中編 山にまつわる怖い話

魂の墓場~原生林の山で#1010

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この話は、墓場まで持って行くつもりでしたが、反面心のどこかでは、誰かにお話して、私達が目撃した『モノ』はいったいなんだったのか……解明できる事を切に願っております。

44 :本当にあった怖い名無し:2009/09/14(月) 18:37:43 ID:q4sbT+/B0

なるべく事実のみを正確にお伝えする様に努力いたしますが、協力会社及び地元住民への配慮から、実在する会社名や地域を、特定出来ない様に遠まわしに表現する事をご理解下さい。

前提

  • 年齢……四十代
  • 仕事……山岳トンネル関係者
  • 場所1……長野県
  • 場所2……クマタカ生息地域の原生林
  • 場所3……日本史において悲惨な事実の過去あり(後でわかった事)
  • 人物1……大学ラグビー部中退者
  • 人物2……大学相撲部中退者(ヤンマガのアゴナシげんにそっくり)
  • 人物3……某Jリーガー補欠推薦者(逃げ足だけは速い)
  • 季節……真夏八月
  • 時間……炎天下の十五時(原生林の中ではあるが明るいお昼)けっして薄暗くはない
  • 目撃したモノ?……モロ ドモロ 激モロ←この表現意外思いつかない。(幽霊だとしたら半透明とか足がないんだろ?)
  • 会社……元請のやつら知っていたんだろ?(常傭単価[じょうようたんか]が当時しては、相当よかった)
  • 反省……年長者の言う事は、信じるべきだった。(現物を目撃するまでは……実は、私は、大槻教授派)
  • 儀式1……山の神を鎮める為に、神主さんを呼んでそれなりにやる
  • 儀式2……通常儀式は、『鍬入れの儀』とか『鉄扇の儀』をやるのですが、我々が目撃した『ナニカ?』の影響?怨念?とにかく、通常では起こり難い重機トラブルや極々軽い人身事故(アカチン災害程度)が多発した為に、結局三回やった。
  • 伝説……昔話?実話?この地域及び日本各地に似た様な昔話あり(現場に乗り込んだ時は、知らなかった)

前置きはココまで。

その日は、珍しくJVトップの現場所長による朝礼から始まりました。

「え~皆様、お暑い中ご苦労様です。まだまだ猛暑が激しいですので、熱中症などにならずに、こまめに水分を補給して作業に取り掛かって下さい……云々」

ここまでは、ありきたりの朝礼の様子でした。

「え~皆様にご連絡があります。現場周辺に巣を作っているクマタカがタマゴを生んだとの報告を、日本野鳥の会の人から先日より連絡を受けていたのですが、発破作業による音に驚いて、タマゴを抱かなくなった疑いがあるので、本日の作業は、重機のメンテナンスと作業場点検に切り替えます。……云々』

またか。

以前にも○○の現場で、発破作業の音に驚いた放牧している牛のチチが、出なくなってとかあったなぁ~。

補償問題になったとかならんかったとか。

まぁ~よくある話だぁ~と内心思っておりました。

&ラッキー、今日は遊びになるなと、不謹慎にも考えてしまいました。

午前中は、現場トップの顔を立てる?マジメに重機&現場の点検をしておりました。

いつもの倍くらいの長い時間の昼休みを取って、(こういう事態時は、現場お偉いさん達も大目に見てくれる)
昼からナニするかなぁ、暑いのに仕事したくないなぁ~、と。

「松茸でも見つけに行こうぜ」と、相撲をカジッタ事がある巨漢作業員が言い出しました。

まだ八月初旬なのに、松茸が生えている訳がない。

素人には、それに見つけるのは絶対に無理。せいぜい毒キノコ発見で終わる。

そう思いつつも、間髪を入れずに「山イモも探そっ」と、Jリーグ補欠推薦を断って人生を台無しにしていると思われる長身作業員が、相槌を打ちました。

当然、私同様、くそ暑いの午後からの仕事をサボろうと考えたと思われるラガーマン作業員も、「行くべ」と脊髄反射で応えました。

いくらお偉いさん達が大目に見てくれるとはいえ、午後からの作業日報に『作業内容→松茸&山芋見つけ』とは、ズ太い私でも書けない。

遊びに行きたいが、言い訳を考えるのに困りました。

コレほどにも子供の頃、もっと勉強をしてよけばよかったと後悔した事はありません。

三人寄れば文殊の知恵と言いますが、四人いればすぐにマ~ジャンを始める私達でも、悪知恵がヒラメキました。

午後からの作業日報には、『貫通地点の下見』と書き込む事に決定し、二時間も取った昼休み後、川口浩探検隊のごとく貫通地点を目指しつつ、原生林の中に踏み込んで行きました。

