昔ある村が日照りに襲われたため水を引く事になり、その際猿男の力を借りた。
猿男はその働きの対価として「村の娘を嫁にくれ」と言いだした。
話し合いの結果、長者の三女を猿男の下へ嫁入りさせることとなった。
長者は嫁入り道具として臼と扇子を持たせることとし、猿男は臼を担ぎ、娘は扇子を持って猿男の住む山へ向けて出発した。
途中橋を通る際、娘は扇子を川へ放り投げ、猿男にそれを取ってくれと泣きついた。
猿男はすぐさま川に飛び込んだが、臼の重みでたちまち溺れてしまった。
進退窮まった猿男は「俺はこうなってもお前の事が忘れられん」と言い残し、川底に沈んでしまった。
この『猿婿入』という話は複数の人から聞いたのですが、今まで、私は特に興味を持っていませんでした。
それが今日、雷鳥一号さんの『くだん』の話を見てふと思い出し、下調べをするために検索してみました。
キーワードは「猿婿入」「臼」「扇子」。
ヒットしたページの中に↓こんなものがありました。
ここには『猿聟入』の類話が載っています。
そこに登場するのが狒猿。これは「ヒサル」と読めます……
ちょっと総毛立ちました。
342 :雷鳥一号:03/11/29 01:17
>>331 そこに登場するのが狒猿。これは「ヒサル」と読めます……
おそらく狒々という妖怪の影響があるのではないでしょうか。
猿に似ているが、猿以上の存在として「狒」という字が使われたのではと類推しております。
あくまでも個人の考えで、全然アカデミックな説ではないですが。
しかし、面白いサイトですね。
ここを読むと、桃太郎と一寸法師と力太郎が元は一つの話だったという説を思い出しました。
(了)