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短編 家系にまつわる怖い話

水神様を祀る【ゆっくり朗読】3172

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最近知人が旧家の出で、オカルトな話題が豊富だったことが判った。

520 :本当にあった怖い名無し:2012/03/07(水) 19:24:26.53 ID:P4h2oiCz0

これはその中の一つ。伝聞口調は省く。

彼女の屋敷の敷地内には祠があり、代々水神様を祭っている。

彼女の祖父がまだ若い時、トラクターなんて無いから牛で田んぼを耕していた。

家から畑に行くまでは、川から結構な高さのある木の橋が架かっていた。

別に老朽化はしてなかったそうなのだが、真ん中で橋がくずれ落ち川に落ちてしまった。

見てた人が助けを呼んで祖父を助けたのだが、牛は絶命。

祖父は奇跡的にちょっと怪我をしただけで済んだ。

信仰心の厚い祖母は、神のお陰だと感謝したそうだ。

さて、この集落には有名な拝み屋が居て、村人の信頼を集めていた。

祖母は祖父のこの話を、拝み屋のところにしに行った。

話している途中から拝み屋の顔色が変わり、いきなり奇声を発したかと思うと、なんと階段状に結構な高さのある祭壇まで、正座したまますっ飛んでいった。

それから一心不乱にお経を唱える。

唖然とする祖母。

お経が終わり、今度は歩いて降りてきた拝み屋は、祖母がどうしたのか聞いても頑なに教えてくれなかった……

これ、何だと思う?

祖父が助かったのは、日頃から信仰している水神様のお陰かもしれないけど、それなら美談で済むのに、なぜ拝み屋は取り乱したんだろう?

|祖父さんを護っていた神様or守護霊が、姿を見られるのを嫌う系統だったんじゃね?
|たまにそう言うケース聞くよ。

|霊視しようとした拝み屋さんが、祖父の守護霊に「見てんじゃねーよゴルァ」と凄まれる。
|↓
|慌てて正座して謝罪しまくる。
|↓
|祖母さんに聞かれても、守護霊さんが「余計なこと言うなよゴルァ」と睨んでるので
|ノーコメントで通す。

|こんな感じだったんじゃね?

予想外の考察でした。

自分が考えたのは、祖父さんがあまり水神様を信仰してなかったor失礼なことをした。

で、水神様が怒って引きずり込もうとした。

拝み屋さんは水神様の怒りに血相を変えて、祖父を許してくださるように祈った……はどうでしょ?

ちなみに、祖父さんは九〇を超えるまでのご長寿だったそうです。

(了)

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