短編 洒落にならない怖い話

謎の女と蝉の声【ゆっくり朗読】1600

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私が高校二年生の時に学校で『ふれあい合宿』という名前のキャンプ合宿があった。

610 :蝉:2007/08/23(木) 20:25:06 ID:ZwTcleGu0

二泊三日で阿蘇のキャンプ場でカレーなどを作り夜には学校側で用意したイベントとして一日目は肝試し、二日目にはキャンプファイアーと言う日程。

ただ、二日目の昼には阿蘇山に登るという過酷なものもあった。

一日目にまず到着してから気付いたのが周りに木が多い為、蝉の鳴き声がうるさい。

私の住んでいる場所もそこまで都会と言うわけでもなく近くに山もあった為蝉の鳴き声には耐性があったはずなのに、それでもうるさい。

しかも、蚊が多い時期だった為か降りて三十分も経たない内に体中が痒い。

「もう、最悪だー」とか言いつつも虫除けスプレーをかけてそれぞれのテントへ。

阿蘇に行ったことある人は分かると思いますが、大きなテントが最初から用意されている所も多く、そのキャンプ場のテントは初めから組んであり駐車場から階段を上り小道を進むと着くようになっている。

部屋割りというか、テント割は一テントに対し六人を先生が勝手に組み、それをその場で知らされてそれぞれのテントへ。

もちろん不平や不満もあり
「私、誰々と一緒が良かった」「後で行くからねー」などと言いつつも取りあえずはそのテントへ。

私のテントは上り始めて六番目の位置にあり、トイレも歩いて少ししたところにある。

五番と八番と近く(七番は向かい側にあるため少し遠い)
私の仲の良い友人達は五番六番八番となっていた為、抜け出して会いに行くのは訳無いほど近かった。

そのため初め「私と交代して?」と言っていた友人も「これなら近いからいっか」という感じに。

テントは前からも入れるし後ろもジッパーが着いており、後ろから出ることもできるつくりになっていた。

そこで夜、もし他のテントにいく場合は後ろから出入りすれば良いかー。

という事で不満も少なくなってきてそれからは如何にキャンプを楽しむかに興味は動いていった。

夕方五時ぐらいまでは各々自由行動を取っており五時になり夕食のカレーを作る為再度先生達が独自に選んだ男女の組みで料理をする事に。

その際話題になったのが蝉の鳴き声の大きさと「ギーーオ」という感じの変な泣き声。

同じ班の男子が言うには「ヒメハルゼミだろ」との事です。

その後カレーが出来上がりウマイウマイなどと言いながら食べ終えて食器等を洗い各自テントに戻りテントの中でカレーの味はどうだったとか虫が多くてヤダとか話をして過ごした。

