短編 人形にまつわる怖い話

呪いのキューピー人形

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私の実家で『呪いのキューピー人形』と言われるものを私の結婚後、旦那との新居に持ってきていた。

321: 名無しの心子知らず 2013/02/24(日) 01:48:26.97 ID:AKSoNa+g

『呪い』って言っても冗談半分で言ってるだけ。

私の結婚に合わせて実家の掃除をしていた時に発見した。

元は両親がまだ付き合ってる頃に、キューピーに似てるといわれる母に父が理想の服をお手製で作ったものを着せてプレゼントしただけ。

それが五体あって、ドレスは私が小学校の時にピアノの発表会で着たのに似ていて着物は父は母の振り袖姿を見てるにも関わらず似てないものを作り、私が着た振り袖に似ていた。

そんなんで五体とも私の服に似ていて、しかも服を選んだ私は、その存在を知らなかったから呪いなんて笑ってたけど私が父の好みを受け継いだだけの話。

ただそれが面白かったのか、母からキューピーを譲られてしょうがないから新居の食器棚の空いてるスペースに飾ってた。

それがある日なくなってることに気付いた。

色々記憶を辿って、怪しいのは旦那の同僚二人を家族含めて招待した時しかないと思った。

一応両親にこのことを話したら、「まさかあのキューピーを盗むなんて」と笑い、どうせいらないからほっとけ、人を呼ぶ時は気を付けろと言われて終わった。

旦那とも、今回のことは同僚に問いたださないけど『もう呼ばない』で話はまとまった。

それからしばらくして旦那が無傷のキューピー三体と壊れた一体とを持って帰宅した。

要は、犯人はやはり旦那の同僚のうちの一人の奥さんだった。

私の手伝いで食器棚を見た時に可愛いと思って盗んだ。

持って帰って同僚には私から貰ったと言ってトイレに飾ってた。

しばらくして一体の足が割れて倒れていたので捨てた。

何日ヶ後に幼稚園の息子さんが足を捻挫した。

次は一体の頭にひびを見つけた日に、同僚が仕事中に頭を怪我して数針縫った。

ここで少し気持ち悪いねと話してたら、トイレに行った時に一体がトイレの中に水没していた。

同僚がこれが現実になったら笑えない、私におかしいと言おうと奥さんに提案したところ、奥さんは盗みを告白。

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次の日に同僚が旦那にお金と共に謝罪してきて、旦那がキューピーだけ持って帰ってきた。

キューピーはもう30年近くあるものなので、劣化で割れてもおかしくないと思うけど、さすがに私も気持ち悪いので実家に返した。

両親は服だけ脱がせて、キューピーはお寺に持って行った。

ただの偶然だろうけど、前から『呪い』と笑ってただけ怖かった。

こんな経験をした同僚の奥さんが盗みを一生止めればいいなと思う。

後日談

件の旦那の同僚夫婦と会ったので、少しだけ追加報告です。

前提として、実はキューピーを盗られたのは去年の話で、結構前の話だった。

それと、同僚夫婦は服が私のに似ていて「呪い(笑)」と実家で言っていた部分は知りませんでした。

本題ですが旦那経由で同僚夫婦に呼ばれたので、旦那同伴で四人でファミレスにて会いました。

会っていきなり丁寧な謝罪をいただき

「これは今回の話ですか?」

と私の書き込みのまとめを出されました。

旦那には睨まれましたが、認めました。

相手の旦那さんからは私両親宛ての謝罪の手紙を受け取り 謝罪が遅れたこと、

まとめを読んでわかった水没のをそのまま返した等の気が動転していた失礼な振舞いや、父作だとか、新しい情報についても改めて謝っていただきました。

そして今回、奥さんにも呪いが発動していました。

お子さんの関係で梅見物に行って、お子さんと奥さん二人でボートに乗り、奥さんだけがバランス崩して池に落ちたそうです。

幸い大事には至らなかったそうですが、供養は間に合わなかったようで。

念のため供養先に家族で参りたいとのことだったので、両親に場所を確認してお伝えして解散となりました。

もちろん、今回の書き込みの了承も得てます。

あちらもとても反省して下さったのがわかったので、これで全て終了となればいいです。
ただ、父が何故か張り切ってしまっていて、残った服を着せるために新しいキューピーを探してるそう。

止めたんですが、見つけたら捨てられたやつの代わりに、ウェディングドレスのを作りたいんだとか。

子供ができるまで我慢できなかったようです。

新しいのが来たら次は守り神として大事にするようにします……

(了)

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