ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「奇妙な話・不思議な話・怪異譚」 一覧

戻ってきた場所 rw+6,510-0209

中学生の頃の話だ。 あれが本当に起きた出来事なのか、眠っている間に見た夢なのか、今でも判断がつかない。ただ、触覚だけは残っている。皮膚の裏側を、微弱な電流がゆっくりなぞっていくような、あの嫌な感覚だけ ...

展望台の視線 r+4,507

中学一年の春、祖父が死んだ。 あまりに唐突な、何の前触れもない死だった。 亡くなったのは、祖母と二人で行った温泉旅行から帰ってきたその日の夜だったらしい。心筋梗塞、というのが医者の診断だった。朝まで元 ...

シューベルトの口 r+1,616

小学校三年生の秋、あの教室で見たものを、いまだに忘れられない。 四十年以上経った今も、シューベルトの顔を正面から見られないのは、そのせいだ。 当時、愛媛県の某市に住んでいた。通っていた小学校は、第二次 ...

まだ玄関にいる rw+1,638-0220

玄関を開けた瞬間、胸の奥にあの夕暮れが貼りついた。 実家は古い日本家屋だった。間口は広く、奥へ奥へと細長い。廊下の板は痩せ、踏めば乾いた音を立てる。障子は茶色く濁り、昼でも光は薄い。梁が落とす影が部屋 ...

いつまでも四階 r+2,410

怖いってほどじゃないけど、今でもふとした瞬間に思い出して、ぞわっと背中が冷える。 某県のS市で働いていた頃の話だ。 当時俺が勤めていた会社は、S市の中心から少し外れた雑居ビルの四階に入っていた。古くか ...

三十分前の声 r+2,020

今年になって、ずっと胸の奥に沈めていた記憶が、形を持って蘇った。 複雑で、気味の悪い出来事だ。誰かに話しておかないと、夜がやけに長くなる。 小学三年の春、無口で整った顔立ちの転校生がやってきた。この町 ...

表示の消える階 nw+313-0118

小学生の頃の体験を、今でも鮮やかに覚えている。 四年か五年の頃だった。鍵っ子で、学校が終わると一人で団地の部屋に帰っていた。七階建ての古い公団住宅で、灰色のコンクリートはいつも湿り気を帯び、雨の日には ...

2㎜大きい実印 r+3,793

二十五になったばかりの春、数年ぶりに実家へ帰った。 薄曇りの空の下、田んぼの水面が風で細かく震えていて、ああ、やっぱり帰ってきたな、と息をついた。茶の間では母がちゃぶ台に新聞を広げ、膝の上で湯呑を転が ...

撃つのは誰か rw+2,262-2011

射撃場で出会ったあの日から、あの人は私の師匠だった。 実の父とほぼ同じ年齢で、子どもはいるのにアウトドアには興味がないと言っていた。なのに私のことだけは妙に気に入り、北海道での猟に連れていってくれた。 ...

確認した時点で ncw+489-0108

父が亡くなった時、私は悲しむより先に、身体を動かしていた。 葬儀の段取り、役所への届け、親戚への連絡。感情が入り込む余地のない作業の連続で、気づけば火葬も終わっていた。 四十九日までの間、私に割り当て ...

誕生日の前日 rw+2,782

父は若い頃、遠洋航路の船に乗っていた。 港に着くたび、ひとりは船に残る決まりだった。 その日残ったのは、少し頭が弱いと陰で言われていた男だったという。 夕暮れ、桟橋の向こうから老人が現れた。 裸足で、 ...

柔術の達人 r+3,035

子供の頃、通っていた柔道場は、近隣ではかなり名の通った場所だった。 市内の大会で上位入賞は当たり前、日本代表経験者まで指導に来ることがあり、当時の自分にとっては、それが普通の世界だと思っていた。けれど ...

