「 kowainetの記事 」 一覧
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壁と一致しないもの nw+
2025/12/06 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
暖房の乾いた風と、廊下に漂うアルコールの匂いが混ざり、胸の奥に薄い膜が張りついたまま剥がれない。 最初に見たのは、登校前の自室だった。視界の端を、細い黒い線が掠めた。糸のように張りつめ、次の瞬間には光 ...
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見上げたのはどちらか nw+
2025/12/06 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの夏の青を思い出すと、胸の奥に水が溜まる。 奈良の吉野の谷へ降りた日の空気は、生ぬるく重かった。吉野川沿いのキャンプ場は、川幅が一瞬だけ緩む場所にあった。本流は速いのに、そこだけはせき止めら ...
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うなずくな rw+6,251
2025/12/06 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
豪雨が止まなかったから泊まった、ただそれだけの話だと、友人は最初に言った。 八年前の夏、中国地方を原付で回っていた三人は、海沿いの小さな民宿に転がり込んだ。二階建ての木造で、看板も色あせ、潮風で壁は白 ...
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女人禁制の山 rw+4,894-0205
これは、親戚のお姉さんから聞いた話だ。 数年前、彼女は友人のAとBと一緒に、いわゆるパワースポット巡りに熱を上げていた。最初は観光ガイドに載っている神社仏閣を回る程度だったが、やがて人が少ない場所ほど ...
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分け隔てなく接した結果 rw+3,931-0122
2025/12/06 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
2004年、激務薄給の仕事を辞めた俺は、しばらくのあいだ、時間だけが余っている抜け殻のような生活をしていた。 朝起きても行く場所はなく、金もない。テレビをつけても頭に入らない。気がつくと、ほぼ毎日、近 ...
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名簿に載らない名前 rw+3,754
2025/12/06 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あの年の夏は、街全体がどこか薄かった。 震災の後で、T県に出向していた。仮設住宅の白い壁と、ひび割れた歩道と、立ち入り禁止の札。昼は復旧の音で騒がしく、夕方になると急に静まる。その落差が、妙に耳に残る ...
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ごぜさんの鐘 rw+3,230-0105
あたり一面、山しかない土地で生まれ育った。どこを見ても稜線が重なり、視界の行き止まりには必ず木立があった。子どもの頃の私にとって、世界は山に囲われた器のようなものだった。 集落の外れに、古い寺がある。 ...
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白い顔の退職者 rw+3,627-0110
私の職場に、突然人格が変わってしまった者がいる。 私たちの会社には、年次有給休暇とは別に、一週間の特別休暇がある。ただし必ず連続で取得しなければならないため、役職が上がるにつれて使う者はいなくなる。彼 ...
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無視すんなよ nw+202-0120
2025/12/05 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
六月の、雨が上がったばかりの生ぬるい空気。窓は少しだけ開いていた。 今でも、あの夜の匂いを思い出すと胸の奥がざわつく。夕食の支度が始まったばかりの台所から流れてくる、醤油と焦げかけた油の混ざった匂いだ ...
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明日、作るね rw+10,384-0707
2025/12/05 -長編, r+, 洒落にならない怖い話, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300, ヤクザ妹は、ハンバーグを作るのがうまかった。 特別な材料を使っていたわけではない。玉ねぎを細かく刻んで、合い挽き肉に混ぜて、手のひらで何度も空気を抜く。焼く前に真ん中を少しへこませる。そんな普通の作り方だっ ...
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イヤホンの温度 rw+6,071-0114
今でも、あのときのイヤホンの手触りを思い出す。 硬くて冷たい金属の先端が、指の腹に当たる感覚。 二十年以上経った今でも、あの瞬間の温度だけは消えない。 小学生の頃、僕は理科室の掃除当番だった。 理科室 ...
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埋めると言われて育った家 rw+5,187-0201
俺の父方の家系について、はっきりした記録はほとんど残っていない。 戸籍を遡っても、ある年代を境に情報が途切れ、地名だけが九州の山間部を指している。父は「昔は山奥の領主筋だったらしい」と軽く言うが、その ...
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嘘の欠片 rw+4,746
2025/12/05 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
ネットで有名な怖い話その日はエイプリルフールだった。 いつものように、僕らは僕の部屋に集まっていた。大学の講義が休みで、外は妙に暖かく、桜も中途半端に散り始めている。誰かが提案して集まったわけでもない。ただ、気づけばここ ...
