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弁当箱が増える子 nw+601
2026/06/05 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
秋山さんは、今でも昼休みの匂いだけは忘れられないと言う。 埼玉の山あいにあった県立高校。冬になると霧が廊下を流れ、杉林の影が教室の窓に貼りついたまま動かないような場所だった。 二年のとき、クラスに前後 ...
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青葉台ガーデンヒルズの影:元刑事作家が暴く閉ざされた住宅地の秘密【中編ミステリー】#745-0220
2026/06/05 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, ミステリー, n+2025, オリジナル作品
■登場人物 神崎陽一(かんざき よういち) - 45歳、元刑事、現在はミステリー作家 身長180cm、やや痩せ型だが筋肉質。短く刈り込んだ黒髪に少し白髪が混じる。鋭い眼差しと穏やかな表情のギャップが特 ...
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アルバムから消えた女 nw+827
2026/06/04 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
大学二年の春、駅のホームで電車を待っていると、見知らぬ女性に声をかけられた。 「久しぶり。覚えてる?」 名前を聞くと、高校の同級生だという。確かに聞き覚えはあった。同じクラスだったらしい。だが顔が思い ...
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沈黙の方程式【短編ミステリー】#544-0220
第一章:名もなき死 雨が窓を叩いていた。 東京の西端にある古びたアパート。その一室で、刑事・榊原哲也はカーテンの隙間から煙る街を見下ろしていた。片手には一枚の写真。柔らかな笑顔を浮かべる男が写っている ...
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根を下ろす女 nw+664
2026/06/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
離島に嫁いだ知人の話だ。 島は山の稜線を境にふたつの集落に分かれている。北は畑を耕す者たち、南は海に出る者たち。南の者たちは、凪が続いても、嵐が来ても、必ず同じ言葉を口にするという。 「神が決めたこと ...
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十一階のまま nw+674
2026/06/03 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
中学一年の春、自分は朝刊の配達をしていた。 小遣いが欲しかっただけだ。任されたのは、地域でも一番高い団地だった。十数階建ての棟が一本、周囲の建物を見下ろしている。朝の霧のなかでは、建物の上半分だけが浮 ...
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人狼の電話 nw+604
2026/05/31 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
中学時代の同級生が、ある夜、酒の席で妙な話をした。 祖父は昔、朝鮮半島で交易をしていたという。ロシア人やタタール人とつながりがあり、その中に、ひとりだけ特別に親しかったロシア人商人がいた。 その商人が ...
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落ちる直前 nw+870
2026/05/30 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
横断歩道の白線の手前で、足が止まった。 右から車が来ていた。信号は青。渡ってもおかしくはないが、待てばやり過ごせる距離だった。だから立ち止まった。それだけのはずだった。 それでも、背中に圧がかかった。 ...
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パイプラインの内部点検 ncrw+774
2026/05/29 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
閉所恐怖症というものは、診断名を与えられるより前に、体のほうが先に理解してしまう。 たとえば、内径六十センチの鉄の管に這いつくばり、前にも後ろにも引き返せない距離を進まされれば、その理解は理屈を介さず ...
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ふすまの前 nw+613(110)
2026/05/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
学生時代、週末になると決まって友人Aの家に集まり、夜通しゲームや無駄話をしていた。 Aの家は二階建ての一軒家で、二階にもトイレがある。集まるのは決まって、わたしとAと、もう一人の友人Bの三人だった。深 ...
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いなくなったと言い切れない ncrw+678
2026/05/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
一人暮らしというのは、自由と引き換えに孤独と責任を手に入れることだと、どこかで聞いた。 だが、自分がかつて経験した一人暮らしは、そのどちらとも違っていた。そこには、最初から最後まで、説明のつかない「同 ...
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通夜までの四日間 nrw+793
2026/05/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
夏という季節には、どうしても説明のつかない空気が混じる。 湿度や気温のせいだと言われればそれまでだが、それだけでは済まない何かが、確かに漂っている。 祖母が亡くなったのも、そんな夏だった。お盆を数日後 ...
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空室の生活音 nrw+745
2026/05/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
俺が今のアパートに引っ越してきたのは、ちょうど半年前だった。築三十年。 外壁の色はところどころ剥げていて、共用階段を上ると湿った埃の匂いが鼻につく。でも家賃が安かった。それだけで決めた。 最初の数ヶ月 ...