発泡スチロールの高さ nrw+447-0121

中学の夏休みの記憶が、どういうわけか今でも抜け落ちない。 あの年の暑さや、扇風機の首振りの間合い、畳が昼の熱を含んでじっとりしていた感触まで、細部がやけに正確に残っている。忘れていいはずの場面ほど、時 ...

かえるのうた rw+5,255-0206

年末の寒気が、オフィスの窓ガラスを震わせていた。 先輩が、いつもの調子で肩を叩いてきたのは、仕事納めまで一週間ほど残した頃だった。 「うちの町の年越し、見てみない? ちょっと変わった行事があるんだ。今 ...

ローズマリー下宿 r+2,801

大学に入ってすぐ、最初から完全な一人暮らしはきついと考えて、下宿に決めた時のことを思い出すたび、必ず脳裏をよぎるのは亡くなった祖父の顔だ。 まだ生きていた頃、祖父は私の下宿探しを率先して手伝ってくれた ...

最初から四人だった nw+

あの夜のことを、俺は何度も思い出し、何度も思い出さないふりをしてきた。 十年以上前の出来事だ。 いまは家庭もあり、仕事もあり、あの頃のように夜な夜な車を走らせることもない。だが、時折、夢の底から引きず ...

数えられる参拝 nw+324-0115

境内に入った瞬間、空気が切り替わった。 京都の上賀茂神社に行った理由は単純だった。雑誌で見た八咫烏のおみくじの意匠が気に入った。それ以上の意味はない。由来も信仰も調べていなかった。 北大路のバスターミ ...

イトウを知っているか r+1,176

高校一年の夏休み明けだった。 その日、教室の空気はまだ蝉の死骸みたいにじっとりしていて、机の木目からは古い汗の匂いがした。席に着いて間もなく、前の席の男が唐突に振り向き、妙に湿った声で言った。 「イト ...

午前二時の砂利道 nw+

あれは、五年前のことだ。 練馬の外れにある、ロフト付きのワンルームに住み始めたばかりの頃だった。 前の会社を喧嘩別れ同然で辞め、社宅も失った。貯金は底をつきかけ、保証人も頼れない。無職の身で部屋を探す ...

あなた達 nw+

あれは中学二年の秋だった。 教室に入るなり、女子の一人が笑いながら言った。 「ねぇ、A学院通ってるんだぁ」 聞き間違いだと思った。A学院は近所では一番有名な進学塾だ。だが俺の家にそんな余裕はない。成績 ...

見返りの神さま r+3,817

初めてここに書き込みます。これは作り話ではありません。事実をそのまま書きます。 ただ、どう説明していいのか分からない。怖い、というより、ずっと頭の中で澱のように沈んでいる、不思議な出来事です。 母方の ...

言われなかった者 nw+

小学校の記憶はところどころ白く抜け落ちているのに、あの名前だけは腐らない。 陽三。 小柄で、声は細く、いつも教室の隅に立っていた。目だけが妙に静かで、誰かを見ているというより、向こう側を透かしているよ ...

黒衣の読経 nw+322-0113

血の気が引くような出来事が、あの日立て続けに起きた。 季節は梅雨の始まりで、湿った空気がじっとりと肌に貼りつく午後だった。俺は仕事の都合で、郊外にある一軒の貸家を訪ねていた。築十五年ほどで、外見だけ見 ...

次の出演者 #和解劇場 ss+412-0219

昔、町外れに「和解劇場」と呼ばれる小さな芝居小屋があった。 そこではどんな争いも、必ず最後には抱擁で終わる。殴り合いも、罵倒も、裏切りも、照明の下ではきれいに整えられ、観客の涙と拍手に包まれて幕を下ろ ...

#誤解陸上 ss+350

今でも、あの走り出す直前の風の音を思い出すと、背中がじっとりと汗ばむ。 耳の奥で、あの奇妙な声がまだ囁いているような気がするのだ――「おまえの番だよ」と。 高校二年の秋、部活をやめてからしばらく無気力 ...