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ずっと家にいたよね rw+4,831
2025/12/05 -短編, r+, 意味がわかると怖い話
あの日のことを、母はいまも覚えているのかどうか分からない。 私は三十を過ぎた今も、時々確認される。 「ゆうちゃん、あの日、お母さんはずっと家にいたよね?」 確認というより、答え合わせのような口調だ。間 ...
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釜臥山の残響 nc+159-0119
2025/12/04 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
この話を打ち明けると、必ず周囲が黙り込む。 配属されたばかりの青森・釜臥山(かまふせやま)。標高千メートルを超す場所に、第四十二警戒群のレーダーサイトはあった。空が近く、月光が異様に強い場所だった。 ...
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布団の下にいなかった子ども n+
2025/12/04 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
小学生のころの話をしようとすると、まず鼻の奥に、あの夜の匂いがよみがえる。 煮詰まった味噌汁と、焼け残った魚の脂と、畳に染みこんだ湿気が混ざった、少し重たい匂いだ。 その日が土曜日だったことは、今でも ...
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引き受けたまま rw+3,317-0114
2025/12/04 -短編, r+, 家系にまつわる怖い話
愛知県愛知県の山間にあるその村で「お雛様」と呼ばれる人形の風習を知ったのは、私が中学生になる少し前のことだった。 雛祭りに飾るような華やかな人形ではない。男雛と女雛に似せてはいるが、顔は描かれず、体つきも不 ...
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森の声を積んだ車 rw+6,211-0129
【ゆっくり怪談】モリモリさま 俺の田舎は四国の高知県の山奥にある小さな集落だ。 正確には、祖母の生まれた場所で、親父の代から家族は関西に出ている。 親類の多くも村を離れ、長く疎遠だった。 俺自身も幼い ...
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止まっていたのは誰か rw+5,853-0220
2025/12/04 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
時空の歪み自転車鬼ごっこをしていた日のことは、いまでも季節ごとに思い出す。 近所に、やたらと広い墓地があった。俺と弟、儀一、茂吉、清助の五人で公園を走り回っていたが、儀一が「墓地まで広げよう」と言い出した。鬼は ...
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取らなくても鳴る rw+4,957-0105
2025/12/04 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
俺は、ある古びたアパートの一室、104号室に住んでいる。 二階建てで、築年数だけが自慢のような建物だった。薄い壁、軋む階段、夜になると外灯が半分しか点かない通路。安い。理由はそれだけだ。住人同士の交流 ...
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掃除した場所 rw+4,116-0119
2025/12/04 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
ネットで有名な怖い話俺が某飲食店で働いていた頃の話だ。 郊外にある全国チェーンの古い店舗で、内装も什器もほとんど開店当時のままだった。油と埃が長年染み込み、掃除しても完全には取れない匂いが常に漂っていた。それでもこの店は ...
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夜中の食事 ncrw+163-0124
2025/12/03 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
この話をすると、たいてい相手は黙る。 途中で視線を逸らし、空気を確かめるように息を止める。語られている内容より、語っているこちらの輪郭が、少しずつ削れていくのがわかるからだと思う。 今でも、あの夜の匂 ...
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私より先に光るもの ncrw+158-0121
2025/12/03 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの午後の匂いを思い出すと、胸の奥で何かがざらりと崩れる。 乾いた校庭の砂塵と、日に焼けた鉄棒の鉄臭さが混じった、あの季節だけの空気だ。光はやけに白く、地面の反射が目の裏を刺していた。 私はド ...
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乾いた手 nw+184
2025/12/02 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
田んぼの泥が温まりきらずに冷気をまとい始める頃、空気の底だけがじわり湿る。 あれは中学二年の夏休みの終わりで、昼間に遊び疲れた身体のまま息を合わせるように夜へ滑り込んだ夜だった。家に帰って飯をかき込ん ...
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空室の三号室 rw+1,214-0527
2025/12/02 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
これは、精神科病院で看護師をしていた女性から聞いた話だ。 彼女がまだ一年目で、夜勤にもようやく慣れ始めた頃だった。その病棟には保護室がいくつかあった。自傷や他害のおそれがある患者を一時的に入れる部屋で ...
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裏S区:嗤う人々~アナザーストーリー・後日談 #16,227-0116
2025/12/02 -長編, r+, 定番・名作怖い話
★人気ベスト300, ネットで有名な怖い話※註:もとのお話『裏S区』を読んでいない方は、最初にこちらからお読み下さい。 ⇒ 『裏S区』もとの話 これは、俺自身の体験ではない。ただし、その話を語った友人が嘘をつくような人間ではないため、事実とし ...
