ホラー映画

世界のクロサワも絶賛!カリガリ博士(サイレント映画)【怖い映画】 

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『カリガリ博士』(原題:Das Kabinett des Doktor Caligari、カリガリ博士の箱=眠り男がその中で眠る箱を指す)は、1920年に制作された、ローベルト・ヴィーネ監督による、革新的なドイツのサイレント映画である。

本作品は、一連のドイツ表現主義映画の中でも最も古く、最も影響力があり、なおかつ、芸術的に評価の高い作品である。

世界のクロサワも《黒澤明が選んだ100本の映画 [ 黒澤和子 ]》の中で大絶賛している。

町山智浩さんの解説(の一部)/ストーリー

本作は、精神に異常をきたした医者・カリガリ博士と、その忠実な僕である夢遊病患者・チェザーレ、およびその二人が引き起こした、ドイツ山間部の架空の村での連続殺人についての物語である。

本作は、登場人物の一人であるフランシスの回想を軸にストーリーが展開する。

冒頭では、二人の男が会話を交わしている様子と、その横を茫然自失のようであてどもなく歩く、美しく若い女性が描かれる。

若い方の男は、その女性が自分のフィアンセであること、そして二人が体験した、世にも奇妙な体験の回想を連れの男に語り始め、これより回想シーンが続く。

冒頭の男(フランシス)は、友人のアランと、村にやって来たカーニバルを見に出かけた。

彼らはカリガリ博士と、博士の見世物である眠り男チェザーレの似顔絵に目をとめた。

博士は、チェザーレが23年間箱(cabinet)の中で眠り続けていること、また、尋ねられればどんな質問にも答えられると口上し、客を呼び込んでいた。

二人は博士の小屋に入り、見世物が始まった。

箱から出てきたチェザーレに、アランが悪戯心で自分の寿命を尋ねたところ、チェザーレの答えは「明日の夜明け」だった。

翌朝、フランシスは村人から、アランが何者かに殺されたことを知らされた。

その他にも、村では以前一人の役場の職員が殺されており、この職員はカリガリ博士が役場を訪れた際、邪険に博士を扱った人物でもあった。

疑念を抱いたフランシスは、彼が思いを寄せるジェーンとその父親と一緒に、カリガリ博士とチェザーレの身辺を調査し始めた。

危険を察知した博士は、チェザーレにジェーンを殺害することを命じ、同時に周囲を欺くためにチェザーレの替え玉人形を用意した。

チェザーレはジェーンの部屋へ侵入しナイフをふりかざすが、ジェーンの美貌に心を奪われる。眠り男は殺すのをためらったままジェーンを抱きかかえ、彼女の家から連れ去るが、その後を村人たちが追っていた。

追跡のさなか、チェザーレは心臓発作により命を落としてしまう。

一方、フランシスは警官たちとともにカリガリ博士の見世物小屋を訪ね、チェザーレとの面会を強要した。しかし、眠り男が眠っているはずの箱の中にあったのは、博士が用意していた替え玉の人形だった。

逃亡した博士は村の中の精神病院へ逃げ込んだ。フランシスがその病院で「カリガリという名の患者」の所在を尋ねたところ、病院の職員に案内されたのは、院長室だった。
その中にいたのは、まぎれもないカリガリ博士であった。

フランシスは、博士が別宅で寝ているのを見計い、病院の職員たちの助けを借りて、深夜に院長室に侵入する。

部屋の中を探索したフランシスたちは、夢遊病者を使った殺人を犯した見世物師について描かれた古い本を発見した。
その見世物師の名前はカリガリ……

驚愕した一行はさらに、カリガリ博士の日記を発見し、博士が本の記述を再現することに心を奪われていることを知った。
翌日、病院に運び込まれたチェザーレの死体と対面したカリガリ博士は、悲しみのあまり取り乱した。

博士は、その場で病院の職員たちに取り押さえられ、拘束衣を着せられて独房へ収容された。
その後の映画にも多大な影響を与えた、どんでん返しの結末では、フランシスの回想は実は彼の妄想であることが明らかにされる。
現実ではカリガリ博士はフランシスが入院している精神病院の院長で、妄想を語りながら拘束衣を着せられ取り乱すフランシスを見て、自分ならフランシスを治療することが可能だと主張するのだった……

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巨匠黒澤明が選ぶ100本の名作第2位に輝く本作

黒澤明が選んだ100本の映画 [ 黒澤和子 ]

01位 散り行く花
02位 カリガリ博士
03位 ドクトル・マブゼ
04位 チャップリンの黄金狂時代
05位 アッシャー家の末裔
06位 アンダルシアの犬
07位 モロッコ
08位 会議は踊る
09位 三文オペラ
10位 未完成交響楽
11位 影なき男
12位 隣の八重ちゃん
13位 丹下左膳餘話 百萬両の壷
14位 赤西蠣太
15位 大いなる幻影
16位 ステラ・ダラス
17位 綴方教室
18位 土
19位 ニノチカ
20位 イワン雷帝
21位 荒野の決闘
22位 素晴らしき哉、人生!
23位 三つ数えろ
24位 自転車泥棒
25位 青い山脈
26位 第三の男
27位 晩春
28位 オルフェ
29位 カルメン故郷に帰る
30位 欲望という名の電車
31位 嘆きのテレーズ
32位 西鶴一代女
33位 イタリア旅行
34位 ゴジラ
35位 道
36位 浮雲
37位 大地の歌
38位 足ながおじさん
39位 誇り高き男
40位 幕末太陽傳
41位 若き獅子たち
42位 いとこ同志
43位 大人は判ってくれない
44位 勝手にしやがれ
45位 ベン・ハー
46位 おとうと
47位 かくも長き不在
48位 素晴らしい風船旅行
49位 太陽がいっぱい
50位 地下鉄のザジ
51位 去年マリエンバートで
52位 何がジェーンに起こったか?
53位 アラビアのロレンス
54位 地下室のメロディー
55位 鳥
56位 赤い砂漠
57位 バージニア・ウルフなんかこわくない
58位 俺たちに明日はない
59位 夜の大捜査線
60位 遥かなる戦場
61位 真夜中のカーボーイ
62位 M・A・S・H
63位 ジョニーは戦場に行った
64位 フレンチ・コネクション
65位 ミツバチのささやき
66位 惑星ソラリス
67位 ジャッカルの日
68位 家族の肖像
69位 ゴッドファーザー PART Ⅱ
70位 サンダンカン八番娼館 望郷
71位 カッコーの巣の上
72位 旅芸人の記録
73位 バリー・リンドン
74位 大地の子守歌
75位 アニー・ホール
76位 機械じかけのピアノのための未完成の戯曲
77位 父 パードレ・パドローネ
78位 グロリア
79位 遥かなる山の呼び声
80位 トラヴィアータ 1985・椿姫
81位 ファニーとアレクサンデル
82位 フィッツカラルド
83位 キング・オブ・コメディ
84位 戦場のメリークリスマス
85位 キリング・フィールド
86位 ストレンジャー・ザン・パラダイス
87位 冬冬の夏休み
88位 パリ、テキサス
89位 刑事ジョン・ブック/目撃者
90位 バウンティフルへの旅
91位 パパは、出張中!
92位 ザ・デッド 「ダブリン市民」より
93位 友達のうちはどこ?
94位 バグダッド・カフェ
95位 八月の鯨
96位 旅立ちの時
97位 となりのトトロ
98位 あ・うん
99位 美しき諍い女
100位 HANA-BI

(了)

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