ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

短編 r+ 家系にまつわる怖い話

同じ日に亡くなる r+1434

更新日:

Sponsord Link

これは、Nさん(仮名)から聞いた話である。奇妙な数字の一致と、不気味な出来事が幾度となく家族に襲いかかったという。

曽祖父、父親、兄が同じ日に亡くなったのは、偶然と呼ぶにはあまりにも出来過ぎた話だ。家族の間には、不吉な呪いのようなものが囁かれた。母もまた、8月21日に容態が急変し、翌日の22日に息を引き取った。その後、Nさんが母の実家を訪れた際、古びた香典帳が目に留まった。その帳面には、母の兄たちが21歳で事故死していた事実が記されており、さらにそのうち一人の祥月命日が母の容態が急変した日と一致していた。

幼い頃、母が語った話もまた奇妙だった。事故に遭う直前、長男の兄は幼い母に「元気になったら一緒に遊ぼう」と言い残していたという。この記憶を思い出し、Nさんは言葉を失った。

母の死後、家族は新居へ引っ越したが、その住所に「8-22」の数字が含まれていたことで、またしても驚愕することになる。それ以来、家族全員が8月22日を特に警戒するようになった。Nさん自身、この日にはたびたび不運な出来事に見舞われている。たとえば、急遽入院して手術を受けたり、交通事故に巻き込まれそうになったりした。兄も同じような経験を語り、家族は21日と22日を「厄日」として慎重に過ごすようになった。

最近では、22日に父が転倒して左手を怪我した翌日、Nさんの左手からも血が出ていることに気づいたという。不思議な連鎖は途切れることがないようだ。

ある日、Nさんは先祖のルーツを調べることを決意し、21日に戸籍の申請書を郵送した。その後、母方の戸籍を受け取った際、祖母が数年前に亡くなっていた事実を初めて知り、衝撃を受ける。さらに調査を進める中で、祖母も21日に亡くなっていたこと、そして祖父には兄がいて、その兄もまた幼少期に21日に亡くなっていたことが判明する。遡れば、曽祖父や高祖父も「21」にまつわる誕生日や命日を持っており、この数字の繰り返しにNさんは愕然とした。

家族の中では、病や怪我が連鎖することも珍しくないという。母が倒れた時には、母の実家に住む叔父が同じ時期に怪我をした。こうした出来事は、代々続く家系の中に何か特別な因縁があるのではないかと思わせるものだった。

Nさんは、霊感の強い人に相談することも考えたが、結局、こう結論づけたのだ。

「21日や22日に奇妙なことが起こるのは確かだが、それを過剰に恐れる必要はない。日常を大切にしながら、注意を払うことが重要だ」と。

そう語るNさんの目には、どこか諦観のようなものが浮かんでいた。しかし、先祖との奇妙なつながりを感じることは、敬意とともに受け入れる覚悟を持っているようだった。

それでも21日と22日が近づくたび、家族の胸に小さな不安が忍び寄るという。そして、次にどんな出来事が待っているのかを、誰もがひそかに恐れているのだ。

(了)

[出典:381 :本当にあった怖い名無し:2009/05/07(木) 00:27:36 ID:pP5oo1LD0]

Sponsored Link

Sponsored Link

-短編, r+, 家系にまつわる怖い話

Copyright© 怖いお話.net【厳選まとめ】 , 2025 All Rights Reserved.