短編 ほんとにあった怖い話

死相#981

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遠い親戚のじいさんが死んだとき、遺体が公開されなかった。

会ったことも無いし、良い死相じゃないんだろうな程度で気にしてなかったけど、親戚の子供達が、なんとかして見てやろうと頑張ってた。

俺は、最後なんだから見たい人は見りゃいいと思ってた。

見張り役の女子中学生が必死に子供達を止めてるのをみつけ、俺が近寄って行く頃には、一人の子供が顔にかけられてる布をめくって覗き込んでた。

一瞬ひいてたが、

「なんだ、お面つけてんじゃん」

と一言。

中学生も見ていなかったらしく、「そうなの?」と言って他の子供達と一緒に覗き込んだ。

すると、子供達は顔面蒼白、中学生はものすごい悲鳴をあげ、みんなで逃げ出した。

子供の一人は泣き喚きながら放尿し、ものすごいダッシュを見せてくれた。

俺も遺体を見た。

黒い鬼のリアルなお面つけてる。

変な風習だなと思いながら、何がそんなに怖いのか観察した。

真っ黒で歯を食いしばり、目はカッと見開いて、額のところに2つツノがあるお面。

今にもこっちにとびかかってきそうな表情だ。

……いえ、お面じゃありませんでした。

苦しんだ表情のまま固まってしまい、次第に色が黒くなり、眉毛の上あたりがなぜか盛り上がってきてコブができ、ツノのようになってしまったらしい。

親族のおっさんが、「ばかやろう!」と言って布をかぶせなおしていたが、

「くそー、こんなんなっちゃって……こんなんなっちゃって……」

と、おいおい泣いてたな。

もう子供達は収集がつかないので、亡くなったじいさんと一番縁がなかった俺が相手することに。

喪服で子供をひきつれて、駅前のゲーセンにつれていって時間をつぶした。

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481 :あなたのうしろに名無しさんが……:2004/05/30 16:21:00 ID:6BTg7iwa

この書き込みを読んで、前に似たような話がオカ板で出てたのを思い出した。

その話も亡くなった方はお爺様だったんだけど、祈祷師か何かで相当強い力のある方だったらしい。

亡くなったことで今まで押さえていた悪いもの達(自分に封印させていたとか)が出てきてしまい、それこそ人間のものではない様な凄い形相になっていた、というものだったと思う。

お爺様の死因が書かれていないので、もしかしたらそういう系統のお仕事をされていたのかも?と、勝手に予想して書いてしまいました……

 

483 :472:2004/06/01 17:48:00 ID:041u6t+m
>>481
じーちゃんと言っても、俺とは血がつながっていない遠い親戚です。

死因も元の職業も知らないのですが、生前はあまり評判がよくなかったようです。

意地悪で凶暴で貪欲で……

遠い親戚連中は「だからそんな死に様なんだ」と言ってました。

ただ、そのじーちゃんの家系は、トーシロにはあまり見せられない死相が多いとは言ってた。

なんかあるんだろうね。

(了)

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