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裏S区【語り継がれる定番怖い話】#6,656-0222
仮だが、S区という地域の山を越えた、裏S区って呼ばれてる九州のある地域の話。 現在では裏とは言わずに『新S区』って呼ばれてるが、じいちゃんばあちゃんは今でも『裏S区』と呼んでる。 まぁ、裏と言うのは良 ...
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四階に増えた一室 rw+2,847-0128
2025/12/02 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
今でも、四階の匂いを思い出すと喉がひりつく。 消毒液とも古い金属とも判別できない、湿り気を含んだ匂いだ。あの階にだけ、季節とは無関係の湿度があった。 私は当時、雑居ビルの管理会社で事務をしていた。築四 ...
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観客と証人のいないベンチ n+
2025/12/01 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 それは埃っぽさと、湿った土、そして僅かな鉄錆が混ざったような、団地の夜に特有の鈍い匂いだ。友人のMが語った、あの出来事の中心にあるのは、その匂いと、 ...
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花壇の向かいに座るひと n+
2025/12/01 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
小学二年の私が、庭の隅にある小さな盛り土に水を垂らしていた頃の話だ。 夕方の光が斜めに差し込み、花壇の土を赤く照らしていた。 風はほとんど動かず、空気は薄い膜のように肌へ張りついていた。 日が傾ききる ...
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かわって ncw+204-0120
2025/12/01 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
茨城県茨城県南部の湿った風が、車の窓から吹き込んでくる。 七月半ばの筑波は、緑とアスファルトが混じり合った独特の匂いがした。父親の転勤に伴う引っ越しは、中学三年の夏という最悪の時期に決まった。助手席の父親は ...
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白い人々(The White People)/アーサー・マッケン(Arthur Machen)n+
2025/12/01 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
世界は一枚の皮じゃない。 裏側で、まだ脈打っているものがある。 見たら、戻れない。 世界は整った一枚の皮膜ではない。 その下に、もうひとつの世界が縫い付けられている。 その縫い目が裂け、裏側から“白い ...
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鍵のかかった部屋 rw+7,706
2025/12/01 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト3002DKのアパートに妹と暮らしていた頃の話だ。 引っ越して数週間が経った雨の夜、私は一人で帰宅した。妹はまだ戻っていなかった。 玄関を開けると、左手にトイレ、正面に風呂場の扉と電気のスイッチがある。濡れ ...
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連れて行くもの rw+5,026-0121
2025/12/01 -短編, r+, 家系にまつわる怖い話
私の母方の家には、昔から「山に関わるな」という言葉があった。 理由を聞いても、誰もはっきり答えない。ただ、女たちは皆、その言葉を当たり前の注意のように受け取っていた。 山のふもとに、古い小さな寺がある ...
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数えなかった街灯 rw+4,618
これは、数年前に友人の田端と夜釣りに出かけたときの話だ。 場所は奥多摩の白丸ダムだった。釣り仲間の間では名前だけは知られているが、あえて話題にする人間は少ない。夜は人が寄りつかず、静かすぎるほど静かな ...
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塩を持って歩く rc+4,134-0117
2025/12/01 -中編, r+, ほんとにあった怖い話
時空の歪み職場の同僚と居酒屋で飲んでいたときに語った話を、そのまま書き写す。 あれから二十五年以上が過ぎたが、今も脳の底で黒い水が鳴っている気がする。 高校二年から三年に移る春休み、三月。北浜と天満橋のあいだ、 ...
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縫い目の内側 ncrw+149-0109
2025/11/30 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの匂いを思い出すと胸の奥がざわつく。 消毒液と古い布団の湿気が混じった、大学病院の空気だ。覚えているはずがない、と何度も言われた。それでも、天井に広がる黒ずんだ輪郭や、廊下の奥に溜まる湿った ...
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地底から見ていた nw+248-0114
2025/11/29 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
彼がそれを語ったのは、酒の席でも、怪談めいた流れでもなかった。 終電を逃し、人気のない喫茶店で時間を潰していたとき、唐突に思い出したように口にしただけだった。 あれは小学校の低学年、たしか一年か二年の ...