二十三分間の祈り rw+2,896-0209

……あの日の教室の匂いを、いまでも思い出せる。 窓から吹き込む八月の朝の空気は生温く、どこか鉄の匂いが混じっていた。鉛筆と汗、それから――血のような。実際に血があったわけじゃない。けれど、あれはもう教 ...

内側の手形 nw+425-0118

訳がわからない出来事がある。 誰かに説明しても、どうせ信じてもらえない。けれど、ここに書き残しておかないと、自分の存在まで薄れていきそうで怖い。 俺の友人、さいまの話だ。 田舎から上京して四年、俺はフ ...

六人目の音 rw+1,697

数か月前、俺が体験した話をする。 場所は、うちの会社が所有している某県の山奥の研修施設だ。社員数の多いガテン系の会社で、毎年そこで泊まり込みの研修を行う。だがその施設には、昔から妙な噂がつきまとってい ...

土下座の継承 nw+

中学の頃の話だ。 正確には、弟の周囲で起きた出来事を、後から断片的に聞かされただけだ。だがなぜか、その光景だけは俺の記憶に焼き付いている。見ていないはずなのに、妙に具体的だ。 弟は高校に上がったばかり ...

呼び出し音の前 rw+5,360-0119

学生時代、吉岡くんから打ち明けられた話が、今も耳の奥に残っている。 ありふれた家庭の風景に紛れ込み、どこからが異常だったのかを思い出せなくなる類の話だ。 彼は高校に入ってすぐ、些細な行き違いから教室に ...

右側だけが知っている rw+3,424

三年前の正月、赤坂の日枝神社へ初詣に行った。 あの日は空が澄みきっていて、陽はやわらかく、風もないのに頬だけがひやりと冷たかった。都心とは思えないほど静かで、足音までよく響いた。誰かに呼ばれた、という ...

寒いって、あの人が言った夜 r+2,422

夜勤が好き、なんて言うとだいたい驚かれる。 でも、人と関わるのが苦手な自分にとっては、静かな夜の病棟で淡々と仕事をこなすほうが性に合っていた。とはいえ、何も感じないわけじゃない。霊感があるかって訊かれ ...

白い教室 r+2,230

あれが何だったのか、いまだに説明がつかない。 夢だったと思いたい気持ちもあるけれど、夢にしては、あの時の湿った空気の匂いや、自分の靴の音、天井の染みの形まで、妙に鮮明すぎる。 小学三年の、確か秋口のこ ...

鬼はまだ数えている nw+304-0118

山奥の村で育った。 地図にもろくに載らないような小さな集落で、冬は雪に閉ざされ、夏は山の闇に抱かれる土地だった。今ではダムの底に沈み、跡形もない。だが、あの場所で過ごした記憶だけは、泥に混じったまま、 ...

タロットを燃やした後の話 rw+3,136-0217

部屋に鍵をかけると、いつも背中で扉を押した。 閉まっているはずなのに、誰かが外から開けようとしている気がして、体重をかけて確かめる。 靴も脱がずに床に座り込む。コンクリートの冷たさが膝から上がってくる ...

最初から割れていた nw+

あの夏の出来事は、友人から聞いた怪談ではない。私自身が関わり、最後まで責任を引き受けた話だ。 実家の町は、電車が一時間に一本しか来ないような場所で、周囲は田んぼに囲まれている。風の音が広く抜け、夕方に ...

黒い封筒 rw+4,754

一昨年の冬、婆ちゃんが死んだ。 あっけない最期だった。震災のあとから目に見えて弱り、そのまま灯が消えるように逝った。仏間は急に広くなり、冷えが畳の奥まで沈んでいた。 葬式の夜、細い雪が降った。積もるほ ...

震災前日に見た三羽のカラス rw+1,818

東日本大震災の直前、福島の沿岸部、原発から十キロほどの町で暮らしていた。 半年前から、小さな揺れが続いていた。食器棚のガラスが震え、観葉植物の葉がわずかに揺れる。そのたびに胸の奥がひやりとした。三ヶ月 ...

