短編 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

東京の結構有名な大寺院【ゆっくり朗読】1034

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いくつかお寺に関する話を知っているけど聞きたいやついる?

441 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 21:59:44.66 ID:7B8pxZZ00.net

東京の結構有名な大寺院(名前はNG)でいくつか。
(特定されてしまうのでフェイクを入れていますが、内容は同じです)

そこのお堂の下には大広間があり、通夜・葬儀で貸し出す事があった。
普通の葬儀社の会館と違う所は、遺族は中で泊る事が出来ない事。
寺の行事もあるし、国宝とか重要文化財があるから外部の人を置く事は出来ない。
でも、防犯上誰もいないというわけにはいかず、寺院の職員(お坊さん)が一人で泊って番をする。

その大広間でいつもの通りに通夜が行われた。
亡くなったのは女性で鉄道自殺だったらしい。

いつもの通り通夜が営まれ、夜遅くなったころ大広間から「ガタン」という音が聞こえた。

その時泊った職員(お坊さん)は、「ネズミか何かがでたのか」と思った。
寺の近くに森があり、そこからたまに動物が紛れ込む事があったらしい。

一応祭壇を確認しようと中に入ると、確かに祭壇の飾りが近くに落ちていて何かがいた跡があった。
祭壇を元に戻していると、棺桶を開けた形跡があった。棺桶のフタがずれている。

「おかしいなぁ。ネズミではフタは開けられないはず」

と思いながらも蓋を戻そうとした時、とんでもない事に気づいた。
中の遺体が無い。

職員は「ヤバい」と思って棺桶を祭壇から出してフタを開けたけれども、確かに中にあるはずの遺体がなかった。

この時は『遺体が消えた』と考えるよりも、『遺体が無い。どうしよう…万が一遺体が無くなったとなったら俺の責任になる』と考えたらしい。

そこで、ダッシュで元いた場所に戻り、別の用事で泊っていた職員(お坊さん)を叩き起こして一緒に様子を見に行った。

すると、電気は消えていたが開けっ放しで出て行ったはずの棺桶のフタが閉められており、しかも元の位置に戻っていた。

中を確認すると普通に遺体があった。
「寝ぼけていたんだろ」と叩き起こされた職員に言われたが、電気がついていているはずなのに消した記憶もなく、とても消す余裕なんてなかった。
というか、電気を消すはずがない。通夜なんだから。

ちなみにこの時の職員と言う人は、私の先輩にあたる人です。
この人から直接聞きました。

そしてこのお堂、職員の中では有名な心霊スポットで、他にも

・夜中に四方の壁からうめき声が聞こえる部屋(現在休憩室兼物置)

・夜中になると廊下から聞こえてくる足音(姿は見えないが何故か小さな女の子のイメージが浮かぶ)←これは私も経験しました。

・お堂内部や周辺に現われるお坊さんの幽霊(これは私を含めて経験者多数。この幽霊は渾名までついた)

があります。

それ以外にも境内には幽霊がでるところはありました。

次はこのお寺の別のお堂の話。

このお寺にはもう一つ別の大きなお堂があり、そこは法要でよく使っていた。
そしてそのお堂の地下には位牌堂がある。

地下の位牌堂は通常の檀信徒の位牌以外にも、お墓の無い人や、理由があってお墓に収められない遺骨(お墓がまだできていない・死んで無縁仏になった等)を、一時的に預かるところでもあった。
でもそこもかなりの心霊スポットだった。

そこで私が夕方お堂でお経の練習をしていた時、何か自分の木魚以外の音がするというか、木魚の『ポクポク』という音ではなく、『ドンドン』という音だった。

「おかしいなぁ、もうお堂は閉めたから誰もいないはず」

と思って音のする方を調べてみると、どうやら地下の位牌堂から音が聞こえた。

「あれ、地下に檀信徒か誰かいるのか」と思って、地下に行くと……

青白い顔をして口から血を出した男が、寝そべって転がりながらゴロゴロ回転していた。

ドンドンと言う音は、その男が転がりながら壁にぶつかっている音だった。

私は「すぐ別の職員を呼ぶから、転がらないでおとなしく待っていてください」と言うと、すぐ事務所に行き、別の職員に
「青白い男が口から血を流して苦しそうに転がっている。救急車を呼んで」
というと、何もなかったかのように
「ああ大丈夫、すぐに消えるから」と当たり前のように返事をした。

この時私は初めて、「ひょっとするとあれって幽霊?」と考えた。
確かにこの時間は、檀信徒どころか部外者もいないはず。なぜなら私が位牌堂を見回りをしてお堂を戸締りしたから。
でも、青白い顔をしている以外、普通の人が血を流している様にしか見えなかったんだけど。

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