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ひぐらしの元ネタ~広島一家行方不明事件 #7,827-0130
2025/11/29 -短編, r+, 洒落にならない怖い話
★人気ベスト300ひぐらしの元ネタとなった広島一家行方不明事件 あの日、新聞の小さな記事に目が吸い寄せられた。湖に転落していた一台の車。中には一家四人の遺体。事件性はないと結論づけられたが、私にはそれ以上のものがちらつ ...
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うなりは一定 nw+212-0217
2025/11/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
山に囲まれた町へ法事で戻った帰り、ひとりで小学校の通学路を歩いた。 舗装の継ぎ目に雑草が指のように生え、側溝の水はぬるい。斜面から滲み出す湿気が、鼻の奥に薄い膜を張る。遠くで電柱が鳴っている。低く、一 ...
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もう十分やろ rw+8,977-0116
2025/11/28 -短編, r+, ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間
★人気ベスト300これは、東京近郊に住む友人の吉田さんから聞いた話だ。 その日、彼が入ったのは駅から外れた通りにある古い食堂だった。午後二時を少し回った頃で、昼の混雑はすでに引いている。客は数人。空気は油と湿気が混じっ ...
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蛇田の駐車場 rc+5,942-0131
2025/11/28 -中編, r+, 集落・田舎の怖い話, ほんとにあった怖い話
自分の住んでいる町は、田舎の中核都市。 あの土地は、もとは「蛇田」と呼ばれていた田んぼだった。小学生の頃から母に「蛇田には近づくな」と何度も言われてきたが、その理由を誰も詳しく話そうとしなかった。湿っ ...
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身代わりじゃなかったハニワの話 nc+191-0130
2025/11/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの土の匂いを思い出すたびに鼻の奥がひりつく。 乾いた赤土と湿った木の皮が混じった匂いだ。 小学校三年の夏、両親が旅行先で買ってきたハニワを居間に置いた日から、家の空気はわずかに変わった。笑い ...
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【実話】南米チリで最悪な犯罪者に絡まれた話。r+5,904-6,625
2025/11/27 -短編, r+, 後味の悪い話, ほんとにあった怖い話
★人気ベスト300これは、南米旅行をしていた頃の話だ。 目的地はチリのとある島、世界遺産の遺跡があることで有名な場所だった。だが、この旅は想像を絶する出来事で台無しになった。 ある晩、観光地の商店で妙に派手な格好をした ...
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道に迷ったらタバコを吸え rw+5,424
2025/11/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
港で船に乗る前、ばあさんはもう一度だけ同じことを言った。 「道に迷ったら、タバコ吸え。それだけは忘れんな」 それ以外の注意はなかった。キツネだの獅子だのの話もしなかった。むしろ、そういう話題を出そうと ...
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代わりに呼ばれたもの rw+6,103-0110
俺の田舎には、土地神がいると言われている。 神様と呼ばれてはいるが、誰も拝まない。祀らない。感謝もしない。ただ、触れないようにしてきただけだ。山に入るな、日が落ちたら近づくな、獣の声に応えるな。それだ ...
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光の役目 ncw+201-0120
2025/11/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの夕方の空の色をはっきり思い出せる。 雲の切れ間から漏れた光が濡れた地面に反射し、町全体がぼんやりと金色に染まっていた。夏でもないのに空気はぬるく、草の匂いに混じって、線香に似た焦げた匂いが ...
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茶色いカーディガンの記憶 n+
2025/11/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
小学校の裏手に、使われなくなった汲み取り式トイレがあった。 鉄の臭いと湿気がまとわりつく、昼でも薄暗い場所だった。 少年は、壁に立てかけられた鉄の棒で蓋をこじ開け、中を覗き込むのが日課になっていた。底 ...
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【祟られ屋シリーズ】呪いの器 #6,192-6,905
2025/11/25 -長編, r+, 洒落にならない怖い話
★人気ベスト300, 韓国※関連話 → 傷【祟られ屋シリーズ】(こちらを先にお読みください) 日本国内には、いたる所に神社や祠がある。 48 :呪いの器 ◆cmuuOjbHnQ:2008/07/23(水) 04:00:57 そ ...
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蔵に預けたもの nc+215-0120
2025/11/24 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
まだ小学校に上がる前、祖父母の家に預けられていた頃のことだ。 なぜ自分がそこにいたのか、両親はいまでも理由を言わない。聞き返したことはある。だが、そのときだけ言葉が途中で途切れ、妙な沈黙が挟まった。理 ...