趣味が登山とか本職の方とかならお分かりなられると思いますが、登山道orけもの道でもない限り、原生林の山を登って行くは、山男の私達でさえ骨が折れます。

二十分おきに一服を入れつつ、毒キノコ等を探し目的地点を目指しました。

当然の如く松茸など見つけかる訳もなく、毒キノコさえ発見する事も出来ずに、それでも、ズンズン貫通地点を目指して原生林の奥に踏み込んで行きました。

「モウチット行ってナンモ無かったら帰ろうべ」と、相撲ブーが言いました。

振り返ると、全身水を被った様な大汗をかいてヘバっております。

「ワカッタ」と短く応え、私を含め仲間を休ませる為に三回目の一服タイムを取りました。

時計をみると、午後の三時前を指しておりました。

一服付けてる最中に風向きが変わったのか、かすかな獣臭が漂ってきました。

ラガーメンが「チョイ見てくっで待ってて」

Jリーガー「オイも行く」。

さすがあのお二人は持久力あるよなぁ~人間離れしてるよなぁ~顔も人間離れしてるけどと、感心しておりました。

「あったど~」と声が聞こえたので、声が聞こえた方向に相撲ブーと二人でエッサラ、エッサラ歩いて行きました。

予想通りあったのは、『ヌタ場』(※猪が草の上や泥土の中などに寝ころんだ跡)でした。

ヌタ場を発見した事により、妙な満足感と達成感を得て、当初の目的(松茸&山芋)をすっかり忘れ、今、引き返したら、丁度現場終了時刻のちょっと前に着けるなどと、考えておりました。

現場に引き返す為に来た道を歩きだすと、(なんぼも歩いていない)そいつは我々に一切の気配さえ悟らせずに、大木の横に立っていた。

大木の横に立っていたのは、真っ白い着物を着たパッと見185cm前後の老人。

ありえない。バカばっかしやっているとはいえ、ワシらだってプロだぞ、誰かがいたのなら気が付いているはず。

ありえない。動物だって植物だって生きているのなら、生きている証として生気を放っているはず。

ありえない。なんだこれは、人なのか。

ありえない。なんだ、なんでこんな所に老人がいるんだ?

ありえない。足は、あるのか?足は、ある。真っ白い足袋を履いて、草鞋も履いている。
あまりにも唐突な、想定外の出来事の為心拍数が上がり、ドキドキし過ぎて胸に痛みを感じました。

混乱しかけてる頭に冷静さを取り戻す様に、まて落ち着け、なんなのか見極めろ、と自分に言い聞かせました。

無理やりに恐怖心を押さえ込み、まてまて、冷静に考えるんだ。今の状況はどういう事なんだ?

予想外の出来事に出くわして私の体からは、脳内化学物質エンドロフィン、アドレナリンが噴出しまくって、心拍数が異常に上がっていたのと、脳が高速回転して、それからの数分間の出来事を、スーパースローの映像を見てる様に覚えています。

急に、当初現場に乗り込んで来た時の事を思い出す。

近所の酒屋に寄って焼酎とビールを買ったのですが、その酒屋のお婆ちゃんが、「あんたら、あんな場所でよう仕事してるねぇ~」って、ボソッと言ったのを思いだす。

あんな場所とは、『人里離れた山奥で仕事して大変だねぇ~』っと言ってくれてるもんだと勝手に脳内変換して、「あははは、金の為にしかたなく働いてるんです~」っと、ありきたりの返事をしました。

