、墓石に水をかけ、手を合わせる——田舎ではごく普通の風 ...
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元刑務官が語った話 r+6787
2025/06/01 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
★人気ベスト300親戚に元刑務官がいる。 彼によると、刑務官の本当の仕事は監視ではなく「受刑者に人の温かみを教えること」だという。時間があれば受刑者の話に耳を傾け、多くは自らの罪について語られる中で、特に印象深い話があ ...
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人狼 n+
2025/05/31 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
中学時代の同級生がこんな話をしてくれた。 彼の祖父――もうずいぶん前に亡くなったらしいが――は、かつて朝鮮半島で交易をしていた。ロシア人やタタール人とつながりがあって、中でも一人のロシア人商人とは特に ...
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パブの常連客 r+7602
2025/05/31 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300中学時代の同級生から聞いた話。 彼女が学生の頃、暮らしが苦しく、時給千四百円のパブで夜な夜な働いていた時期があったという。そこに、間宮という男が毎晩のように通っていた。年齢は三十四、真面目で温厚。恋愛 ...
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名前もわからない存在 n+
2025/05/30 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
ほんの一瞬、誰かが「渡れ」と背中を押したような気がした。 横断歩道の前で立ち止まったのは、車が右から来ていたからだ。そのまま待っていれば、なんの問題もなかったはずだった。でも次の瞬間、妙な衝動に駆られ ...
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新興宗教には好奇心で近づくな r+5770
祖母は、昔から仏教に深い敬意を抱いていた。 朝は欠かさず仏壇の前で手を合わせ、静かにお経を唱える。その声は、まるで風鈴の音のように柔らかで、子どもの頃はそれを聞きながら眠気まなこをこすっていたのをよく ...
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パイプラインの内部点検 n+
2025/05/29 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
閉所恐怖症というものは、医学的な診断より前に、感覚でわかるものだと思う。 たとえば、直径60センチの鉄の管の中を、四つんばいで200メートル近く進まされる羽目になったとき、人は「あ、自分、閉所がダメな ...
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ピエロと二階の足音 n+
2025/05/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
学生時代、週末になると決まって友人Aの家に集まっては、夜通しゲームや無駄話に耽っていた。 Aの家は二階建てのゆとりある一軒家で、トイレが二階にもあるような造りだった。わたしとA、そしてもう一人の共通の ...
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鏡の底の女 n+
2025/05/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
一人暮らしというのは、自由と引き換えに孤独と責任を手に入れることだと、どこかで聞いた。 だが、自分がかつて経験した「一人暮らし」は、そのどちらとも違った。そこには、知らない誰かがいた。 あれは数年前、 ...
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違和感のある文 r+4,291
2025/05/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、私が三年前、心身ともに疲れ果てていた時期に体験した、奇妙で恐ろしい出来事だ。 当時、私はストレスから自営業の店を畳み、自宅で休養していた。時間を持て余し、漫然とインターネットを眺めていたある日 ...
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白無垢ダッシュと夜の親戚筋 n+
2025/05/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
夏という季節には、何かと“向こう側”の空気が混じる気がする。 祖母が大往生を遂げたのも、そんな季節——お盆直前のことだった。 祖母は田舎の本家に隠居していた。農家の日本家屋で、玄関を開けると土間の匂い ...
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「和の心」は鉄道とデパートが作った? 日本の"新"常識 r+381
「伝統」って聞くと、はるか昔から脈々と受け継がれてきた、揺るぎないもの…そんなイメージ、ありませんか? でも、ちょっと待った! 私たちが「日本の古き良き伝統」だと思い込んでいるものの中には、実は意外と ...
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隣の部屋の音 n+
2025/05/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
俺が今住んでるアパートに引っ越してきたのは半年前のこと。築30年の古いアパートで、家賃が安いのが決め手だった。 最初の頃は隣の部屋から普通に生活音が聞こえてきて、まあ当然だよなって思ってた。足音とか、 ...
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アメリカ留学恐怖体験~アブナイ黒人に追いかけられた r+5,076
2025/05/25 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300アメリカ留学中の、忘れられない夜の話だ。 時刻は夜の10時過ぎ。アメリカ人の友人から「ビリヤードに行かないか?」と電話があり、待ち合わせ場所のバーへ自転車で向かうことにした。 見慣れた、ごく普通の、ア ...
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プチストーカー貞男 r+5,258
2025/05/24 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300十一月になるたびに、どうしても思い出してしまう話がある。 私が高校二年生の終わり頃、大学受験を控えて塾に通い始めた。 理系のくせに数学が壊滅的で、「これはマズい!」なんて言いながら、かなり焦っていた記 ...
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【ヤーラ誘拐殺人事件】イタリアミラノ美少女アスリートの誘拐事件ミステリー #2152
ヤーラ・ガンビラジオ誘拐殺人事件|イタリアミラノ美少女アスリートの誘拐事件ミステリー 実録ミステリー!絶対不可能な殺人!?壮絶なる人生ドラマ 「ある殺人事件」の裁判 2016年の夏に行われた「ある殺人 ...