その後入浴時間になり、先生に引率されて駐車場の前にあるホテルへ順番に向かいそこの温泉に入る事に。

多くの男子はメンドクサイと言いながらキャンプ場にあるシャワー室を使用していた。

一回目の事件が起きたのは、私がお風呂からあがりテントに戻っている最中だった。

夕方の七時を回って辺りは薄暗くなっておりテントの前にポツンポツンとある電灯がついてて小道だけを明るく照らしてる。

そこを友人と一緒に戻っているときにテントの前でザワザワしている集団を見つけた。

「どうしたの?」と聞いてみたところシャワールームで何かおかしい事があったらしいよー、と。

何があったのか聞いてみると、シャワールームも一応男女別になっており一つのシャワールームには四人分のシャワーが設置されている。

男子は四人が終わると交代で使うという感じで使っていた。

シャワールームを使う男子も最初の方は列を成して待つぐらい人数も多かったらしいが段々と列もなくなりシャワーを使う人数もまばらになってきた。

その時に、ある三人の男子がシャワーを使ったおり四人目が居ないのに四つ目のシャワーがずっと流れっぱなしになっている事に気付いた。

誰かが閉め忘れたんだろうなあとその内の一人がシャワーに手をかけたところ入り口が開いた為、誰か来た。

それならそいつが使うだろうなとシャワーを閉めずに髪の毛を洗うために戻ったところ他の一人がいきなり

「うわーー!なんしよんか!?お前、ここ男用ぞ」と言い出して他の二人もすぐにその入り口を見た。

そこに女性が後姿で立っており、「うわっ」と言う声と共にその女性が一度こちらへ振り向き、凄い勢いで扉を閉めたらしい……

その後先生の一人にその三人が伝えにいき、帰りがけにその話を会う人会う人に話していた為にここまで話が大きくなりテントの前で集まっていたらしい。

先生も沈静化を図る先生と二十一時からの肝試しのためにそれを種に使う先生とに別れてた。

私達は怖いねーなどと言いつつ肝試しを心待ちにしながら「ここは出るねー」と話をして時間をつぶしてました。

二十一時になって肝試しのために全員が駐車場に集合し、クラス毎にくじ引きでペアーに。

私は同じクラスの清助くんとペアーになり、順番は百六組中七十八番。

遅いのか早いのかはわかりませんが、私自身は前に何組もおり後ろにも何組もいるという事でかなり安心。

行程は駐車場からテントのある小道をずっと登っていき、行き止まりにあるテントの中にあるお札を取ってくると言うもので一組が行って数分後に次の組がという感じのためそこまで怖くないかな?などと思っていました。

ただ不思議だったのが先生が出る組に懐中電灯を渡していたところ。

それから一時間ぐらい経って私達の番へ。

それまでに帰ってきた人たちの中には泣いてる人や「怖すぎ」だと言っている人もおり、そんなに怖いかなー?等と簡単に考えていました。

清助くんも多分同様で出発前までは「泣きすぎやろ。こんなんのどこが怖いんか」と言っていましたが、いざ自分達の番になってびっくり。

駐車場から見える位置までは電灯が点いているのですがそれ以降は真っ暗闇……

さすがに清助くんも「これは怖いかもね……」と言い出すくらいにそこは怖かった。

懐中電灯にすぐに灯をつけて道筋に上っていく。

上っていくだけなのに何故か怖い。

ミーンミーンミーンと言う蝉の声の中に「ジー」や「ギーーーー」と言う音も聞こえそれがさらに怖さを増す。

そして一番怖いのが、階段になっているので懐中電灯を下に照らしながら進んでいく。そのため前が見えない。

足元に気を取られて前から来る人影に全く気付かない。

もちろんたまに前は見るけど直ぐに足元に集中してしまう。

そのとき目の前にいきなり灯りが。

「ひゃっ」と驚いて、すぐに見上げたところテントまで行き戻ってきている組でした。

曲がりくねった道で上から降りてくる人の灯りはみえなくてさすがに初めは驚いたけど、それからは何だ、人が居るんだし大丈夫か~。

という気分になり不思議と恐怖は薄まってきて何度か他の組と擦れ違いながらも頂上へ。
一番上にあるテントの奥に小さいダンボールが置いてありその上にあるお札を取って駐車場へ戻ることに。

それから少し降りている最中に「キャーーーー」と言う声を聞きビクッとなったけど清助くんが「びびりすぎだろ、叫ぶか、普通ー、おもしろいなー」と笑いながら言っていた為私も釣られて笑いながら下りていきました。

