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■逃げた父親、残された息子:真実の告白

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両親の離婚後、母親と暮らしていた少年が、ある日父親に誘拐される事件が発生した。離婚後も面会を許されなかった父親は、息子を連れ去り、無理心中を図ろうと決意したのだ。しかし、その決意が固まらず、数日間息子を車に乗せて連れ回すことになる。

そしてある晩、ついに覚悟を決めた父親は、ホテルの部屋で寝息を立てる息子のベッドに灯油をまき、火をつけた。しかし、燃え盛るベッドを前にして臆病風に吹かれた父親は、その場を逃げ出し、息子を置き去りにしてしまう。

幸運にも、ホテルの従業員が煙に気づき、速やかに消防と警察に通報。息子は一命を取り留めたものの、全身に大火傷を負ってしまった。すぐに逮捕された父親は、裁判の結果、長期の刑務所生活を送ることになった。服役中、あるインタビューで彼は涙ながらに語っていた。

「あの子にひどいことをしてしまった。出所したら謝りに行きたい」

しかし、息子は母親とその再婚相手と共に新しい生活を始めていた。何度かの手術を経ても、焼け爛れた外見は完全には治らなかったが、彼の心には新しい家族の愛が育まれていた。

ある日のインタビューで、息子はこう語った。

「僕は彼を憎んでいない。でも、もう彼は僕に会ってはいけないと思う。彼はもう僕のパパじゃないから」

彼の無表情の顔には、かつての可愛らしい少年の面影は見えなかった。しかし、その言葉には深い決意と、新しい家族への感謝が込められていた。母親と再婚相手が素晴らしい人々だったことだけが救いだった。

火傷前の写真を見ながら語る少年の姿に、聞いている人々の心は深く揺さぶられた。少年の顔には傷が残っていたが、その瞳には未来への希望が宿っていた。

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