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ある豪農一族の呪われた家系の秘密 r+11,931
2025/05/22 -短編, r+, 家系にまつわる怖い話
★人気ベスト300これから語るのは、私の身に起こった実話に基づいた物語です。 一族のことを知る方が読めば、登場人物に察しがつくかもしれません。それでも、長年胸につかえていたものを吐き出したい一心で、筆を執ることにしまし ...
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【未解決事件】霧積温泉女性殺人事件 #12,406
【未解決事件】霧積温泉女性殺人事件【ゆっくり朗読】 1972年、一人で温泉宿に泊まった女性が、事件に巻き込まれました。 しかし、彼女の所持していたカメラに奇妙な写真が残されていたことから様々な疑惑が呼 ...
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生贄の村 r+6207
自宅近くに、小高い山がある。 麓から中腹あたりまで、なぜかアスファルトで舗装された道が続いている。特に景勝地というわけでも、大規模な伐採が行われている様子もない。その道が何のためにあるのか、ずっと謎だ ...
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奇妙な村人《ホラーテラーさん》#6334
【ゆっくり怪談】奇妙な村人 友人の奥山とある村に行ったときの話。 メアさん 2008/08/31 00:59「怖い話投稿:ホラーテラー」 俺と奥山は仕事がらいろいろな地方を旅して回ることが多い。 仕事 ...
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カルト教団から抜け出してきた児童 r+6,141
私がまだ幼かった頃、両親は、ある新興宗教に深く傾倒していった。 教団の幹部は十人ほど、在宅の信者も含めれば二百人くらいの、決して大きくはない組織だった。 小学校に上がる前まで、父はどこかの商社に勤める ...
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尾崎豊とオウム真理教 r+6530
尾崎豊とオウム真理教【ゆっくり朗読】 高校三年のある日、学校の休憩時間。 716 :名無番長:2017/03/19(日) 21:20:35.58 0 「お前らに尾崎豊の気持ちがわかるのかよ!」 教室で ...
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シェラデコブレの幽霊~あまりにも怖すぎて御蔵入りになった伝説のホラー映画 #9,971
『シェラ・デ・コブレの幽霊』(シェラ・デ・コブレのゆうれい、原題:The Ghost of Sierra de Cobre、別題:The Haunted) 1964年に公開される予定であったアメリカ合 ...
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【都市伝説】中川家・剛お兄ちゃんに憑いている荒ぶる神の祟り #15,474
【都市伝説】中川家・つよしお兄ちゃんに憑いている荒ぶる神の祟り 人気漫才コンビの中川家のお兄ちゃん(剛)を、いじめたり、不快な思いをさせたりすると祟にあって不幸になるという。 お兄ちゃんには、強力で荒 ...
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その井戸に決して近づいてはいけない r+6,020
昭和初期、戦争の影が色濃く落ちる頃。 とある地方の山深い村に、十一歳の少年が暮らしていた。父は遠い戦地へ赴き、母と二人きりの慎ましい日々。少年は生まれつき内気で人見知りが強く、学校にも馴染めず、友達と ...
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【見るな.危険!!!】行方不明になった友達【ネットで話題の怖い話】#39k
2025/05/13 -長編, r+, 洒落にならない怖い話, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話attention! ※ご注意※ caution!! warning!!! 2021年05月12日 23:15 当サイト読者様【まり】様より下記のコメントをいただきました。 見て危険なものがある場合に ...
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タンクトップの黒人 r+6,181
2025/05/12 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300彼女と部屋でくつろいでいると、静寂を破るように、玄関のドアが激しく叩かれた。 ドンドンドン! まるで壊そうとするかのような、尋常じゃない乱暴な音だった。 「また隣の悪友の悪ふざけか…」 そう高を括って ...
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擬態工作~背乗り(はいのり)#8651
2025/05/10 -中編, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300, 背乗り【ゆっくり怪談】擬態工作~背乗り(はいのり) note:https://note.com/kowai_ohanasi/n/n65587f21215f 大学四年生の十一月、鯨岡の就職がようやく決まった。 ...
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リボーン・ベビードール #5932
2025/05/09 -短編, r+, 人形にまつわる怖い話
★人気ベスト300ある日、海外勤務していた友人から至急の電話があった。日曜の明け方、シンガポールからだった。 37 :あなたのうしろに名無しさんが :03/01/29 00:17 寝ぼけ眼で受話器を取ると、 『社宅のト ...
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嘘つき幽霊 r+6579
五年ほど前のはなしだ。 午後、熱気の抜けた電車の中で、一人の4十代後半に見える男が、カバンを抱えてじっと座っていた。 脱け落ちた額から頂部にかけて、つるつるに光る皮膚。そのさらに高い身長と、ほっそりと ...