駐車場が見えはじめた時に、前の二組の人たちがそこで座り込んでいた。

清助くんが「おい、はよいけや。何しよんよ」というとそのうちの一人が怒鳴り声で「お前が先にいけ」と言い出す。

その怒鳴りだした人の前に座り込んで泣く女子二人。

もう一人の男子も懐中電灯を下に向けたまま闇を睨んでる。

「そんな怒るなや。何か?どうしたん?」と清助くんが聞くと先程怒鳴った男子が「便所の前を懐中電灯で指してみ」と言い出した。

私はそれを聞いた瞬間に見ないほうが良いと思い目を瞑ったけど「なんもないやねーか」という清助くんの言葉で目を開けて見てみた。

トイレの前には真っ暗な空間があるのみで何も怖いものは無い。

「あ、あれ?おかしいなぁ??」と言い出すその二組の男女。

早く降りようと言い三組で駐車場へ。

帰ってきて安心して泣き崩れる女子二人にそれぞれの友人が駆け寄る。

「怖がりすぎでしょ、何かあったん?」と私に言う友人に

「いや、わかんない。私が行ったときには泣いてたからさー」と伝えるとその友人が先程怒鳴った方の男子に事情を聞きに。

その時の話では、トイレの前の壁に大きな蝉がとまってて、それを取ろうとした前の組の男子がトイレの中に女が居ると気付いた。

それを、虫とかやめなよーと言っていた女子も一緒に見てしまい腰を抜かしてしまった。

その男子も後ずさりながらその女子の元まで戻ってきてなすすべなく立ち竦んでいると後ろからの組が近づいてきた。

それに驚いて座り込んだ女子が「きゃーー」という声を上げたので、後ろの女子もびっくりして尻餅をついた。

その時に男子が持っていた懐中電灯がちょうど便所に光を集めてしまい、その四組の前に明らかに女が立っているのが見えたらしい。

ゆっくりと近づいてるような感じで、先程まではトイレの中に居たはずの女が、とまっていた蝉を潰しながら壁に手をかけていた。

その後に私と清助くんがちょうど着いたとの事。

私自身はそんなもの見ていないので友人と怖いねー、トイレいけないじゃん。聞かなきゃ良かったー。と騒ぎたて他の組が終わるのを待った。

その後全組が終了し、就寝時間だとの先生の声でそれぞれのテントに戻ることになった。

先程の女子二人は恐怖のあまり体調が悪くなり女性教員と同じテントで寝ることに。

その後は、肝試しが終了した為にテント前の電灯が全てついており、他のテントに忍び込み仲の良い友人同士で話したり見回りの先生の影をみて声を潜めたり、トイレに行っていたのかどうかはわからないけども数人の生徒がテントから出ているところを先生に見つかり怒られたりしているのを聞いたりして、そのまま眠りにつきました。

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本当に怖い体験をしたのは二日目でした。

二日目は朝七時に駐車場に集合で朝ごはんはオニギリ弁当が用意されており、そこに座って食べてクラスごとに昼の弁当とそれぞれ持参していた水筒にお茶を入れて阿蘇山へ。

ただ、その日は火口付近に霧が多いとかの理由で途中まで歩きグルッと周辺を廻って降りてきた。

途中でお昼を食べて点呼の際に五人人数が足りず、先生達で捜索をすることになり生徒はその場で待つ事に。

昨日起きた怖い話や、不謹慎にも行方不明の五人死んでたりしてねー、等と言ったりしている人もいた。

三十分ぐらいたっても見つからず捜索隊もでて二時間後に霧のため来るべき道とは逆の方向を誤って進んでいた五人が発見されて全員が駐車場に戻ったときには十八時を過ぎていた。

色々あった事と時間がかかり過ぎた事と両方に怒っていたのか学年主任の先生がいきなり
「今日は風呂は無し。時間も遅いしホテル側に迷惑かかる。シャワー浴びたい奴は浴びてもいいが風呂はなし。それと飯はホテルで用意されているから今から直ぐに向かえ。食べ終わった者からシャワーを浴びて良いが二十時までに入れなかった者は今日は無し。八時からはキャンプファイヤーをして九時に就寝。はい、解散」

と一気に捲くし立て解散。

女子の殆どは山をずっと歩き回って風呂にも入れずに寝るのは嫌だという思いから直ぐにホテルへ向かいご飯もそこそこにシャワーへ。

私も二十時までにシャワーは間に合ったけども、男子のシャワールームはがら空き状態。

多分昨日の出来事もあり数人以外は使わなかったようです。

その後ありきたりのキャンプファイヤーをして、火の周りを囲んで歌ったり就寝時間に。
キャンプファイヤーで結構テンションが上がってる人もいれば、その日の山登りでクタクタになってすぐに眠る人も。

