周りに比べ、多くのことで劣っていたのび太が、いろんな人の才能に憧れ、ドラえもんに頼み込むと、ドラえもんが出したのは「バラバラボタン」という道具でした。
それは、他人の体の部位と自分の体の部位を交換できるというもの。
早速のび太は使ってみることに。
ジャイアンのように喧嘩が強くなりたくてジャイアンの腕を……
スネ夫のようにラジコンが上手くなりたくてスネ夫の指を……
出来杉君のように頭が良くなりたくて出来杉君の頭を……
と交換していき、最後に、犬のように速く走りたいと思い、犬の足と自分の足を交換し、徒競走に参加しました。
しかし、あたりは悲鳴に包まれます。
交換しすぎたのび太は、もはや妖怪のようにしか見えなかったのです。
結局、体は元には戻らなかったそうです。
ドラえもんは、泣いているのび太に、
「何でも自分に都合がいいのは、時に不都合だろ?」
と言って、話は終わります。
(了)