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記録できない夢 ncrw+233-0118
2025/11/06 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
夢の話をすると笑われるのが嫌で、ずっと一人で抱えてきた。 子どもの頃から、何度も同じ夢を見る。夢の中では確かに「またこれだ」と分かるのに、目が覚めると内容だけが抜け落ちる。残るのは胸を締めつける喪失感 ...
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白いワンピースの子 r+2,159
2025/11/06 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
私が生まれ育った家は、古びた日本家屋でした。 土間に、畳敷きの大広間。かまどのある台所と、仏間。十六畳の和室。障子を開け放てば、縁側の向こうに小さな庭が広がり、その背後はすぐに山の斜面へとつながってい ...
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水の舌、蛇の声、名のない呼び声 nc+258-0120
2025/11/05 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でもあの夜の匂いを思い出すと、胸の奥がざわつく。 湿った石の匂い、ぬるい苔、雨を吸った杉皮。山の線が暗く膨らみ、谷から上がる風が舌の裏に金気を残した。私は調査の帰りに、村はずれの境の杭をまたいだとこ ...
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手配 r+2,037-2,361
2025/11/05 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、とある予備校時代の友人の体験談だ。 彼の後輩、仮に「タケ」としようか。そのタケは、身長185cmと長身で、かつては80kgほどあった体格も立派な男だったが、二年前、彼の生活は一変した。 親が亡 ...
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同じ日に見た nw+209
2025/11/04 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
大学二年の夏、祖母に頼まれてお盆の支度をしに車を出した。 午後の陽射しは白く濁り、アスファルトの上で揺れていた。信号待ちで窓を少し下げると、刈り残された草の匂いと排気の臭いが混じり合い、肌に薄い膜のよ ...
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夢の中で開いた扉 rw+5,460-0120
2025/11/04 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
一九九〇年代のはじめ、私は誘拐された。 にわかには信じがたい話だが、事実だ。同じマンションに住む女に声をかけられ、そのまま部屋に入った。用件は曖昧だった。玄関を越えた瞬間、背中に冷たいものが走り、次に ...
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この女になろうと思った r+4,752
2025/11/04 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
中学からの友人で、高校生活を共に駆け抜けた政一の告白を受けたのは、卒業式の夜だった。 壇上で名前を呼ばれ、卒業証書を受け取る自分を見つめるあの眼差しに、妙な熱がこもっているのは気づいていた。だがそれが ...
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黒い三角は空を覆う n+
2025/11/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今になっても、あのときの空の暗さを思い出すと、胸の奥がざわめく。 私はまだ中学生で、父の車に乗って釣りに出かける途中だった。朝の空気は澄んでいて、林の向こうから鳥の鳴き声が聞こえていたのに、あの瞬間だ ...
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東北道に残されたもの r+5,194
2025/11/03 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、高速道路交通警察隊に所属する友人から、私が直接聞いた話だ。 その夜のことを語るとき、彼は決まって煙草に火をつけ、灰皿に目を落としたまましばらく黙り込む。煙がやわらかく揺れながら天井へ溶けてゆく ...
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招かれざる菓子舗 r+1,918
2025/11/03 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
私は編集者をしている。 といっても華やかな雑誌や作家を抱えるような仕事ではなく、地域のイベントや飲食店を紹介する小さな情報誌だ。記事は読者から寄せられる情報を元にしたり、店側からの依頼を受けたり、時に ...
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佐々間のおばちゃん r+3,500
2025/11/03 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
子供の頃の記憶というのは、妙に鮮明な断片と、すっぽり抜け落ちた闇のような部分とでできている。 その中で、どうしても忘れられない出来事がある。何十年経った今でも、あのときの家の湿った匂いや、障子越しに差 ...
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帰れなかった一本道 r+1,924
2025/11/03 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
ネットで有名な怖い話中学の同級生と再会したときに話したことがあるんだ。 彼に「何か怖い体験をしたことがある?」と聞かれて、ふと昔の合コンの夜のことを思い出した。あれは確か、二十代半ばの頃だった。今思えば、普通の出会いの場 ...
