ネットで有名な怖い話・都市伝説・不思議な話 ランキング

怖いお話.net【厳選まとめ】

「短編」 一覧

どちらが外か rw+4,345-0215

俺が大学に入って間もない頃に知り合った友人の話だ。 ここでは仮に俺を田口、あいつを佐藤としておく。 佐藤は三年半ほど前、海の見える古いマンションに越した。波打ち際まで歩いて五分もかからない高台の建物だ ...

正しい判断 rw+3,071-0131

小さな木造の家だった。 外から見れば、ただ古びただけの一軒家で、近所に並ぶ家と何一つ違わなかった。玄関の引き戸は軽く、軋む音もなかった。中に入るまでは、そこが特別な場所だとは誰も思わない。 家の中は静 ...

四十歳の私へ nw+467-0215

校庭の隅に立つ桜の木は、春でもあまり花をつけない木だった。 幹は途中でねじれ、樹皮がめくれあがり、触れると粉のようなものが指に残った。卒業を控えた冬の日、わたしたちはその木の根元に穴を掘り、「未来の自 ...

胸の上の重み rw+18,303-0131

あの地震のあと、町じゅうにサイレンが鳴り響いたらしい。 俺は遠く離れた下宿で授業を受けていて、その音を直接は聞いていない。だが、電話越しに母が取り乱して叫んでいた声だけは、今でも耳の奥に残っている。 ...

戻ってきた場所 rw+6,510-0209

中学生の頃の話だ。 あれが本当に起きた出来事なのか、眠っている間に見た夢なのか、今でも判断がつかない。ただ、触覚だけは残っている。皮膚の裏側を、微弱な電流がゆっくりなぞっていくような、あの嫌な感覚だけ ...

数字で測れぬ悪魔 rc+6,160-0105

中学時代の同級生から久々に連絡が来たのは、梅雨が長引いて空気がぐずぐず腐っていた頃だ。 電話口の声は湿っていて、息が重たかった。妹が変な宗教に入ってしまった、と切り出された。 最初は笑ってしまった。今 ...

まず口元を見る rw+1,922

小学校三年生の秋、音楽室で見たものを、四十年以上経った今でも忘れられない。 そのせいで私は、いまだにシューベルトの肖像を正面から見ることができない。 当時、私は愛媛県のある市に住んでいた。第二次ベビー ...

まだ玄関にいる rw+1,638-0220

玄関を開けた瞬間、胸の奥にあの夕暮れが貼りついた。 実家は古い日本家屋だった。間口は広く、奥へ奥へと細長い。廊下の板は痩せ、踏めば乾いた音を立てる。障子は茶色く濁り、昼でも光は薄い。梁が落とす影が部屋 ...

表示の消える階 nw+313-0118

小学生の頃の体験を、今でも鮮やかに覚えている。 四年か五年の頃だった。鍵っ子で、学校が終わると一人で団地の部屋に帰っていた。七階建ての古い公団住宅で、灰色のコンクリートはいつも湿り気を帯び、雨の日には ...

立っている規則 rw+7,353-0110

アルバイトの面接なんて、気楽な気持ちで行くものだと思っていた。 だが、その日案内されたのは、古い木造の事務所だった。雨を含んだ木の匂いが鼻にまとわりつき、床は歩くたびにわずかに沈み、低く軋んだ。机の向 ...

抜いたのは誰か rw+3,449-0213

2025/09/21   -短編, r+

父は三年前、肺がんで死んだ。 最期まで、あの人は骨董の話をしていた。金があるわけでもないのに、休みのたびに骨董市へ通い、時代のつかない小物ばかりを持ち帰る。皿も掛け軸もない。根付けや櫛、名もない細工物 ...

確認した時点で ncw+489-0108

父が亡くなった時、私は悲しむより先に、身体を動かしていた。 葬儀の段取り、役所への届け、親戚への連絡。感情が入り込む余地のない作業の連続で、気づけば火葬も終わっていた。 四十九日までの間、私に割り当て ...

誕生日の前日 rw+2,782

父は若い頃、遠洋航路の船に乗っていた。 港に着くたび、ひとりは船に残る決まりだった。 その日残ったのは、少し頭が弱いと陰で言われていた男だったという。 夕暮れ、桟橋の向こうから老人が現れた。 裸足で、 ...

発泡スチロールの高さ nrw+447-0121

中学の夏休みの記憶が、どういうわけか今でも抜け落ちない。 あの年の暑さや、扇風機の首振りの間合い、畳が昼の熱を含んでじっとりしていた感触まで、細部がやけに正確に残っている。忘れていいはずの場面ほど、時 ...

三隣亡の家~さんりんぼう信仰 #7,300-0104

さんりんぼう信仰【ゆっくり朗読】 うちの親父は水道技術者なので特に夏場は忙しく、どこにも連れてって貰えない なので、親戚の家に十日位泊るのが小学生の頃の夏休みの恒例だった。 ある時、叔父さんに卵、キュ ...

もうあんた一人だけ rw+3,290-0805

祖父は、私の下宿探しに誰より熱心だった。 大学に入ってすぐ、完全な一人暮らしは心細いだろうと、私は食事付きの下宿を選んだ。祖父は家賃や駅までの距離だけでなく、管理人の人柄や、ほかにどんな下宿人がいるの ...

最初から四人だった nw+

あの夜のことを、俺は何度も思い出し、何度も思い出さないふりをしてきた。 十年以上前の出来事だ。 いまは家庭もあり、仕事もあり、あの頃のように夜な夜な車を走らせることもない。だが、時折、夢の底から引きず ...

墓地の向こう側 rw+8,067

2025/09/18   -短編, r+
 

二十年前、人口百人ほどの小さな島に、教授の民俗調査に同行する形で長期滞在した。 私は研究者ではなく、名目上は手伝いだが、実際はただの付き添いだった。 島の半分は墓地だと聞いた。子どもたちはそちらへは絶 ...

笑って応対した理由 rw+5,826-0123

あれは、私の人生でいちばん背筋の冷える出来事だった。 何か直接的な被害に遭ったわけではない。暴力を振るわれたわけでも、脅されたわけでもない。ただ思い返すたびに、どうしてあの場面で、私は笑って応対できた ...

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