お婆ちゃんの指していた『あんな場所』の意味合いが違っていたのは、あとで判明します。

ほんの少しだけ冷静さを取り戻しかけた私は、もう一度よく見るんだ。今おかれている状況はどういう事なんだ?とりあえず整理し直せ。

そして、状況を突破する為の最善の手を打てと、何度も自分に言い聞かせました。

私の姿勢は、無意識のうちに防御でも攻撃でもどちらでもいける型をとっていた。

その老人を凝視する。

老人と我々の距離は、およそ4m前後。老人は、真っ白い着物を着て直立不動で立っている。

老人には、ちゃんと足がある。ハッキリと見えている。

真っ白い足袋を履いている。草履は、古いTV時代劇に出てくるアレだ。

老人の髪は、腰のあたりまで髪が伸びている。

老人の顔は、志村ケンが演じるバカ殿の様に、真っ白い化粧?おしろい?がしてある。

老人の視線は、ある一定方向に定められている。我々と視線は、あっていない。

老人は、男性なのか?女性なのか?わからない。男性にも女性にも、見ようによっては見える。

老人はの頭には、これも古いTVの時代劇に出てくるような、藁で編んだゴザの様な帽子をかぶっている。

老人の体型は、お笑いのアンガールズの様に背が高く、そしてガリガリに痩せている。

老人は、生きているのか?生きているのなら呼吸をしてるだろ?よく見ろ俺。老人の胸を辺りを凝視する。

どうも呼吸してない様だ。

じゃぁ一体、目の前にいるモノは、人形なのか?こんなリアルな人形があるのか?

ハリウッドの特殊メイクチームが、我々を驚かす為にイタズラでココに置いたのか?

くだらん。あるわけないだろそんなこと。否定する俺。

じゃあ一体全体、俺達が見ているモノ?は、なんなんだ?

これが白昼夢なのか?夢なのか?こんなリアルな夢があるのか?

わからん。わからんからハッキリ言って怖い。

心臓がバクバクし過ぎて、自分の心音が耳に聞こえる。心臓痛い。

ここでワシは、心臓麻痺で死ぬのか?

まだ死ぬわけにはいかんのよ。ワシが死んだら女房や子供達が悲しむ。

じゃあ状況をどうやって突破する?逃げ出したい。ココからすぐにでも逃げ出したい。

ダッシュして全速で駆け下りたい。でもその一歩が踏み出せない。

足を動かしたら、その老人に見える何者かに気づかれる気がして

それに、その老人に見える何者かに背を向けるのは、怖い。背後から襲われたら対処出来ないと思うから。

まて。仲間はどうしてるんだ?

右目で老人に見える何者かを凝視しながら、左目で仲間達を見た。まるでカメレオンの様に目玉を動かした。

人間、究極の状態?に置かれたら、体の方が対処してくれる様だ。今、もう一度やれと言われても、二度と出来ないだろう。

ラガーメン……すぐにでもタックル入れられるような体制で固まっている。

相撲ブー……相撲の立会いの様な体制で固まっている。

Jリーガー……ブーの巨体の影になってハッキリ見えない。

老人の顔をもう一度よく見る。男性だか女性だか判らないが、深い皺が刻まれている。

整った顔だ。山神様なら醜女と聞いている。

だからこの世界に入った当初は、山の神様への貢物として酒、野菜、魚、魚に限っては、オコゼと相場が決まっていたのだ。今では、魚は鯛が多いけど。

……だとしたら、山神様ではない。

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高速回転してる状態の脳が、どんどん質問と答えをだす。

帰りたい。一刻も早く現場に戻りたい。この場から逃げ出したい。情けない男と言われてもいい。

で、この場から立ち去る為の最善策とはなんなんだ?考えるんだ俺。

訳の判らんモノ?を相手にしてるうちに、どんどん時間だけが過ぎていくんだぞ。

ボヤボヤしてたら夕暮れになっちまうぞ。

薄暗い森の中で、ずっとこの状況でいれるのか?

無理。耐え切れない。だったら何らかのアクションを起こせ。

ここでTVや映画や小説の世界なら、自分の身を犠牲にして仲間を助けるっていうストーリーが定番なんでしょうが、私には、そんな余裕は一切ありませんでした。

ヒラメイタ!念じてみよう。

あの生きているのか死んでいるのか判らない老人に向かって、私は念じた。

普段から信仰心の薄い私が、ありがたい仏教の経典など唱える事など出来る訳が無い。

私が念じたのは、『ブーを喰え。牛でも豚でも魚でも、程よく脂が乗っているのが一番美味んだぞ』(ヒドイよなぁ~)