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【遠州七不思議幻】突然現れる池 r+1,887
2025/11/03 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
静岡県地元の山に「突然現れる池」があるらしい。 そう言うと、誰もが首を傾げる。だが、俺は確かに子供の頃、その池を目にした。 まだ小学生だった頃、父親に手を引かれ、登山道から少し外れた林の奥でそれを見た。鬱蒼 ...
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風車の向こうに在るもの n+
2025/11/02 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの風車の音を夢に見ることがある。 くるくると、風に揺れるたび、キィ……キィ……と擦れる、紙と竹のかすかな摩擦音。何でもない、どこにでもある玩具のはずなのに、それがあれほど無気味に思えたのは、 ...
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夢で見た家に、私は住んでいた r+2,000
2025/11/02 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
子供の頃から、行ったこともない町の光景を知っていた。 知っている、というより、確信していると言った方が正しい。 夢の中に必ず出てくる町だ。川を渡る古い橋を越えると、まずガソリンスタンドが見える。夢の最 ...
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銀の球と沈黙の乗客 r+4,417
2025/11/02 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
神奈川県高校時代のことを思い出すと、必ず胸の奥がざわつく。 あの出来事を語るとき、どうしても一人称で語らずにはいられない。なぜなら、他人事のように突き放してしまえば、自分の中にいまだ残る恐怖が嘘になってしまう ...
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婆ちゃんの的中 r+2,237
2025/11/02 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
うちの地域には、昔から奇妙な言い伝えや風習が残っている。 浄土真宗の家が多いせいか、葬式の後に清めの塩を使う習慣はほとんどなかった。けれど、私の家では今でも必ず塩をまく。理由は、あの「婆ちゃん」の存在 ...
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隣の家は夢だった nw+218-0121
2025/11/01 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの夜の夢を思い出すと、体の芯がざらつくように冷えていく。 夢というものは、目覚めた途端に輪郭を失い、朝の光の中で嘘のように溶けていくはずだ。ところが、あの光景だけは違った。忘れるどころか、年 ...
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これならできるよ rw+2,084-0123
2025/11/01 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
小学六年の頃の話だ。 今でもその記憶を思い返すと、皮膚の奥を小さな針で刺されるような寒気が走る。 あの日の出来事は、夢や幻覚で片づけてしまうには、あまりにも手触りが残りすぎている。匂いも、音も、空気の ...
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食べてしまったもの rcw+2,584-0201
2025/11/01 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
子供の頃のことを、今でもはっきり覚えている。 ある朝、寝ぼけたまま布団から起き上がったとき、掛け布団の上に銀色の魚が横たわっていた。 体長は四〇センチほどだった気もするし、七〇センチ近くあったような気 ...
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右側だけが増えていく n+
2025/10/31 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でもあの夏の午後の熱気を思い出すと、耳の奥で受話器の無音がぶるぶる震えるように感じる。 汗で指先がぬめるたび、ポケットの中の硬い紙片が擦れ合って、小さな音を立てた。小学四年の終わり頃から三年ほど、私 ...
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代わりにこちらで nw+258
2025/10/30 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの朝の車内の静けさを思い出すと、背中の奥が冷たくなる。音が消えたというより、最初から存在しなかったかのような、妙に完成された無音だった。 二年前の七月二十八日、月曜の朝。夏休みも取れず、実家 ...
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山に残されたもの r+1,981
2025/10/30 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは今もって俺自身、まったく信じきれていない。 他人に話したところで、どうせ鼻で笑われるのが落ちだろう。親父の戯言にすぎないのかもしれないし、脳の誤作動から来る幻覚や幻聴だった可能性もある。だが、俺 ...
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【大雑把仮説】 御船千鶴子は自殺していなかった!? #5,706
2025/10/30 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
【大雑把仮説】 御船千鶴子は自殺していなかった!?【ゆっくり朗読】 母から聞いた子供の頃の話です。 104 :本当にあった怖い名無し:2016/02/27(土) 18:11:23.11 ID:baNt ...
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赤い小箱 r+3,919
2025/10/30 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あれは去年の夏のことだった。 ひさしぶりに田舎へ帰った時、どうにも説明のつかないことに出くわした。正直に言えば、不思議というより、ぞっとする思い出としていまだに胸に引っかかっている。 父方の実家は、県 ...
