短編 後味の悪い話 事故・事件

冤罪地獄【ゆっくり朗読】3900

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テレビでやってた実話。

戦後間もない1949年、ある村で一人の女性が殺された。

警察の捜査が始まると、その村に住む男性田中さん(仮名)が、やたら熱心に警察の捜査に協力してくる。

警察が一応念のために田中さんにアリバイを問うと、田中さんはアリバイを偽証した。

これは怪しい、ということで警察は徹底的に田中さんの調査を行うことに。

警察は田中さんを容疑者として逮捕し、田中さんの自宅を家宅捜査して『謎の汚れ』が付着した服を発見。

服の謎の汚れを分析した結果、『被害者女性の血液』と判明。

田中さんは始めは無実を主張していたが、やがて犯行を認め、有罪判決で懲役20年を言い渡された。

でも田中さんは本当は無実。

田中さんは偉人の子孫で誇りが高く、元日本軍所属で愛国心が強く、敗戦後の日本の役に立ちたいと願っていたから、公務員である警察の捜査に熱心に協力していた。

思いもよらず容疑を向けられ逮捕された田中さんは、必死に無実を主張し続けた。

田中さんの家族は裁判で争う資金のために、先祖代々続く家宝まで売りに出した。

しかし弟の訃報が田中さんの心を折った。

裁判で家計が苦しい間、働いて家計を支えていた18歳の弟が心臓発作を起こして亡くなられた。

田中さんは「これ以上家族を苦しめられない」と考え、嘘の自白をして刑に服した。

警察の捜査も色々とずさんで突っ込みどころが多かった。

田中さんの服に付着した『謎の汚れ』に関しては、鑑識に出したら『成分不明』という結果が出ていた。

にも拘らず、それを握り潰して別の鑑識に出す、ということを何度も繰り返していたらしい。

20数年後に真犯人の自供により田中さんの無実は証明されて、国から『ほんのわずか』な賠償金は出たらしい。

田中さんは当時の刑事を訴えたが、『刑事が意図的に証拠を捏造した、という証拠は無い』という理由から全面敗訴した。

補足

アリバイ偽証した理由は、ただ単に疑われてテンパって記憶違いしただけ。

真犯人はミシンの修理技師で、訪問修理を行っていた。

あるお金持ちの家に修理で通ううちに、そこの娘さんに惚れ込んだ。

被害者はある金持ち宅の離れに間借りしていた一家の妻で、娘さんとは別人。

犯行の夜、真犯人は金持ちの娘さん夜這いをしようと忍び込んだものの、部屋がわからず諦めた。

帰り際に離れで眠っていた被害者を見つけ、ちょっと触るつもりで離れ忍び込んだ。

が、布団をめくってごそごそやってるうちに被害者が目を覚ましてしまった。

犯人は焦ってしまい、慌てて護身用のナイフを首に突き立てて殺害してしまったという。

推理小説ばりの陰謀渦巻く大事件じゃなくて、こんな計画性も何もない事件だった。

[出典:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1410500940/]

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事件の詳細

⇒ 弘前大学教授夫人殺人事件

(了)

 

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