力の限り念じてみた。

無駄だった。なんの状況も変わらなかった。

ラガーメンが走った。私には、コマ送りで老人に突進した様に見えた。

やりやがった。こいつは男の中の男だ。自分の身を危険にさらして、我々を助けようしたのだ。

この先、この男には一生頭が上がらないだろう。

違った。この男は、我々を置いて一目散に逃げ帰ろうとしたのだ。

突進したかの様に見誤ったのは、老人が立っている方向が、仕事現場の最短距離だったからだ。

しかし、こう考える事にした。

彼は最短距離で現場に向かいつつ、ナニカが起こったら老人にタックルを入れるつもりだっただと。

なにより私には、彼を責める資格など無い。私だって『ブーを喰え』などと念じたのだから。

老人の姿勢は変わらない。直立不動で立ったまんまだった。チャンス、今しかない。

私とブーが、ほぼ同時にラガーメンの通った後を追った。

なんとか何事も無く、作業現場まで着く事が出来た。

一番最後にあの場を出たと考えられるJリーガーが、一番最初に着いていた。(脚力はハンパじゃねぇな)四人とも無事だった。

作業現場に着いた安心感からか、体が硬直して、煙草を胸のポケットから取り出し火を点けるのに、随分時間が掛かった。

「見たか?」

「アァ」

仲間が同時に返事した。

「首吊り死体じゃないよな?」

「ありえん」

「この季節なら腐ってるだろ」

「だよなぁ~」

こんな様な会話をして、今後どうするのか決める事にした。

協力会社の連中には若い人達も居るし、ちょっと現場から離れた事務所には女の子もいる。それに大の男が、山の中で生きてる様な死んでる様な老人を見たとか、そんな曖昧な事は断じて言えない。

