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峠の匂い nc+257-0131
2025/11/16 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, 山にまつわる怖い話, n+2025
大学時代の深夜、俺と山根は、夜更けにラーメンを食いに行った帰りだった。 思いつきで隣の市まで行ったせいで、戻りは真夜中をとうに過ぎていた。 街灯の切れた峠道は、昼間と違って肌に貼りつくような匂いを放っ ...
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選ばれなかったほう rw+4,671
夜の林道で見た光は、いまも彼の記憶の奥で消えずに揺れている。 十五年前、免許を取りたての彼は、地図に載らない道を走ることに取り憑かれていた。舗装の途切れた林道、崩れかけたガードレール、落ち葉に埋もれた ...
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庚申原の白い供物 rw+5,541
今でも、春の宵に山から吹き下ろす風を聞くと、あの声を思い出す。 あれがただの風音だったのか、それとも山中を歩き回る何かの囁きだったのか、いまだに判別がつかない。私は広島の御調郡久井町に生まれ、この盆地 ...
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背後の位置 rw+3,822-0114
2025/11/12 -中編, r+, 山にまつわる怖い話
ネットで有名な怖い話, 中国地方とある夏のキャンプでの話。 あれから一年経った今でも、どこからが正確な記憶で、どこからが自分の中で歪んだものなのか、はっきりしない。 大学の夏休み直前、高校時代からの友人・江崎から電話があった。久しぶ ...
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挨拶を返した山 rw+3,933-0121
2025/11/09 -短編, r+, 山にまつわる怖い話
ネットで有名な怖い話学生時代でも社会人になってからでも、俺には胸を張って言える趣味というものがなかった。 好奇心に突き動かされて何かを始めては、少し齧ったところで満足し、熱が冷めると同時に放り出す。その繰り返しだ。続ける ...
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振り向かなかった夜 rw+6,877-0108
忘れもしない。小学三年の夏休みのことだった。 盆が近づいたある晩、父が母に「明日、連れて行く」と言った。寝る前の居間で、父の声はいつもより低く、母は何も聞き返さず、私の着替えを無言で鞄に詰めていた。 ...
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また行く場所 rcw+8,166-0122
法事で実家に戻ったのは、去年の夏だったと思う。 久しぶりの帰省で落ち着かず、法要が終わった夜、親戚が全員帰ったあと、居間で叔父と二人、缶ビールを開けた。窓は閉め切っていたのに、どこか湿った匂いが残って ...