私達はと言えばかなり元気が有り余ってる感じで五番と八番のテントの人達と仲の良い者同士で入れ替わり、キャンプ最後の日を存分に楽しもうと思ってました。

それからずっと話し込み、先生達もある程度の時間までは各テントから聞こえてくる声を許してくれていたんでしょう。

しかし、数時間後先生達が「おーい、早くねろー」と各テントを回りながら注意をし始めて段々とテントの中の声も小声になっていき辺りもかなり静かになった。

たまにトイレにでも行ってるのであろう数人がコソコソ言いながらテントの前を横切ったりテントの中から外の電灯で見回りの先生の影が通りすぎるだけで辺りは静かに。

私達はそれから又話し込み、どれだけ時間がたったかわからないけど、蝉の鳴き声だけが聞こえていた。

疲れもあってか何人かはあくびをし始めてそろそろ寝ようかとなった。

その時に偶々友人の中の一人が「蝉の鳴き声ってここまで大きいものなんだねー」と囁き、皆が耳を傾けた。

それが間違いでした。

「ミーンミーン…ミーン…ミーン…ギーオギーオ…ミーン…ジー…ミーン…ケタ…ミーンミーン…ミーン」

初めは聞き間違いだと思ってたし、だけどその一言がかなり怖くてブルッってなった。

でも口に出して言うと恐怖にどっぷりと使ってしまいそうで何も言えない。。

もう聞きたく無いと思って耳を手で塞ぐけど蝉の鳴き声が聞こえる。

「ミーーンミーン…ジーージーーー…ミケタ…ジーーーン…ギーーーオ」

お願いだから、聞き間違いだってのはわかってるから。考えないようにしよ。

と心の中で自分に言い聞かせるけど蝉の声が聞こえる。

「ジーー…ジーーー…ギーーオォ…ギャハア…ミケタ…」

その時に笑い声が増えている事に気付いた。

もう聞き間違いじゃないと思って恐怖で夏の暑い時期にも関わらず毛布を頭から被った。
さらに横にいた友人が泣き始めた。

それに釣られて他の子も泣き始めて、「あー、私だけじゃなくて他の人にも聞こえてるんだ」と震えながら思った。

その時に先程蝉の鳴き声の事を口に出した友人が「ミケタて何?」と小声で囁いた。

その囁きさえ怖くてヒッっと小さな叫び声を上げて泣き始めてる人もいた。

全員が聞こえてると理解した時に皆少しづつ中心に集まってきて寄り添うようになり、いつの間にか横の人と手をつないでた。

蝉の鳴き声は一向にやまず、むしろ大きくなったような感じさえした。

「ジジジ…ジ…ミケタ…ミケタ…ミーーンミンミーン」

蝉の声に混じり変な声が鮮明になってきた。

その時、小道にある電灯で照らされて人影がテントの中に映った。

先生かな?って思ったけど人影の髪の毛がかなり長い、ように見える。

テントの中にまで影がはっきりと見えるわけじゃないんだけど、女の人が歩いてるようにしか見えない。

しかも横歩きのような後ろ歩きのような変な感じの歩き方のシルエットがテントの中に映るもんだから、恐怖でカタカタ震えだしてしまいました。

カタカタ震えたりグスンと泣いたりしてるとテントの上から

「ボトッ」と言う音が。

「ジーー、ジー」と蝉が落ちてきた。。

その瞬間に又テント内の人間全員がビクッ!ってなったけど、それ以上にそとを歩いていた人影がこっちのテントを向きなおった感じがした事に意識が奪われた。

その最中も蝉の鳴き声は聞こえ続けてるし変な声も混じってる。

でもその瞬間だけは違った。

「ミケタ」では無く「ミツケタ」

とはっきり、鮮明に、耳元で囁かれたかの様に聞こえた。

「ハーハ、ウップ、ハー、ミツケター」とゲップの様なものをしながら囁いてくる。

皆、恐怖でガクガクになっててその時には気付かなかったけど、後で聞いた話では一番テントの入り口に近かった友人は失神してしまっていたそうだ。

その瞬間、隣の八番テントから「キャーーー」という叫び声が聞こえた。

何が起きたのかさっぱりわからなかったけど八番テントから次々と叫び声が聞こえ始めた。

すぐに先生が駆けつけてきて、「どうしたんか!?」という声がした。