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水を吸わない石 nw+461
2026/05/09 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
中学一年の夏、家族で実家の墓参りに行った。 祖父母の墓石の隣に、小さな無縁仏がある。背丈は膝ほどで、角が丸く削れ、文字も読めない。ただ、その上にだけ、白い塩が山のように盛られていた。 盛り塩というより ...
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旧姓で呼ぶ声 nw+393
2026/04/27 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
中学の同級生のことを、私は一度も思い出したことがなかった。 名前も、顔も、声も、何一つ残っていない。卒業してから十三年経っていたし、そんなものだと思っていた。 梅田の地下街で声をかけられるまでは。 「 ...
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見つかっている nw+333-0422
2026/04/22 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
窓の外に差し込む夕焼けを見ると、今でも胸の奥がざわつく。 あれは夢ではなかったと思う。そう言い切りたいのに、思い返すたび、現実のほうが少しずつ剥がれていくような感じがする。 うちの家系には、昔から妙な ...
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土に入れるな nw+412-0412
2026/04/12 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今になっても、あの町の橋を渡るたび、喉の奥がひりつく。水を飲んでも消えない。 あの夜、川面に浮かんでいたものを見てから、渇きだけが身体の奥に残った。 父は酒が入ると、よく河童の話をした。 子供の頃の私 ...
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身内だけでやるから nrw+258-0412
2026/04/12 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あの夜の匂いは、今でも舌の奥に残っている。 雨上がりの舗装が吐く土の湿り気と、古い鉄を舐めた時みたいな、薄い渋みを含んだ匂いだ。友人Aの親に呼び出され、駅前の喫茶店で話を聞いた帰りだった。私は胸ポケッ ...
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見つけるまで止まっていない nw+235-0402
2026/04/02 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
この話を思い出すと、今でも耳の奥で、乾いた小さな音が鳴る。 カチリ。 秒針がひとつ進むような音だ。けれど、次が来ない。来ないまま、心臓だけがひとつ遅れて打つ。そのずれを思い出すたび、背中が冷える。 あ ...
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もうすぐ着くよ nw+216-0325
2026/03/25 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あの夜のことは、四年前にA本人から聞いた。 最初に聞かされたのは、ありえない話だった。 「○恵から電話が来たんだよ。死ぬ時間まで、ずっとつながってた」 冗談だと思った。だがAは笑わなかった。声も低く、 ...
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わたしじゃないほうのわたし nrw+300-0316
2026/03/16 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
父の会社が潰れたのは、俺が高校二年の夏だった。 それまで小さな会社とはいえ、社長の息子として育ってきた。家も、進路も、就職先も、なんとなく既定路線の先にあるものだと思っていた。それが一日で消えた。 父 ...
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まだ会っていない恋人 nw+372-0315
2026/03/15 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、盆の夕暮れの匂いを思い出すと、胸の奥がざらつく。 線香の煙が、仏間の天井をゆっくり撫でていた。 俺とAは黙ったまま、黒い位牌の前に座っていた。 家そのものは何も変わっていないはずなのに、前に来 ...
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【統一教会ビデオセンター】無料セミナーから霊感商法へ~妊婦だったのわたしが統一教会と出会った。知られざる無料自己啓発セミナーの闇 nw+438-0221
善意の導線~妊娠中期に差し出された自己啓発セミナーの正体 妊娠中期は、身体的な負担がやや落ち着く一方で、将来への不安が現実味を帯びてくる時期でもある。出産後の生活設計、夫婦関係、経済状況、子どもの教育 ...
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失楽園殺人事件/小栗虫太郎《Z世代リミックス版》nc+
2025/12/30 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, ミステリー, n+2025
青空文庫超難解で知られる小栗虫太郎の『失楽園殺人事件』 ペダンチック(衒学的)すぎて「何言ってるかわからんwww」となりがちなこの作品を、Z世代向けにバイブス高め&エモさマシマシで超訳しました。ボリュームたっ ...
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先に上がっているもの nw+
2025/12/30 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの頃の自分の匂いを鮮明に思い出せる。 安物の化学繊維に染みついた古い煙草の臭気。乾ききらない生乾きのワイシャツ。胃の腑の奥から絶えずせり上がってくる酸っぱい胃液の匂い。それらが混ざり合い、身 ...