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縦穴から返事があった rw+2,802
2025/10/30 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
東北の地方都市で一人暮らしをしていたのは、もう十年以上前のことだ。 街の規模は小さいが妙に造りが歪で、中心部にひょうたんのような形をした低い山がある。直径二百メートルほど。駅側は神社があり、夜景スポッ ...
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襖の内側 nrw+350-0119
2025/10/29 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの夜の匂いを思い出すと胸の奥がざわつく。 古い街道沿いの宿に泊まった時のことだ。木造三階建ての大きな建物で、瓦屋根の重みが軋みを孕んでいる。表には「創業三百年」と墨書きの看板が掲げられ、長い ...
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向かいの待合室 rw+2,236-0119
2025/10/29 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
大学生の頃の話だ。 十年以上経った今でも、野宿をするたびに、あの夜のことが頭をよぎる。夢にも何度か出てきた。雷鳴と豪雨の中、無人駅のベンチで眠る俺と、その隅で体育座りのまま動かない男。叫び声を上げて飛 ...
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捨て場所 nw+412-0119
2025/10/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
もう何年も前のことなのに、未だにあの夜の記憶だけが、うまく言語化できずにいる。 思い出そうとすると、記憶の一部が水で滲んだ紙のように溶け、形を保たない。 仲間内では今でも笑い話にされるが、あれを笑って ...
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音が消えた夜 rw+2,757-0120
2025/10/28 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
アパートに引っ越した【ゆっくり朗読】 以前、活力あふれる虚弱体質の母の身に降りかかった怖い話を書いた者です → vibrant-frail-mother 今年の七月、諸事情あって私は実家へ戻った。 け ...
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夢日記の余白 r+1,989
2025/10/28 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
当時、私は高校生で、なぜか「夢日記」というものにのめり込んでいた。 目が覚めるたび、あるいは通学のバスの中で、まだ寝ぼけた頭のまま、メモ帳に夢の内容を書きつける。それが妙に楽しかったのだ。 不思議とよ ...
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白い犬の車 r+2,287
2025/10/28 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あの時の話を、ようやく文字にできる。 どうしても書こうとすると身体の調子が崩れてしまって、何度も途中でやめた。奇妙なことに、そういう体調不良はこの話に限って起きるのだ。書くべきではない、という誰かの意 ...
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峠に残った靴音 nw+291-0108
2025/10/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あの夜の湿気を帯びた空気を思い出すたび、いまでも背中の皮膚がじっとりと汗ばむ。 季節は夏の終わりだった。蝉の声にひぐらしの鳴き声が混じり、昼と夜の境目が曖昧になり始める頃だ。 家は山に囲まれた集落にあ ...
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楽しいはずの場所 rw+2,241-0121
2025/10/27 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
父の実家のある街は、不思議な場所だった。 山と海に挟まれているのに、どちらの匂いも色も、はっきりとは感じられない。潮の湿り気も、土の重さも、途中で途切れてしまう。田舎と呼ぶには人も車も多く、都会と呼ぶ ...
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低音のないオルガン rw+2,513-0126
2025/10/27 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
家に、古いオルガンがあった。 母が私を産む前に、中古で手に入れたものだと聞かされていた。リビングの窓際、テレビ台と本棚の間に押し込まれるように置かれ、家族の誰も積極的に触ろうとはしなかった。木製の鍵盤 ...
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母が抱いていたもの rw+2,225-0120
2025/10/27 -中編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
これは、母に起きた出来事を、私の視点から語る話です。 半年以上にわたって続いた出来事で、今も完全には終わっていません。終わったと思えない、というほうが正確かもしれません。 七月の初め、私は結婚を控え、 ...
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八年目の再会 n+
2025/10/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの街角の湿気を帯びた空気を思い出すと、喉の奥がざらつく。 一九九七年の六月二十六日、薄曇りで、アスファルトがぬめるような午後だった。 あのとき何が起こったのか――いや、何を「見てしまった」の ...
