実家の家業が家屋の解体屋なんだが、その昔、親父に何気に聞いたことがある。
273 :和歌山の人:03/07/29 01:25
「今まで仕事してきた現場で、気持ち悪かったり怖かったりした現場ってある?」
親父曰く、
「まあ一家心中があった家とか、火事でヒトが焼け死んだ家なんかは、やっぱり気持ち悪いわな」
そういう仕事は断ったりしないのかと親父に聞くと、
「一応プロやからなあ、仕事の選り好みはしたらいかんやろ」
「ふ~ん...」
「ああ、でもひとつだけうちじゃやらない仕事があるな」
何の仕事?と俺。
「神社。神社はうちじゃしない。出来ない。
お寺はええけど、実際仕事した事もあるねんけど、神社はやらない。
うち程度の格の会社じゃ手に負えない」
申し訳ない。この話に大したオチはないんだ。
ただその時親父が言ってたのは、神社には神社専門の解体業者がいるとのことでした。
仏さまは供養できるけど、神様は得体が知れなくってオッカナイってのも言ってたと思う。
同業者でこの話知ってる人、聞いたことある人っています?
293 :同業者:03/07/30 10:12
>>290
夢をぶちこわすようだけど、
神社は特別な構造してるから、宮大工がやるでしょう。
普通の大工と宮大工は別格。
技術的な面で、普通の工務店ぐらいじゃ宮大工レベルの仕事はこなしきれないから、断るよ。
解体の方はよう知らんけど、儀式的な手順とか、壊しちゃいかんもんがあると聞いた。
単なる縁起担ぎだけど、拘るとこは拘る。
そういう手順に慣れてる業者じゃないと、客とのトラブルの元になるから、遠慮するみたいだね。
295 :あなたのうしろに名無しさんが……:03/07/30 10:52
>293-294
解説サンクス
夢を壊す云々よりも、知りたいという欲求があるわけで……
キチンと理由があるんですね。
構造とか、因習(顧客トラブル)とか、大変ですね。
TVで、法隆寺や薬師寺(神社じゃないけど)の柱や梁の構造(ほぞなんかの木の組み方)を
解説しているのを見ましたが、技術的な面というのはそう言うモノに対してと言う理解で良いんでしょうか?
297 :同業者:03/07/30 13:32
うーん、そういうものかは詳しくはわからない。
実際この業界に足突っ込んで6年ぐらいの新米だから。
少なくともうちで雇ってるような、建て売りの一般住宅ばっかりやってる、金物を多用する大工さんは、
神社の加工なんか出来ない。
知らずに宗教団体の仕事を取ってきて揉めたよ。
「常に場を掃き清めて、穏やかな気持ちで作業する。材料の方角はどっちで」
とか言われて、かなり疲れた。
材料にも煩いし、材料に拝まれたりしたしね。
金額はまあまあもらえたけど、大工さんが痰を吐いた吐かないとか、場が汚れたとか言われて揉めたね。