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それは肉の味がした nc+
2025/12/29 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
十一月の冷たい雨が、タクシーの窓ガラスを無数に引っ掻いていた。 ワイパーが拭い去っても、すぐに新しい雫が視界を歪める。向かう先は、市街地から遠く離れた元冷凍倉庫の建屋だという。友人の英島がそこに「研究 ...
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背中にいた縁 nc+
2025/12/28 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、母があの日にぽつりと漏らした「真っ暗な家」という言葉を思い出すと、落ち着かなくなる。 母方の親戚の話だ。私は本人から直接聞いたわけではないのに、なぜかその家の湿った空気が鼻の奥に沈んでくる。母 ...
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流香(ルカ) nc+
2025/12/28 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025, オリジナル作品
会社の近くに、新しいカフェができた。 名前は《LUKA》。ロゴはシンプルな銀色の文字で、脇にこう添えられていた。 ──“香りは、記憶を揺らし、行動を伝える。” そんなことがあるものかと思いながらも、初 ...
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白い画用紙の顔 nc+
2025/12/27 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
湿ったコンクリート、古びた雑巾、そして微かに漂うチョークの粉の匂い。 それらが混ざり合った独特の空気の中で、私はあの男、S先生のことを思い出す。 私が小学五年生だった時の担任、S先生は、奇妙な男だった ...
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判断された子ども nc+834
2025/12/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
4歳のある夜、母に命を奪われかけた記憶が、その後の人生に深い影を落としている。 記憶は曖昧だが、光景だけははっきりしている。 夜だった。闇というより、夜そのものだった。静けさと空気の重みがあり、ただ暗 ...
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聞こえる家 nw+
2025/12/26 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
私たちが引っ越してきたのは、地方都市郊外の緩やかに起伏する新興住宅地の一角だった。 真新しい家と古い二階建てが混在し、夜七時を過ぎると幹線道路の低い走行音か、遠くの貨物列車の振動だけが空気を裂く。静か ...
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次の受け皿 nw+
2025/12/26 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
九月一日、始業式の教室は、異常な熱気と、石鹸の匂いが混ざった汗臭さに満ちていた。 ガラス窓から差し込む光は真夏のそれとは違い、どこか力が抜けた薄い黄色をしていた。久しぶりの再会に浮き足立つ友人の声がコ ...
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事故の記憶 nc+
2025/12/25 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
湿気を含んだ生温かい風が、自動ドアが開くたびに居酒屋の店内に流れ込んでくる。 十一月にしては異様に暖かい夜だった。壁に貼られたラミネート加工のメニュー表が、エアコンの風で微かに震えている。テーブルの上 ...
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内覧の家 nc+
2025/12/24 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
あの年の夏がどれほど異常な暑さだったか、今でも肌が覚えている。 アスファルトが溶け出すような焦げ臭い熱気が、街全体を巨大な蒸し器の中に閉じ込めていた。当時、私たちは新居を探していた。世界中が疫病の恐 ...
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選ばされた切符 nw+207
2025/12/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025, オリジナル作品
朝、目が覚めたら、ベッドの横に見知らぬ自分が座っていた。 見知らぬ自分という言い方は変だが、どう見ても俺だった。寝癖の向きまで同じで、嫌になるほど自然にそこにいる。 「時間ないよ。驚くのは後。着替えて ...
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何も起きていないのに、不安だけが残る Column+
ここ最近、はっきりした怪異が起きていないのに、なぜか怖い。 血も出ない。悲鳴も上がらない。何かに追いかけられるわけでもない。 それでも、じわじわと不安だけが残る。 こうした「不穏コンテンツ」が、Z世代 ...
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占っているのは誰だ nc+
2025/12/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025, オリジナル作品
占い師で生計を立てることを決断した万年係長の小林光男は、妻の反対を押し切って会社を辞めた。 長年の夢だった一国一城の主。サラリーマン生活にも嫌気がさしていた。 趣味で続けていた占いは職場でも評判がよく ...