その瞬間に私達のテントも皆外に駆け出して先生の所に向かった。

今思えば、年上って言うことと先生って言うことで安心したんだと思う。だけど霊相手に先生も大人も関係ないんですよね……

他の五番テントと七番テントの人達も次々に出てきたものだから、先生もかなり戸惑っており、

「なんか!?何があったんか?おい!どうしたんかって?」と慌てた様子だった。

直ぐに他の男の先生も来て泣いてる人たちを慰めたり、事情を聞きだそうとしてた。

その時に「チッ」って言う感じで舌打ちみたいなのがして、先生を含めてその場にいたほとんどがその音がした方を向いた。

すぐその後に生徒である私達は泣き始めたり悲鳴を上げたりしだした。

上の方のテントとは離れててそこまで泣き声は聞こえなかったみたいけど近場のテントからは何かあったのかと数人出てきてたが、先生が

「関係ない奴は外にでるな!中に入っとけ。お前らもなんかあったんか?ないなら出るな」

と言うとテントに戻っていったために彼女達には何も聞こえなかったのだと思う。

とりあえず、殆どの人が泣きじゃくってるいる為他の先生に応援を呼びにいき、駐車場から近いホテルのフロント前のロビーに皆連れて行かれた。

落ち着くまでお茶を飲み、話せるぐらいまで回復した私と友人がまず何が起きたかを話し始めました。

「女の人が外に居た」

「見つけた、見つけたとか言いながら近寄ってきました」

と言うとそれに続けとばかりに他のテントの人も

「私は殺すって言ってる様に聞こえた」とか

「近寄るなって言ってました」とそれぞれ聞いてる事は異なるが、「変な女が外の小道に居た」と先生に告げた。

先生の中の一人は他の生徒が心配になったのかフロントに行き「警察をお願いします」と言い残し直ぐにテントへ戻っていった。

ただし、そのあとの八番テントの人たちが言った言葉が私達の恐怖体験を遥かに超えていました。

彼女達曰く

「テントの上でいきなりバンッ!って音がしたんです。最初は凄い音だったし何だか分からなかったけど、上を向いたら上に女の人が乗ってて。テントにグーっと顔を埋めてきたんです。グーって」

そして「ギーーオギーーオ」と言う蝉の鳴き声と「ここかぁ」という声が聞こえたので叫んだとの事でした。

あまりに在りえない話だったけども、私達はそれを想像してしまい又泣き出す人も居れば恐怖でお茶をこぼす者、「先生~」と先生に駆け寄るものも。

それから私達はそのロビーで朝をまつことに。

その後警察が来て事情を聞き捜査をしはじめました。

朝日が出る頃には眠気と疲れで寝ている人もいましたが、殆ど起きており放心状態でずっと宙を見ている感じでそれを見ているこっちも怖くなるくらいにシーンとしていました。
それから警察の捜査も虚しく特に女の人が見つかる事もなく、他の生徒も気付かずに寝ている様子で朝まで起きていた先生と私達だけがかなり衰退しきった様子でうな垂れているだけ。

教育指導の先生に「いいか、他の生徒をむやみに怖がらせたりせんように、家に帰るまでは何にも言うな」と言われ、朝七時に集合し、その後阿蘇の牧場見学の予定のはずがキャンセルになり学校へ戻りすぐに帰宅となりました。

とりあえず、それ以降学校ではその話題で持ちきりになり、翌年以降からはふれあい合宿はなくなりました。

理由は警察の出動と不明者の捜索隊の出動が主です。

余談ですが、五人の行方不明者の言い訳を聞いた友人が言うには

「いや、俺らは霧がかなり濃かったけど、前の人影は見失ってなかったけ、それを追いかけよったんよ。“女”の先生の後ろをついて行きよったら後ろからいきなり先生やら捜索隊の人らの声が聞こえたけん、前の“女”の人に声かけたら、おらんくなってて……」と言ってたそうです。

真偽の程は定かじゃありませんが……

以上が私の体験した怖い話です。

(了)

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