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短編 怪談

真夜中の児童#865

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うーん。

381 本当にあった怖い名無し New! 2012/03/07(水) 14:48:19.34 ID:2qHw0/Iv0
「死ぬほど怖い」なのかどうかは、ちょっと自分では判別不能なのですが、実際にあった、怖い話をします。

私の母は、お寺の子供で、元々小さい頃から人魂なんか普通に見てきたそうです。

私にもそういう力が宿っているのかどうかはわかりませんが・・。

それは、小学校五年の時の臨海学校(お泊り)の時です。

場所は、伊豆のとあるところです。(場所名を言ってしまうと、現地の観光業に差しさわりがあるかも知れないので、それはご容赦ください)

私たちの宿は、なんと「廃校」でした。

元教室に、畳を敷き、そこに四十名くらいが一堂に寝るのです。

その校舎はもちろん木造で、二階建てでした。

私が泊まったのは一階の教室です。

その教室は廊下に面していて、廊下の外は三メートル位の敷地があり、その背後は急な山の斜面になっていました。

その廊下沿いに、教室が並んでいるわけです。

私達生徒は、一クラス一教室に布団を敷き雑魚寝です。

昼間は海で水泳訓練などをやり、夕飯を食べ、布団を敷いて九時くらいには皆寝ました。

ところが私は夜中(時計は持っていないので時間はわかりません)にトイレに行きたくなり、目が覚めました。

トイレは校舎の外です。

私が寝ていた場所は、廊下に一番近い教室の出口ぎわでした。

夏なので教室のドア(引き戸)は開け放しのままですので、廊下から山側の外が丸見えです。

そこで、外を何気なく見てみると・・

なんと、廊下の外の庭に、トレパン姿で中腰のまま動かない、二十人位の小学生位の子供の姿があったのです。
そして、不思議なことにその真ん中に、長い髪で白い着物を着た女の人が立っているのです。

心臓が凍りつきました。

彼らは静止画のように、微動だにしません。

真ん中の女の人の顔はよくわかりません。

私は極度の近視なので、枕元に置いていたメガネをかけて、もう一度廊下の外を見ました。

でも、います(orz)。

わざわざメガネをかけなおして見ても、いたのです。

これは・・・と思うと、怖くてトイレに行けません。

そこで、隣に寝ている親友を揺り動かし、起こそうとしました。

でも親友は起きません。

そこで、また廊下側の外を見ました。

やはり、います。

彼らは皆、動かない中腰の姿勢で、真ん中には白い着物の女の人・・。

私は必死でトイレを我慢し、目をつぶっていました。

気が付くと、外が明るくなっていたので、再度外を見ました。

もう、いません。

彼らの姿は、煙のように消えていました。

そこで安心して、外のトイレに行きました。

一体、彼らはなんだったのでしょう。

空襲でやられたのか?

山崩れでやられて、埋まってしまったのか?

当時は、そんなことを考えていました。

トイレに行った後、何人かの生徒が起きて、布団の中でごそごそ話をしていました。

「なあ、お前、あれ見たか?・・」

そんな声に聞こえました。

それで、ああ、私以外にも何か見た人はいるんだなあ、と思いました。

きっと、その廃校では昔、何か不幸があったのでしょう。

それはなんだかわかりません。

でも、メガネをかけなおしても、見えるものは見えたのです。

私がはっきりくっきり見た、生涯で一番鮮明な体験です。

人に言ってもしょうがないのですが。

これとは関係ないのですが、霊的な体験はその後、二回位ありました。

後日またお話します。

ただ、大人になってからは全然、そのような体験はありません。

やはり、子供のうちの穢れない時の方が、よく見るのではないでしょうか。

あんまり怖くなくてごめんなさい。

また後日、別の体験を・・。

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