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ドラえもんの未来 r+1,583
2025/10/26 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
小学校三年生の頃のことだ。 まだランドセルの匂いが新しく、遊ぶことと空想することだけで毎日が満ちていた時代。 きよみちゃんという女の子がいた。いつも一緒にいて、家を行き来し、互いの匂いまで知っているほ ...
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赤に還る r+4,092
2025/10/26 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
坂本の話を、私の口から語らせてもらう。いや、正確には、あの日から私は坂本ではなくなった。 坂本という名を持つ人間は、もうとうにどこかへ消え失せた。残っているのは、赤に浸食された私の肉体と、まだ人間であ ...
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きよめたまひ、はらいたまへ n+
2025/10/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
窓の外に差し込む夕焼けの光を思い出すと、今でも胸の奥がざわめく。 あの出来事は夢ではなかった、と確信しているのに、どうしても現実味が薄れてしまうのだ。私の家系には、少しばかり不思議な勘が働く血が流れて ...
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見ていたのは、空だけではなかった rw+1,675-0126
2025/10/25 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
小学校二年から四年までのあいだ、私は週に二度、放課後になると姉と並んで、学校のすぐ裏手にあるそろばん塾へ通っていた。 校舎の裏に回ると、すぐに視界が開ける。その一角に、どう考えても場違いな墓地があった ...
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期限の工場 r+3,042
2025/10/25 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
あの時のことを思い出すと、いまだに背筋がぞっとする。 当時、私は地方の小さな工場に勤めていた。食品関係といっても華やかさなど一切ない。惣菜を決められたレシピどおりに作り、プラスチックの容器に詰め、大手 ...
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幻肢の記憶 n+
2025/10/24 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あの夜の病室を思い出すと、今でも胸の奥にひやりとした重みが残る。 私は小さな診療所を営んでいる開業医だが、入院設備も僅かながら備えており、救急指定も受けている。病棟の夜はいつも不気味な静けさに満ちてい ...
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二週間、満たされていた rw+5,399-0116
2025/10/24 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
地方の大学に進学したばかりの頃、あの頃の自分は完全に浮かれていた。 初めての一人暮らし。都会では考えられないほど近くにある山と川と海。何もかもが新しく、触れるものすべてが自分を歓迎しているように思えた ...
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六月十二日の香 r+4,385
2025/10/24 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
お祓いに行く前に、どうしても記しておきたいことがある。 いや、これを書き残さずにいると、何もかもが夢のように曖昧に溶けてしまいそうで、自分の存在ごと消えてしまうのではないかという、そんな不安に駆られて ...
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答えなかった旅行者 rw+4,475-0201
2025/10/24 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
初めて海外へ出たのは、二十代の終わりだった。 仕事にも生活にも行き詰まりを感じていて、気分転換のつもりで申し込んだ団体旅行だった。行き先は中国の杭州。湖と山に囲まれた古い街で、写真で見る限りは穏やかで ...
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十二階の外にあったもの n+
2025/10/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あれは幻覚だったのか、それとも私の足が一歩だけ別の世界に踏み入ってしまったのか…… いまだに答えは出ていない。 三年前のことだ。当時の私は学生で、生活費を稼ぐために運送のアルバイトをしていた。社員の男 ...
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神の視点 r+3,516
2025/10/23 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
伊勢の内宮へと向かう参道を歩いていた。 まだ若く、何に祈るという明確な理由もなく、ただ連れに勧められるままについて行っただけの参拝だった。空気は澄み、木々の梢から漏れる光が砂利道をちらちらと照らしてい ...
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禁じられた部屋の十分間 r+2,503
2025/10/23 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
小学生の頃、地元の大学がやっていた少年サッカー倶楽部に入っていたことがある。 自慢できるほどの腕前ではなく、昔も今も下手の横好きといったところだ。けれど、あの時の夏合宿で経験した出来事だけは、いまだに ...
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油の床の誓約 r+2285
2025/10/23 -短編, r+, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚
大阪で万国博覧会が盛大に催された年のことを、いまでも鮮やかに思い出せる。 あの頃の私は典型的なヒッピーで、東京からヒッチハイクで関西へ入り込み、外国人でごった返す夜の繁華街をひやかし半分で歩き回ってい ...