数に入っていない rw+3,737-0213

真夏の昼下がりだった。 青梅線の無人駅で、私はひとりホームに立っていた。都心から少し外れただけで、東京はこんなにも音を失う。蝉の声だけが、コンクリートの縁に反響していた。 銀色の車両が、きしむような音 ...

ヒロマルが通る道 r+2,730

昔、おばあちゃんがまだ小さかった頃に体験した話を、生前に何度か聞かされたことがある。 夕飯の後、決まって玄関先の縁側に腰かけて、梅干しを指でつぶしながらぽつりぽつり語るのが癖でね。決して大きな声では話 ...

一音違い nrw+379

親父が死んだ日のことを、今でもはっきり覚えている。 いや、正確には死んだ前日の夜のことだ。あの、どうしても意味を取り違えたまま放置してしまった言葉のことを。 食道静脈瘤という病気で、親父は入院していた ...

帰れない道 r+3,866

大正生まれの祖母が、生きているあいだ何度も繰り返し語ってくれた話がある。 私自身の体験ではないけれど、祖母の語り口や、そのときの目つき――うつろなのにどこか嬉しそうなあの表情が、今でも忘れられない。 ...

記録にない男 rw+3,231-0208

拘置所にいたことがある。 期間は四ヶ月だけだったが、あの灰色の箱は、時間の長さとは別の尺度で人を削っていく。 八人部屋だった。全員、起訴直後か裁判中で、刑が確定していないぶん、毎日が宙に浮いていた。 ...

祖父の一言で全員助かった話、ただし…… nw+

十年以上前の出来事だ。 体験したのは俺ではない。昔からの友人が、祖父の最期の夜について語ってくれた。 危篤の知らせを受け、親族が祖父の家に集まった。もう何日も言葉を発していなかったはずの老人が、その夜 ...

確認する側だったはずの人間 rw+2,269-0102

オカルトには興味がある。むしろ人一倍ある。 だからこそ、信じない。信じた瞬間、世界の前提が一段抜け落ちてしまう気がして、それが怖い。 俺は幽霊を否定したいわけじゃない。ただ確認したいだけだ。科学で説明 ...

『良栄丸遭難事件』未だ謎が残るミイラ船の真実・幽霊船ミステリー #17,000-0201

良栄丸遭難事故とは? 1926年(大正15年/昭和元年)12月。和歌山県の漁船:良栄丸が千葉県銚子の沖で遭難し、乗組員12人が全員死亡・行方不明となった事故である。 漁業従事中にエンジンが故障、北太平 ...

遠い世界に行った生徒 nw+400-0201

俺が通っていた中学校は、もう存在しない。 校舎は数年前に取り壊され、今は更地になっている。夕方になると、近所の老人が犬を散歩させ、ゲートボールの音が乾いた地面に響く。そこがかつて学校だったと知っている ...

鏡の中で入れ替わった瞬間 nw+

小学三年の冬から四年生の五月までの記憶が、まるごと抜け落ちている。 最後に覚えているのは、凍った校庭でサッカーボールを追っていた場面だ。白い息を吐き、友達の名前を呼びながら走っていた。その次の瞬間、景 ...

腹の上の手 rw+3,786

これは幽霊の話ではない。怪奇現象でもない。おそらく、ただの夢の話だ。 けれど夢というものが、どこまでを内側と呼べるのかは、今もはっきりしない。 * 幼い頃、毎晩のように悪夢を見ていた。 怖さそのものよ ...

忌みことば r+4,033

俳句をやっていると話すと、決まって少し意外そうな顔をされる。 まあ、教師なんていうものは、生徒の前では常に「こうあるべき人間」を演じる職業だから、俳句のようなものにうつつを抜かす余裕はないと思われてい ...

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