短編 ヒトコワ・ほんとに怖いのは人間

友人の姉のストーカー【ゆっくり朗読】6830

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つまんない話だけど大学の時の友達、保積の話。

749 :本当にあった怖い名無し:2016/10/20(木) 01:12:42.86 ID:ScKyjwQx0.net

保積には姉がいて、最近ストーカー被害に遭っているらしい。

警察沙汰にしたくないから、保積をしばく姉の自宅に泊めさせて撃退しろと頼まれ、保積は渋々了承した。

で、そのお礼みたいな感じでその夜、焼肉食いに行った。

そして暫くしたら姉が震えだして、保積に「私の後ろにいる」と告げた。

保積は後ろの席に吐き気がするくらい不気味な笑顔のオッサンが座っているのに一瞬で気づいた。

保積いわく七福神のお面みたいな、作りものが貼り付いてるようなそんな感じだった。

姉は以前そのオッサンがストーカーしてるの見ていたから確信があった。

キレやすい保積はすぐその場でオッサンに「お前警察に突き出すぞ、付きまとうな」と詰め寄る。

すると、オッサンは表情ひとつ変えないで退席した。

保積は怒鳴り散らして店に迷惑もかけたのもあって、それ以上深追いはしなかった。

あれだけ警告したんだからストーカーは無くなるだろうと保積は自信を持っていたが、現にその通りになった。

翌日から姉へのストーカー被害はピタリと止まった。

保積もあまりの容易さに拍子抜けしたらしい。

結局この件に関しては一見落着した。

でも、数日後今度は保積に異変が起きた。

そのオッサンが今度は保積に付きまとい始めたらしい。

やり方は巧妙で、保積が歩いている時後ろからチャリで近づいてすれ違ったり、満員電車の地下鉄の中で近づいたり、保積が身動き取りづらい状況で接近してくるらしい。

そして決まって、あの貼り付いたような不気味な笑顔でこちらを眺めてくる。

保積は警察に相談したが、『傷害など何かしら実害を被った訳では無いので動けない』と役に立たなかったんだそうだ。

次第にオッサンの付きまとい行為は悪化していき、コレ書いてる自分に「大学構内までアイツが入り込んできた!」と保積が騒ぎ立ててきた事まであった。

保積も自分でオッサンを取り押さえようと友人関係を総動員したが、それも把握されているようで意味がなかった。

なすすべもなく、保積は日に日に憔悴していった。

微笑むだけで何もしてこない、次に何をしてくるのかわからない恐怖感があった。

それから保積は結局大学を中退して引きこもった。

自分も次第に保積とは疎遠になって、今はもうわからない。

以上、数日前、数年ぶりに保積と仲良くしていた共通の友人に会ったとき聞いた話でした。

当時自分は保積が狂言を言っているのだろうと思ってたけど、真相を知って少し怖くなった。

(了)

[出典:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1474201478/]

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