もう一度カメラでも持って見に行く度胸なんてサラサラない。大金を積まれても断る。

一番信頼のおけるボス的な年長者にだけ、話をする事になった。

その日の作業が終わり、我々は一番ボスの機嫌が良い時を見計らって話を切り出す事にした。

ボスの機嫌が良い時とは、風呂上りに飯を食いながらビールを一、二杯やってホロ酔い状態の時の事です。

上の者に何らからの相談事がある時は、このタイミングが一番良い事を、長年の作業生活で心得ている。

「あの~実は、ですね。午後から貫通地点を見に行ったんですけど、ヌタ場を見つけたんですよ~」

「おぉ~。そうか、そうか、猪ワナでも仕掛けるか~」

ボスは、冗談とも本気ともとれるような返事をした。

「いぁ~」

中々、肝心な事を言えない。

「そのヌタ場に白い着物を着た老人が~」

ボスはビールを飲むのを止め、我々の話をじっと聞いてくれた。

「ワシものぉ~。○○の現場で○○を見てのぉ~。ワシはな、それに話かけたよ」

それ以上は語らなかった。作業歴四十年オーバーになると、さすがに不可解な現象にも出くわしてる様だった。

「わかった。わかったから、もうその話は、よせ」

「ハイ」と返事をし、我々もそれ以上言わなかった。

仕事に没頭している時間は、あの老人の様なモノ?を忘れる事が出来る。

問題は、一人になった時間の事だ。釈然としない。どうも納得できない。

その作業現場では、ダイナマイトを使用してのトンネル掘削であり、火薬を使用している為、一般の方々が現場及び現場周辺に立ち入れないよう、安全対策が取られている。

あの原生林の中で出会ったのが猟師なら、まだ話はわかる。

出会ったのが熊とか猪でもよかった。腰ベルトに挿してあったハビロ(小型の斧)を使えば、対処できるのだから。

考える→わからない→考える→わからない。

もう忘れる事にした。なかった事にした。記憶の片隅に封印する事にした。

酒を飲む量が多くなった。強い酒を飲むようになった。

なにかの拍子に思い出してしまう。思い出す自分に腹が立った。

先発隊の協力会社の中で若くて素直そうな子にターゲットを絞り、「何か知らないか?」と聞いてみた。

……知っていた。

「この辺りは、ちょっと前まで土葬の習慣があったみたいですよ」

「土葬くらいなら何所でもあるよなぁ~」って返事をしたものの、内心では、火葬の方がいいんじゃね?ゾンビになって出てきたらどうすんだ、と思っていた。

女の感は鋭い。女房から、「あんた私に何か隠し事をしてるでしょ?」と問い詰められた。

そら~隠し事は山程あるけんど、原生林であった老人の様なモノ?の話は出来ない。

しゃべって怖がらせる事はない。

女房に話せば100%子供達にも伝わる。子供達まで巻き添えには出来ない。

変わらない日常が続き、およそ三年が経った。

日薬とはよく言ったもんだ。老人の事は、極たまに思い出す程度になっていた。

だが、実父の死により、あの日の出来事が鮮明に脳裏に蘇ってきた。

実父の死と老人の因果関係は全くない。年齢によるものと病気によるものでの死です。

葬儀の段取りは、全て業者がやってくれた。

『湯灌の儀』後、業者が着せてくれたのは、真っ白い着物だった。真っ白い足袋も履かせてくてた。

顔にも白い化粧をしてくれた。

気がついた。この瞬間、あの老人が着ていた着物は、『死に装束』だっと。

そして顔は、『死化粧』だったのだと。

ただ、何故あんな場所(原生林)に、死に装束と死化粧を施した老人の様に見えたナニカ?が、いたのかわからない。

調べる事にした。苦悩した日々と決着をつける時が来た。

自分自身に納得がいく答えを出したかった。コジツケでもよかった。

無理やりにでもツジツマを合わせるつもりだった。

PCで【長野県 怪奇 心霊 不思議】の文字を入力して、自分達と同じ様な経験をした記事が載ってないか探した。

自分自身のモヤモヤを吹っ切る為にも、少しずつ丁寧に探してみた。

【長野県 伝説】で、ぉ”これは?って記事にぶつかった。

姥捨て山伝説。この伝説に纏わる記事、また、関連記事を何度も何度も読み返した。

↑この伝説が実際にあったと言われる見識者の方がいらっしゃいます。

↑これは、伝説だと言われる見識者がいらっしゃいます。

真偽の程は、私にはわかりません。

ですが、私個人では、実際にあった出来事ではなかろうかと考える話の方向で、レスを進めさせて頂きます。

楢山節考のDVDを借りてきて見た。

父が他界し、どんどん子供にかえっていく母がいる。

我々、四十代以上の世代ってのは、少なかれ同じような問題をお抱えになっていると思われます。

姥捨て山伝説が、事実なのか物語りなのかは、私にはわかりません。

しかし、その当時の村の掟、地域の定めとして、その様な事実があった場合、私ならどうするか考えてみました。

当時の食糧事情が、現在程良かったとは考え難い。

食べる物が無いから、自分の命を犠牲にして新しい命につないだんだと思います。

ごめんなさい。重い話になってきましたね。

私が村の掟?地域の定め?による規定の年齢に達し、足腰が丈夫なら、自ら死の決意をし、誰の目にも触れないよう原生林の中に踏み入っていき、確実に逝けるよう、自分の体重を支えられる太い枝を捜し……

もう、これ以上書けません。(申し訳ありません)

お盆の季節でした。

自分(老人)の息子達?に近い年齢の私達が、ひょっこりと原生林の中に現れ、懐かしくてチラッとお姿を見せたのかも知れません。

いぁ。いぁ。そんなバカな。

あの夏は暑かったし激務で疲労してたし、現場のシートが風に流されて木に引っ掛かり、臆病者の私達が勘違いしただけだよなぁ~。

それプラス、山から何かしらのガスが出ていて、テンパッテたんだとかさぁ~。

だって子供の頃から、「霊」とか世間一般に言われてるのは、半身だったり、体の一部だったり、半透明だったり、足がなかったり、いくら大出血サービスだと言っても、あんなモロダシはないよなぁ~。

最後に……

老人を見る前までの私……大槻教授派

老人を見た後の私 ……オカルト背定派

今では、雪男でも信じそうです(笑)

76 :本当にあった怖い名無し:2009/09/15(火) 00:17:21 ID:ABafepVcP
楢山節考まで出してくれてありがとう。

実は、姥捨て伝説に引かれて旅行しようと思った舞台でした。

自分が老いたときに不要と言われて、自ら山に上がる老人たちってのは、どんな心境なんだろうな。

あと数十年で俺もヒトゴトじゃなくなる(笑)

ちなみに幽霊は、半透明だったり足がないほうが珍しいよ。

長編、お疲れさんでした。

77 :本当にあった怖い名無し:2009/09/15(火) 00:53:07 ID:A7o2nD9H0
いえいえとんでも御座いません。こちらこそ有難うです。

事件があったのは、三十代後半の時分でして、まだまだ体力的にピークよりやや下加減であり、正直に申し上げて怖いもの知らずでした。

自分が老いたときに……私が最初の一人目なら、限りなく抵抗するでしょう。

しかし、一人目じゃない場合なら、順番ですから喜んでとは言いませんが、現在、孫もいますが、息子や娘達に悟られない様に、コッソリと深夜に山奥へと……

ちなみに幽霊は……子供の頃に見た雑誌かTVで、幽霊ってのはそんなもんだと思い込んでいました。

貴殿のおかげ様で認識が変わりました。

(了)

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