短編 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

【閲覧注意】河原で拾ってきた石【ゆっくり朗読】4200

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私の体験談です。

田舎の大学に進学し、初めての一人暮らしや、山や川、海にテンションは上がりっぱなしでした。

新しい生活にもなれ、友達もできてきた夏、川原でバーベキューをすることになりました。

男女いりまじり、いい雰囲気で酒も進み、気付けばあたりは暗くなっていました。

私はふと一人で散歩がしたくなりうろうろと川岸まで歩いていきました。

みんなからだいぶ離れ、川を見つめているとすぐ近くから人の気配がしました。

こんなところに誰もいないはずなのに。

そう思いながらもみんなのところに戻ろうと振り替えると、足元の石が光っているのが見えました。

月に反射しているのか表面が細かくキラキラとひかり、とてもきれいでした。

あんまりきれいだったので、ひろいあげて月に照らしたりしながら歩きました。みんなが私に気付くと

「それなにぃ~?」とけげんな顔。

とっさに取られたら嫌だと思い、

「持って帰るんだよ!」といってポケットにしまい、その日はそれからしばらくして解散になりました。

 

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家に帰ると、石を窓辺に起き、きらきらしてるのを眺めながら寝ました。

しばらくして私には彼女ができ、彼女が食事の用意やそうじ、洗濯までしてくれて、もしかしたら、あの石のおかげか?と、思うほど幸せな日がつづきました。

しばらくして、ピンポンダッシュが頻繁におこるようになり、そのうちドアをどんどんとたたかれるようになりました。

彼女と恐いね、などと話し、鍵を増やすことにしました。

鍵を増やそうとドアに近づいたときです。

どんどんどん!

と、いつものようにドアをたたかれました。

「なんだよ!だれだよ!」

今日は声をかけてみました。

それは友達の声でした。

え?

と思ってドアをあけると、友達が「おまえ何してんだよ!?」と。

どうやら二週間ほど学校にいっておらず、心配して時々見にきていた、と。

振り替えると私の部屋は荒れ果て、食事も何を食べていたかわからない。

彼女も、いなかったらしい。

後日談

眺めて楽しんでた石は何かの卵がびっしりとついた気持ちの悪いものでした。

彼女は…今でも好きな気持ちは残っているのに、どこで出会ったか、名前も顔も思い出せません。

それから一週間入院し、点滴と食事療法で体は元気になった。

ただ入院するとき、胃洗浄をしたんですが、口からあの石についてるのと同じぷつぷつがたくさん出てきました。

(了)

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