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短編 カルト宗教

☆屋【ゆっくり朗読】2600

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記憶が曖昧でよく思い出せないのだけれど

456:☆屋:19/12/02(月)00:11:44ID:0xi×

私の故郷には☆屋という奇妙な玩具屋さんがあった。

私はホシヤと読んでいるが看板に「☆」の絵が書いているだけで本当は何と読むのかは分からない。

店主さんに聞いても前のお店を改装せずそのまま流用しているらしく看板の由来は分からないと言われた。

私がホシヤじゃないんですか?と言ったら一応自分もそう読んでるし、それでいいよと言われたのでそう呼ぶ事にしたのが始まり。

そこは修理専門の玩具屋さんらしかった。

ゲームでもプラモデルでもパズルでもトレカでもミニ四駆でも何でも壊れた玩具を持って行くと店主さんが奥から全く同じ新品の玩具を持って来て(無ければ取り寄せて)格安で交換してくれるのだ。

私はここの雰囲気が気に入ったので高二の学生時代にそこで店番のアルバイトをしていた。

子供達は喜んでくれるし給料は良かったしで良い事ずくめだったけども、新品玩具の格安交換でどうやって利益が出るのか不思議だった。

稀に多めに代金を払ってくれる律儀なお客さんも居たがそんなのはレアケースだ。

ここで働き出した理由も修理ではなく交換なんだからそもそもこんなビジネスが成立するのはおかしいので調べてみたいという好奇心もあった。

働き出して半年位した時に店主さんに思い切って質問してみた。

すると意外な答えが返って来た。

「玩具には子供の純粋で強い愛情や寂しさが宿っている・・・お気に入りであればある程にその力は強いものになる」

私は当時オカルト的な趣味は無く店主さんの言葉の意味がすぐには分からなかった。

「壊れた玩具をとある新興宗教団体に売却しているのよ。燃やしたりして呪詛とかに使っているらしいけれど詳しい事は私も知らないの・・・」

その翌日に私は☆屋のアルバイトを辞めた。

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