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逃げたがる仏 nc+
2025/12/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
三十年ほど前のことだ。 とある僧侶の家に招かれ、夕餉をごちそうになった。 陽はすでに傾き、居間には薄橙色の灯りだけが残っていた。膳を囲みながら、ふと視線が隣室へ引き寄せられた。そこには、色のついていな ...
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点検待ち nc+
晩夏の夜、月明かりだけが建設現場をぼんやり照らしていた。 新米の現場監督だった俺は、気の弱い先輩と二人で、夜の見回りをしていた。 現場の一角には鉄筋工たちの飯場があり、酒が入ると騒ぎになる。近隣から警 ...
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汽笛のリズム nc+
2025/12/23 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
家でネタ作りをしていた時のことだ。 仕事の疲れが溜まっていたのか、気づかないうちに机に突っ伏したまま眠ってしまった。 目を開けると、見知らぬ和室に立っていた。畳の匂いが妙に生々しい。正面には、正座をし ...
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きれいな着物 nw+
2025/12/22 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
湿った苔と、古びた樟脳が混ざり合ったような匂い。 記憶の蓋に指をかけると、まずその粘着質な嗅覚が蘇る。私の生まれ育った土地には、山の中腹にへばりつくようにして建つ古い神社があった。観光ガイドに載る由緒 ...
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八本指の歩幅 nc+
2025/12/21 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、真夏の昼下がりにアスファルトが焦げるような匂いを嗅ぐと、ふいにあの日の記憶が蘇り、胸の奥がざわざわと泡立つような感覚に襲われる。 あれから四十年近くが経った今、私は東京の乾いた空調の中で暮らし ...
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どこで、何をしていたんですか nw+65
これは、匿名掲示板に投稿された怪談にまつわる話だ。 投稿されたのは、子どもの頃に通っていた家が、いつの間にか消え、周囲の誰も覚えていない――そんな内容の短い怪談だった。 特別に派手なオチがあるわけでも ...
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返された皮膚 nw+132
2025/12/21 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
四つか五つの頃だったと思う。左手の中指に、粒みたいな盛り上がりがひとつできた。 爪の付け根に近い場所で、触れると冬の石鹼みたいに乾いた感触が残った。 放課後の教室で、こっそりそれを押しては離すのを繰り ...
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通りのほうが逃げた nw+133
2025/12/21 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
去年の秋のこと。乾いた風が吹く夕方、大須観音の鐘の音がかすかに揺れていた頃だ。 中古や古物の匂いが混じる街を歩くのが癖になっていた彼は、その日もいつもの骨董屋に向かった。ところがシャッターが降りている ...
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梁の上から降りてきたもの nc+
2025/12/20 -短編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
仕事を辞める少し前、同僚だったTさんと残業明けにファミレスへ寄った夜のことだ。 深夜に近い時間帯で、店内には油と暖房の混じる乾いた匂いが漂っていた。コートを椅子に掛けた直後、Tさんが唐突に「娘がさ、四 ...
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人ももう死んだよ nc+
2025/12/19 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
寝返りのたび布団が擦れる微かな音の向こうで、何かがひとつだけ浮いているような白さが目の裏に残る。 あのとき、暗闇を裂いたのは、天井の隅の豆電球ではなく、手元のスマホだった。 深夜の部屋は湿気を含んでい ...
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【超訳】迷信とかマジ勘弁w 井上円了先生の「妖怪バスター」講座 #165-0206
序言 わが国は今日なお迷信盛んにして、宗教もその雲におおわれ、精神界はこれがために暗黒なるありさまなれば、余は人文のため、国家のために、迷信と宗教との別を明らかにし、有害なる迷信を除きて、正しき信仰の ...
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窓の高さ nw+152-0121
2025/12/17 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
「この前、聞かされた話があるんですよ」 そう前置きして、同僚のAは語り始めた。 残業明けの事務所は乾いた空気に満ちていたが、彼の声だけが妙に湿っていた。その夜は深夜一時過ぎ。家族は全員寝静まり、一階の ...
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……ついてきてますよね、これ nc+
2025/12/16 -中編, 奇妙な話・不思議な話・怪異譚, n+2025
今でも、あの乾いた響きだけは耳の奥に残り続ける。 子どもの頃から、私は何かのきっかけになる場所を通るだけで、妙な反応が起きていた。火災報知機の赤いガラスがかすかに熱を帯びるように見えたり、積み上げられ ...